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シーズン8 第20話
The One With the Baby Shower (赤ちゃんが生まれたら?)
原題は「ベビー・シャワーの話」
もうすぐ赤ちゃんが生まれるレイチェルのために、baby shower (出産間近の人にプレゼントを渡すパーティー)の準備をしているところ。
レイチェル: So, what's the final head count on my baby shower? (それで、私のベビー・シャワーの最終的な人数は何人?)
フィービー: About twenty, a couple people from work had something else to do. (20人くらいね。職場の2人(2、3人)は、他に用事があるって。)
モニカ: Also both of your sisters called and neither can make it. (それにあなたの妹たちも電話してきて、どちらも出席できないわ。)
レイチェル: What?! You mean they're not coming to a social event where there's no men and there's no booze?! That's shocking! I don't care, as long as my mom's here. (何ですって? 男なし酒なしの社交行事には二人は来ないってこと? それってショッキングだわ! (でも)構わない、ママがここに来る限りはね。)
モニカ: Oh, my God. Your mother! (なんてこと。あなたのママ!)
レイチェル: What?! My mom's not gonna be here?! (何? 私のママはここには来ないの?)
モニカ: Well, given that we forgot to invite her, it would be an awfully big coincidence if she was. (うーんと、私たちがあなたのママを招待し忘れたことを考えると、もし彼女が来たら、ものすごい大きな偶然ってことになるわね。)
レイチェル: My God! (なんてこと!)
shower というのは、お祝いごとのある女性に贈り物をするパーティーのこと。
bridal shower なら「花嫁になる人へ贈り物をするパーティー」のこと。
ブログの過去記事では解説を飛ばしてしまいましたが、フレンズ4-22 では、出産間近のフィービーのために開いた baby shower のシーンもありました。
shower の英英辞典の語義を見てみると、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
shower : (PARTY) a party at which presents are given to a woman who is going to get married or have a baby
つまり、「結婚する、または出産する女性に、贈り物(プレゼント)が渡されるパーティー」。
レイチェルは、what's the final head count on my baby shower? と尋ねています。
head count は「人数、頭数(あたまかず)」のことですね。
日本語でも「頭数(あたまかず)をそろえる」という表現がありますが、まさに直訳の「頭(head)+数(count)」が head count という言葉になっているわけです。
ですから、what's the final head count on は「〜に出席する最終的な人数・頭数は何人?」という質問になります。
フィービーは、「20人くらい」と返事した後、「職場の2人(もしくは、2、3人)は、他にすべきことがあった」と言っていますが、それは「その人たちは、他の用事があるから来られないって」みたいなことですね。
モニカは「それにあなたの妹は、二人とも電話してきて、どちらも来られないって」と言っています。
make it は「うまくいく、やり遂げる、成功する」などの意味もありますが、ここでは「(何とか)出席する」というニュアンス。
妹二人が欠席と聞いて、レイチェルは大げさに驚いた声を出しています。
booze は「酒」という意味。
パーティーの案内状に使われる言葉で、B.Y.O.B. という略語がありますが、それは、bring your own booze [bottle] の略で、「酒は各自持参のこと」という意味になります。
social event は「社交行事」。
ですから、「男がいない、酒がない社交行事に、私の妹たちは来ないっていうこと?」と言っていることになります。
その後、さらに大げさな調子で、That's shocking! 「それってショッキングだわ!」と言っていますが、実際のところは、「あの妹たちのことだから、男なし酒なしのパーティーに来るはずないってわかってたわ」というところでしょう。
それを、I knew it. 「わかってた。そんなことだろうと思ってた」と言わずに、「こういうパーティーに来ないだなんて、意外だわ、驚きだわ!」と皮肉っぽく言っているのがポイントで、ですからそれを聞いたフィービーも少し笑っているわけです。
I don't care は「妹が来ないってことは、別に構わない」で、その後、as long as my mom's here 「私のママがここにいてくれれば、シャワーに出席してくれる限りは」と付け加えています。
「ママさえ来てくれるなら、妹たちなんか来なくても全然問題ない」というレイチェルの発言を聞いて、モニカはハッとなり、「あなたのママ!」と言っています。
それだけで、レイチェルのママを招待するのを忘れたことは明らかですね。
「ママはここには来ないわけ?」と聞き返すレイチェルに、モニカは、given that 以下の長めの文章を言っています。
given that... は「もし…だと仮定すれば、もし…なら、…を考えれば」という決まり文句。
LAAD では、
given [preposition] : used to say that something is not surprising when you consider the situation it happened in (SYN: considering)
例) I think I did all right, given that I didn't study much.
つまり、「何かが起こった状況を考えて(考慮して)、それが驚くべきことではないと言う時に使われる」。例文は、「私はうまくやったと思う、あまり勉強しなかったことを考えると」。
英英の語義にあるように、given that... は、considering (that)... とほぼ同じ意味になりますが、それぞれの本来のニュアンスを考えると、given that は、「that 以下が与えられた状況で」、considering that は、「that 以下を考慮して」という違いになるでしょう。
ですから、モニカのセリフは、「私たちがレイチェルのママを招待するのを忘れたということを考えると、もしママが来たら、それはそれはものすごく大きな偶然になるでしょうね」と言っていることになります。
招待していないから、シャワーに来るはずがない、だから、現実とは反対の仮定である仮定法過去が使われているのもポイントです。
「招待していないのにもしママが来たとしたら、それってものすごい偶然よね、奇遇よね」と言っているわけですが、招待してないから来ないとわかっているのに、怒ったレイチェルが「ママはここに来ないの?!」とわかりきったことを尋ねて来たので、「もし来たとしたら、ものすごい偶然よねぇ」と答えるしかない、というモニカの辛い立場がよく出たセリフになっていると思います。
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