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シーズン8 第15話
The One With The Birthing Video (バレンタインに心乱れて)
原題は「出産ビデオの話」
レイチェルはロスの子供を妊娠中で、ジョーイに勧められて、レイチェルと同居することを決めたロスですが、ロスには現在モナという恋人がいます。
[Scene: Monica and Chandler's. Phoebe and Ross are sitting in the living room talking.]
モニカとチャンドラーの家。フィービーとロスはリビングに座って話をしているところ。
フィービー: So, how does Mona feel about you and Rachel living together? (それで、あなたとレイチェルが一緒に住むことについて、モナはどんな風に感じてるわけ?)
ロス: Oh, I'm actually on my way to tell her right now. Yeah, she's been away all week visiting her parents, but she'll be cool. I mean, she's been so supportive. She-she even got the baby a tiny T-shirt that says, "Fossils are my friends." (あぁ、実際、これから彼女にそれを言おうとしているところなんだよ。そう、彼女は実家に行ってて、1週間ずっといなかったんだ。でも彼女は大丈夫だよ。だって、モナはずっと応援してくれてるから。彼女は、「化石は私の友達」って書いてある小さなTシャツを、赤ちゃんに買ってさえくれたんだよ。)
フィービー: Ugh. Come on, Mona. Don't kiss ass. (あー。よしてよ、モナ。こびへつらわないで。)
ロス: Uh, I'm gonna take off. (あー、僕は行く(立ち去る)ことにするよ。)
フィービー: All right. Oh! Shoot! Oh shoot! Uh, Rachel wanted to see this tape! (わかった。ああ、しまった、しまった。レイチェルがこのテープを見たがってたんだった!)
ロス: What is it? (それ何?)
フィービー: It's a video of my friend giving birth. Could you just bring it back to your apartment? (私の友達が出産しているビデオなの。それをあなたのアパートメントに持って帰ってくれる?)
ロス: All right. (reading the label) "Candy and Cookie?" (わかった。[レーベルを見て] 「キャンディーとクッキー」?)
フィービー: Yeah. Candy's the mother, Cookie's the daughter. The father's name is also Cookie. Why am I friends with these people? (ええ。キャンディが母親で、クッキーが娘なの。その父親の名前もクッキーなの。私はどうしてこんな人たちと友達なの?)
I'm actually on my way to の be on my way to はまさに、「〜に行く道の途中で」ということですから、「〜にむかって進んでいる状態である」と言っていることになります。
「実際、今まさに、そのことを彼女に言おうとしてるとこなんだよね」みたいなことですね。
she's been away all week visiting her parents を前から順番にイメージすると、「彼女はここを離れている状態だった、1週間ずっと、自分の両親を訪れて」みたいなことですから、「実家に帰っていて、この1週間ずっと、こっちにはいなかったんだ」ということ。
she'll be cool の cool は、「平気な、冷静な、落ち着いた」という感覚で、レイチェルと僕が同居する話を聞いても、彼女は全然問題ない、大丈夫だよ、と言っていることになります。
その根拠として、「彼女はずっと、ものすごく協力的でいてくれる」と言った後、「〜をゲットしさえしてくれた」と説明しています。
そのセリフ、She-she even got the baby a tiny T-shirt that says, "Fossils are my friends." について。
前半部分は、got the baby a tiny T-shirt という形になっていますが、これは、got someone something 「人にものをゲットしてやった、買ってやった、用意してやった」という目的語を2つ取る構造ですね。
the baby はロスの赤ちゃんということです。
get にはいろんな意味がありますが、とりあえずの瞬時の理解としては、got =ゲットした、とイメージすればいいでしょう。
この場合は、「赤ちゃんのために買ってあげた」ということですが、その後の説明には、a tiny T-shirt that says, "Fossils are my friends." とありますね。
このように、「もの+say」となる場合には、「ものに〜と書いてある」という意味になり、「化石は私の友達」と書いてある小さなTシャツ、だと言っていることになります。
