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名前が決まっていなかったレイチェルの赤ちゃんですが、名前はエマに決まりました。
元々、エマという名前は、モニカが自分の赤ちゃんに付けようと思って考えていた名前だったのですが、レイチェルがそれを気に入ったため、モニカはその名前をレイチェルの赤ちゃんにあげることになったのでした。
[Scene: Outside the Nursery, Ross is looking at Emma as Phoebe walks up.]
育児室の外。ロスはエマを見ている、そこにフィービーが歩いて近づいてくる。
フィービー: She in there? (彼女(エマ)はそこにいる?)
ロス: Yeah. She's putting her down now. That's her. (Points to the nurse putting Emma now.) (あぁ、あの人がエマを今、(ベッドに)寝かそうとしているところだ。あれがエマだよ。[今エマを置いている看護師を指さす])
フィービー: Oh! (あぁ!)
ロス: Look at Emma! (エマを見て!)
フィービー: I just can't decide who she looks more alike, you or Rachel? (あなたとレイチェルのどっちに似てるかわからないわ。)
ロス: Oh, what, are you kidding? She's gorgeous! It's all Rachel. (何だって? 冗談だろ? エマはすっごく美しい! 全部レイチェルだ。)
(Pause) (間があって)
フィービー: I'm sorry. For the last time, why aren't you two together again? (Silence from Ross.) No, I know. I know. Because you're not in that place. Which would be fine, except you totally are. (ごめんなさい。これで(尋ねるのは)最後にするけど、どうしてあなたたち二人はまたよりを戻さないの? [ロスから沈黙が流れる] いいえ、わかってるわ、わかってる。その理由は、あなたがその場所にいないから[彼女とそういう関係じゃないから]。それはいいと思うわ、あなたがまったくその状態であることを除いてはね。)
ロス: It's... it's complicated, okay? (複雑なんだよ、わかるだろ?)
フィービー: Yeah that's true. Yeah, you love her. You always have. You have a child together. There is no right answer. (ええ、それは事実ね。そうよ、あなたは彼女(レイチェル)を愛してる。ずっとそうだった。一緒に子供も持った。正しい答えなんかない。)
ロス: Look, we've been together. Okay? And then apart, and then together, and then apart, and now we have a baby. (Pause) It's just if-if we got together again and it didn't work out? I could never do that to Emma. I mean, she-she came into this world thinking everything-- (Starts to cry.) Oh that's... now me. What, do they put something in the water in this place? Since Rachel and I, we're doing, we're doing really well right now. (ねぇ、僕たち(僕とレイチェル)はずっと一緒にいた。だろ? そしてその後、別れて、またよりを戻して、それから別れて、そして今、僕たちには子供がいる。[間] もし僕たちがまたよりを戻して、うまくいかなかったら? 僕はエマにそんなことはできないよ。だって、エマはこの世界にやってきたんだ、全てが(…だと)思いながら… [泣き始める] あぁ、今のは…今度は僕だ。ここ(この病院)では、水の中に何か入れてる(混ぜてる)の? だって僕たちは今、すごくいい感じでやってる[いい関係でいられてる]んだから。)
フィービー: I know. I know. I know. I know, and if you try to make it more, you might wreck it. (わかる、わかる、わかる、わかるわ。そしてもしあなたがさらに何かをしようと思うと、それを壊しちゃうかもしれないのね。)
ロス: Yeah, exactly. (そうだよ、その通りだ。)
フィービー: Right. (Pause) Or you might get everything you've wanted since you were 15. (そうね。[間] もしくはあなたが15歳からずっと欲しいと望んでいた全てが手に入るかもしれないのよ。)
育児室の中にいるエマを、ロスとフィービーが見ています。
I just can't decide who she looks more alike, you or Rachel? を直訳すると、「私はただ、エマがよりどちらに似ているかを決めることができない。あなたかレイチェルか(のどちらかということを)」みたいになるでしょう。
パパとママ、どっちに似てるかしらね、私にはどっちとも言えない、決めかねるわ、というところです。
それを聞いたロスは、「何だって? 冗談だろ?」と驚きの声を上げ、She's gorgeous! It's all Rachel. と言っています。
gorgeous は日本語にもなっている「ゴージャス」で、「(人・ものが)素晴らしい、素敵な」という意味があります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
gorgeous : (informal) extremely beautiful or attractive
例) Liz is absolutely gorgeous.
