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生まれたばかりのエマのために、ロスとレイチェルはベビーシッターの面接をしています。
ベビーシッターとして優秀な経歴を持つサンディーという男性を、レイチェルは気に入って採用しようとするのですが、ロスはサンディーが男性であるということにこだわりがある様子。
サンディーの採用に後ろ向きなロスと、サンディーを是非採用したいレイチェルがモメていると、寝室でエマの面倒を見ていたサンディーが戻ってきて、
サンディー: I er... I hope you don't mind. I used some of my homemade lotion on Emma. It's a mixture of calendula and honey cream. It'll dry that rash right up. Plus, it keeps the hands young. (it makes Rachel smile) (問題ないと思ってくれたら嬉しいんですが。エマに僕の自家製ローションを使いました。キンセンカとハチミツクリームを混ぜたものです。あの湿疹をしっかり乾かして(治して)くれるんですよ。それプラス、(使った人の)手も若く保ちます。[その発言でレイチェルは微笑む])
レイチェル: (whispering and begging) Please? (Ross makes a "whatever" gesture) YES! Sandy, you're hired! ([ささやき声で、懇願して] お願いよ。[ロスは「何でもいいさ」というジェスチャーをする] やった! サンディー、あなたを雇うわ!)
サンディー: That's great! (He gets emotional again and waves his hand in front of his face in a feminine way, like trying to dry his tears) I'm sorry. It's just... such an emotional thing when you're welcomed into a new family. (それは最高です! [彼はまた感情的になり、自分の涙を乾かそうとするように、女性っぽいしぐさで顔の前で手をひらひらさせる] ごめんなさい。ただ、感情的なものなんですよ、新しい家族に迎えられる時のね。)
レイチェル: Oooh, God. Come here. (あぁ、なんてこと。こっちに来て。)
レイチェルとサンディーはかたくハグする。
ロス: You gotta be at least bi. (少なくとも、バイ(セクシャル)に違いないな。)
mind は「気にする、嫌だと思う、嫌がる」ですから、I hope you don't mind. は「あなたが嫌がらないことを願う」→「気にならないと良いのですが」みたいなことですね。
まず前振りとして、「あなたが気にされないといいんですが」と言っておいてから、I used some of my homemade lotion on Emma. と言っています。
I used と過去形になっていますので、これから使おうとしているのではなく、寝室にいるエマにもう実際に「使った」ことがわかりますね。
親の許可なく自分の判断で勝手に使ってしまったことを、「親であるあなたがいやだなと思わないといいんですが」と先に言ったことになります。
ホームメイドのローションをエマに使いました、と言った後、キンセンカとハチミツクリームを混ぜたものだと説明しています。
rash は「湿疹、発疹、吹き出物」。
dry up は「(すっかり、からからに)乾かす」という感覚ですね。
湿疹はできもので、じとじとした感じのものですから、それが「乾いてかさぶたになって落ちて治る」イメージで語っているのでしょう。
Plus 「それから、それプラス」と付け加える形で、it keeps the hands young. と言いながら、自分の手を広げて見せた後、レイチェルの方を指さしています。
「そのローションは、手を若く保つ(性質がある)」ということですから、そのローションを赤ちゃんに塗った人の手の方も、手が若く保たれるという効果があるんですよ、と言っていることになります。
今回はサンディーが使ったので、「ほらこんな風にすべすべに」みたいに見せた後、「今度はママであるあなたが使ったら、あなたの手もすべすべになりますよ」と言ったことになるわけですね。
「ママの手にも良いローション」という、子育てママへの気配りも見せてくれたため、レイチェルはもう彼以外のベビーシッターを雇うことは考えられなくなった様子。
ロスに向かって手を合わせて、ねぇ、お願いよ! という顔をして、サンディーを雇うことに同意してくれるように懇願します。
ト書きにあるように、ロスが「もう何でもいいよ。君の好きにしなよ」という顔をしたので、レイチェルは、やった! という感じで Yes! と言い、「あなたを雇うわ!」と言います。
ちなみに、You're hired! は「あなたを雇う」→「君は採用だ!」で、You're fired. は「あなたを解雇する」→「お前はクビだ!」になりますね。
まさに一字違いで大違いの表現になります。
「雇うわ!」と言われたサンディーは、「それって最高です!」と言った後、ト書きにある通り、感極まった様子で、こみあげる涙を乾かすかのように、顔を手でパタパタと(うちわのように)あおいでいます。
ト書きにも書いているように、これは女性的なしぐさのようですね。
過去のフレンズでは、フレンズ1-5 の 16:00 くらいのシーンで、チャンドラーに別れを告げられたジャニスが、同じようなしぐさをする場面がありました。
その時のやりとりは以下のような感じでした。
チャンドラー: Janice. Hi, Janice. Ok, here we go. I don't think we should go out anymore. Janice. (ジャニス。はーい、ジャニス。よし、いくぞ。俺たちはもうデートしないほうがいいと思うんだよ、ジャニス。)
ジャニス: All right. Well, there you go. [she gets extremely wound up, and begins to try and calm herself down] Stop it, stop it, stop it. (いいわ。ええ、そうよね。[ジャニスは急に感情が高ぶった様子で、自分自身をなだめようとし始める] 止まれ、止まれ、止まれ。)
その Stop it, stop it. stop it. と言っている時に、あふれ出しそうな涙を乾かそうとするように、ジャニスは両手をバタバタとあおいでいました。
ジャニスがするようなそんなしぐさを、今回は男性であるサンディーがしたことになりますね。
(今回のエピソード解説に戻ります)
サンディーは自分の様子を、「新しい家族に迎えられる時の、感情的なこと」だと説明しています。
ベビーシッターとして受け入れられた時に、こういう感情が押し寄せてくるんですよね、みたいなことですね。
涙ぐむサンディーを見て、レイチェルは彼をハグしてあげようと「こっちに来て」と言います。
そして二人はしっかりハグするのですが、その様子を見てロスは、You gotta be at least bi. と言っています。
bi は、bisexual 「両性愛者」のことですね。
今回のシーンよりも前に、ロスはサンディーに面と向かって「君、ゲイなの?」と尋ねていました。
サンディーは「自分はストレートで、(女性の)婚約者もいる」と説明していたのですが、それでもロスは「やっぱりゲイなんじゃないかな」と心のどこかで思っていたようですね。
雇うことが決まって、レイチェルとしっかりハグし合っているサンディーを見て、「女性であるレイチェルと嬉しそうに抱き合ってるから、女嫌いじゃないみたい、むしろ、女好きかもしれない」とロスは嫉妬にも似た気持ちでそう思ったのでしょう。
それで、「やっぱりゲイだと僕は思うけど、ゲイだけではなく、女性好きでもあるみたい。だから少なくとも彼は男性も女性もどっちもオッケー、っていう両刀使いのタイプだね」とここで言ったことになります。
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