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レイチェルはまだ、ジョーイと気まずい状態が続いています。
どうしたらいい?とレイチェルがモニカやチャンドラーに相談するものの、いいアイデアも浮かびません。
そんな会話の後、
モニカ: Honey, why is the Bruce Springsteen CD in the Kat Stevens case? (ハニー、どうしてブルース・スプリングスティーンのCDが、キャット・スティーブンズのケースに入ってるの?)
チャンドラー: Let's just say if I can't find the right CD case I just put it in the nearest one. (とりあえずこう言っておこう。俺はもし正しいCDケースが見つからなかったら、一番近くにあるケースに(ただ)CDを入れるんだ。)
モニカ: Okay, where is the Cat Stevens CD? (わかった、で、キャット・スティーブンズのCDはどこにあるの?)
チャンドラー: In the James Taylor case. (ジェームズ・タイラーのケースの中。)
モニカ: Where is the James Taylor CD? (ジェームズ・タイラーのCDはどこにあるの?)
チャンドラー: Honey, I'm gonna save you some time. 200 CDs, not one of them in the right case. (ハニー、君の時間を節約してあげるよ[無駄な時間を省いてあげるよ]。200枚のCD、その中のどの1つも正しいケースの中にはない。)
モニカ: Okay. No need to panic. Deep breaths, everyone. Okay umm uh, we're just gonna have to spend some time and put the CDs in the right cases. (いいわ。パニクる必要はない。深呼吸して、みんな。よし、私たちは時間をかけて、そのCDを正しいケースに入れないといけないことになるわ。)
チャンドラー: Well, if we're gonna do that, we should come up with some kind of order. Y'know alphabetically or by genre? (うーん、もし俺たちがそうすることになるのなら、ある種の順番を考えるべきだよ。ほら、アルファベット順? それともジャンルで?)
モニカ: Hmm, I don't know. We really have to talk this through. (うーん、わからないわ。このことについては、本当にじっくり話し合わないといけないわね。)
レイチェル: Oh, my God!! You guys have such problems!! I feel so terrible for you! (なんてこと! あなたたちはそんな問題を抱えてるのね! 本当にあなたたちに同情するわ!)
モニカ: Okay, I-I'm sorry. Look, you and Joey, you're both focusing on this uncomfortable thing. What you need to do is change the subject. Next time you see him, try to get him talking about something else. (わかった、ごめんなさい。ねぇ、あなた(レイチェル)とジョーイ、あなたたち二人は、この居心地が悪いことばかり考えてるわ。あなたがすべきことは、話題を変えることよ。次に彼に会う時は、彼が何か別のことを話すように仕向けてみるのよ。)
レイチェル: Oh, yeah. That makes sense. (あぁ、そうね。それは言えてる。)
モニカ: Yeah, like I don't know, maybe you have a work problem that you need his advice on. (そうね、わからないけど、多分、彼のアドバイスが必要になるような仕事の問題があるでしょ。)
レイチェル: Ooh, I could do that. (うー、それならできそうね。)
モニカ: Good. (To Chandler) Uh honey, the Miami Vice soundtrack? Really? (よし。[チャンドラーに] あ、ハニー、マイアミ・バイスのサントラ? ほんとに?)
チャンドラー: They were just giving those away at the store (off Monica's look) in exchange for money. (店でただ、そのCDを配っていたんだよ、[モニカの視線から外れるようにして] 金と引き換えにね。)
モニカは、CDケースと中身のCDが不一致になっていることに気付き、その理由をチャンドラーに尋ねています。
Let's just say 「とりあえず…とだけ言っておこう」と言って、チャンドラーは、「もし俺が正しいCDケース(本来収納すべきケース)を見つけられなかったら、俺はただCDを一番近いケースに入れるんだ」と説明しています。
CDをしまおうと思って、そのケースが見当たらない時は、近くにある適当な別のケースに入れちゃうんだ、ということですね。
その後、このCDはどのケースに? じゃあ、そのケースに入っているはずのCDはどのケースに?と、モニカは矢継ぎ早に質問しています。
こんな質問が延々続きそうに思えたのでしょう、チャンドラーは、I'm gonna save you some time. と言っていますね。
この save は「save+人+時間」の形で、「人に時間を省かせる」という意味になります。
直訳すると、「俺は君に(いくらかの)時間を省かせてあげるよ」ということで、つまりは、「君が(無駄な)時間を費やすのを俺が省いてあげよう」と言っていることになりますね。
そして、200 CDs, not one of them in the right case. 「200枚のCD、そのうちのどれ一つも正しい(本来の)ケースの中にない」と説明しています。
どれ一つとして、正しいケースに入っているものはない、中身とケースはどれも一致していない、ということですね。
それを聞いた後、No need to panic. Deep breaths, everyone. 「パニックになる(パニクる)必要はない。みんな、深呼吸して」と言っているのが、モニカらしいですね。
整理整頓好きで、几帳面なモニカにとっては、よほどショックな事実だったようです。
モニカ以外は誰もパニクっていないのですが(笑)、「みんな、心配いらないわ。まずは深呼吸しましょう」と言っているのは、みんなに対して言っているようで、実は自分自身に対して言い聞かせているニュアンスです。
そして、「(ある程度の)時間をかけて、正しいケースに入れなくちゃ」とも言っています。
