2015年04月13日

埋め合わせできること何かある? フレンズ9-9その5

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タルサにいるとジョーイに嘘をついて、NYの自宅に戻ってきているチャンドラー。
ジョーイに見つかりそうになったので、非常階段を降りて、普通の階段を上がってくることで、「今、タルサから帰ってきたばかり」であることを演出したチャンドラーは、何とかジョーイをごまかすことに成功したのですが、チャンドラーのスーツケースが部屋の中にあることをジョーイが発見してしまったことで、ジョーイに嘘をついていたことがバレてしまいます。その後のシーン。
ジョーイ: What's going on? (どうなってるんだよ?[何が起こってるんだよ?])
チャンドラー: I'm sorry. I told you I was in Tulsa because I wanted to spend the night with Monica and I didn't know-- I didn't think you'd understand. (ごめん。俺はお前に、俺はタルサにいるって言ったけど、それは俺がモニカと一緒に夜を過ごしたかったからなんだ。それで俺にはわからなかったんだよ… お前が理解してくれるとは思えなくて。)
ジョーイ: What? You think I'm too dumb to understand that a husband needs to be with his wife? Uh? You think I'm like, duhhh! [Taps head with baseball bat - it hurts him] (何だって? 夫は妻と一緒にいる必要があるってことを理解できないほど俺がバカだと思ったのか? お前はこう思ってるのか、俺がまるで…おバカだと! [野球のバットで頭を叩く。そのせいでジョーイは痛がる])
モニカ: Joey? (ジョーイ?)
ジョーイ: Yeah? (ん?)
モニカ: I don't know what to say. We shouldn't have lied to you. (何て言ったらいいかわからないわ。あなたに嘘なんかつくべきじゃなかったのに。)
チャンドラー: Yeah, I feel so bad. Is there, is there anything I can do to make it up to you? (そうだよ、ほんとに申し訳ない。お前に対して埋め合わせできるようなことが何かある?)
ジョーイ: Hey, you could go to the game with me. Even though I know you said you couldn't. But then you lied to me and tricked me and gave me a bump on the head. (なぁ、俺と一緒に試合(を見)に行くことができるんじゃないか。お前が行けないって言ったことを、俺がわかっているとしてもな。でもその後、お前は俺に嘘をついて、俺を騙し、俺の頭にたんこぶを作ったんだから。)
チャンドラー: I'm sorry. That's the one thing I can't do. I promised that I'd be with Monica. (ごめんよ。それだけはできないんだ。俺はモニカといるって約束したんだよ。)
ジョーイ: [Looking sad] Alright. ([悲しそうな顔で] わかった。)
モニカ: You can go. (行っていいわ。)
チャンドラー: [Turning around] What? ([振り返って] 何?)
モニカ: You should go to the game. It's okay. I want you to. (あなたは試合に行くべきよ。大丈夫。あなたにそうして欲しいの。)
チャンドラー: Really? You gonna be okay? (ほんとに? 君は大丈夫?)
モニカ: Yeah, it'll be fine. Y'know, maybe I'll stay here and practice the art of seduction. (ええ、大丈夫よ。ほら、多分、私はここにいて、誘惑のテクを練習するわ。)
チャンドラー: You're gonna put sweats on and clean, aren't ya? (スエットを着て、掃除するつもりだろ?)
モニカ: That's gonna be so hot! (それってすっごくセクシーよね。)
[Monica and Chandler hug]
モニカとチャンドラーはハグする。

チャンドラーはジョーイに「タルサに残る」と言っておきながら、実はNYに帰っていたことがわかって、ジョーイは、What's going on? 「何が起こってるんだ? どういうことなんだ?」と問い正しています。
もうこれ以上嘘をつくことができないと思ったチャンドラーは、正直に話していますね。
「俺はタルサにいるってお前に言った。なぜならモニカと一緒に夜を過ごしたいと思ったから」と説明した後、I didn't know-- I didn't think you'd understand. と言っています。
前半は、「俺にはわからなかった…」で、後半は、「お前が理解してくれる・わかってくれるだろうとは思わなかった」ですね。
つまり、「バスケの試合よりも、妻と過ごすことを選ぼうとした俺の気持ちはお前にはわからないだろうな、と思ったんだ」ということになるでしょう。
説明してもわかってもらえないと思ったから、嘘をついてしまった、ということですね。

それを聞いたジョーイは、You think I'm too dumb to understand that... と言っています。
too dumb to understand は、too 〜 to ... 「あまりに〜で…できない、…するには〜すぎる」という too to 構文ですね。
dumb は「ばかな、まぬけな」なので、「that 以下が理解できないほど、俺がバカだとお前は思うのか?」と言っていることになります。
that 以下の内容は、「夫が自分の妻と一緒にいる必要がある(ということ)」ですね。
つまりジョーイは、「結婚していない俺だって、夫が妻と一緒にいる必要がある、ってことくらいわかるさ」と言っているわけです。

