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レイチェルとロスは、陣痛を誘発するための家庭療法として、唐辛子などの辛いものを食べているのですが、全く生まれる気配がありません。
レイチェルは最後の手段(笑)として、お医者さんに効果があると言われたエッチをしようとロスを誘うのですが、ロスは「僕たちには境界線が必要だ」と言って、応じようとしません。
レイチェル: Oh, come on, Ross. We've done it before. We'll do it again. It'll be a nice way to bookend the pregnancy. (ねぇ、お願いよ、ロス。前にやったことあるし。それをまたするのよ。妊娠を最初と最後で(ブックエントみたいに)挟むのにいい方法になるわ。)
ロス: This is insane. I'm not gonna make love to you just so you'll go into labor. (こんなの、おかしいよ。僕はただ君に陣痛が起こるからって、君と愛を交わしたりしないよ[君とメイク・ラブしたりしないよ]。)
レイチェル: Make love? What are you, a girl? (メイク・ラブ[愛を交わす]ですって? あなたって何? 女の子?)
ロス: Always a great way to get into a man's pants. ((そんな言い方は)男のパンツに入り込むのに、いつも最高の方法だね。)
レイチェル: But you will, you will be performing a service. Okay? Just-just think of me as a ketchup bottle, y'know? You sometimes you have to bang on the end of it just to get something to come out. (でもあなたは、あなたはご奉仕・サービスをするのよ。いい? ただ私をケチャップの瓶(ボトル)だと思って、ね? 何かをそこから出すのに、そのお尻を叩かないといけないこと、あるでしょ。)
ロス: I love when you talk dirty to me. (君が僕にエッチなトークをするのは好きだよ。)
レイチェル: Oh, I know it. You're right. That's not sexy. Oh... Oh! (Drops a fork on the floor.) Whoops! Oh, I seem to have dropped my fork. Let me just bend over and get it. (Tries too, but can't quite seem to make it.) Oh, God! (あぁ、そうね。あなたの言う通りよ。今のはセクシーじゃない。あぁ、ああ! [床にフォークを落とす] おっと! あぁ、どうやら私はフォークを落としたらしいわ。ちょっとかがませて、それを取らせてね。[それをしようとするが、どうもうまく行かないように見える] あぁ、なんてこと!)
レイチェルは、We've done it before. We'll do it again. と言っていますが、この do it は「エッチする」ということですね。
「前にもエッチしたことがある」というのは、今回の妊娠に繋がったエッチのことをとりあえずは言っているでしょうが、二人が恋人だった時代があることも含めての発言でもあるでしょう。
「前にしたことある、それをもう一度するだけよ」みたいに言った後、It'll be a nice way to bookend the pregnancy. と言っています。
「それは妊娠を bookend するのに良い方法になるわ」ということで、bookend はいわゆる「ブックエンド、本押さえ」のことですね。
ここでは動詞として使っていて、「ブックエンドのように〜を(両側から)はさむ」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bookend [verb, transitive] : if two similar things bookend something such as an event, performance, movie etc., they come at the begenning and the end of it.
つまり、「2つの良く似たものが、イベントやパフォーマンス、映画などのようなものを bookend するというのは、それらが最初と最後に来るということ」。
レイチェルも、「エッチしたことで、この妊娠が始まった。妊娠の最後にもう一度エッチしたら、妊娠というイベントをブックエンドみたいに始めと終わりの両側からはさみこむのにいい方法になるわよ」と言ってみせたわけですね。
始まりがエッチだったから、最後もエッチで有終の美を飾りましょうよ、とでも言っている感じです。
それを聞いたロスは、「こんなのおかしいよ」と言った後、「ただ君が陣痛になるからって(理由で)、僕は君に対して make love しない」と言っています。
make love は、つまりは「エッチする」ということですね。
make love という言葉を使ったロスに対して、レイチェルは、「メイク・ラブですって? あなたって何? 女の子?」みたいに返します。
make love を辞書で調べると、英和でも英英でも、結構ダイレクトな意味が書いてあって、特に婉曲表現だという記載はないのですが、やはり、do it や、have sex with などと比べると、表現としては抽象的であることは間違いないだろうと思います。
レイチェルが、「make love だなんて言ったりして、、あなたって少女なわけ?」と言ったことからも、「普通、男性が使うような言葉ではない」ことが想像されると思います。
ちなみに、英辞郎に、make love について以下の記載がありました。
make love to [with] someone の用法は、9対1の割合で to の方が多い
つまり、「人と愛を交わす」と言う場合、make love with someone よりも、make love to someone の形の方が圧倒的に多いということですね。
実際、ロスのセリフも、make love to you と to を使っていますので、英辞郎の説明にも納得、というところ。
