2015年05月15日

落ち着いて、ノーマ・レイ フレンズ9-11その5

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レイチェルの上司であるゼルナー氏は、レイチェルの後任ギャビンを高く評価しているようで、レイチェルの前で彼に対する褒め言葉を述べています。
ゼルナー氏: Incidentally, when are you coming back? (ちなみに、君(レイチェル)はいつ(職場に)戻る[復帰する]予定なの?)
レイチェル: Today. (今日です。)
ギャビン: You said two weeks. (君は2週間(後)って言ったぞ。)
レイチェル: No, I said today! See, for a superhero, not so much with the listening. (いいえ、私は今日(トゥ・デイ)って言ったわ。! ねぇ、スーパーヒーローにしては、リスニングはそれほどでもないのね。)
(ここに別のシーンが入りますが、解説ではそれは省略し、上の話の続きとなる、レイチェルとロスが話している場面の解説に移ります)
レイチェル: Listen. Sudden change of plans. My maternity leave just ended. They told me that if I didn't come back today, they were gonna fire me. (ねぇ聞いて。計画の急な変更があったの。私の育児休暇はたった今、終わったわ。会社の人が私に言ったのよ、もし私が今日(仕事に)戻らなければ、私を首にする、って。)
ロス: What? No, that's illegal. I'm gonna have the Labor Department down here so fast, they won't even-- (何だって? だめだよ、そんなの法律違反だ。僕が(上の階にある)労務部をすぐにここ(下の階)に来させるよ、彼らは〜すらしないだろう…)
レイチェル: Alright, alright. Calm down, Norma Rae. They didn't actually say that. I'm just afraid if I don't come back right now, this guy's gonna try and squeeze me out. (いいわ、いいわ。落ち着いて、ノーマ・レイ。彼らは実際にそうは言ってないの。私はただ心配なのよ、もし今すぐに私が戻らなければ、この男が私を追い出そうとするだろう、って。)

incidentally は「ついでに言えば、ところで、ちなみに」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
incidentally : used when adding more information to what you have said, or to introduce a new subject (SYN: by the way)
例) Incidentally, where were you born?

つまり、「今言ったばかりのことに、さらに情報を追加する時に使われる、または新しい話題を紹介するために。類義語 by the way」。例文は、「ところで、君はどこで生まれたの?[出生地はどこ?])

上司のゼルナー氏に、「いつ(産休から仕事に)戻る予定なの?」と聞かれ、レイチェルは Today 「今日」と返事しています。
ギャビンが言うように、レイチェルはこのやりとりの少し前(「その2」の記事で)、自分で、Don't get too comfortable there, because I'm back in two weeks! と言っていました。
それなのにレイチェルは、「私は today と言ったわ!」と頑張っています。
today の to を強調して、two のように発音し、「私は today と言ったのを、あなたが two に聞き間違えたんじゃない?」みたいに言ってみせたわけですね。

for a superhero, not so much with the listening. の for は「〜にしては」という感覚。
Super Gavin とか言われてるスーパーヒーローさんにしては、リスニング(力)はそれほどでもないのね、とレイチェルは言っていることになります。

その後、別のシーンを挟んだ後、レイチェルとロスが話しているシーンになり、そこでレイチェルはロスに、「2週間後」に復帰予定だったのを、「今日」と強く主張した件について説明しています。
レイチェルは、「計画の突然の変更なの」と言って、「私の産休・育児休暇はたった今、終わった」と言います。
They told me that... は「会社の人が私に言ったの。もし私が今日(育休から仕事に)戻らないと、私を解雇する・首にする、って」ということですね。

