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ジョーイとフィービーは、お互いの友達を連れてくることで、4人でダブルデートをすることにします。
ですが、デート当日、フィービーから「あなたのために、メリー・エレンって子を見つけてきたから」と言われたジョーイは、ダブルデートの相手を用意するのを忘れていたことに気づき、とっさに「俺が連れてくる友人の名前はマイク」と言ってしまいます。
フィービーが帰った後、慌てて自分の手帳を見るものの、そこには女の子の名前ばかり(笑)。
結局、コーヒーハウスのセントラルパークで、「マイク!」と叫んで振り向いた男性を、「高校時代からの親友のマイク」ということで、ダブルデートに参加させます。
レストランで、ダブルデート中の4人のシーン。
フィービー: You know, it's so surprising that you and Joey have known each other for so long and I've never heard about you. (ねぇ、あなたとジョーイがそんなに長い間知り合いだったなんてすっごく驚きだわ。私はあなたのことを今まで聞いたことなかったもの。)
ジョーイ: Yeah, that's because we had a bit of a falling out. Mike hit my mom with a car. (あぁ、それは俺たちがちょっと喧嘩(仲たがい)してたからだよ。マイクが車で俺のママを轢いた(ひいた)んだ。)
マイク: No, I didn't. (いや、僕はひいてないよ。)
ジョーイ: That's okay, Mike. I have forgiven you. And now we're friends again, and everything's great! (それはいいんだよ、マイク。俺は君を許したんだ。[ジョーイはマイクにウインクする] それで今はまた俺たちは友達で、全てが最高さ!)
メリー・エレン: Well, wait. Is your mom okay? (ちょっと待って。あなたのママは大丈夫なの?)
ジョーイ: Please, we're trying to have a conversation. (Pushes the wine glass closer to Mary Ellen.) (頼むよ、俺たちは今、会話しようとしてるんだ。[ワイングラスをメリーエレンの方に押しやる])
メリー・エレン: Wow, you're a lot nicer on Days of Our Lives. (まぁ、あなたって、「デイズ・オブ・アワ・ライブズ(愛の病院日誌)」の時の方がもっといい人ね[実物はドラマの時ほどいい人じゃないのね]。)
マイク: Days of Our Lives! That's why you look so familiar! (「愛の病院日誌」か! だから君のこと、すごく見覚えあるんだ![どっかで見たことあると思ったのは、それ(そのせい)か!])
フィービー: What?! (何ですって?)
マイク: What?! (何?)
ジョーイ: What?! (何?)
フィービー: Do you not know each other? (あなたたち、知り合いじゃないの?)
ジョーイ: (Laughs) Of course we do! Mike is playing a game that we used to play in high school. Yeah, where we pretend we don't know each other. We played all kinds of games. (To Mike) Hey, remember the one where I punch you in the face for not being cool?! ([笑って] もちろん知り合いだよ! マイクはゲームをしてるんだ、俺たちが高校時代にやってたゲームをね。そうさ、そのゲームでは、お互いを知らないふりをするんだよ。俺たち、いろんなゲームをやったよな。[マイクに] なぁ、ヘマしたらお前の顔を殴るってゲーム、覚えてるよな?)
フィービー: Mike, let me ask you something: How many sisters does Joey have? (マイク、ちょっと質問させて。ジョーイには何人の姉妹がいる?)
マイク: (Joey holds up six fingers) Six! ([ジョーイは6本の指を立てる。(マイクはそれを見て)] 6人!)
ジョーイ: What are you doing? I said seven! (Holds up six fingers.) (Realizes his mistake) Argh!!! (何やってんだよ? 俺は7人って言ったろ? [ジョーイは6本の指を立てる][自分の間違いに気づいて] あー!)