同じ意味の have sex の場合は、have sex with の形で with を使いますから、make love も with を使いそうになりますが、to の方が多い、ということを指摘してくれているわけですね。
「そんな少女みたいな言葉使って」と言われたロスは、Always a great way to get into a man's pants. と言っていますが、これは皮肉ですね。
直訳すると、「(それは、レイチェルの言い方は)男のパンツに入り込むために良い方法である」。
男のパンツに入り込む、というのは、エッチすることを指しますね。
「あなた、女の子なわけ?」と、相手の男性をバカにしたような発言をしたことに対して、「そんな言い方をしたら、相手の男もそそられちゃって、エッチしたくなっちゃうよねぇ」みたいに皮肉っぽく返したことになります。
逆に言うと、「エッチしようとか誘っておきながら、”あなた、女の子?”って発言はどうかと思うけど。そんなこと言われたら、男の気持ちが萎えちゃうよ」みたいに言っていることになるでしょう。
you will be performing a service の perform a service は「サービス・奉仕・世話・役立つことを行う」という感覚。
その後、「ただ私を、ケチャップの瓶(ボトル)だと考えて」と言って、その端を叩く(bang on the end of it)というセリフを続けています。
そのセリフを直訳すると、「時にはあなたは、瓶の端(尻)を叩かないといけない、ただ、何かを外に出すために」。
先にケチャップの瓶に例えたことから想像できるように、「ケチャップの瓶からケチャップが出ない時に、瓶のお尻をポンポン叩くことあるでしょ、今からやろうとしている service はそういうものよ」と言っていることになります。
それを聞いたロスは、またあきれたように、I love when you talk dirty to me. と言っています。
talk dirty は「エッチな・いやらしい話をする」。
dirty talk だと「エッチな話、猥談」ですね。
ねぇ、エッチしましょうよ〜ん、、とか誘っているわりには、「ケチャップの瓶の底をトントンするようなもんよ」などと、色気もへったくれもない(笑)発言をレイチェルがしているので、「いやぁ、君がエッチな話をするのは、僕は大好きだよ」と、相手の話が「エッチなもの」とはほど遠い状態になっていることを言っていることになります。
そう言われたレイチェルは、「そうよね、今の発言は全然セクシーじゃなかったわ」と言って、その後、わざとらしく床にフォークを落とします。
「フォークを落としちゃったみたいだから、ちょっとかがんでフォークを取らせてね」と言いながらかがんでいるレイチェルは、そういう姿勢を取ることでセクシーさを出してロスを誘おうとしている魂胆がミエミエですが、セクシーにかがむどころか、大きなお腹がつっかえて、体を曲げることができません。
レイチェルがエッチに誘い込もうとするも、ことごとく計画が失敗に終わるところが、フレンズっぽくて楽しいですね(^^)
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いよいよRossとRachelの子が生まれそうですね。楽しみですね。
それにしてもRachelの大きなお腹のリアルさが日本のドラマと違い本当にアメリカ的だなー、と改めて感心しました。さて、(というのも恐縮なのですが)解説にあるmake love も、昔初めてこのフレーズにお目にかかった時もなるほどこれはアメリカ的な表現だな、と思った次第ですが、続く前置詞はwithだと思っていたのにtoなのですね。have sex withは前置詞withがスッと来て違和感ないですが、make love to というのはもしかしたら、これは男が女にささげるという感じなのかもしれませんね。やはりアメリカ的かな?
あと、ketchup の発音は聞くたびにcatch upに聞こえるなー、と昔思ったことをまた今回思いだしましたが、この後のyou have to bang on the end of it などという表現はなかなか出てこない言い回しだなーと思った次第です。取り留めも上品さもないコメントですみません。
コメントありがとうございます。
あのお腹(!)、本物みたいに見えますよね。おへその形とか結構リアルなので、自分の時もあんなおへそだったなぁ、とか思い出して、笑ってしまいましたw
make love に続く前置詞については、私も with が来るようなイメージがあったんですよ。have sex with をもう少し抽象的に言った感覚だろうから、前置詞は同じだろう、と。それが make love to になっていて、「ほぉ〜、make love の場合は to なのかぁ〜」と思っていたら、たまたま英辞郎に「9対1の割合で to の方が多い」と書いてあって、「やっぱりそうなのか!!」と一人で納得したもので、是非ブログにも書こうと思ったわけです。
とりあえず、「実際にネイティブが使う場合は to が圧倒的に多い」という事実を受け入れ、自分が使う場合も「圧倒的多数」の方を使うように心がけるとして、その上で、どうして with じゃなくて、to なんだろう?と考えることは、ネイティブが持つイメージを理解するために効果的だと思います。
koroyakunさんの「男が女にささげる」というイメージは、ロマンティックで素敵ですね(^^) そういう行為というのは、もっぱら男性がリードするものだから、「愛を作る、生み出す」というようなニュアンスで make love を使うとすると、「女性に対して、love を make する」ということから、with ではなくて、to になる、ということなんでしょうね。
ketchup と catch up は確かにそっくりです^^ こういう場面で、「ケチャップの瓶のお尻を叩く」みたいな身も蓋もない例えをするのが面白いですし、それに対して「君がセクシートークをするのは好きだな」みたいに皮肉を言うのも楽しいですよね。
bang on the end of it みたいな表現も、音だけ聞いていると流してしまいそうな部分ですが、それをしっかり字幕やスクリプトで確認することで、「この表現、ちょっと面白いから、どっかて使ってみようかな」みたいな気持ちにもなれるのかな、と思ったりします。
「取り留めも上品さもない」だなんてとんでもないです。いつも記事をしっかり読み込んで下さって、的確で温かいコメントをいただけること、心から感謝しております。
これからもどうかよろしくお願いします(^^)