2014年06月02日

ベーブ・ルースとベイビー・ルース フレンズ8-13その6

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生まれてくる赤ちゃんの名前を何にするかで、ロスとレイチェルは議論するのですが、お互いが挙げた候補を却下することばかりが続いています。
また、ロスは、レイチェルがファイルを覗き見た時に、赤ちゃんの性別を見たはずだ、という自論も曲げません。
ロスが挙げたルースという女性名をいったんは却下したレイチェルが、またそれを候補に戻したりしたことで、ロスは、「レイチェルは男の子だと知ってるから、”女の子ならルースでもいい”と受け入れた? ルースという女性名の案を受け入れることで、男の子なら自分が付ける、と言うつもり? それとも…?」といろいろ勘ぐり始め、あげく、"Well, I'm not falling for that! Okay? Ruth is off the table!" 「レイチェルの策略には引っかからないぞ!じゃあ、ルースは候補から外す」と言い出す始末。
そのやりとりからしばらく経った後のシーン。
[Scene: Central Perk, Rachel is on the couch as Ross enters.]
セントラル・パーク。レイチェルはカウチにいて、そこにロスが入ってくる。
ロス: So, I uh.... I called the doctor. And now we both know the sex of the baby. (それで、僕は…僕はドクターに電話したんだ。だから今、僕らは二人とも、赤ちゃんの性別を知ってる。)
レイチェル: What? (何ですって?)
ロス: That's right. The student has become the master. (そうだよ。生徒は先生(師匠)になったんだ。)
レイチェル: Ross, I swear. I don't know. (ロス、誓うわ。私は知らないのよ。)
ロス: Oh, come on, you know it's a girl! (あぁ、もう、やめてくれよ。君は赤ちゃんが女の子(ア・ガール)だって知ってるだろ!)
レイチェル: A what?! (ア・何、ですって?)
ロス: You really didn't know? (君はほんとに知らなかったの?)
レイチェル: We're having a girl? (私たちには女の子が生まれるの?)
ロス: No. (いいや。)
レイチェル: That's what you just said! (あなたはたった今、そう言ったじゃない!)
ロス: No. (いいや。)
レイチェル: You said girl! (女の子って言ったわ!)
ロス: Yes. I'm... I'm sorry. I'm so sorry. (うん(言った)。ごめん。ほんとにごめん。)
レイチェル: I'm not! We're having a girl! Sometimes I can't believe it's with you, but still! We're having a girl! (私は残念には思わないわ。私たちには女の子が生まれる! 時々信じられないんだけどね、あなたとだってこと[あなたとの子供だってこと]が。でも、それでも! 私たちには女の子が生まれるのよ!)
ロス: I know! I know. You know what? I'm putting Ruth back on the table! (そうだよ! そうだよ。ねぇ? 僕はルース(という女の子の名前)を候補に戻すよ!)
レイチェル: Oh, yes! We'll have ourselves a little baby Ruth.... (ええ、そうね! 私たちには、ちっちゃなベイビー・ルースちゃんが生まれるのね…)
ロス: Permission to veto. (却下[拒否]の許可を。)
レイチェル: Yes, please. (ええ、お願い。)

セントラル・パークに入ってきたロスは、「僕はドクターに電話した。だから今は(君と僕の)二人ともが、赤ちゃんの性別を知ってるんだ」と言っています。
レイチェルは「私は赤ちゃんの性別は知らない」と何度も主張してきたのですが、このロスのセリフから、ロスはレイチェルが性別を知っていると信じ込んでいることがわかります。

驚いて、What? と言ったレイチェルに、ロスは「そうだよ。the student は the master になったところだ(たった今、なった)」のように言っています。
master には「ご主人様」とか、いろいろな意味がありますが、今回は、student 「生徒、学生」と対比する形で使われていることから、「先生、師匠」のような意味で使われていると考えれば良いでしょう。
「修士(号)」のことも master と言うので、「学生(大学生)」と「修士」という対比だと考えることもできそうですが、今回のマスターはやはり、ジェダイ・マスター(Jedi Master)のマスターのようなイメージだろうと思います。
僕が性別を知ったことで、教えてもらう側の「学生」ではなく、自分がそれを教えることができる「先生、師匠」になったんだ、みたいな感じでしょう。

「僕はもう君に聞かなくてもいい立場になったんだよ」みたいに言うロスに、レイチェルは「私はほんとに知らないのよ」と言うのですが、ロスは、「もう、しらばっくれるのはやめてくれよ。君は赤ちゃんが a girl だって知ってるだろ!」と返します。
その後のレイチェルの、A what?! について。
音だけ聞くと、「あ、何?」「え、何?」みたいに聞こえなくもないですが、DVD英語字幕でも、A what? と表記されていたように、a は「不定冠詞の a」になります。
これは、ロスが、you know it's a girl! と言ったことに対して、「ロス、あなた、今、”a 何”って言った?」のように、a の後に続く girl という「単語」を驚いた様子で聞き返している感覚になります。
ロスはレイチェルが性別を知っていると思って、さらっと a girl と言った、、
でも、性別を本当に知らなかったレイチェルにとっては、その girl というたった1つの単語がものすごい情報をもたらす言葉だったわけですよね。
ですから、A what?! を大げさに訳すと、「ア、の後の言葉は何? ア、の後に、あなた、何て言った?」ぐらいのニュアンスが込められている感覚になります。