フィービーは、ジョーイとマイクが高校時代からの友人だという話を聞いて、「あなたたち二人がそんなに長い間、知り合いだったなんてすごくびっくり。私はマイクについて今まで何も聞いたことなかったから」と言っています。
「ジョーイの古くからの友達なのに、ジョーイと親しい私が名前を聞いたこともないって驚きよね」と言われたので、ジョーイは「それは俺たちがちょっと falling out していたからだ」と理由を説明しています。
ここでの fall out は「(〜と)喧嘩する、仲たがいする」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fall out [phrasal verb] : to have an argument with someone, so that you do not agree with them anymore or are not friendly with them anymore
つまり、「誰かと議論・口論した結果、その人にはもう同意しない、またはその人とはもう仲良くしないこと」。
次に仲たがいした理由として、「マイクが車で俺のママをひいた」と言っています。
hit は野球の「ヒット」の通り、「打つ」という意味が基本ですが、そこから「〜に当たる、ぶつかる」という意味にもなりますね。
日本語では、「車で人を轢く(ひく)、人が車に轢かれる(ひかれる)」のように「ひく」という動詞が使われますが、英語では「人を(車で)ひく」と表現する場合には、
hit someone, run someone over, knock someone down などが使われます。
それぞれ直訳すると、人にぶつかる、人の上を走る、人を(打ち)倒す、のようになるでしょう。
「ひく」という「日本語」から英語の動詞を連想しようとするのではなく、「車が人をひく」時の映像イメージを頭に思い浮かべることで、車が人にぶつかったり、人の上を通過したり、人に当たってその人を倒したり、、というそれぞれの英語のイメージとも関連付けやすくなるように思います。
「マイクが俺のママを車でひいたから、俺たち仲が悪くなっちゃって」みたいに説明されたマイクは慌てて「僕はそんなことしなかった」と言っています。
その場しのぎで「”ジョーイの親友マイク”のふりをしてくれ」と言われただけなのに、「親友のママを車でひいた人」扱いされたらたまらない、というところでしょう。
ジョーイはそれを軽く流して、「いいんだよ、俺はもう君を許した」と、心の広い人間のように自分を見せながら、今は俺たちは元の友達に戻って、全ては順調だ! と言います。
フィービーがジョーイのために連れて来た、ダブルデートの相手メリー・エレンは、その話に割って入って、「ちょっと待って。あなたのママは大丈夫なの?」と尋ねています。
「ママがマイクの車にひかれちゃってね」という話の流れから、ジョーイのママの具合を尋ねるのは、会話の流れとして自然なことなのですが、ジョーイにとっては、「フィービーがマイクのことを聞いたことなかったのはヘン」ということに対しての嘘の理由に過ぎないので、嘘にごちゃごちゃつっこまれてはたまらないとばかりに、話題を変えようとしています。
Please, we're trying to have a conversation. の Please は「どうか頼むから、お願いだから」というニュアンスで、この場合は、「そんな話はやめてよ、頼むよ」という感覚ですね。
we're trying to have a conversation は「俺たちは会話しようとしてるんだ、話をしようとしてるんだ」ということですから、「今、俺たちは大事な会話の途中なんで、邪魔するような発言は控えてくれるかな」と言っている感覚になります。
ママの事故の話を聞いて、ママの具合を尋ねただけなのに、話の邪魔をしたかのように言われたので、メリー・エレンはむっとしたのでしょうね、Wow, you're a lot nicer... 以下のセリフを言うことになります。
その Wow, you're a lot nicer on Days of Our Lives. について。
Days of Our Lives は、「デイズ・オブ・アワ・ライブズ(愛の病院日誌)」という、ジョーイが出演しているソープオペラのタイトルですね。
You're nice. 「あなたはいい人(である)」が、nicer と比較級になって、その比較級を a lot でさらに強調する形になっているので、You're a lot nicer は「あなたは、もっとずっといい人(である)」と言っていることになります。
