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シーズン9 第14話
The One With The Blind Dates (仕組まれたブラインド・デート)
原題は「ブラインド・デートの話」
娘エマを二人で育てられるように、と、ロスとレイチェルは、ロスのアパートメントで一緒に暮らしていたのですが、レイチェルが他の男性に電話番号を渡したり、バルコニーでキスしたりしていたことで口論となり、二人は同居を解消します。
レイチェルは、前に住んでいたジョーイの家に、エマと一緒に戻ってきました。
[Scene: Joey and Rachel's apartment. Rachel is in the kitchen as Joey enters from his bedroom.]
ジョーイとレイチェルのアパートメント。レイチェルは台所にいて、そこにジョーイが寝室から(リビングに)入ってくる。
ジョーイ: Morning, roomie! (おはよう、同居人さん!)
レイチェル: Hey! You remembered to put clothes on this morning. (はーい! 今朝は服を着ることを覚えてたのね。)
ジョーイ: Fifth day's a charm. (五日目の正直だね。)
レイチェル: Oh, Joey, it's so great to be back here. I gotta tell you, you're making it so easy on me and Emma. (あぁ、ジョーイ、ここに戻ってくるのはほんとに素敵だわ。これだけは言わせてね、あなたは、私とエマがとっても楽になるようにしてくれてるわ[あなたのお蔭で、私とエマはとっても居心地よくさせてもらってるわ]。)
ジョーイ: Hey, it's great having you back. You know, stay as long as you want. And when does she stop crying all night? (ねぇ、君が戻ってきたのは最高だよ。ほら、好きなだけここにいなよ。で、エマが一晩中泣くのをやめるのはいつかな?)
(Ross enters.)
ロスが入ってくる。
ロス: Hey, you're not naked! So hey, Rach, when will we expect to see you tonight? (やぁ、ジョーイは裸じゃないんだね! それで、ねぇ、レイチェル、今夜、君を見られるのはいつになりそうかな?)
レイチェル: Well, I'll probably be back to pick her up around six, but she's in the bedroom, all ready to go. But she did actually fall back to sleep, so.... (そうねぇ、多分、6時頃にエマを迎えに帰るけど、エマは寝室にいるわ。行く準備万端でね。でも実はエマはまた寝ちゃったから…)
ジョーイ: She's probably exhausted from all that adorable screaming she did last night. (多分疲れてるんだよね、昨日の晩のあの可愛らしい叫び声のおかげでね。)
レイチェル: Bye! (バーイ!)
(She leaves.)
レイチェルは出掛ける。
寝室から出てきたジョーイを見て、レイチェルは「今朝は服を着るのを覚えてたのね」と言っています。
this morning 「今朝(は)」とわざわざ言っていることから、レイチェルがジョーイの家に越してきて、数日は服を着るのを忘れていた、ということがわかりますね。
レイチェルが同居しているのに、うっかり一人暮らしの時の癖のまま、寝室から裸でリビングに出てきたことがあった、ということになるでしょう。
それに対してジョーイは、Fifth day's a charm. と返します。
DVDの日本語訳では「五日目(いつかめ)の正直」と訳されていましたが、まさにそういうニュアンスで、日本語の諺にもある「三度目の正直」を意味する英文、Third time's a charm. を、「三度目」を「五日目」に変えることでもじった表現になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、charm の項目ではなく、third の項目に載っていました(一瞬、載っていないのかと焦りました^^)
(the) third time's the charm : (spoken) used when you have failed to do something twice and hope to be successful the third time
つまり、「何かに二度失敗して、三度目は成功するよう願う時に使われる」。
Macmillan Dictionary では、
third time's the/a charm : you say this when someone is successful the third time they try something, after they failed the first two times
