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今回のエピソードの冒頭では、モニカがシェフをつとめるレストランに関するひどい批評(レビュー)がニューヨーク・ポスト紙に載ったことで、モニカがショックを受けるというシーンがありました。
その後、チャンドラーとモニカの家に、ジョーイがやってきます。
ジョーイはモニカと一緒に映画を見る約束をしていて、どうしてチャンドラーは映画に行かないの?とジョーイが尋ねると、
チャンドラー: I can't. I've got a job interview I have to get ready for. (無理なんだよ。準備をしなきゃならない仕事の面接があるんだ。)
ジョーイ: I thought you already have a job. (お前はすでに仕事を持ってると俺は思ってたけど?)
チャンドラー: And people say you don't pay attention. No, this is a much better job. It's vice-president of a company that does data reconfiguration and statistical factoring for other companies. (そして人は言うんだよ、ジョーイは人の話をちゃんと聞かないやつだ、って。いや、これはもっといい仕事なんだ。ある会社の副社長なんだよ、そこは他の会社のために、データの再構成や統計的ファクタリングをする会社なんだ。)
ジョーイ: Wow! How do you know how to do that?! (わぉ! その仕事のやり方をどうやって知る[覚える]の?)
チャンドラー: That's what I do now. (それは俺が今やっている仕事だ。)
モニカ: Hey Joey, come taste this. (ねぇ、ジョーイ、これを味見しに来て。)
ジョーイ: What is it? (それは何?)
モニカ: Remember that guy that gave me a bad review? Well.... (Feeds him a spoonful of what she's cooking.) I'm getting my revenge! (私に悪いレビューを書いたあの男を覚えてる? で… [モニカは自分が料理しているものを、一さじ、ジョーイに食べさせる] 私は復讐(リベンジ)するのよ!)
ジョーイ: You cooked him? (モニカは彼を料理(調理)したの?)
モニカ: No. He teaches a course on food criticism at The New School, so before we go to the movies I wanna go by there and make him try my bouillabaisse again. Oh, I cannot wait to read the front page of the Post tomorrow: "Restaurant reviewer admits: I was wrong about Monica." (いいえ。その彼はザ・ニュー・スクールで食べ物の批評を教えてるの。それで私たちが映画に行く前に、そこに立ち寄って彼に私のブイヤベースをもう一度食べさせるの。あぁ、明日のポストの一面を読むのが待ちきれないわ。「レストラン批評家が認める:モニカについて私は間違っていた」。)
チャンドラー: The front page? You really do live in your own little world, don't ya? (一面? 君はほんとに自分自身のちっぽけな世界に生きてるんだねぇ。)
チャンドラーは「映画には行けない。準備をしなければならない仕事の面接があるから」と説明しています。
それを聞いたジョーイの返事がジョーイらしくてズレた感じで面白いですね。
I thought you already have a job. は、「お前はすでに仕事を持っていると俺は思ってたんだけど」。
I thought 「俺は思ってたんだけど」という過去形は、「そう思ってたんだけど、実際は違うのか? 違うんだな?」みたいなニュアンスがあります。
つまり、「俺、仕事の面接受けないといけないんだ」「お前、仕事持ってたんじゃなかったっけ? 面接受けるって、今仕事してないわけ?」みたいな会話をしていることになります。
次のチャンドラーのセリフ、And people say you don't pay attention. について。
直訳すると、「そして人々は(こう)言う、お前(ジョーイ)は人の話をちゃんと聞かない、と」みたいになるでしょうか。
pay attention は「注意を払う、注意してちゃんと聞く」というニュアンスですね。
この部分、DVDの日本語訳は、
(字幕)話の途中じゃん/(音声)実はまだ、話は続くんだけど。
と訳されていましたが、内容としては確かにそういうことが言いたいのだろうと私も思いました。
ジョーイの発言を聞いた後に、「そして人は、”ジョーイは人の話を聞かないやつだ”と言う」みたいに表現することで、「ほんと、お前って人の話をちゃんと聞いてないんだな。まだこれから話が続いて、面接のことを俺から説明するつもりなんだけど。話の途中で変な茶々を入れるなよ」と言いたいということでしょう。
そんな風に話を最後まで聞かないで発言を挟むから、「あいつは人の話を聞かないやつだ」と言われるんだぞ、人の話は最後までちゃんと聞け、とチャンドラーは言いたいのでしょうね。
「お前は仕事を持ってると思ってたけど」と言われたことについての返事として、チャンドラーは、「これはもっとずっといい仕事なんだ」と説明しています。
