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シーズン8 第9話
The One With the Rumor (ブラピの「ヘイト・クラブ」)
原題は「噂の話」
今回のエピソードは感謝祭のお話で、モニカはレイチェルに「同じ高校の、ウィル・カルバートも招待してるの」と説明します。
「ウィルはロスのクラスメートで、すっごく太ってた人よ」とモニカは説明するのですが、レイチェルは全く記憶にない様子。
モニカ: Oh, and by the way, he's lost a bunch of weight. I mean he looks goo-ood! Okay, I mean really, really gorgeous! (Joey clears his throat.) I still love Chandler. (あぁ、ところで、ウィルはすごく体重を落としたのよ。で、(今の)彼の見た目はイケてるの! そうよ、ほんとにほんとに、かっこいいの! [ジョーイが咳払いをする] 私は今でもチャンドラーを愛してるわよ!)
ジョーイ: Wouldn't hurt you to say it once in a while. (それをたまに言ってもいいんじゃないか?[言っても何も困らないだろ? 罰(バチ)は当たらないだろ? 言っても減るもんじゃなし])
モニカ: All right, okay, just so you know, I'm not gonna make a turkey this year. (いいわ、で、一言、言っとくけど、今年は、ターキー(七面鳥)を作らない(焼かない)からね。)
ジョーイ: What?! (何だって?)
モニカ: Well, Phoebe doesn't eat turkey.... (だって、フィービーはターキーを食べないし…)
ジョーイ: Phoebe! (フィービー!)
フィービー: Turkeys are beautiful, intelligent animals! (ターキーは、美しくて、賢い動物よ!)
ジョーイ: No, they're not! They're ugly and stupid and delicious! (いいや、違うね! ターキーは醜くて、愚かで、おいしいんだ!)
モニカ: All right! Okay, it's not just Phoebe. Will's still on a diet, Chandler doesn't eat Thanksgiving food, and Rachel's having her aversion to poultry. (わかった。フィービーだけのことじゃないのよ。ウィルはまだダイエット中だし、チャンドラーは感謝祭料理を食べないし、レイチェルは家禽類(鳥肉)が嫌い(苦手)だし。)
ジョーイ: She is? (レイチェルは鳥肉が嫌いなの?)
レイチェル: Yeah. Remember I had to leave the room the other day when you had that roast chicken? (そうよ。覚えてる? 私があの日、部屋を出ないといけなかったこと、ジョーイがあのローストチキンを食べた時よ。)
ジョーイ: Yeah. But I thought that was because I put the whole thing on my hand and made it walk across the table. (ああ(覚えてるよ)。でもそれは、俺が手にチキンを丸ごとつけて、テーブルの上を(横切るように)歩かせたからだと思ってた。)
モニカ: Anyway, it just doesn't seem worth it to make a whole turkey for just three people. Okay? It's a lot of work. (とにかく、たった3人のために、まるまる1匹のターキーを作る価値なんかない、って思えるの、いい? 大変な仕事なんだから。)
モニカは、「ウィルは昔、ものすごく太ってたけど、今はものすごく体重を減らした、落とした」と説明します。
痩せたおかげで、彼は、looks goo-ood! really, really gorgeous だと、モニカは嬉しそうに話していますね。
グッドを、グゥゥーッド!と大袈裟に言ったり、gorgeous という言葉を使ったりしていることからも、今のウィルってすっごくかっこいいのよ!と力説していることがわかります。
それを聞いていたジョーイが咳払いをしたのに気づいたモニカは、I still love Chandler. 「私は今も(今でもまだ)チャンドラーを愛してるわよ」と言います。
チャンドラーの親友であるジョーイが、「他の男のことをそんなにベタホメしてるけど、夫のチャンドラーのこと、モニカは忘れてない?」という感じで咳払いをしたことがわかったので、モニカは、「もちろん、チャンドラーのことは今でもちゃんと愛してるわよ」みたいに返事したのですね。
次のジョーイのセリフ、Wouldn't hurt you to say it once in a while. について。
これは、It wouldn't hurt you to say it once in a while. ということで、直訳すると、「それをたまに言うことが、君を傷つけることはないだろう」ということ。
