2015年01月16日

ヴィクトリアズ・シークレットが愛読書 フレンズ9-4その1

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シーズン9 第4話
The One With The Sharks (”サメフェチ”チャンドラー)
原題は「サメの話」


ジョーイはセントラルパークで、ある女性に声を掛けデートします。
その女性といい雰囲気になったジョーイは、その女性(ヘイリー)のアパートメントに来ています。
ヘイリー: What a great dinner. (とっても素敵なディナーだったわ。)
ジョーイ: Yeah and, hey, thanks again for letting me having that last piece of cake at the restaurant. (そうだね、それに、ほら、もう一度ありがとうって言わせて、レストランでケーキの最後の一口を俺に(食べさせて)くれて。)
ヘイリー: (laughs) You're welcome again. I'm gonna make some coffee. Can I get you anything? ([笑って] もう一度言うわ、どういたしまして。コーヒーを入れるわね。何か持ってきましょうか?)
ジョーイ: Do you have any cake? (ケーキはある?)
(Hayley laughs and goes into the kitchen thinking it's a joke, Joey doesn't see what's so funny about it)
ヘイリーは笑い、それがジョークだと思いながら台所に行く。ジョーイはそれの何がおかしいのかわからない。)
ヘイリーが台所に行った後、ジョーイは心の中で独り言を言っています。
ジョーイの心の声: So this is going pretty good. Dinner was nice. Got a lot in common. (Sees a magazine) Victoria's Secret. Huh. We even like the same books. (で、これはなかなかいい感じに進んでるぞ。ディナーは良かったし。共通点も多い。[ある雑誌を見て] ヴィクトリアズ・シークレット。ほぉ。俺たちは本まで同じのが好きなんだな。)

いいムードで、デート相手の女性ヘイリーの家にやってきたジョーイ。
ジョーイはまず、「レストランで、ケーキの最後のピースを俺に食べさせてくれてありがとう」とお礼を言っています。
ケーキの残った最後の一切れをねだったらヘイリーがくれた、ということのようですね。
thanks again とジョーイが言い、ヘイリーも You're welcome again と言っていますが、それぞれ again がついていることで、「ケーキの最後の一口、くれてありがとね」「どういたしまして」という会話が以前にも交わされていたことが想像されます。
ケーキをもらったその時にまずは言ったのでしょうが、それをまた、こうして彼女の家に帰ってからも再度礼を言っているところに、「ジョーイにとってディナーの時に一番嬉しかったのが、ケーキをくれたことだった」みたいな感じが出ています。
ジョーイの子供っぽい感じが出ているとも言えますね。
ですから、ヘイリーもそのジョーイの子供のような発言に笑って、自分も「どういたしまして」の後に同じように again をつけたわけでしょう。

ヘイリーはとりあえず家に着いたということで、「コーヒーでも入れるわ。何か食べるもの持ってきましょうか?」のように尋ねています。
そこでジョーイが「ケーキはある?」と聞いているのもまた、ジョーイっぽくていいですね。
ヘイリーはそれをジョークだと思って、笑いながら台所に向かうのですが、言った当人のジョーイはト書きにあるように、「その発言の何が面白いのかわからない」という顔をしています。
大食漢のジョーイは、常に腹ペコ少年みたいな感じで、コーヒーと聞くとケーキも食べたい、と純粋に思ったようですが、ヘイリーは、「さっきはケーキありがとね。ところでここにもケーキある?」と、ケーキ繋がりのジョークを言ったものと思って笑っているわけです。
観客もそれをジョークだと思ったでしょうが、言った当人のジョーイだけが、「俺、何か面白いこと言った?」みたいな顔をしているのがここでのポイントなわけですね。
先ほど、again の話をしましたが、「レストランで言ったはずのお礼をここでもまた言う」ことで、ジョーイの子供っぽい部分を出すのと同時に、「部屋に帰ってからもまたケーキが欲しいと言う」(どんだけケーキが好きやねん!)ということの前振りにもなっていた、ということで、その前振りが唐突に聞こえないように、「さっきも言ったけど、もう一度言わせて」というニュアンスを込めて、(脚本の流れ上からも) again を挿入した、とも言える気がします。

ヘイリーが台所に行った後、ジョーイは心の中で独り言を言っています。
「これはなかなかいい感じに進んでる。ディナーも良かったし、共通点も多い・通じる・似たところがある」と言っていますね。
Got a lot in common. は、We have a lot in common. ということ。
have は have got とも表現され、have のない got だけでも、have の意味で使われることが口語ではよくあります。
in common は「共通に」という意味で、have something in common なら、「共通点がある」、have nothing in common なら、「共通点がない」ですね。
今回の got (= have) a lot in common は「共通にたくさん持っている」ということなので、「共通点が・通じるところが多い」という意味になります。

そして、その部屋に置いてある雑誌を見て、雑誌名を Victoria's Secret だと言った後、We even like the same books. と言っています。
「俺と彼女は、同じ本が好きでさえある」→「俺たちは、本まで同じものが好き。本の好みまで同じ」ということになるでしょう。
「俺も同じ本が好きだ」と言った、その雑誌 Victoria's Secret は、フレンズ1-7 にも名前が登場していました。
NYが停電になり、銀行のATMコーナーに女性と二人で閉じ込められたチャンドラー。その女性に見覚えがあって、名前を思い出そうとしているシーン。
チャンドラー: (心の声で) Oh, my God! It's her. It's that Victoria Secret model. Something, something Goodacre. (なんてこった! 彼女だ。あのヴィクトリア・シークレットのモデルだ。なんとか、なんとか・グッドエーカーだ。)
[Jill is on her mobile phone]
ジルは携帯で電話中。
ジル: Hi, Mom, it's Jill. (はい、ママ。ジルよ。)
チャンドラー: She's right. It's Jill. Jill Goodacre. (彼女の言う通りだ。ジルだ。ジル・グッドエーカーだ。)

フレンズ1-7 のDVD英語字幕には、Victoria Secret と書いてあり、Victoria's という「アポストロフィー+s」(所有格)の形にはなっていませんが、同じ雑誌を指しているのは明らかですよね。
Wikipedia 日本語版: ヴィクトリアズ・シークレット によると、
アメリカのリミテッド・ブランズ社の傘下のリテールブランドで、婦人服・下着・香水・美容用品などを扱っている。
店舗はピンクを基調としたセクシーなデザインで、下着や水着をはじめとする同社の取り扱い商品の多くはセクシー路線であるのが特徴である。また、ファッションショーやカタログ通信販売に力を入れており、これらにトップモデルを登場させるスタイルも話題を呼んでいる。

とあります。
本来、そのカタログは、下着を買いたい女性が見るものだと思われますが、「セクシー路線であり、カタログにトップモデルを登場させる」ことから、セクシーな女性を見たい殿方(笑)がそれを見ることもある、みたいなことでしょう。
それで、フレンズ1-7 のチャンドラーもジルを見て、「ヴィクトリアズ・シークレットのモデルだ」と気づいたし、ジョーイも「ヘイリーが読んでるヴィクトリアズ・シークレットは俺も好きな本だ」と言ったわけです。
言葉だけ聞いていると、愛読書が同じ、本の趣味も似てる、みたいに言っているけれども、注目しているポイントは若干違うんじゃない? という面白さになるでしょうね。


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posted by Rach at 15:55| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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