2014年02月24日

私も私にここにいてほしい フレンズ8-7その6

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ジョーイは、生まれてくるレイチェルの赤ちゃんのために、ベビーベッドやら、ベビーグッズやらを用意していることを見せ、赤ちゃんが生まれてきても、レイチェルはこの家に住み続けることができるよ、ということをアピールします。
そんなジョーイに、
レイチェル: But, Joey, the baby is gonna be crying. It's gonna be loud. (でもジョーイ、赤ちゃんは泣くわよ。すごくうるさいわよ[大きな声になるわよ]。)
ジョーイ: I'm loud! (俺もうるさいよ。)
レイチェル: It's gonna be up all night! (一晩中ずっと起きてるわよ!)
ジョーイ: I'm up all night! (俺だって一晩中ずっと起きてるよ!)
レイチェル: It's gonna poop! (うんちもするわよ!)
ジョーイ: Hello! (おいおい[もしもし]?!)
レイチェル: What about all the women you want to bring home? (あなたが家に連れ帰りたい(と思う)女の子のことはどうなの?)
ジョーイ: Look, if I'm bringing home a woman who can't stand being around a baby, then maybe I don't want to be with that woman! Or maybe we'll just do it in the bathroom of the club! (ねぇ、もし俺が女を家に連れてきて、その子が赤ちゃんのそばにいるのが耐えられないなら、その時は多分、そんな女と一緒にいたくないと思うね! もしくは多分、クラブのトイレでやっちゃうか、だな。)
レイチェル: Joey, are you sure? (ジョーイ、本当なの[本気なの]?)
ジョーイ: Yeah! All right-Look, I know sometimes it'll be hard, okay? But, it'll also be really... really great. Please, Rachel! I-I-I really want you to stay. (ああ! ねぇ、時々は大変だろうってわかってるよ、だろ? でも同時にほんとにほんとに最高だよ。お願いだよ、レイチェル! 俺は、俺は、ほんとに君に(ここに)いて[とどまって]ほしいんだ。)
レイチェル: I want me to stay too. (私も、私に(ここに)いてほしいわ。)

the baby is gonna be crying は、be going to be crying という形で、「泣いていることになる」という感覚ですね。
be gonna cry なら「泣くことになる」ですが、その cry が be crying という進行形になっていることで、「泣いている状態」を示すことになるでしょう。
まさにピーピー泣いている状態を頭にイメージしている感じですね。
loud は「大声の、うるさい、やかましい」ですから、赤ちゃんは泣くし、しかも声を上げて泣くからうるさいわよ、と念押ししているニュアンスでしょう。
それを聞いたジョーイは、I'm loud! 「俺は(俺も)うるさい]と返します。
俺だってぎゃあぎゃあ騒ぐから、うるささは似たようなもんだ、と言いたいのですね。

その後もレイチェルは、It's gonna (be/do) の形を使って、「赤ちゃんはこうなる、こうする」という話を続けます。
2番目に挙げたのは、It's gonna be up all night! つまり、一晩中 up している、起きている、ということですね。
夜泣きとかで夜寝ないで起きていることをそう表現しているわけですが、ジョーイも、I'm up all night! 「俺だって一晩中起きてるよ」と言って、それも別に問題ないかのように言います。

次の "It's gonna poop!" "Hello!" というのが、非常にフレンズっぽくて面白いですね。
poop は「うんちをする」という動詞ですから、「赤ちゃんはうんちをするわよ」ということ。
しょっちゅう、うんちするから、くさかったり、何度もおしめ替えをしないといけない、みたいなことを想定してレイチェルはそう言ったのでしょうが、それに対するジョーイの返事が、"Hello!" なのに思わず吹き出してしまいました。
それまでの2文と同様に、"I poop." 「俺もうんちする」と答えても良かったし、それでも十分面白いのですが、そう答える代わりに、"Hello!" 「もしもし? おいおい?」みたいに返したのがジョーイっぽい気がするのですね。
この Hello! というのは、相手があまりにもボケたことを言った場合に、「もしもし? わかってる? ちゃんと起きてる?」みたいな感じで返す時のフレーズです。
今回も、「赤ちゃんはうんちするわよ」と言ったことに対して、「じゃあレイチェルは、俺がうんちをしない人間だとでも思ってるのか? 俺もうんちするに決まってるじゃないか」という感じで、「もしもし? なにボケたこと言ってんの?」みたいに Hello! と返したことになります。

日本の吉本新喜劇でも、「3回目で落とす」みたいな鉄則(?)がありますが、フレンズもそんな風に「3回目でオチが来る」というパターンは多いです。
今回のやりとりもその典型ですね。
赤ちゃんはうるさい、赤ちゃんは夜通し起きてる、赤ちゃんはうんちする、という、育児をするママとして真っ先に浮かぶであろう「大変なこと」をレイチェルは普通に挙げただけと言えるのですが、それに対して、「俺もうるさいよ。俺も起きてるよ」はいいとして、「俺がうんちしないとでも思ってるの?」みたいに「おいおい!」(Hello!)と返したのが、きれいなオチ(いや、「汚い」オチかも、、w)になっているという面白さなのですね。