It's vice-president of a company that does... の文章は長いので、前から順番にイメージしていくと、「(その仕事というのは)ある会社の副社長なんだ、そしてその会社は…をする会社だ」と言っていることになります。
何をしているかという仕事の内容が、does 以下で語られていて、data reconfiguration 「データの再構成・再編成」と、statistical factoring 「統計的ファクタリング」、そういう仕事を for other companies 「他の会社のために」する、ということですね。
耳慣れない小難しい用語(笑)を聞いたジョーイは驚いた様子で、「その仕事のやり方・方法をお前はどのようにして知るんだ?」みたいに尋ねています。
そんな難しい仕事のやり方をお前はどうやって覚えるんだよ、みたいに尋ねたことになるわけですが、チャンドラーは、ムッとした様子で、That's what I do now. と答えます。
「それ(その仕事)は、俺が今すること」、つまり、「それが俺が今(の職場で)やっている仕事だ」ということになります。
過去記事、チャンドラーの職業は謎 フレンズ4-12その5 では、部屋をかけたクイズ合戦で、"What is Chandler Bing's job?" 「チャンドラー・ビングの仕事は何?」という問題が出た時に、チャンドラーが数字を使う仕事をしている、ということはみんな知っているものの、具体的な仕事の内容を知らない、ということがジョークとして使われているシーンがありました。
「チャンドラーの仕事が何かを誰も知らない」というのが、フレンズのシリーズ通じてのお決まりのネタみたいになっているのですが、ここでもジョーイが、「へぇ〜、そんな難しい仕事、お前にできんのか?」みたいに言って、「俺は、今、その仕事をやってるの!」とチャンドラーがあきれ、怒る、というお決まりの流れになっているわけですね。
二人がそんな不毛な会話(笑)をした後、モニカはジョーイを呼んで、味見して、と言っています。
それは何?と聞かれたモニカは、「私にひどい批評・レビューを書いたあの男のことを覚えてるでしょ?」と言います。
そう言って、作っている料理を一口スプーンで食べさせてから、I'm getting my revenge! と言っています。
revenge は「復讐」ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
revenge [noun, uncountable] : something you do in order to punish someone who has harmed or offended you
get/take (your) revenge (on somebody)
例) He vowed that he would get his revenge.
つまり、「自分を傷つけた、または自分の感情を害した人を罰するために、自分がする何か」。
例文は、「彼は復讐をすると誓った」。
ロングマンにもこのように、get one's revenge の形が載っていますが、モニカもまさにその I'm getting my revenge. という形を使って、「私は復讐するわ!」と言っていることになります。
復讐という言葉を聞いて、ジョーイが、「モニカはその彼を調理・料理したの?」というのが面白いですね。
何かを調理していてそれを食べさせて、「私、復讐するの、復讐してるのよ」みたいに言ったので、「まさか、今、モニカが食べさせた料理は、彼の肉が入ってるとかそんなやつ?」みたいに尋ねているわけです(ホラーかサスペンスの見すぎ、、みたいな感じw)。
モニカは当然のごとくそれを否定して、モニカが調理をしていることと復讐とがどういう関係にあるかを説明しています。
「モニカにひどい批評を書いた男性が、ザ・ニュー・スクールで食べ物批評のコースを教えている」とまずは説明していますね。
ザ・ニュー・スクール(The New School)というのは、マンハッタンのグリニッチ・ヴィレッジにある大学の名前で、社会人向けの講座を提供しているようです。
過去のフレンズにも出てきており、タイトルもそのままの、ザ・ニュー・スクール フレンズ5-9その3 という記事で説明しています。
批評家の彼が、ザ・ニュー・スクールで講師をしていると言った後、「だから、私たち(私とジョーイ)が映画に行く前に、そこに立ち寄って、彼に私のブイヤベースをもう一度試食させるの」と言っています。
その計画を述べた後、何かを想像する表情で、「あぁ、あしたのポストの一面を読むのが待ちきれない」と言って、その一面記事のタイトルを続けて言っていますね。
その見出しが、「レストラン批評家が認める:私はモニカのことを誤解していた[モニカについて私(の判断・評価)は間違っていた]」。
モニカは、自分が改めて作り直したブイヤベースを食べれば、私に対するひどい評価が間違っていたことに気づく、そして、彼はポストの一面にこんな謝罪記事を載せることになるのよ、みたいに言っているわけですね。
それを聞いたチャンドラーのセリフが面白いです。
「ポストの一面」と言うのを聞いて、「一面だって?」と驚いた後、「君は本当に、君自身の小さな世界に住んでるんだねぇ」みたいに言っています。
モニカのレストラン評が載ったのは、確かにポスト紙ではありましたが、仮にその批評家が、モニカのブイヤベースを再度味わって、モニカに対する批評の訂正をしたとしても、その訂正記事、謝罪記事がポストの「一面」に載ることは現実的にあり得ないですよね。
そういう記事が「一面に載るのよ♪」と想像を膨らませているモニカを見て、「モニカの住んでる世界は、モニカを中心に回ってるのか? モニカの件が他の記事を差し置いて一面に出るっていうような、ちっぽけな世界に君は住んでるんだねぇ」とからかってみせたわけですね。
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2014年09月26日
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