on Days of Our Lives は「愛の病院日誌(というドラマ)で」なので、このセリフを直訳すると、「まぁ、あなたは「愛の病院日誌」で(は)、もっとずっといい人だわ」→「愛の病院日誌の時のあなたの方が、よりもっとずっといい人だ」と言っていることになります。
そして、nicer という「比較級」は、今、目の前にいる「現実のジョーイ」と比較しているわけですね。
あなたのママを気遣う発言をしてあげたのに、会話に入ってくるな、みたいに言ったジョーイのことを「ひどい人、性格悪い人」だとメリー・エレンは思ったので、「現実のあなたは、愛の病院日誌の時ほど、いい人じゃないのね」というのを、「あなたは愛の病院日誌の時の方が、いい人ね」と表現したことになります。
このセリフのように、nicer という「比較級」が出てきた場合には、「何と比較しているのか?」を意識することが大切ですね。
比較級+than の形になっているのが基本形ではありますが、何と比較しているかが自明の場合、もしくは今回のように皮肉っぽく「何と比較しているかはわかるでしょ」的に言いたい場合には、than 以下が省略されてしまっていることがあるので、「何と比較して、より〜」だと言っているのかを前後の文脈や流れから見極めるようにしましょう。
この場合も、「心配してあげたのに、逆に迷惑そうにされた」という流れがあるので、「あなたはドラマの時のほうがいい人ね」という意味だと自然に理解されることになるでしょう。
Days of Our Lives の名前を聞いたマイクは、そのタイトルを繰り返した後、That's why you look so familiar! と言っています。
That's why SV は、「それが S が V である理由だ」→「だから、S が V なんだ」という決まり文句ですね。
familiar は「知っている、見慣れて[聞き慣れて]いる、見覚え[聞き覚え]がある」なので、you look so familiar は「君のこと、すごく見覚えがある」と言っていることになります。
今日ジョーイと会ったばかりのマイクは、ジョーイのことを「どっかで見たことある気がするなぁ、、」とずっと思っていて、それがその「愛の病院日誌に出ている」発言で、「そうか、愛の病院日誌に出てる俳優か!」と気づいたことが、このセリフからわかるわけです。
思わずそう口走ってしまったマイクですが、「学生時代からの親友」がそんな発言をするのはなんともおかしいので、フィービーも What?! と叫び、マイク自身も自分が失言したことに気づきます。
「二人は知り合いじゃなかったの?」みたいに言われ、ジョーイは必死で言い訳をしています。
「マイクは俺たちが高校の時にやっていたゲームをしてるんだ」と言い、where 以下でそのゲームの内容を、「俺たちがお互いを知らないふりをする(ゲーム)」だと説明しています。
その後、「俺たちは(高校時代)、いろんなゲームをやったんだ」と言って、remember the one where... と続けていますね。
これは、the one = the game で、where は先ほどと同じく、the game の内容を説明していることになります。
その内容は、「クールじゃないこと、つまり、ヘマやドジをしたら、お前の顔を殴るっていうゲーム」ということで、先に「他にもいろんなゲームをやったよな」と言っておいて、「高校時代にやったゲームの中に、マズいことをしたら、お前の顔を殴るっていうゲームがあったのを覚えてるか?」のように表現して、「今みたいに、友達じゃないってバレるようなドジ発言をしたら、お前の顔を殴るからな!」と警告したことになります。
何とか嘘を取り繕おうとしたものの、フィービーはやはり変だと気づいたようで、「ジョーイには何人の姉妹がいる?」とマイクに質問します。
ジョーイに今日会ったばかりのマイクは、ジョーイの姉妹の数など当然知らないのですが、フィービーに見えないように、ジョーイがマイクに指を立てて数字を示すので、マイクはそれを見て「6人!」と答えます。
ジョーイは「何言ってんだよ! 俺は7人って言ったぞ!」と怒るのですが、自分が立てた指を見たら6本だったので(笑)、ジョーイは自らの失敗に、あっちゃー!という顔になっています。
あまりにもレベルの低い間違いで、さすがのフレンズでもジョーイ以外には成立しないオチですが、それがまたジョーイっぽくて楽しいなぁ、と思います。
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