入れ替えるなら、some kind of order、つまり「ある種の順番」を考え出す(come up with)べきだとチャンドラーは言っています。
alphabetically は「アルファベット順」、by genre は「ジャンルで、ジャンル別に」ということですね。genre の英語の発音は「ジャーンラ」みたいな感じになります。
「この件について私たち話し合わないと」などと言っているモニカたちを見て、レイチェルは「あなたたちはそんな問題を抱えてるのね! あなたたちに同情するわ」みたいに大袈裟に言っていますが、これは皮肉ですね。
レイチェルはジョーイに告白されて以来、ずっと気まずい状態が続いていて、真剣に悩んでいるというのに、バラバラになったCDとケースをどうやって正しい状態に直すかについての、くだらないw 議論を繰り広げている二人を見て、イライラしたことによる皮肉です。
「私の気も知らないで、そんなささいなことをさも大問題みたいに言って」という感じのレイチェルに、モニカは素直に謝り、アドバイスを言っています。
focus on は「〜に焦点を合わせる」ということで、「〜に(注意・関心・意識を)集中させる」という感覚ですね。
つまり、you're both focusing on this uncomfortable thing. は、「快適でない、居心地が悪い、っていうことばかりに意識を向けすぎよ」と言っていることになります。
二人に必要なのは、話題を変える(change the subject)ことよ、と言って、次に彼に会う時には、彼に何か別のことを話すようにさせなさい、とアドバイスすることになります。
try to get him talking about something else を厳密に直訳すると、「ジョーイが何か別のことについて話している(という)状態にさせるように、頑張りなさい(トライしてみなさい、やってみなさい)」という感覚になるでしょうか。
レイチェルに対して、「あなたが何か違う話題を話しなさいよ」と言っているのではなく、「ジョーイが別の話題を話すような状態になるように仕向けなさい」と言っている「使役」のニュアンスですね。
That makes sense. 「言えてる。なるほどと思える。道理にかなっている」とその意見に賛同したレイチェルに、モニカはその話題についてのヒントを与えてあげています。
you have a work problem that you need his advice on. の that は関係代名詞で、直訳すると、「(その問題に対して)ジョーイのアドバイスが必要なような、(ある)仕事の問題をあなたは持っている(でしょ)」みたいなことになるでしょう。
関係代名詞で補足説明した感じを、和訳にも出そうとすると、「あなたも仕事の問題とか1つぐらいあるでしょ。ジョーイのアドバイスを必要とするような仕事の問題よ」みたいになるかなと思います。
告白された後、気まずくなってしまったので、恋愛とは無関係の仕事の話題を持ち出して、アドバイスが欲しいの、、と相談する感じで話のきっかけをつかんでみたら?ということですね。
レイチェルが、それならできそうね、と納得した後、モニカはチャンドラーに「あなた、マイアミ・バイスのサントラを持ってるの? まじで?」みたいな調子で尋ねています。
その言い方から、「チャンドラーはそんなCDまで持ってるの?」とあきれているのがわかりますね。
そんな風にモニカはあきれた様子ですが、Wikipedia 日本語版: 特捜刑事マイアミ・バイス には、「異例とも言えるテーマソングの大ヒット」の項目で、サントラが大ヒットとなった話が載っています。
Amazon の「ミュージック」カテゴリーで「マイアミ・バイス」を検索してみたところ、サントラが何枚もヒットしましたし、チャンドラーが持っているのも不思議ではない、むしろ、チャンドラーの世代の人間が持っているのは、いかにもそれっぽい、という描写なのかな、とも思います。
過去記事、マイアミ・バイスの真似 フレンズ5-8その4 では、ロスとチャンドラーがマイアミ・バイスの登場人物のような服装をして登場するシーンもありましたね。
モニカとしてはあまり興味がなかったのでしょうね、「こんなの持ってるんだ、、」みたいに言われたチャンドラーは、言い訳のようなセリフを言っているのですが、それがなかなか面白いです。
そのセリフ、They were just giving those away at the store in exchange for money. について。
give away は「(ただで)人に与える、贈る」という感覚。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
give something away (or give away something)
to give something to someone without asking for any money, rather than selling it to them.
例) The store is giving away a toaster to the first 50 customers.
つまり、「何かを誰かに売るというよりもむしろ、お金を求めることなく、誰かに何かを与えること」。
例文は、「その店は、最初の50人の客(先着50人の客)に、トースターを1個(ずつ)配る(無料配布する)予定である」。
ですから、They were just giving those away at the store. だと、「ただ、そのCDを店で(無料で)配ってたんだ」みたいなことになりますね。
they というのは、お店の定員さんを漠然と指す感覚になります。
store. で文章が終わっていたなら、まさにそういう意味になりますが、その後、モニカの視線を外すようにして、in exchange for money と付け加えていますね。
in exchange for... は「…と引き換えに、交換に」。
ですから、「店で配ってたんだよ、お金と引き換えにね」と言っていることになります。
最初の部分だけだと、「モニカは文句があるみたいだけど、これは店で(無料)配布してたもんだったんだよ」ということになり、無駄使いしたわけじゃない、という言い訳になりそうなわけですが、「配ってたんだよね、金と引き換えに」と付け加えたことで、「金と引き換えに配っていた」、つまりは「商品として(普通に)売っていた。それをチャンドラーは買った」ことを認めたことになる、というオチになります。
日本語でそういうオチをつけようとすると、上に書いたように「店で配ってたんだよ、お金と引き換えにね」のように、ちょっとわざとらしい感じで文の最後にオチを持ってくる風になりますが、英語では、in exchange for money のような副詞句は、元々、この位置に配置される言葉なので、「わざとらしく付け加えた」感じにはならず、「最後まで話を聞いたら結局そういうことだった」という自然なオチになるわけですね。
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2014年07月28日
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