そのレイチェルの反応から、ロスもようやく「レイチェルはほんとに性別を知らなかった」ということに気づくことになるわけです。
We're having a girl を直訳すると、「私たちは、女の子を持つことになる」ということで、この場合は、「私たち二人の間に、女の子ができる、女の子が生まれる」と言っている感覚。
妊娠しているのがわかった時に、We're having a baby! 「赤ちゃんができたの! 赤ちゃんが生まれるの!」と言うのは、ある意味、決まり文句ですが、その性別がわかった場合には「女の子(or 男の子)が生まれるの!」と表現する、ということですね。
失言したことに気づき、「言ってない」と頑張っていたロスですが、レイチェルに何度も「女の子って言ったでしょ」と追及され、ついには、Yes (I said). と認め、I'm so sorry. と謝っています。
それに対する、I'm not! は、I'm not sorry! ということですね。
ロスのセリフは「ごめん」という謝罪の言葉ですが、レイチェルの I'm not sorry! は「私は残念には思わない、遺憾に思わない」と言っているニュアンスになります。

その次のレイチェルのセリフ、Sometimes I can't believe it's with you, but still! We're having a girl! も面白いですね。
直訳すると、「時々、あなたと、ということが信じられないけど、それでも! 私たちには女の子が生まれるのね!」ということ。
「あなたとの間に子供が生まれるってことが時々信じられないって思うけど、それでも、女の子が生まれるってことは(全然、残念じゃなくて)すごく嬉しい」と言っていることになるでしょう。
子供のパパがあなただってことが信じられないけど、「それでも、それはそれとして、それにもかかわらず」、女の子が生まれることは嬉しいわ!と言っているのが、but still! のニュアンスなのですね。

二人とも性別が女の子だとわかったことで、ロスは「前に候補から外すと言った、ルースをまた候補に戻すよ」と言っています。
put ... back on the table は「〜をテーブルの上に戻す」ということですから、その日本語からも「候補に戻す」という意味であることは想像できますね。
これで二人とも納得して、その女の子の名前はルースに決定ね!、、、となりそうな流れだったのですが、次のレイチェルのセリフ、We'll have ourselves a little baby Ruth.... が、baby Ruth と言った後、何だか尻すぼみになっています。
盛り上がりかけたところが、自分自身の発言で何かに気づいて、テンションが下がってしまった、、という感じです。
Permission to veto. の permission は「許可、許し」、permission to do で「〜する許可」。
veto は名詞で「拒否権」、動詞で「(提案などを)拒否する」。
ですから、Permission to veto. は、「ルースという名前を拒否する許可を(くれ)」と言っていることになり、レイチェルも、「ええ、お願い」みたいに言っていることから、二人とも「ルースという名前は拒否、却下」することで、最後に意見が一致したことがわかります。

Ruth では問題なかったのに、それを「赤ちゃんルース(baby Ruth)」と表現した途端、却下になったことから、baby Ruth というネーミングが何かを連想させたことが想像できますね。
この部分、DVD日本語字幕では「私たちの ベイブ・ルースちゃんね」となっていましたし、私自身もこのセリフを初めて聞いた時は、野球選手のベーブ・ルースを連想させる名前になってしまうから却下した、と思っていたのですが、、、。

baby = babe であることは日本人でも知っていることですし、baby Ruth から、babe Ruth を想像するのは簡単なことなのですが、本当に野球選手の「ベーブ・ルース」ネタであるならば、ここはダイレクトに、a little 'babe' Ruth と表現しても良かったんじゃない?ということが、チラっと私の頭をかすめ、試しに Google 検索で、baby Ruth と検索してみたら、面白いことがわかりました。
Nestlé (ネスレ)の商品に、Baby Ruth 「ベイビー・ルース」というチョコバーがあるんですね。
Baby Ruth | Nestlé 公式サイト
Wikipedia 英語版: Baby Ruth

baby ruth で検索すると、とにかくヒットするのは、そのネスレのチョコバーの方で、ただ「こちらを検索する」として、野球選手の「ベーブ・ルース」のリンクも表示はされます。
その検索結果から、レイチェルが言った、baby Ruth というのは「チョコバー」のことで、ただ、野球選手の「ベーブ・ルース」も無関係とは言えない、ということがわかる気がするのですね。

