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シーズン9 第6話
The One With The Male Nanny (キュートなベビーシッター)
原題は「男性ベビーシッターの話」
[Scene: Phoebe's apartment. There's a knock on the door, and Phoebe opens it.]
フィービーのアパートメント。ドアにノックがあり、フィービーがドアを開ける。
フィービー: (gasps) Oh, my God! David! ([息を呑んで] なんてこと! デビッド!)
デビッド: Hi! I-i-is this a bad time? (やあ! 今、時間悪いかな?)
フィービー: (excited) No! It's a great time! Come in! WOW! Hi! Oh, my gosh! What are you doing here? Are you back from Minsk? ([興奮して] いいえ! 最高の時間よ! 入って! わぉ! はーい! [二人はハグする] なんてこと! ここで何してるの? ミンスクから戻ったの?)
デビッド: Well, just for a couple of days, uhm... I'm here to explain to the people who gave us our grant, why it's a positive thing that we've spent all their money and uhm... accomplished uhm... nothing. (うーん、ほんの2、3日だけなんだけどね。えーっと、(研究のための)助成金をくれた人たちに、それがなぜいいこと(ポジティブなこと)なのかを説明するためにね。僕たちがすべてのお金を使い切って、何も達成できなかったことが。)
フィービー: Who cares? It got you here. (そんなの構わないわ。それであなたはここに来れたんだもの。)
デビッド: Well, it got me to New York anyway, and then I got in a cab at the airport, and the guy said, "Where to?" And I just... gave him your address. I... I... I didn't even think about it. (うん、とにかく、そのことで僕はニューヨークに来られたんだ。それから僕は空港でタクシーに乗って、その運転手が「どちらまで?」って言って。で、僕はただ君の住所を言ったんだよ。そのことを考えることすらしないで。)
フィービー: Wow. Where's your luggage? (David thinks for a while) (まぁ。あなたの荷物はどこ? [デビッドはしばらく考える])
デビッド: Damn it! (しまった!)
ドアにノックがあり、ドアを開けるとそこに立っていたのはデビッドでした。
デビッドは、フィービーの恋人だった人で、初登場は、フレンズ1-10その2 でした。
その後、シーズン7の 散髪した? うん30回くらい フレンズ7-11その4 では、6年ぶりの再会も果たしています。フレンズ7-11 では、たまたま会議でこの町に来ていると言っていました。
デビッドが「今は都合が悪かったかな。悪い時間に来ちゃったかな」と言うと、フィービーは「いいえ、最高の時よ」と言っています。
今、来られて都合が悪いなんて全然ない、というところですね。
感動した様子で二人がハグをした後、フィービーは、「あなたはここで何してるの?」と言っています。
その後、「ミンスクから戻ったの?」と言っているように、「ミンスクにいるはずのあなたが、ここNYで何をしているの? なぜここにいるの?」と尋ねていることになります。
デビッドは、「ほんの2、3日だけ」と言って、I'm here to 「僕は〜するためにここにいる。僕がここにいる理由は〜である」と説明を続けます。
その後の文章が少々長いので、前から順番にイメージしていくと、「僕は僕たちに(研究のための)助成金をくれた人々に説明するためにここにいる。(あることが)なぜポジティブな(建設的な)ことであるかを(説明するために)。(そのあることとは)僕たちが彼らのお金を全部使ってしまって、それで何も成し遂げなかった(成功しなかった)ことなんだけど」。
内容としては、「助成金をくれた人に、彼らのお金を全部使ってしまった、そして成果は何もなかった、ってことを説明するために帰って来たんだ」ということになりますが、「(お金を使い切ったけど、結局)成果はなかった」という部分が最後に来ているので、そこまで聞いて「あらら」となる感じのオチになっているわけですね。
助成金をくれた人に説明するためにアメリカに戻ってきた、が最初の部分で、その後、説明すべき内容を語っているわけですが、「なぜ(それが)ポジティブな(建設的な、前向きな)ことなのかを説明する、と言った後に、客観的にネガティブな内容が続いているのがポイントで、人はネガティブに感じるかもしれないだろうことを、「それは決してネガティブなことではないんですよ」と弁解するために帰ってきたという感じです。
前半の「彼らがくれた助成金を全部使い果たしてしまった」ということは必ずしもネガティブとは限らないのですが、その後に言いにくそうに、「(僕らは)何も達成しなかった、成し遂げなかった」と付け加えることで、「デビッドたちは、助成金として与えられたお金を使い果たして何の成果も出せなかった」という事実がわかり、「確かにそんな状態では、説明しろ! と出資者に言われるのも無理ないよね」と聞いている方も納得する結果になっているわけです。
ですがフィービーは、デビッドの研究の成果はどうでもよいらしく、Who cares? 「(お金を使って成果が出なかったことを)誰が気にするって言うの?」→「誰もそんなこと気にしないわよ」と言っています。
間違いなく出資者たちは気にするはずですが(笑)、フィービーにとってはとにかくデビッドがアメリカに帰ってきてくれたことがただ嬉しいということですね。
その後、フィービーは、It got you here. と言い、デビッドもそれに同意する形で、it got me to New York anyway と言っています。
It got you here. は「そのことがあなたをここにいる状態にした、あなたをここに連れて来た」という感覚ですね。
同じように get を使った表現で、get someone nowhere というフレーズがあります。
直訳すると「人をどこにも行かせない、連れて行かない」ということから、「人に何ももたらさない、(その人の)何の役にも立たない」という意味になります。
フィービーは「出資者に説明しないといけないということ」があなたをここに連れてきた、と言い、デビッドは「とにかくそのことが僕をニューヨークに連れてくることになった」と同じように言っていることになります。
デビッドは空港でタクシーに乗り、「どちらまで」と聞かれたので、君の住所を彼に言った、そのことをよく考えずに、と言っています。
最初から、アメリカに戻ったら真っ先に君を訪ねよう、と決めていたわけではなくて、タクシーに乗った時に、つい君の住所を言ってしまったんだ、というところですね。
空港からタクシーで直接フィービーの家に来たとわかったフィービーは、「荷物はどこ?」とデビッドに尋ね、デビッドはしばらく考えた後、Damn it! と言っています。
その言葉から、荷物をタクシーに置き忘れたことがわかります。
デビッドは科学者としてはなかなか優秀な人物のようですが、昔からそういう「抜けた」ところがある人で、そこが彼のチャームポイントだったりもします。
タクシーに荷物を置き忘れた話も、「デビッドは相変わらずだなぁ」と安心させる良いアイテムになっている感じですね。
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それで思い出した言い回しは
That's what you are here for. 「そのために,あなたがいてくれるんですもの」
That's what I'm here for. 「そのために私がいるのですから」
Thank you for reminding me of these.
英語教室 Lingo-Field (仙台)
コメントありがとうございます。
そうですね、まさに、It has brought you here. のニュアンスですね。
That's what I'm here for. などの形も、海外ドラマのセリフによく登場しますよね。
英会話ナビゲーター ぱぴるんさんへ
コメントありがとうございます。
とても勉強になったと言っていただけて光栄です。