2015年02月23日

まるで女性がキングになりたがるようなもの フレンズ9-6その3

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生まれたばかりの娘エマのために、nanny(ベビーシッター)を探しているロスとレイチェル。
面接をしてもなかなかいい人材が見つからない中、ベビーシッターとして優秀な経歴を持つサンディーという男性が面接にやってきます。
レイチェルは彼を気に入って、彼を雇いたいと思っているのですが、ロスは「サンディーは男性だ」ということで反対しています。
サンディーが、寝室で泣いているエマの面倒を見に行ったタイミングで、ロスとレイチェルは彼を採用するかどうかで相談しているところ。
彼を気に入ったわ! と連呼するレイチェルに、
ロス: Oh, come on, Rach, he's a guy! (あぁ、よしてくれよ、レイチェル。彼は男だぞ!)
レイチェル: So wh..? He's smart. He's qualified. Give me one good reason we shouldn't try him out. (それが何? 彼は賢いし、適任だし。彼を試してみるべきじゃないという、立派な理由が一つでもあるのなら言ってみて。)
ロス: Because it's weird! (だって、変だよ。)
レイチェル: Why? (どうして?)
ロス: What kind of job is that for a man? A nanny? I-It's like if a woman wanted to be-- (それって、男にとってどういう種類の仕事だよ? ベビーシッターだぞ? まるで女性が…になりたがるようなもんだ…)
レイチェル: (she's got that "yeah, try to say it" look on her face) Yes? ([レイチェルは、「ええ、それを言ってみなさいよ」という表情を顔に浮かべて] それで?)
ロス: King? (王様?)

nanny 候補のサンディーを演じているのは、フレディ・プリンゼ・ジュニア(Freddie Prinze Jr.)という俳優さんで、「24」のシーズン8で、コール・オーティス(Cole Ortiz)役を演じていたのが、私には強く印象に残っています。
ちなみに、このエピソードの解説「その1」で言い忘れてしまっていたのですが、今回のフレンズのエピソードは通算200回目のエピソードに当たります。
今回のエピソードは、通常のエピソードよりも長いのですが(日本版のDVDで収録時間が約32分)、200回という記念の回だから長めのエピソードになっているのかな、と思います。(裏話的な話は以上)

レイチェルは「彼は賢いし…」と、彼の長所を挙げていますね。
qualify は「(人に)資格を与える、(人を)適任とする」という他動詞なので、be qualified の過去分詞の形で、「(〜としての)資格があって、(〜)に適して」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
qualified [adjective] : having the right or officially approved knowledge, experience, skills etc., especially for a particular job
つまり、「正しい、または公式に認められた知識、経験、技能などを持っている、特にある仕事に対して」。

その次のセリフ、Give me one good reason we shouldn't try him out. について。
try out は「〜を(十分に)試してみる」。
直訳すると、「私たちが彼を(ベビーシッターとして雇って)試してみるべきではないという、一つの良い理由を私にちょうだい」になるでしょうか。
ロスは「彼は男だよ」と言うのですが、それでは正当な理由にはならない、とレイチェルは思っているようですね。
「賢くて、適任となる資格も有しているし、そんな彼を試さないって言うんなら、納得できるような立派な理由を一つでも言ってみてよ」と言っている感覚になるでしょう。

ロスが「だって変だよ」と言うと、レイチェルは「どうして?」と返します。
What kind of job is that for a man? を直訳すると、「それってどんな種類の仕事だよ? 男にとって」みたいになるでしょうか。
「男にとって、それはどんな感じの仕事になるって言うんだ?」みたいなことで、ロスはベビーシッターという仕事で男性が何をするって言うんだよ? 的なことを言いたいように思います。
男性向きの仕事ではない、と思っている話の延長で、「男性がベビーシッターをするなんて、それってまるで、女性が…になりたいと思うようなもので…」と言いかけたところ、レイチェルはト書きにあるように、「ええ(どうぞ)、それを言ってみなさいよ」みたいな顔をして、怒ったような低い声で、Yes? と言っています。

ロスは「まるで、女性が男性の仕事をするようなものだ」と何か例えを出そうとしたのですが、「女性だからこんな仕事ができない」的な話をするのは、今の時代、性差別的発言になりますので、「あーら、今から性差別的発言をなさるつもりかしら? 女の私の前で言えるものなら、どーぞどーぞ言ってみて」みたいな態度をレイチェルは取ったわけですね。

そのように責められたロスは、King 「王様」と言うのが精一杯。
女性なら「女王様」になりますので、性別によって肩書き名が異なるものを何とか思いついて、性差別的発言だと非難されるのを免れたことになります。
「女だったら、女王様にはなれるけど、王様にはなれないだろ?」と言うことで、男性についてもその逆のことが言えるから、性差別的発言には当たらない、と主張したいわけですね。


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posted by Rach at 16:52| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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