2015年03月06日

息子の素晴らしさを言い続ける フレンズ9-7その2

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前回の続きです。彼氏マイクの両親に会うことになったフィービーに、レイチェルは「私は彼氏の親に会うのは得意なの」と、そのコツを伝授中。
その説明で過去の彼氏の実名を出したので、モニカに「あの彼と付き合ってたの?」と驚かれたレイチェルは、「彼には私の代わりに the SATs (大学進学時に受験する共通テスト)を受けてもらったの」と得意げに言ったところ、モニカに「やっぱり! あなたが 1400点取れるはずないと思ってた!」と言われてしまいます。
レイチェル: Yeah, well, duh! I mean.... (えぇ、まぁ、当たり前でしょ! 私が言いたいのは…)
フィービー: So now, what about with Mike's mom? (じゃあ今度は、マイクのママにはどうしたらいいの?)
レイチェル: Oh, well, with the mother, just... just constantly tell her how amazing her son is. Take it from me. Moms love me. Ross' mom one time actually said I am like the daughter that she never had. (あぁ、そうね、ママに対しては、ただ絶え間なく言い続けるの、息子がどれほど素晴らしいかってことをね。私を信じて。ママたちは(みんな)私を気に入るの。ロスのママなんか一度、実際にこう言ったわ、「あなたは私が持ったことのないような娘みたいだ」って。)
モニカ: (Monica looks at Rachel in disbelief) She said WHAT? ([モニカは信じられないという様子でレイチェルを見る] ママは何て言ったって?)
フィービー: (speaking louder and articulating) That's she's like the daughter she never had. (Phoebe points at her ears) Listen! (Monica looks at Phoebe in a duh! way) ([より大きな声で、はっきり話しながら] 今のは「彼女(レイチェル)は、ロスのママが持ったことのないような娘みたいだ」って。[フィービーは自分の耳を指差して] (ちゃんと)聞いてね! [モニカは、ダー!という風に(「言った内容は聞こえてたわよ」とあきれた様子で)フィービーを見る])

「付き合っていた彼に、替え玉受験させた」(もしくは「替え玉受験させるために、その彼と付き合った」可能性が高いかも^^)ということを、レイチェルは悪びれた様子もなく語るのですが、モニカに「そうよね、レイチェルがあんな高得点取れるはずないと思ってた!」などと、今さら学生時代の成績の悪さをことさら強調するようなことを言われ、レイチェルは、Yeah, well, duh! I mean.... と言っています。

この duh! というのは「(そんなの)当たり前じゃない!」というようなニュアンスですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
duh also no duh [interjection] (informal) : used to say that what someone else has just said or asked is stupid or unnecessary because it is very easy to understand.
例) "You mean I can't park there?" "Duh, that's what the big sign says."

つまり、「誰かがたった今言ったばかりのこと、または尋ねたばかりのことが、非常にわかりやすいという理由で、愚かまたは不必要だと言うために使われる」。
例文は、「そこに駐車できないって言うのか?」「ダー!(当然だろ!) その大きな看板にそう書いてある(じゃないか)」。

わかりきったことを言う相手に、「わかりきったことをわざわざ言うなよ。当たり前・当然じゃないか!」というニュアンスが、duh! なわけですね。
今回の発言では、レイチェルは「ウォーレスは私の代わりに the SATs を受けてくれたの」と、ある意味、「彼はそんなことまでしてくれるほど、私の魅力にゾッコンだったのよ」的な「ちょっとした自慢」の気持ちでそのことを語ったのだろうと思います。
それを「そうよね、そんな点数、レイチェルに取れるわけないもん!」と、「頭があまり良くなかった」方に話題を変えられてしまったので、「もう、今さらそんなわかりきったことわざわざ言わないでよ(当時だって、ちょっと考えればわかることでしょ)」的な意味で、duh! と言ったのだろうと思います。
その後、I mean.... 「私が言いたいのは」と言っているのも、「頭が良くない」と言われてしまった話題はさっさと切り上げ、フィービーが両親に会う話に話題を戻したいという意図が見えますね。