What about all the women you want to bring home? はちょっと長めの文章なので、聞こえたままに前から順番にイメージすると、「その全部の女性についてはどうなの? あなたが家に連れて来たい・連れ帰りたいと思う(女性)」という感覚。
「女性のことはどうなのよ? ほら、あなたが家に連れて来たいと思う女性がたくさんいるでしょう? そういう子たちについてはどうなの?」みたいに尋ねている感覚です。

それに対してのジョーイの返事、if I'm bringing home a woman who... も、ちょっとセリフが長めなので、前から順番に訳して、関係代名詞以下を「後から情報を付け加えたもの」としてイメージしていくのが良いでしょう。
前半部分は、「もし俺が家にある女性を連れてきて」。その後、a woman の説明として、who 以下をイメージすると、「その女性が赤ちゃんのそばにいることが耐えられない」になります。
自然な日本語で言うと、女性の説明を a woman の前に修飾語として乗っける形になるので、「赤ちゃんのそばにいるのが耐えられない女性を俺が家に連れ帰ったとしたら」みたいになるでしょうが、そのセリフを話しているジョーイの感覚、つまり、英語ネイティブの感覚で言うと、言葉を発した順番でイメージしているわけなので、「もし俺がある女性を連れ帰ったとして、その子が赤ちゃんのそばにいるのが耐えられないとしたら」みたいに仮定していることになるでしょう。
聞いている方のレイチェルもそんな風に頭の中で順番にイメージしているので、セリフを聞いている我々日本人英語学習者も、その順番のまま、頭にイメージすべきだということですね。

「連れ込んだ子が赤ちゃんの近くにいるのが耐えられないような女なら」、「その時は多分、そんな女と俺は一緒にいたくない!」とまで言うジョーイ。
赤ちゃんをいやがるような女なら、こっちから願い下げだよ、みたいなことですね。
ジョーイはイタリア系で、普段から家族をとても大事にしていて、実際に、妹たちがたくさんいる大家族の一員であることもフレンズでは描かれてきました。
ただの女好きのプレイボーイ(笑)なら、「赤ちゃんをいやがる女は俺はいやだ」みたいなセリフもきれいごとのように聞こえてしまいそうですが、歳の離れた自分の妹たちを可愛がってきたであろう家族愛の強いジョーイなら、このセリフもジョーイっぽい真実のセリフとして聞こえる気がするわけですね。
ですからレイチェルも感動したような嬉しい顔でそのセリフを聞いているわけですが、そこで終わらないのがフレンズっぽいところで、後半はプレイボーイのジョーイが前面に出たオチのセリフになっています。
Or maybe we'll just do it in the bathroom of the club! の do it は「エッチする」という意味で、日本語でいうと「やる」みたいな感じ。
「赤ちゃんを嫌がるような女は家に連れてきたくないよ」みたいに言った後で、「もしくは多分、その子とクラブのトイレでやっちゃうかだな」みたいに言ってみせたわけですね。
さきほど嬉しそうな顔をしていたレイチェルも、そのセリフには呆れ顔を見せていますが、「赤ちゃんが苦手って子だったら、この部屋じゃなくて、外で済ませてきちゃうから」(笑)みたいに言ったところが、ジョーイっぽい、そしてフレンズっぽいオチになっているということですね。

Are you sure? は「あなた、確かなの?」という感じで、本当にそう思ってるの? 本気でそう言ってるの?という感覚。
その後のジョーイのセリフ I know sometimes it'll be hard, okay? But, it'll also be really... really great. もちょっと感動的です。
「(赤ちゃんが同居することは)時々、大変だろうってわかってるよ、でも同時に、すごくすごく素敵な・素晴らしいことなんだ」みたいなことですね。
大変になるだろうことは承知してるけど、それを上回るような素敵なことだって俺は思ってるんだよ、と言ってくれたことになります。
その後、お願いだよ、レイチェル、と言って、I really want you to stay. 「俺はほんとに、君にここにいてほしい(ここにとどまってほしい)んだ」と言います。
それを聞いたレイチェルのセリフ、I want me to stay too. がなかなかしゃれていて、素敵だなと思いました。
直訳すると、「私も、私がここにいてほしいと思う」ということで、
ジョーイ:君にここにいてほしい(と俺は思ってる)
レイチェル:私にここにいてほしい(と私も思ってる)
と、同じように返した感覚ですね。
「君にここにいてほしいんだ、君に残ってほしいんだ」と言われて、「えぇ、私もここにいたい。ここに残りたい」と返すなら、I want to stay (too). のようになるでしょうか。
それだと「私が今後どうしたいかという希望、願望」を述べたことになりますが、実際のレイチェルのセリフは「自分がどういう行動をしたいか」と述べたのではなくて、客観的に「レイチェルという人間が、この場所にいることを私も望む」と言った感覚になるわけですね。
ジョーイが「レイチェルにこの家にいてほしい」と思ったのと同じように、レイチェル自身も「レイチェルにこの家にいてほしい」と思った、ということになるでしょう。
「私もこの家に残りたい」ではなくて、「私もレイチェルにこの家に残ってほしい」、、ジョーイが言うように、きっとそれはすごく素敵なことだろうと思うから、、みたいに表現したところが、しゃれてるな、と思ったということですね。

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posted by Rach at 15:16| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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