つまり、「(インフォーマル) 非常に美しい、または魅力的」。例文は「リズはものすごく美しくて魅力的だ」。
It's all Rachel. の all は「全部、何もかも、まったく、すっかり」のような感覚でしょう。
She's all Rachel. ではなく、It's all Rachel. となっているのは、エマのことを gorgeous だと言った、その「ゴージャスさがレイチェルそのものって感じ」だと言っているように思います。
どっちに似てるかなんて決まってるだろ。あんなに素敵で、レイチェルの素晴らしさを全部受け継いだって感じじゃないか、とロスは興奮気味に話していることになります。
そのように言うロスを、フィービーは嬉しそうな顔で見ています。
少し間があってから、フィービーは「ごめんね、これで最後にするけど、質問していい?」みたいな感じで、「どうして二人はよりを戻さないの? また一緒にならないの?」と尋ねています。
for the last time は、for the first time と反対の意味ですね。
for the first time は「初めて」で、for the last time は「これを最後・終わりにして」というニュアンスになります。
フレンズたちがロスに、これまで何度も「どうして二人はよりを戻さないの?」と聞いていたので、もうこの質問をされるのもうんざりだろうけど、最後にもう一度、ちゃんと理由を聞かせてほしい、という気持ちでフィービーが質問したことになります。
ロスはそれに答えることなく沈黙しているので、フィービーはロスの言いたいことを汲む形で、Because you're not in that place. 以下のセリフを言っています。
you're not in that place. は「ロスはその場所にはいない」、つまり、ロスとレイチェルは今、そういう関係ではない、みたいに言っていることになるでしょう。
その後の Which would be fine, except you totally are. というのが表現的にとても面白いですね。
which は前の文を受けたもので、「ロスがその場所にいない、ロスとレイチェルがそういう関係ではないということ」を指します。
Which would be fine は「そういう関係じゃないっていうのなら、それはそれでいいのよ」というところですね。
except you totally are の except は「ただし(except 以下の内容)を除いては」という感覚になります。
are は、are in that place ということで、「あなたが全く(完全に)その場所にいるということ(事実)を除いてはね」とフィービーは言っていることになるわけです。
つまり、「僕たちはそういう関係じゃないんだ、っていうならそれでいいわ、ただしあなたたちが完全にそういう関係にいるなら話は別だけど(fine じゃないけど)」と言っていることになります。
「よりを戻すような関係にないんだ、ってロスはいまだに言い続けていて、実際によりを戻すような状態にないのならそれで問題ないけど、実際にはよりを戻してもいい、戻すべき状態にもう完全になってるんじゃないの?」とフィービーは言いたいわけです。
「A じゃないって言うんなら、それでいい。A であるという状態を除いてはね」と表現することで、先に言ったことをひっくり返す感覚、except を付け足しの形で付けることで、実際の現状は「A である」ということを強調した形になります。
この except のパターンは、加入ではなく共同設立 フレンズ8-9その5 に出てきた以下のやりとりと全く同じ流れですね。
ロス: But if you think about it, the "I Hate Rachel Club" was really the "I Love Rachel" Club. (でも考えてみたら、「レイチェル大嫌いクラブ[レイチェルを憎んでるクラブ]」は本当は「レイチェル大好きクラブ[レイチェルを愛してるクラブ])だったんだよ。)
ウィル: Uh, except that it was really the "I Hate Rachel Club." (あー、それが本当に「レイチェル大嫌いクラブ」であったということを除いてはね。)
フィービーに「もうよりを戻してもいい関係にあると思う」と言われたロスは、「複雑なんだよ、わかるだろ?」と返します。
フィービーは「それは事実ね」と言った後、Yeah, you love her. 以下のセリフを続けます。
You always have. は、You always have loved her. [You have always loved her.] という現在完了形が省略された形です。
そのフィービーのセリフは、「ロスはレイチェルを愛してる。(今に至るまで)ずっと彼女を愛してる。ロスはレイチェルとの間に子供がいる」になりますね。
