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お申込下さった皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>
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もうすぐ子供が生まれるレイチェルの子育ての手伝いをするために、レイチェルのママは同居を考えています。レイチェル自身も「私は子育てのことを何も知らないから、ママに同居してもらわないと無理よ」と言い、モニカやフィービーもそれに同意するのですが、
ロス: Well uh, y'know what? Even if she doesn't know anything, I do! I have a son. And his mother and I didn't live together, and whenever he was with me, I took care of him all the time, by myself. (いいですか? 例えレイチェルが何も知らないとしても、僕が知ってます! 僕には息子がいます。そして息子の母親と僕は一緒に暮らしていませんでした。だから息子が僕といる時はいつも、僕が息子をずっと、僕一人で面倒をみたんです。)
レイチェルのママ: That's true. You do have another child. (それはそうね。あなたには(確かに)もう一人子供がいるわよね。)
ロス: Yeah. (ええ。)
レイチェルのママ: With another woman. Have you no control, Ross? (他の女との間に。あなたには自制心がないの、ロス?)
ロス: That's a different issue. Uh, the point is, when the baby comes, I will be there to... to feed her and bathe her and change her. And more than that I want to do all those things. (それは別問題です。重要なのは、赤ちゃんが誕生する時、僕はそこにいる、ってことです、彼女にミルクをあげて、彼女を入浴させて、彼女のおしめの取り替えをする。そしてそれだけではなくもっと、僕はそういうこと全てをしたいんです。)
レイチェルのママ: Well then you really don't need me to live with you. (そういうことなら、私があなたたちと同居する必要は全くないわね。)
ロス: Yes! Yes, you're gonna be so missed. (そうです! [ガッツポーズをして喜ぶが、その後、真顔になって] えぇ、あなたがいなくて寂しいと思うでしょうけれど。)
レイチェルのママ: You're gonna be a great father. (あなたは素敵な父親になるわ。)
ロス: Well, you're gonna be a wonderful grandma. (They hug.) (えぇ、あなたも素晴らしいおばあちゃんになりますよ。[二人はハグする])
みんなが口々に、「子育てのことを知らないレイチェルは、ママと同居すべき」と言う中、ロスは、レイチェルのママを説得するように自分の話をし始めます。
「例え、レイチェルが何も知らないとしても、僕は(赤ちゃんのことを)知っています!」と主張していますね。
「僕には息子がいる。息子の母と僕は別居していたから、息子と一緒の時はいつも僕一人で面倒を見ていた」と説明します。
元妻キャロルはレズビアン・パートナーであるスーザンと住んでいますから、ロスが息子のベンを預かる時は、ロス一人で全部やっていた、というのは確かにその通りです。
それを聞いたママは、「確かにそうよね。あなたにはもう一人別に子供がいるのよね」と言っています。
ロスの発言に納得したかのような顔でそう言っていたのですが、その後、付け加えた言葉が、これまたママっぽくて辛辣です。
With another woman. は、You have another child with another woman. ということで、「あなたには別の女性との間に、もう一人子供がいる」という事実を述べたわけですが、ちょっと間を置いてから、With another woman. と「付け加えた」感覚は、「確かにあなたにはもう一人子供がいたわねぇ、、、そう、別の女性との間にできた子供」みたいなニュアンスになります。
その後、「あなたにはコントロールがないの、ロス?」みたいに言っていますが、この control は「抑制、自制(心)(self-control)」のことですね。
ロスは「僕には子供がもう一人いるから、子育ての経験があります。だから心配しなくても大丈夫です」とママを説得する材料に息子のことを持ち出したのに、「それって他の女との間の子供でしょ? あなたって私の娘以外にも、子供を産ませてるのよね。あなたって見境(みさかい)ないわけ?」みたいに、皮肉を言ったことになります。
different issue の issue は「問題、論点」。
「息子って、他の女との子供よね」という話は、レイチェルの母親としてツッコみたい部分だろうことはわかるけれど、それは子育ての問題とはまた別問題です、というところ。
そして、その問題は別にして、the point is... 「ポイントは、ここで大事なことは」と言って、赤ちゃんが来る時、つまり生まれてくる時に、「僕は…するためにそこにいます」とセリフを続けます。