レイチェルが「今日戻らないとクビにされちゃうの」というので、そんなのはイリーガル(違法)だ! とロスは言い、Labor Department をすぐに(下の)ここに来させる、的なことを言っています。
Labor Department は「労働省」という省庁を表す言葉でもありますが、ここでは、have ... down here 「〜を”下のここ”にいる状態にする」という表現が使われていることから、今いるこの部署よりも上の階にある「この会社の労務担当部門」の人間をこの階に連れてきて、話を聞いてもらう、というようなことを言っているのだと思います。
人事・労務などの管理部門は会社の上の階の方にあるというイメージもありますよね。(私は会社員時代、人事部人事課に在籍しており、お隣が(人事部)労務課でしたが、役員さんのおられる階の1つ下のフロアに、その人事部はありました^^)

「戻るのは2週間後と決まっているのに、今日じゃないとクビだなんて、そんなのおかしい!」と怒り、the Labor Department を呼んで、労働基準法違反だと訴えてやる! という感じのものすごい剣幕のロスに対して、レイチェルは、Calm down, Norma Rae. と言っています。
「落ち着いて、Norma Rae」という言い方と、大文字で始まっていることから、Norma Rae は人の名前であることが想像されますね。
これは「ノーマ・レイ」(原題:Norma Rae)という1979年のアメリカ映画に出てくる女性主人公の名前になります。
私はこの映画を見たことはないのですが、邦題も「ノーマ・レイ」で、有名な映画のようなので、その映画のことだと気付いた方は結構おられるかもしれませんね。
「落ち着いて、ノーマ・レイ」というのは、漫才のツッコミ風に言うと、「その発言、お前はノーマ・レイかっ!」という感じで、「今ロスが言った言葉って、ノーマ・レイが言いそうな言葉ね」ということになります。

映画の内容については、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ノーマ・レイ
ウィキペディアの「ストーリー」の解説の中で説明されているように、出会ったある男性と労働組合結成に向けて行動するお話、なんですね。
その男性ルーベンを演じているのは、ロン・リーブマンという俳優さんなのですが、この方は「フレンズ」でレイチェルのパパ、ドクター・レオナルド・グリーンを演じている俳優さん! です。
IMDb : Ron Leibman
パパ役のリーブマンさんが出ていた映画のネタを、娘役のレイチェルが言っている、という意味でも、楽屋落ちネタだと言えそうですね(^^)

They didn't actually say that. は、「彼らは実際にはそう言っていない」ということ。
その前にレイチェル自身が、They told me that if I didn't come back today, they were gonna fire me. (「私が今日戻らないと、彼らは私を首にする」と彼らが言った)と言っていましたが、実際にその通りの言葉を彼らが言ったわけじゃないの、ということになります。

I'm just afraid if I don't come back right now, this guy's gonna try and squeeze me out. は、「(実際にはそう言われたわけじゃないけど)今すぐに戻らないと、この男(ギャビン)に squeeze out されるんじゃないかとただ心配なだけなの」ということですね。
squeeze は「(強く押して)圧搾(あっさく)する」「搾る(しぼる)、押しつぶす」というニュアンスですから、「搾り出される、強く押して出される」→「無理矢理追い出される」という感覚になるでしょう。
LAAD では、
squeeze out [phrasal verb]
squeeze somebody/sth out : to force someone or something to stop taking part in something by making it very difficult for them to continue
例) Local bookstore are being squeezed out by national chains.

つまり、「誰かや何かが何かに参加するのをやめるように強いること、その人(もの)が続けるのを非常に困難にすることによって」。例文は「地元の本屋は、全国チェーンによって追い出されつつある[業務停止に追い込まれつつある]」。

困った事情を説明する際、勢いで大袈裟に言ってしまったりすることがありますが、今回のレイチェルもまさにそうですね。
「そんなことを言われたなんて、それは明らかな法律違反だよ!」と大騒ぎするロスをまずはなだめて、「実際にそう言われたわけじゃないんだけど、そんな方向に行ってしまうんじゃないかと心配なの」と事情を説明するという今回の流れは、英語学習者として学んでおきたいところではないかな、と思いました。


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posted by Rach at 14:21| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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