そういう事実を挙げて、最後に「正しい答えはない」と締めくくっています。
「正しい答えはない」と言葉では言っていますが、フィービーの言いたいことは、「ロスはレイチェルをずっと愛していて、こうして二人の子供もできた。それでよりを戻すことは正しい答えにはならないの? こんな状況でもまだ、正しい答えはないって言うの?」ということですね。
「愛し合っていて、子供もいるのなら、よりを戻すのが自然で正しい答えでしょ」とフィービーは言いたいわけです。
それに対してロスは、これまでの二人の関係について語ります。
together と apart という単語を何度も使って、「くっつく&離れる(よりを戻す&別れる)」を繰り返してきたことを言った後、「もし二人がよりを戻して、それがうまくいかなかったとしたら?」と言っています。
そんなこと、つまり、「二人がうまくいかなくなる」ということは、決してエマに対してすることができない、というのは、エマにとってのパパとママが大ゲンカして別れるということがあってはならない、という意味ですね。
she came into this world thinking everything-- と言った後、ロスは泣き出して言葉に詰まっていますが、「全てのことはうまく行く、幸せに進む」みたいな希望を持って赤ちゃんは生まれてきたはずだ、というようなことがロスは言いたかったのでしょう。
Oh that's... now me. What, do they put something in the water in this place? について。
now me は「今度は僕だ」というニュアンスですね。
フレンズたちが出産後のレイチェルに会いに来た時に、レイチェルはすっかり涙もろくなってしまっていて、何かにつけて泣いては、
レイチェル: Oh, nothing I... Sorry, I just can't stop crying. (あぁ、なんでもないの。ごめんなさい。ただ涙が止まらないのよ。)
と言っていました。
ロスはそれを受けて、フィービーに語りながら泣いてしまった自分を「レイチェルに続いて、今度は僕だ」と言ったのですね。
What, do they put something in the water in this place? を直訳すると、「何? この場所では、彼らは水に何かを入れてるの?」ということになります。
レイチェルが泣き、今度は自分が泣いてしまっているのを、「この病院で飲んだ水に、泣き薬(?)でも混ぜてあったんじゃないの?」と言っている感覚ですね。
そういうことを語りながら、思わず泣いてしまった照れ隠しに、「この病院の水には、人を泣かせる成分が混ぜてあるんじゃないか?」と言ったことになります。
その後、僕たちは今、すごくいい状態でやっている(we're doing really well)だと説明していますね。
ロスに言わせると、「くっついたら、また別れてしまうかもしれない。そうやって別れてエマを悲しませるよりも、良好な今の関係を続けていた方がエマのためだ」ということです。
フィービーは「わかるわ」というように、ロスの背中を優しくさすっています。
wreck は「破壊する、破滅させる、つぶす」なので、「より何かをやろうと(なそうと)したら、それを壊してしまうかもしれない」とあなたは思ってるのね、とフィービーは言っていることになります。
ロスが「その通りなんだ」と言った後、フィービーは「そうね」と言いながら、Or 「もしくは、または」と別の可能性を述べています。
直訳すると、「あなたが15歳からずっと欲しいと望んできた全てを手に入れるかもしれない」。
ロスは、今の関係を進めて、よりを戻すことで、「別れ」という最悪の事態を招くかもしれないと懸念していて、フィービーもそのことを理解しているわけですが、関係を進めることで、別のこういう可能性もあるかもしれない、と or 以下の内容を言っていることになります。
ロスが学生時代からずっとレイチェルに片想いしていたことを知っているフィービーは、「あなたが一歩踏み出すことで、15歳から望んでいたことの全てが手に入るかもしれない」、つまり、「ずっと大好きだったレイチェルと結婚して、子供のいる家庭を持つことができるかもしれない」と言っているわけですね。
「別れてしまうかもしれない」ことを恐れて、欲しいものが全部手に入るかもしれない可能性をあきらめてしまうの?とフィービーは言いたいわけです。
この後、BGMが流れ、別のシーンに切り替わることになります。
ロスの背中を押そうとするフィービーの気持ちと、「また別れてしまうことになるかもしれない」という恐れから逃れられないロスの気持ち、それらを英語のセリフでじっくり味わっていただけたらと思います。
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2014年11月27日
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