say it の it は、モニカのセリフ、I (still) love Chandler. を指していて、「チャンドラーを愛してる、とモニカがたまに言うことで、モニカが傷つくことはないだろう」という感覚ですね。
つまり、「他の男ばかり褒めちぎって、チャンドラーへの言葉が全く出てこないけど、たまにはチャンドラーを愛してる、って言ってもいいんじゃないのか? 言っても罰(バチ)は当たらないだろ、そう言っても何も困らないだろ、言っても減るもんじゃなし」みたいに言ったことになります。
これと非常に良く似た表現は、すでにシーズン2のセリフに登場していました。
フレンズ2-16その14 で、ジョーイが引っ越しを考えているのではないか、とチャンドラーが指摘した時のセリフに、
チャンドラー: It wouldn't kill you to say it once in a while. (たまにそう言っても、命までは取られないよ。)
というのがありました。
この時は、hurt 「傷つける」ではなく、kill 「殺す」が使われていますので、「たまにそういうことを言っても、それがお前を殺すことはないよ」→「お前の命までは取られないよ」と言っている感覚になります。
このように、hurt や kill など、「使われている動詞のバージョン違いのセリフ」に出会うと、「生きたセリフを学べてる!」と思えて、個人的にはとても嬉しいです(^^)
モニカは、just so you know 「一言、言っておくけど」と言って、「今年はターキー(七面鳥)を作らない、七面鳥の丸焼きを焼かない」みたいに言っています。
make a turkey のように「一羽の七面鳥(を作る)」と表現しているところからも、「まるごと一匹、丸焼き」のニュアンスが出ていますね。
これまでのエピソードでも「感謝祭にはターキー」という話が何度も出てきたように、ターキーは感謝祭料理の定番です。
それでジョーイは「何だって?」と驚きの声を上げているわけですが、モニカは今年は作らないと決めた理由を説明しています。
Phoebe doesn't eat turkey の doesn't eat という現在形は、「フィービーはターキーを食べない人である」という、その人の習慣・習性を表す感覚。
フィービーはベジタリアンなので、お肉系を食べないから、ということですね。
ジョーイが、「おい、フィービー!」みたいに非難チックに叫ぶので、フィービーは、「だってターキーは、美しくて賢い動物よ」と、動物愛護者っぽいセリフで返しています。
ジョーイは、「いーや、そんなことはない」と否定し、フィービーが言ったのと正反対の形容詞を使って、「ターキーは、醜く、愚かだ」と言うのですが、最後に「しかも、おいしい」と付け加えるのが、食いしん坊のジョーイらしくて楽しいところ。
モニカは、「フィービーだけのことじゃない。(ゲストとして来る)ウィルも(今は痩せたとは言え)まだダイエット中だし(ダイエットを続けてるし)、チャンドラーは感謝祭の料理を食べないし」などと説明を続けます。
「チャンドラーは感謝祭料理を食べない」というのは、子供の頃、感謝祭の食卓で親の離婚話を切り出されたという辛い経験があって、それがトラウマになっているからで、そのことは、フレンズの感謝祭のエピソードでもたびたび話題にされてきましたよね。
Rachel's having her aversion to poultry. について。
poultry は「(鶏・七面鳥・ガチョウなどの)家禽(かきん)」のこと。
aversion は「嫌い、嫌悪(の感情)」という意味で、have an aversion to で「〜が嫌いである」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
aversion : a strong dislike of something or someone
例) These animals have an aversion to sunlight.
つまり、「何かや誰かへの強い嫌悪」。例文は、「これらの動物たちは、日光が嫌い(苦手)だ」。
「レイチェルって、トリが苦手なの?」みたいに言ったジョーイに、レイチェルは、「ジョーイがローストチキンを食べた時に、私が部屋から出ないといけない、ってことがあったでしょ、それ覚えてる?」みたいに言っています。
ジョーイは、「あぁ、覚えてるけど、それは俺が〜したからだと思ってた」と答えていますね。
その時、ジョーイがしたことの内容は、「自分の手に the whole thing (ローストチキン全体、全部)を付けて、そのチキンを、テーブルを横切るようにして歩かせたこと」。
「子供かっ!」と言いたくなるような行動ですが(笑)、手にチキンをはめて、「ほらほら、チキンが歩いてるぞ〜」みたいにしたことを気味悪がって出て行ったのかと思ってた、とジョーイは言っていることになります。
it just doesn't seem worth it to... は「〜することは、価値があるようには思えない」というニュアンス。
worth it が「価値がある、値打ちのある、やりがいのある」という意味なので、to 以下のことをする、この場合は、「たった3人の人間のために、まるまる1匹のターキー(の丸焼き)を作ること」は、「時間と手間をかけるだけの価値がある」ようには見えない・思えない(doesn't seem)と言っていることになりますね。
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