「お前は俺が…ってことがわからないほどバカだと思ってんの?」の話の続きで、ジョーイは、You think I'm like, duhhh! みたいなことを言いながら、(モニカが浮気していると思って、その浮気相手をやっつけるために持っていた)バットで自分の頭を叩いて、一瞬、クラッとなっています。
この部分、DVDの英語字幕では、You think I'm, like.... となっていて、ドゥーのような、ダァーのようなその音は字幕化されていませんが、あえて文字にするとすれば、やはりネットスクリプトにあるような duhhh! になるのかなぁ、という気はします。

duh という単語は、「(そんなの)当たり前じゃないか!」という意味で、よく使われます。
1か月前くらいの記事、息子の素晴らしさを言い続ける フレンズ9-7その2 にもそういう意味で出てきました。
ただ、今回のセリフの場合は、そういうニュアンスではなく、「おバカ」的なイメージの言葉を、duh という「音」で表現している感じですね。
少し前のジョーイのセリフにあった、dumb に通じるイメージ、と言えばいいでしょうか。
過去記事、彼は何しに来たの? フレンズ3-17その21 では、「ばか者、愚か者」という意味で、dufus (または doofus)という単語も出てきました。
dumb や dufus のような単語からの連想で、d- で始まる感じの音を発することで、「お前は俺をバカだと思ってんのか?」ともう一度言ったことになるでしょう。
その際、「俺のこの頭が、このおつむが」みたいな感じで、頭をコンと叩いた時に、たまたま持っていたのがバットだったので、想像以上に衝撃が大きくなりw 一瞬意識が飛んだかのような顔になって、その後、目をかっ開いたりしているわけですね。
ジョーイがクラッとなったのを見て、モニカが「ジョーイ? (大丈夫?)」みたいに呼び掛けると、ジョーイは目をパチクリさせて、「あー、一瞬、まじでクラッとした」みたいな顔で返事するのも面白いです。

「俺だって、夫が妻と一緒にいたい気持ちはわかる」とジョーイが言うので、モニカは、「何て言ったらいいか・何て言うべきかわからないわ。私たちはあなたに嘘をつくべきじゃなかったのに」と言っています。
We shouldn't have lied to you. の、shoudln't have+過去分詞 は、「〜すべきではなかったのに(〜してしまった)」という、後悔を表すニュアンスですね。
この場合も、「話せばわかってくれたはずだから、私たちはあなたに嘘をつくべきではなかったのに、実際はあんな風にあなたに嘘をついてしまった」と後悔と反省の言葉を述べていることになります。

チャンドラーも、「本当に申し訳ないと思っている」と言った後、is there anything I can do to make it up to you? と尋ねています。
make it up to は「(損失の)埋め合わせをする、償い(つぐない)をする」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
make it up to somebody : to do something good for someone because you feel responsible for something bad or disappointing that happened to them.
例) I'm sorry I can't get away from work. I'll make it up to you this weekend.

つまり、「ある人に対して良いことをすること。その人に起こった、悪いこと、またはがっかりすることに対して自分が責任を感じているという理由で」。例文は、「仕事を抜けられなくてごめん。今週末に、埋め合わせをするよ」。

「償いとして、俺に何かできるといいんだけど」みたいに言ったチャンドラーに対して、ジョーイは、「俺と(バスケの)試合(を見)に行くことができる」と言っています。
could は can の婉曲表現で、「行こうと思えば行けるんじゃないのか」というようなニュアンスになるでしょう。
その後、「お前が行けないと(以前に)言ったことを俺が知っているとしても」と言って、「でもそれから(行けないとお前が言った後で)お前は俺に嘘をついて、俺をだまして、俺の頭に a bump を与えた」と言っています。
bump は「隆起、こぶ」で、ここでは「頭にできたたんこぶ」を指しています。
「お前は俺のことをバカだと思ってんのか?」と言いながら、ジョーイがバットで自分の頭をゴツンとやった時にできたたんこぶのことなので、別にチャンドラーが殴ってたんこぶができたわけでもないのですが、手にバットを持っていたのも、「俺をバカだと思ってる?」と言ったことも、元々はチャンドラーが嘘をついたことが原因なんだから、たんこぶできたのはチャンドラーのせいだ、みたいにジョーイは言いたいわけでしょう。

「確かにお前は行けないって言ったし、そのことは俺もわかってる。でもその後、嘘をついて俺を騙したんだし、行けないっていう話を撤回して、俺と一緒に行くことで、埋め合わせをしてもいいんじゃないのかな?」と言うジョーイに、チャンドラーは申し訳なさそうな顔をして、That's the one thing I can't do. と答えます。
直訳すると、「それは、俺ができない1つのことだ」ということで、「それだけはできないんだ」というニュアンスですね。
「俺はモニカと一緒にいるって約束しちゃったから」と言うチャンドラーを見て、ジョーイは残念そうな顔をしながらも、わかった、と言うのですが、今度はモニカが、「あなたは行くことができる、行っていいわ」と言います。
驚くチャンドラーにモニカはさらに、「あなたは行くべきだし、私はあなたに行って欲しいと思ってる」とも言っていますね。
そして、「私は大丈夫よ。ここにいて、誘惑のテクを練習するから」と言うのですが、チャンドラーが、clean うんぬんの話をするのが面白いですね。
put sweats on は文字通り、「スウェットを着る」で、俺が出て行ったら、今のセクシーな下着姿からスウェットに着替えて、clean、すなわち掃除をするつもりだろ? と問うていることになります。
この場合の hot は「セクシーな」という意味で、お掃除大好きモニカとしては、「徹底的にお掃除しまくれるなんて、燃えちゃうわ」と言ったことになるわけですね。


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posted by Rach at 17:35| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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