つまり、「人が最初の二回を失敗して、何かにトライする三度目に成功する時に、こう言う」。
マクミランにあるように、the charm または a charm のように、the と a の両方が使えるようですね。
レイチェルは嬉しそうに、「ここに戻れるのは最高よ」と言います。
you're making it so easy on me and Emma の make it easy on は「(人)に対して、そのことを、容易にする・簡単にする・楽にする・優しくする」というような感覚になるでしょう。
この場合の it は「状況を漠然と指している」感覚で、「あなたは状況を私たちに優しくなるようにしてくれている」→「あなたのお蔭で居心地よくしてもらっている」と言っているニュアンスになるでしょう。
「ここに戻って来られて嬉しい」と言うレイチェルに、ジョーイも嬉しそうに、Hey, it's great having you back. と返していますね。
have you back は「君がここに戻った状態を持つ」ということなので、「君がここに戻って来てくれて最高だよ」とジョーイも同じように返したことになります。
そして、「君が望むだけ、好きなだけ、ここにいなよ」と言うのですが、その後、ちょっと引きつったような顔になって、「エマは一晩中泣く、ということをいつやめるのかな?」と尋ねています。
レイチェルとエマが戻ってきてくれて最高だよ、と喜んでいるものの、エマの夜泣きが一晩中続いて、さすがのジョーイも睡眠不足なのでしょう、「夜泣きはいつになったらなくなるのか」って気になってるんだけどね、と付け加えた感じですね。
そんな話をしているところに、ロスが入ってきます。
ジョーイを見るなり、「ジョーイは裸じゃない(んだね)!」みたいに言っていますが、それも、少し前のレイチェルのセリフ、「今朝は服を着てるのね」と同じノリで、「今朝は、いつものような裸じゃなく、珍しく服を着てるじゃないか」と言ったことになります。
その後、レイチェルに話しかけていますが、その口調は意外と明るい感じのもので、見ている私もとりあえずホッとしました^^
前回のエピソードの終わりに、ロスとレイチェルが別居を決めた時、「うまくいってるどころか正反対よ!」と言っていたように、完全に気持ちがすれ違い、ちぐはぐになっていた二人だったので、二人が顔を合わせると、「別れた後の気まずい雰囲気」で何とも重苦しかった、フレンズ3-17 のスキー旅行の回の例もあることですし、また周囲を巻き込んでの修羅場にでもなるのかと(個人的に)心配していたのですが、杞憂でしたね。
when will we expect to see you tonight? は、「今夜いつ、君に会えるかな?」みたいなことですが、主語が I ではなく、複数形の we になっていますね。
この後のセリフでレイチェルが、「私は多分、6時くらいに、エマを迎えに戻る[エマをお迎えしに(仕事から)帰ってくる]わ」と言っているように、ロスとレイチェルの間では、「レイチェルが仕事に行ってエマの面倒を見られない間、ロスがエマを預かる」という分担が決められているようで、その前提で話しているために、「(君の帰りを待ってる)僕とエマは、今夜何時に君に会えそうかな」と、主語を we (Emma and I)を使って言っていることになるでしょう。
「ロスに預ける」という話がそのまま続いているので、「エマは(今)寝室にいて、行く準備は全てできてるわ」とレイチェルは言い、ちょっと気になる点として、「でも実はエマは(いったん目が覚めたんだけど)また寝てしまって(寝入っちゃって)」と付け加えています。
「いったん起きたんだけど、また寝ちゃったのよ」と言うのを聞いて、ジョーイは「エマは多分疲れてるんだよね」と言います。
何で疲れているか、の原因が、from 以下で語られていますが、それが「昨晩、エマがした、あの愛らしい叫びの全て」ですね。
be exhausted は、be tired 「疲れた」よりもさらに度合が強く、「疲れ切って、疲労困憊で、ヘトヘトで」のようなニュアンス。
LAAD では、
exhausted [adjective] extremely tired and having no energy
from/by
例) Ron was exhausted from studying all night.
つまり、「極度に疲れていて、力(エネルギー)がない」。例文は「ロンは一晩中勉強して、疲労困憊していた」。
adorable 「愛らしい、可愛らしい」と形容してはいますが、少し前に「一晩中続く夜泣きはいつ終わるのかな?」と言っていたように、ジョーイはその夜泣きに困っているので、「また寝ちゃったのは、一晩中夜泣きしていて睡眠不足だからだろう」と、ここでまた「エマの夜泣きが大変だったこと」を言ってみせたことになります。
「あの夜泣きでエマは疲れ切ってるんだろう」と表現することで、ジョーイ自身もその夜泣きをずっと聞かされ続けて、I'm exhausted too. 「俺もドッと疲れてる」と言いたいわけですね。
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