何のためにいるか、ということが、to 以下で3つ挙げられていますが、それぞれ、feed her 「食べ物を与える」、新生児なのでこの場合は「ミルクをあげる」、bathe her 「赤ちゃんを入浴させる、お風呂に入れる」、change her 「おしめを替える(または、服を着替えさせる)」になります。
最後の change は「〜を取り替える」というイメージなので、服を着替えさせるという意味にもなりますが、新生児の世話で真っ先に浮かぶことと言えばやはり、「おしめの取り替え」になるでしょうから、あえて、change her diapers (彼女のおしめを取り替える)と言わなくても、おしめの取り替えを意味していると理解すれば良いかなと思います。
more than that は「それ以上に、それ以外に、それだけではなく」なので、「今挙げた3つだけではなくて、赤ちゃんにまつわるありとあらゆること全部(all those things)を、僕はやりたいと思っているんです」と言っていることになります。
当然想定されるそういう世話も、それ以外のいろんな世話も全部、僕はやってあげたいと強く思っているですよ、ということで、そういうことをいやいやするんじゃない、子供が生まれたらそういうこと全部をしてあげたくてたまらないと今も思っているんです、と育児に対する自分の熱意を主張しているわけですね。
子育て経験者のロスが、子育てに関すること全部を僕はやりたい、と言うのを聞いて、同じ育児経験者のママもやっと納得したようです。
Well then you really don't need me to live with you. は、「そういうことなら、あなた(たち)には、私があなた(たち)と同居する必要が全然ない」。
「私との同居はあなた(たち)には不要ね」と言っているわけですが、ここでは、really don't という語順になっているのに注意しましょう。
前回の記事で説明したシーンで、最初にロスが「ママとの同居は必ずしも必要ではない」のように言った時は、it's not absolutely vital that you live with us. となっていました。
not absolutely vital 「絶対に必要だということではない」という部分否定ですね。
not は absolutely を否定していることになります。
今回のママのセリフは、really don't のように、don't を really で強調しているので、「私が同居することは、あなたたちには全く不要ね、全然必要ないわね」と否定を強調、つまり「全否定」しているニュアンスになります。
ロスのセリフの時はママに遠慮して、「ママの同居は必ずしも必要ではない」と部分否定で表現したのですが、ロスがパパとしてちゃんと育児をしてくれそうだとわかったママは、それを完全に認めた意思表示として、「ロスがそういう気持ちなら、私の同居は、全く・全然必要ないわね、必要性はゼロね」と言ったことになるわけです。
ロスの主張を完全に認め、ママは同居を取りやめた、ということが、この really don't からわかるので、ロスは嬉しさのあまり、Yes! とガッツポーズしています。
その喜びようを見ていると、「どんなにママとの同居を嫌がっていたか」ということが丸わかりなので、ロスはマズいと思ったのでしょう、同じ yes という言葉を繰り返した後で、そのイエス!というのはこっちの意味ですよ、みたいに、別の言葉にすり替えています。
you're gonna be so missed というのは、「あなた(レイチェルのママ)は、非常に miss されることになる」。
この miss は「人がいなくて寂しく思う」という意味ですから、「ママが同居しないことになって寂しいねって(僕とレイチェルに)思われますよね」と言っている感覚。
We're gonna miss you so much. 「僕らは(きっと)あなたがいなくて寂しいと思いますよ」というのを、ママを主語にして受動態で表現していることになります。
「私は同居する必要は全くなしね」とママが言ったのを聞いて、一瞬大喜びしてしまったロスが、「あなたがいないことはきっと寂しいと思われることになりますよ」と慌てて付け加えて、ごまかした感じですね。
「僕はあなたの同居に反対していたわけではない、こういうことになったけれど、ママが同居しないことは寂しい、ママがいないことが惜しまれる」と表現していることになります。
ママが「ロスは great な父親になるわ」と言うと、ロスも「レイチェルのママは、wonderful なおばあちゃんになりますよ」と返して、ロスはママの頬にキスして、二人はハグし、和解することになります。
ロスがママの同居に反対している様子なのは、ママなら当然わかっているでしょうし、ロスも「恐竜グッズを捨てれば」とか「他の女との間にも子供がいるのよね」などと言われ、ママが自分のことを完全に認めているわけではないのは承知でしょう。
それでも、ロスの主張をママが完全に受け入れて、最後に二人が「きっと素敵な父親に」「きっと素晴らしいおばあちゃんに」と言い合って和解する姿は、微笑ましいなと思いました。
a great father と言われて、a wonderful grandma と返すように、使う形容詞を少し変えたりするところは、ささいなことかもしれませんが、スピーキングする時に参考にしたいポイントのように思います。
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2014年09月22日
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