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ロスの高校時代の同級生ウィル・カルバート(演じているのはブラッド・ピット)が、感謝祭にやってきて、モニカは、フレンズたちに彼を紹介しているところ。
モニカ: This is Phoebe. (こちらがフィービーよ。)
フィービー: (nonchalantly glancing) Hey. (Turns back around.) Wow! (Looks up.) Well done. ([無関心そうに、ちらっと見る] はい。[元の方に顔を向ける] ワオ! [(空を)見上げて] よくやった![よくできました!])
モニカ: (to Will) Wanna give me a hand? ([ウィルに] 手伝ってくれる?)
ウィル: Sure! Monica, I can't get over how great you look! You look stunning! (もちろん! モニカ、君がどんなに素敵かには、もうびっくりだよ! とっても魅力的だ!)
モニカ: Well, you look incredible too! You're just-you're so fit! (まぁ、あなたも信じられないほど素敵よ! あなたって…すっごくセクシー(魅力的)ね!)
チャンドラー: I'm watching the game, but I'm not deaf! (俺は試合を見てるけど、耳は聞こえてるよ!)
モニカは、ウィルをチャンドラーに紹介した後、次はフィービーに紹介しています。
フィービーは、モニカの手伝いから逃れるために、テレビのアメフトを見ているふりをしているので、紹介されても、そっけない感じで、ちらっと見て、Hey. と言うだけ、、だったのですが、ちらっと見た後、顔をテレビの方向に戻してその状態のまま、静かに Wow! と言うのが面白いです。
なにげにちらっと見ただけだったけど、今の人、すっごくかっこ良かったじゃん!と気づいた顔ですね。
ト書きの nonchalantly glancing について改めて見ておくと、nonchalant は「無頓着な、無関心な」という意味で、フランス語が起源の言葉。発音は「ノンシャラント」という感じ。
glance は「ちらりと見る、ひと目見る、一瞥(いちべつ)する」ということなので、nonchalantly glancing はまさにフィービーがやったような「無関心な感じで、一瞥する」ことを指すわけですね。
その後、ト書きにあるように、Looks up 「上を見上げて」、両手でサムアップしながら(親指を立てながら)、Well done. と言っています。
Well done. は「よくやった。よくできました」という感じですが、ト書きの Looks up がポイントで、これは天国にいる神様に対してそう言った、という感覚ですね。
DVDの日本語訳も、
(字幕) よく創った/(音声) 神様、よくぞ、創った!
となっていましたが、まさにそういうニュアンスで、「これほどのハンサムをよくぞ創りたもうた!」みたいな気持ちの Well done! なわけです。
その後、モニカはウィルに手伝いをお願いすることになるのですが、その間もずっと、You look... という「外見、見かけに対する褒め言葉」が延々続きます。
ウィルもモニカも、高校時代ものすごく太っていた、そして二人ともダイエットに成功して魅力的になったことを、お互いたたえ合っているわけですね。
まず、I can't get over how great you look! の get over について。
get over は「乗り越える、乗り切る」「克服する、回復する」などの意味がありますが、can't get over の形になった場合には、「乗り越えることができない、克服することができない」という意味から、「…に全く驚いている」という意味になるようです。
「すっと流せない、こだわらずにはいられない」みたいなことでしょうか。
研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
(4) [通例 I [we] can't 〜 over…で] 《口語》 …に(まったく)驚いている
I just can't get over Jane’s cheek [Jane behaving like that]. ジェーンの厚かましさ[あのふるまい]にはまったく驚くよ。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
somebody can't/couldn't get over something : (spoken) used to say that someone is very surprised, shocked, or amused by something
例) I can't get over how thin you are!
つまり、「人が何かにとても驚いている、ショックを受けている、または楽しんでいることを言うために使われる」。例文は、「あなたがすっごく痩せてることにびっくりよ!」
上のロングマンの例文は、偶然にも、今回のエピソードの「ダイエットに成功した人」に対するぴったりの例文になっていますが^^、ウィルのセリフと同じように、I can't get over how 形容詞 you 動詞! の形になっているのが、興味深いです。
「君がどんなに・どれほど〜であるかに、とても驚いているよ」という構造でよく使われるということでしょうね。
look に続く形容詞は、great の他に、stunning, incredible, (so) fit などが使われています。
stunning は、stun 「気絶させる」から来た言葉で、「気絶させるほど、ぼうっとさせるほど、非常に魅力的である」という意味。
stun は、stun gun 「スタンガン」のスタンですね。
incredible は「信じられない」で、褒め言葉だと「信じられないくらいすごい、素晴らしい」という意味になります。
fit も同じような褒め言葉で使われていることを考えると、以下の語義が当てはまりそうです。
Macmillan Dictionary では、
fit [adjective] : (INFORMAL) sexually attractive: used mainly by young people
つまり、「性的に魅力的。主に若い人々に使われる(言葉)」。
そんな風に、お互いの外見を褒め合っている二人ですが、チャンドラーはテレビの前に座りながら、I'm watching the game, but I'm not deaf! と言っています。
deaf は「耳の不自由な、耳が聞こえない」ということですから、I'm not deaf! は「俺は耳が聞こえないことはない。耳は聞こえてるよ。君らの会話は丸聞こえだよ」と言っていることになります。
「俺は試合に夢中だと言ったし、実際、こうしてテレビは見てるけど、耳はちゃんと聞こえてるんだからな!」と言って、夫の前で他の男性(しかも超イケメンw)と褒め合いっこをして仲良くしていることに、やきもちをやいて、怒っているわけですね。
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2014年03月17日
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