そんな文字やロゴが書いてあるようなTシャツが普通に売っているとは思えないので(笑)、そういう文字入れをしたTシャツを、ロスの赤ちゃんのために注文して作らせた、というのがより正確かもしれませんね。
その話を聞いたフィービーは、「よしてよ、モナ」みたいにあきれた声で言って、Don't kiss ass. とも言っています。
kiss someone's ass は、ass は卑語であることを踏まえて、あえてお下品に「ケツ」と訳してみると、「(人の)ケツにキスする」ということになりますね。
いかにも卑屈な感じが出ていますが、意味も「人にこびへつらう、おべっかを使う、へいこらする」などの意味になります。
ですから、Don't kiss ass. は、「そんなTシャツまで作って、ミエミエのおべっかを使わないで、そこまでこびへつらわないで」と言っていることになるでしょう。
ちなみに、過去記事、フレンズ2-23その26+brown-noserの話 で、同じく「こびへつらう」という意味の、brown-nose が出てきた時に、kiss someone's ass と似た表現が使われたセリフをご紹介しました。
映画「インデペンデンス・デイ」のジミー(ヒラー大尉の友人)のセリフで、
You need to, like, kiss some serious booty to get ahead in this world. (この世界で出世するには誰かのケツにキスしないといけないんだ。)
というものでした。(booty も「尻」という意味)
ロスは「僕はもう行くよ」という感じで行きかけるのですが、フィービーはふと何かに気づいた様子で、Oh! Shoot! Oh shoot! と大きな声で言っています。
shoot にはいろいろな意味があって、例えば、誰かが「質問があるんだけど」とか「お願いがあるの」と言ってきた場合に、"Okay, shoot!" などと返すとそれは、「わかった、じゃあ話して[言って]」のように、相手の発言を促す感じの言葉になります。
ただ、今回の場合は、ロスの発言を受けてのものではないので、「話して」という意味ではないですね。
Shoot! と言った後、フィービーが自分のバッグの横に置いてあったビデオテープを見つけて、「レイチェルがこのテープを見たがってたんだった」と言ったことからもわかるように、この Shoot! は「しまった(忘れてた)」というニュアンスになります。
「くそっ!」という意味の shit の婉曲語ですね。(音が似ていることから)
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
shoot [interjection] (informal) : used to show that you are annoyed or disappointed about something
例) Oh, shoot! I forgot to go to the bank.
つまり、「(間投詞、インフォーマル) 何かについていらいらしている、または失望していることを示すのに使われる」。例文は、「あぁ、しまった! 銀行に行くのを忘れてた」。
まさにこのロングマンの例文が「しまった(忘れてた)」という、今回のフィービーと同じニュアンスですね。
「それ何?」と聞かれたので、フィービーは「私の友達が出産しているビデオなの」と説明します。
このように「出産する」という行為を示す言葉は、give birth になります。
bring it back to は、「それを〜に持ち帰る」という感覚で、「今はロスはレイチェルと同居してるんだから、レイチェルのためにこのテープをあなたの家に持って帰って」と頼んでいることになります。
ビデオのレーベル(ラベル)に書いてあるタイトルを見て、「キャンディとクッキー?」とロスは驚いていますね。
お菓子の詰め合わせみたいな名前だからですが、フィービーは「キャンディは母親の名前で、クッキーは娘の名前なの」と説明しています。
さらに、「父親の名前もクッキーだわ」と言ってしばらく思案した後、「どうして私はこういう人たち(こんな名前の人たち)と友達なのかしら?」と言っていますね。
よくよく考えてみると、変な名前の家族だったのね、、と今さらながら気づいた感じになるでしょう。
フレンズ3-11 に出てきたジョーイの妹の一人が、Cookie という名前でしたね。
フィービーの話によると、子供の父親の名前もクッキーということですから、男性名にも Cookie という名前は使える、、、ということなんでしょうね。
とりあえず、俳優さんとかの名前で、クッキーという男性を思いつかないのですが、IMDb (Internet Movie Database)の検索ボックスに Cookie と入れて、Names で検索してみると、Cookie という名前の actor は何人かおられるようでした(名字から来たニックネームの場合もありますが)。
完全な脱線話になりますが、漫画「キャンディ・キャンディ」で、キャンディがアメリカに帰るために密航した船で出会った少年の名前がクッキーでした。
「よかった…… 道づれができて キャンディとクッキーなんて つめあわせとしても最高!」というセリフが(私の持っている愛蔵版第1巻 p.453 に)あったので、今回のフィービーのセリフを聞くと、やたらとそればかりが思い出されてしまいました^^
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2014年06月20日
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