2015年04月17日

どれだけあってもまだ足りない フレンズ9-10その1

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シーズン9 第10話
The One With Christmas In Tulsa (離ればなれのクリスマス)
原題は「タルサでのクリスマスの話」


今回の フレンズ9-10 は、クリスマスのエピソードです。
チャンドラーとモニカの家に、クリスマスでフレンズたちが集まっているのですが、単身赴任中のチャンドラーはタルサに向かおうとしています。
モニカ: I can't believe you're not gonna be here for Christmas. (あなたがクリスマスにここにいないなんて信じられないわ。)
ロス: You're really not coming back? (本当に(ここには)戻ってこないの?)
チャンドラー: Yeah, we have all this paperwork that needs to be filed by the end of the year. If I don't get it done, I'll be fired. (あぁ、年末までに提出しないといけない書類仕事があるんだよ。それが済まないと(終わらないと)、俺はクビになる。)
モニカ: It's so unfair. You don't even like your job! (それって不公平よ! あなたは自分の仕事が好きでさえないのに!)
チャンドラー: So. Who does? (それで、誰が(仕事なんか)好きなの?[仕事が好きなやつなんか、いないだろ?])
(The following responses are overlapping:)
以下の反応は、(口々に言っているので)言葉が重なっている。
フィービー: Oh, I like my job. (あら、私は自分の仕事が好きよ。)
ジョーイ: I *love* my job. (俺も自分の仕事が大好きだ。)
レイチェル: Yeah, I can't *wait* to go back to work. (そうよ、仕事に戻るのが待ち遠しいわ。)
ロス: I can't get *enough* dinosaurs! (恐竜はどれだけあってもまだ足りないよ。)
チャンドラー: I'm sorry I won't be here. (俺が(クリスマスに)ここにいなくてごめんね。)
モニカ: It's just... It's hard enough not seeing you during the week, but for Christmas... alright, if this is what you have to do, I understand. (ただ… 1週間あなたに会えないだけで十分つらいのに、クリスマスも(会えないなんて)… いいわ、もしこれがあなたがしなければならないことなら、私は理解するわ。)
チャンドラー: Thanks. (they kiss) I'll see you New Year's Day. (ありがと。[二人はキスする] 元日に会おう。)
モニカ: (shocked) You're not gonna be here New Year's Eve?? ([ショックを受けて] あなたは大晦日にもいないの?)
チャンドラー: Did I not mention that? (俺、それ言ってなかった?)
モニカ: No! (言ってないわ!)
チャンドラー: (thinks for a second, then waves his arms, exclaiming:) ...And to all a good night! (and runs out of the apartment) [少し考えて、それから手を振って、叫びながら] そして、みんなに、おやすみを!(みんな、いい夜を!) [そして走ってアパートメントを出て行く])

タルサに出かけようとするチャンドラーに、モニカは、「あなたがクリスマスにここにいないなんて信じられない」と言います。
ロスの You're really not coming back? は、really not という語順で、not の前に really が来ているので、really は not という否定を強調していることになります。
「本当に、戻ってこないの?」ということで、「戻ってこないことは本当か、確かか?」と確認していることになるでしょう。
チャンドラーは、帰れない事情を説明していますね。
年末までに提出しないといけないペーパーワーク、つまり書類仕事がある、と言って、俺がそれを get it done、つまり、「その仕事を終わらせる、完了させる」ことをしないと、俺は首になる、と言います。

仕事の締切に間に合わさないとクビになっちゃうから、と言ったチャンドラーに、モニカは、「そんなの不公平よ。あなたは自分の仕事が好きですら(好きでさえ)ないのに!」と言っていますね。
好きでやっている仕事ならともかく、好きでもない仕事をクリスマスにしなくちゃいけないなんて、可哀想、、みたいなことですね。
Who does? は、その前のセリフを受けてのもので、「誰が自分の仕事を好きなの?」ということ。
これは反語的表現で、「誰が自分の仕事を好きだろうか?」→「仕事を好きな人間なんて誰もいない」と言ったことになります。
「チャンドラーは、仕事が好きでもないのに、こんな目にあって、、」と言われたので、「そもそも、自分の仕事が好きな人間なんていないだろ? みんな仕事なんて嫌々やってんだろ?」的なことを言ったのですが、その後、フレンズたちから、「自分の仕事が好き」というセリフを口々に言われてしまい、「仕事が好きなやつなんている? と思ったけど、嫌いな仕事をやってるのは俺だけか」と、気づかされることになってしまうわけですね。

