2015年06月17日

まともな女性は誰も来てくれなかった フレンズ9-13その6

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バーで会った男性から電話があったことを、ロスがレイチェルに伝えなかったことを知って、レイチェルは「私がどのメッセージを受け取るかをあなたが決めるなんて、あなたは一体何様のつもりなの?」と激怒します。
"Who are you to decide..." という表現を使ったレイチェルに対して、ロスは「僕が誰か、だって? 僕は君が外で遊び回ってる間に、僕たち二人の子供を世話してる者だよ」と返します。
レイチェル: Oh, my God, I cannot believe this. You know I actually came in here hoping to have a mature conversation with you about us! But I can't do that with someone who hides my messages and brings crazy women back to my apartment! (なんてこと。こんなの信じられない。ねぇ、私たちのことについて分別のある会話ができることを願って、私はここに来たのよ! でもそんなことできないわ、私のメッセージを隠して、変な女を私のアパートに連れ込むような人とはね!)
ロス: Hey, none of the sane ones wanted to come back with me! That's not the point. Okay? The point is you...you are the one who moved on and didn't tell anyone! (ちょっと! まともな女性は誰も僕と一緒に来てくれなかったんだよ! そんなのは問題じゃない。いいか? 問題は、君が前に進んだのに、それを誰にも言わなかった、ってことだ。)
レイチェル: Oh, God, Ross, this is just so messed up! What's wrong with us? You know when people hear about our situation, they always ask: "What, you live together, but you're not a couple? And you have a baby, isn't that weird?" And I say, "No. You know what? It's not, because it works for us." But you know what? This doesn't work. In fact, this is the opposite of working! (あぁ、ロス。こんなのただメチャクチャよ! 私たちはどうしたの? (人は)私たちの状況について聞くと、みんないつもこう尋ねるわ。「何? 君たちは一緒に住んでるけど、夫婦じゃない? それに君たちには赤ちゃんもいる。それってヘンじゃない?」って。そして私はこう言うの。「いいえ(ヘンじゃないわ)。ほら、変じゃないの、だってそれで私たちにはうまくいってるから(うまく機能してるから)。でも、わかる? こんなの全然うまくいってない。実際、こんなのはうまくいってるの正反対よ!)
ロス: Uh, clearly. (あぁ、明らかにね。)
レイチェル: And you know, we said that we would, we would live together as long as this makes sense, and maybe this, you know, just doesn't make sense anymore. (ねぇ、私たちは言ってたわよね、これがうまくいく間は一緒に住もう、って。そして多分これは、もう意味をなしてないわ。)
ロス: Yeah, maybe not. So what do you wanna do? (そうだね、多分、意味がないね。それで、君はどうしたいの?)
ノックの音がした後、ドアが映る。
[Scene: Joey's]
ジョーイの家。
ジョーイ: Hey! (やあ!)
レイチェル: Hi. Can Emma and I live here for a while? (はーい。エマと私がしばらくここに住んでもいい?)
ジョーイ: Ha, oh, of course. (はっ(驚きの声)、あぁ、もちろん。)
レイチェル: Thank you. Your eyebrows look weird. (ありがとう。[黙ってジョーイに抱きつく] あなたの眉毛、変よ。)

「君が遊んでいる間に、僕らの子供の面倒を僕一人が見てるんだけど!」みたいに言うロスに、レイチェルは「信じられない」と言って、I actually came... のセリフを言っています。
直訳すると、「私たちのことについて、あなたと分別ある会話をすることを願って、私はここに来た」になるでしょう。
ギャビンとの距離が近づく中でもロスの存在が気になってしまうレイチェルは、ギャビンに「ロスとじっくり話し合った方がいい」と言われ、ロスに会ったらゆっくり話し合おうと思っていたところでした。
でも、今ロスがやっていることを見て、「私のメッセージを隠したり、私のアパートメントにクレイジーな女を連れ込んだりするような人とは、そんなこと(成熟した話し合いをすること)なんてできない」ということになります。

「変な女を連れ込む」と言われたロスは、「ちょっと! まともな女性は誰も僕と一緒に(家に)来ようとしてくれなかったんだ!」と言っています。
sane は「正気な、気の確かな」という意味で、対義語の insane 「正気でない」という意味の方が、フレンズではよく使われますね。
そんな自虐的なセリフがちょこっと挿入されるのが、コメディーっぽいところではありますが、「そんなことはポイントじゃない、大事じゃない」と言って、また、深刻な話に戻ります。
ロスは、「君が前に進んだのに、それを誰にも言わなかったのが問題なんだ」と言っています。
move on は「どんどん前に進む」という感覚ですね。
誰かと新しい関係を始めるつもりなら、僕に黙っているべきではなかった、とロスは思っていることになります。