まずは、野球選手のほうから。
Wikipedia 日本語版: ベーブ・ルース
「ベーブ・ルース」(Babe Ruth)というのは通称・愛称で、彼の本名は「ジョージ・ハーマン・ルース・ジュニア(George Herman Ruth, Jr.)」。
「ベーブ」という名前の由来については、日本語版ウィキペディアに以下の説明があります。

外部から隔離された全寮制の矯正学校での生活が長かったためか、世間知らずで子供じみた所のあったルースは、早速チームメイト達から「ジャック(・ダン)の新しいベーブ(赤ちゃん)」と揶揄されるようになる。この時の「ベーブ」というあだ名は、生涯残る事になり、以後「ベーブ・ルース」として周りから呼ばれるようになった。

そして、ネスレのチョコバーのほうについて。
Wikipedia 英語版: Baby Ruth | Etymology で、以下のように語源の説明がされています。

Although the name of the candy bar sounds like the name of the famous baseball player Babe Ruth, the Curtiss Candy Company traditionally claimed that it was named after President Grover Cleveland's daughter, Ruth Cleveland.

つまり、「そのキャンディバー(チョコバー)の名前は有名な野球選手ベーブ・ルースの名前に音が似ているが、カーティス・キャンディ・カンパニー(最初にこのバーを作った会社)は、グローバー・クリーブランドの娘ルース・クリーブランドにちなんで、その名前がつけられた、と慣例的に主張していた」。

その後も詳しい説明が書いてあるのですが、簡単にまとめますと、
「元々はクリーブランド大統領の娘ルースにちなんでネーミングされた。その後、野球選手のベーブ・ルースの活躍に伴い、ベイビー・ルースというチョコバーの認知度がさらに高まった。今では、大リーグのオフィシャル・キャンディバー(チョコバー)としても使われている」
ということのようです。
つまり、チョコバーの名前を付ける時は、野球選手のベーブ・ルースは無関係だったが、名前が似ていることから、彼を連想させるお菓子名だと認識されてきた、みたいなことですね。

ですから、今回のレイチェルのセリフは、「私のちっちゃなベイビー・ルースちゃん」と言ったら、ネスレのあのチョコバーの名前と一緒になっちゃう、、と気づいて絶句したことになるでしょうし、そのチョコバーは野球選手のベーブ・ルースへの連想にも繋がるので、女の子の赤ちゃんが、(いくら人気選手だったとはいえ)男性野球選手をも思い出させる名前になってしまうことは避けたい、、と思ったことにもなるでしょう。

私は、このエピソードをDVDで初めて見たのが2005年で(ブログを始める少し前でした)、その時からずーっと、「野球選手と一緒の名前になるから却下!」ということだと思っていたのですが、実は、Baby Ruth という有名なチョコバーがあることを今さらながら知って、何だか嬉しい気持ちです。
英語版ウィキペディアによると、大リーグの試合では、このチョコバーを使ったキャンペーンがいろいろ行われていたようで、大リーグに詳しい人はこのお菓子の存在をよくご存知だったのかもしれませんね。
ブログの記事として、セリフを取り上げなかったら、私はずっと気づかないままだったかもしれません。
また、こうして調べたことを、皆さんとシェアできることも、とても幸せだと思いました(^^)


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posted by Rach at 16:02| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさんこんにちは。
そうでしたか。チョコバーでしたか。
Baby Ruth はBaby Ruthであり、必ずしもBabe Ruthではなかったけどそうでもあった、と言うことなのですね。やっぱり私もBaby Ruth・・・・、ですぐvetoとなった時のRachの表情は「Babe Ruth、なんだあの男の選手じゃないか?」というのとはちょっと違った雰囲気であった気はしてました。ただ、そんな気がしてしまう状況は各場面にかなりの数あるので、そんなものかな?で済ませてしまうのですが・・・、さすがRachさんですね。
I really admire your passion and persistence.
Posted by koroyakun at 2014年06月05日 21:21
koroyakunさんへ
コメントありがとうございます。
そうだったんです。チョコバーだったようなんです(^^)

この Baby Ruth というセリフは、最初に見た後もずっと記憶に強く残っていて、「そっか、赤ちゃんに Ruth と付けると、ベーブ・ルースになっちゃうわけね^^」とか一人で納得していたのですが、ネット検索してみたら、チョコバーばかりがヒットして、そこで初めて私も気付いた、、ということでした。

アメリカ人も、そのチョコバーの名前で野球選手をイメージするようなので、必ずしもベーブ・ルースが「ハズレ」ではないけれど、チョコバーでもあり野球選手のイメージも連想されるところに、このセリフの面白さがあるんでしょうね。

And I really thank you for saying good things about me, which encourages me so much. I will keep blogging more passionately and persistently. ;)
Posted by Rach at 2014年06月06日 14:23
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