ネットスクリプトで、*love* のようにアスタリスクがついている部分は、やや強めに発音されたことを示しています。
「仕事好きな人間なんているかぁ〜?」と言われたことに対して、「自分は好きだ(けど)」と反論している部分が強調されている感覚ですね。
レイチェルは、赤ちゃんを産んで、ただいま育児休業中なので、「仕事に戻る(復職する)のが待ちきれないわ」と言っていることになります。
「仕事が好き」発言がいろいろ出た中で、ロスの発言の後だけ、みんながはぁ? という顔でロスを見ています。
I can't get *enough* dinosaurs! を直訳すると、「恐竜を十分にゲットすることができない」ですから、「どんなにゲットしても十分ではない・まだ足りない、どんなにゲットしてもゲットしきれない」と言っていることになります。
このような not enough が使われた決まり文句としては、I can't thank you enough. 「私はあなたに十分に感謝することができません」→「感謝しきれません。あなたには感謝の言葉もありません」というのもありますね。

チャンドラーが、「クリスマスにここにいられなくてごめん」と謝ると、モニカは「1週間あなたに会えないだけでも十分につらいのに、クリスマスにも(いないなんて)…」と言い、その後、alright, if this is what you have to do, I understand. と続けていますね。
「つらい、悲しい」ばかりを言ってもダメだと思ったのでしょう、「もしこのことがあなたがしなければならないことなら、私は理解する」と言ったことになります。
「仕事の締切に間に合わせるためにクリスマスに出勤しないといけない、それがあなたの仕事で、あなたのやるべきことなら、私は(妻として)(そのことを)理解するわ」と言ったわけですね。

この if this is what you have to do, I understand. というフレーズですが、つい先週、義務を負うowe フレンズ5-4その6 のコメント欄 で、よく似たセリフについてご質問を受けたばかりでした。
その フレンズ5-4 のセリフは、以下のようなものでした。
チャンドラー: I understand if you never want to sleep with me again. But that would be wrong. (もし君が俺ともう一度寝たくないと思っているのなら、俺は理解するよ。でもそれって間違いだろうと思うんだ。)

この if についてご質問を受けた際、I wonder if のような「〜かどうか」という意味の if ではなく、「もし〜なら」という意味だと私は解釈し、このセリフのニュアンスは、If you never want to sleep with me again, I understand. のような感覚だろうと思う、とお返事しました。
もうすぐ解説することになる今回のエピソードで、似たようなフレーズが登場することも知らずに、そんなお返事を書いたのですが、そのようなコメントのやりとりがあった直後に、今回、まさに、if this is what you have to do, I understand. という、"if 節, I understand." の形が出てきて、その意味を考えた時に、やはり、I understand if SV... は、If SV, I understand. と同じニュアンスである、と言える気がしました。
過去記事のコメント欄で話題に上がったのと同じようなフレーズが、最新記事に登場したということで、タイムリーだったこともあり、ご紹介してみました^^

妻として仕事への理解を示してくれたモニカに、ありがとう、と言ってチャンドラーはキスをして、New Year's Day (元日)に会おう、と言います。
それを聞いたモニカは、驚いた顔をして、いつにも増して早口で、「あなたは大晦日にもいないの?」と聞き返しています。
「次に会えるのは新年の元日だね」みたいに言ったことから、年末の大晦日には戻ってこないってこと? と尋ねたわけですね。

Did I not mention that? の mention は「言及する、話に出す」ですから、「俺はそのこと(次に会えるのは新年。大晦日には戻れない)を言わなかった?」という意味になります。
モニカの No! は、No, you didn't (mention that). 「あなたはそんなこと言わなかった、言ってなかった」ですね。
「あれ、言ってなかったっけかな」みたいに一瞬、思いを巡らせたチャンドラーでしたが、その後すぐに手を振って、「で、みんなに、good night を(おやすみを。良い夜を)」と言いながら、逃げるように走り去ってしまいます。

「これがあなたの仕事なら、私は理解するわ」と優しく言っていたモニカでしたが、そんな優しい様子のまま終わることもなく(笑)、クリスマスだけではなく大晦日もいないと知って、いつものトーンに戻るのが、フレンズのオープニング前のオチっぽくて楽しいですね。


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posted by Rach at 17:55| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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