どんどん話がこじれて行くので、レイチェルは「こんなの、メチャクチャだわ!」と言い出します。
You know when people hear about our situation, they always ask: は、「人々が私たちの状況について聞く時、彼らはいつもこう尋ねる、ってこと知ってるでしょ」みたいな感覚ですね。
「ほら、私たちの話を聞いたら、みんないつもこう質問してくるじゃない」みたいなことです。
みんなが尋ねる内容は、「何? 君たちは一緒に住んでるけど、カップル(夫婦)じゃない? それに君たち(二人)には赤ちゃんもいる。それってヘンじゃない?」ということ。
そう聞かれたら私はこう言うのよ、と言って、「いいえ。ヘンじゃないわ。だって、それは私たちには work 、つまり、うまく機能してるから」と、レイチェルはいつも自分が言う返事を、ここで語っています。
work は「正常に・正しく働く・機能する、効き目がある、うまくいく」という感覚ですね。
他人には「一緒に住んでて子供もいるのに夫婦じゃないなんて」と変な目で見られても、「私たち二人にとっては、この形でうまくいってるんです」って私は返事してたのよ、と言っていることになります。
その後、「でも、こんなのうまくいってない」と今の状況を嘆いて、「実際、こんなのは、”うまくいっている・機能している”の反対・真逆よ」と言っていますね。
人にはうまくいっていると説明してたけど、今の状況は全部ちぐはぐで、何一つうまくいっていない、と言っていることになります。
ロスも「明らかにね」と言って、うまくいっていないことを認めます。

we said that we would live together as long as this makes sense は、「このことが意味をなす[道理にかなっている・筋が通っている]間は、一緒に住もうって言ったわよね」ということ。
maybe this, you know, just doesn't make sense anymore. は、「多分、これは、ほら、もう意味をなしてないわ」。
自分たちにとって、「このことに意味がある、これで道理にかなっている」と思える間は一緒に住もうと約束してたけど、もう今のこの状態は意味あるものではなくなっているわよね、ということですね。
ロスも「あぁ、多分、意味をなしてないね」とその意見に賛同し、「それで君はどうしたいの?」と尋ねることになります。
レイチェルとの同居を最初に望んだのはロスでしたが、今の状況がなにもかもうまくいっていないことは、もう十分感じているのでしょう。
レイチェルの意見に全く逆らうことなく同意しているロスには、「これ以上どうしようもない、というあきらめの気持ち」しかないことがよくわかりますね。

この後、ロスとレイチェルが画面に映った状態で、トントントンというノックの音が鳴り、すぐにドアの画面に切り替わります。
一瞬、ロスとレイチェルの家に誰かが訪ねて来たかのように感じさせるタイミングの音ですが、直後に 19号室の緑のドアが映り、そのドアを開けて顔を見せたのはジョーイだった、、という流れになっています。
ロスが「レイチェルはどうしたいの?」と問いかけた後、それに対するレイチェルの返事を画面上で聞かせることなく、「レイチェルが選択した行動」を画面で直接示す、という演出ですね。

レイチェルがいきなりやってきて、「エマと私が、しばらくここに住んでもいい?」と言うので、一瞬、びっくりした様子のジョーイでしたが、もちろん、と言って了解します。
黙ってジョーイに抱きついたレイチェルは、ジョーイの顔を直接見ない状態のまま、さっきドアを開けた時のジョーイの顔を思い浮かべるような表情をして、「あなたの眉毛、変よ(変に見えるわ)」と言っていますね。
ロスとレイチェルがある意味「別れた」後のシーンなので、そんな深刻なシーンでお笑いっぽい展開にもしにくいわけですが、ドアを開けた時に、「ジョーイの眉毛がヘンだ」ということにレイチェルは気付いていたけれど、最初はそれは言わずに、ジョーイに抱きついた後で、「ところであなたの眉毛、ヘンなんだけど」みたいにおまけ的に言ったことになります。
ロスとレイチェルがこんな風に同居を解消してしまったことで、重い雰囲気になってしまったのを、ジョーイの眉毛ネタを最後にオチとして持ってくることで、「ちょっと救われた感」が出た感じですね。
今回、プロットの1つとして「ジョーイのちぐはぐ眉」の話が出てきたのは、こんな風にどんよりした最後に、「ジョーイの見た目と、それに対するレイチェルの一言」で、少し笑えて、少しだけ見ている人の気持ちが軽くなる、という効果を見込んでのものだったのかな、という気がしました。


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posted by Rach at 18:28| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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