パパへの対処方法を聞いた後、フィービーは、「じゃあ今度は、マイクのママにはどうしたらいいの?」と尋ねています。
父親の時と同じように、with the mother 「母親に対しては」と言った後、just constantly tell her... のように、今度は「命令形」を使ってアドバイスしています。
父親の時は、you want to で「〜すべき」と表現していましたが、今度は「〜しなさい」という命令形で、表現としては with the father, you want to (do)... with the mother, just (do) と、少しバリエーションを変えている感じになります。
セリフとしてのリアリティーを出すために、「全く同じ表現を避けた」だけのことでしょうが、日本人英語学習者としては、生きたセリフの中から、そういう「あ、ちょっと違う表現を使ってるな」ということを感じ取って、自分の表現を豊かにして行きたいところですね。

just constantly tell her how amazing her son is は、「彼女の息子がどんなに素晴らしいかということを、ただ絶え間なく(絶えず)母親に言い続けて」。
息子のことをとにかく褒めていれば、母親は悪い気はしないんだから、ということですね。

Take it from me. を直訳すると、「それを私から取って」で、「私(の言うこと)を信じて」という意味になります。
LAAD では、
take it from me : used to persuade someone that what you are saying is true.
つまり、「自分が言っていることが正しいと誰かを説得するために使われる」。

Moms love me. は「ママたちは私が好き。私を気に入る」みたいなことですね。
息子をベタ褒めするなど、ママ扱いがうまいので、どんなママにも気に入られちゃうのよね、私って、、というところです。

「彼氏のママはみんな私のことを気に入るの」の流れで、レイチェルは元彼であるロスのママにまつわる話をします。
そのレイチェルの説明を直訳すると、「ロスのママはある時、実際にこう言った。私(レイチェル)は、彼女(ロスのママ)が今まで決して持たなかった娘のようである、と」。
つまり、レイチェルに対して、「あなたを見ていると、”こんな娘、私は持ったことないわ”と思うような、素敵な娘を持ったように思える」と言っていることになるでしょう。
ロスとモニカは兄妹なので、ロスのママはモニカのママでもあるわけですが、モニカという娘がありながら、「レイチェル、あなたは、私にとって、”こんな素晴らしい娘を持ったことない”と思えるような娘よ」と言ったことになるので、それでモニカは信じられないという顔で、「私のママが何て言ったって?」と聞き返しているわけですね。

それに対して、フィービーが、ト書きにあるように「より大きな声で、はっきり話しながら」、レイチェルが言った言葉を繰り返しているのも、フィービーらしくて面白いです。
「ママが何て言ったって?」というのは、その発言内容が信じられなくて反射的にそう言っただけなのに、それが「聞こえなかった、もしくは聞いていなかったから聞き返した」かのように、「大きな声ではっきりと」その衝撃発言をご丁寧にも繰り返すというズレ具合が、いかにもフィービー的だと思います。
そうやって、はっきりした口調で繰り返しながら、フィービーは自分の耳を指差して、「人の話はちゃんと聞いといてよね」みたいな顔をしているのも楽しいです。

信じられないような言葉を聞いた時に、「何だって?」と返すのは、日本語も英語も同じですね。
それを「本当に内容を尋ねている」かのように捉えて、その言葉を再度繰り返す、というパターンのジョークは、これまでのフレンズにも登場しました。
過去記事、何?の後、発言を繰り返す フレンズ6-2その5 では、フレンズ6-2 と、フレンズ1-20 でのそのような発言について説明しています。
「よくあるパターンのジョーク」で、お約束的なボケでもありますが、毎回笑ってしまうのは、キャラにぴったりハマっているジョークだからという気がしますね。


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posted by Rach at 15:06| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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