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シーズン9 第17話
The One With The Memorial Service (間違いだらけの掲示板(BBS))
原題は「追悼式の話」
フレンズの男性陣は、これからバスケットボールをしようとしているところですが、出かける前に、ロスは、a new alumni website for college 「大学の新しい同窓会(卒業生)ウェブサイト」が出来たんだ、と言って、そこにメッセージを打ちこんでいます。
チャンドラー: Let me see what you wrote about yourself: "Doctor of paleontology, two kids...." (pause) Wait a second. You split with Carol because you have different interests? I think you split with Carol because you had one very similar interest! (お前が自分のことを何て書いたか俺に見せてよ。”古生物学の博士で、子供は二人…” [間があって] ちょっと待て。異なった関心(興味)を持っていることが理由で、お前はキャロルと別れた、って? 一つの非常に良く似た関心を持っていたためにお前はキャロルと別れたんだ、と俺は思うんだけど。)
ロス: You know what? I'm gonna finish this later, okay? Let me just grab my coat. (ねぇ? これは後で終わらせるよ。ちょっとコートを取りにいかせて。)
ジョーイ: Okay! (he throws the basketball against a table again) (オッケー! [ジョーイはまた、バスケットボールをテーブルの方に投げてしまう])
ロス: (he picks up the ball) What, did you think you learned how to do in the last two minutes?? (he enters another room) ([ロスはボールを拾い上げて] 何だよ、この2分間でやり方を学んだとでも思ったのか? [ロスは別の部屋に入る])
チャンドラー: Maybe we finish this for him! (he sits down on the sofa and he start typing on Ross' computer) "Also I cloned a dinosaur in my lab. She's now my girlfriend. I don't care what society says. It's the best sex I've ever had."... aaand SEND! (多分、ロスのために俺たちがこれを終わらせる! [チャンドラーはソファーに座り、ロスのパソコンに文字を打つ] ”それから僕は研究室で恐竜のクローンを作りました。彼女は今、僕の恋人(彼女)です。世間(社会)が何と言おうと僕は構わない。今までで最高のエッチです” …そして〜、送信!)
ジョーイ: (he stops Chandler from posting the message) No, no, no-- what do-- You can't do that to him! ([チャンドラーがメッセージを投稿しようとするのをジョーイが止める] だめだめだめ。何を… ロスに対してそんなことしちゃだめだよ。)
ロス: (he comes back) Alright, let's go! ([ロスが戻ってくる] よし、行こう!)
ジョーイ: Dude! (he opens his arms to receive the ball from Ross' hands) (ほら! [ジョーイはロスの手からボールを受け取るため、腕を広げる])
ロス: I think you made it clear you can't be trusted with the ball inside the house! (家の中でのボールの扱いに信頼がないことを、君はすでに証明したと思うけど。)
ジョーイ: (after Ross leaves the room) aaand SEND! (he hits the send button) ([ロスが部屋を出た後で] そして〜、送信! [ジョーイは送信ボタンを押す])
大学の同窓会サイトに、自分の近況を打ち込んでいるロスを見て、チャンドラーは「お前が自分自身のことを何て書いたか俺に見せて」と言い、その内容を声に出して読み上げています。
「古生物学の博士で、子供が二人」と言った後、「ちょっと待て」と言って、ロスが書いていた内容を語っています。
内容を直訳すると、「異なる関心(興味)を持つという理由で、お前は(元妻)キャロルと別れた」になるでしょう。
その内容を、語尾を上げる感じで読み上げることで、「そんな理由で二人は別れた、ってお前は言うつもりか?」というニュアンスが出ますね。
その後、I think you split with Carol because... と続けることで、「(お前は別れた理由をそんな風にサイトに書き込んでいるが)俺は…という理由でお前たちが別れたと思うんだけど」と言っていることになります。
チャンドラーの意見では、「(二人は)1つの非常に良く似た関心(興味)を持っていたから、お前はキャロルと別れた、と俺は思う」になります。
ロスとキャロルが離婚したのは、「キャロルがレズビアンだったから」というのが理由で、その話は、フレンズ1-1 (パイロット版)で説明されて以来、ことあるごとに持ち出される話題ですが、ここでもまた、チャンドラーにネタとして使われてしまっている、ということですね。
ロスも、同窓会サイトに書く内容なので、わざと漠然とした interest 「関心、興味」という言葉を使ったのでしょうが、「僕は異性愛者だったけれど、キャロルは同性愛者だった」ということを、「関心が違った」と表現したことになるでしょう。
それを受けてチャンドラーは、「関心が違う、と書いているけれど、ロスもキャロルも、どっちも”女性が好き”という意味では、関心の対象は同じじゃないの?」と言ってみせたわけですね。
「1つの非常に良く似た関心・興味」と表現することで、「恋愛対象が女性である」という関心の方向性が同じだ、と表現したことになります。
もっと具体的に表現すると、sexual orientation 「性的指向(恋愛対象となるのがどの性か)」が同じ、ということになりますね。
「関心が違う、とか言って、関心の対象が全く同じだったわけじゃん」などと、いつものようにレズネタでからかわれてしまったロスですが、サイトへの書き込みについて、「これは後で終わらせるよ(続きは後にするよ)」と言った後、「コートを取りに行かせて(コートを取りに行ってくる)」と言って、奥の部屋に向かおうとします。
ジョーイは、指先でバスケットボールを回そうとして失敗し、ロスのテーブルにボールをぶつけ、その上に乗っているものを落としてしまうのですが、少し前にも同じことをやろうとして、同じようにロスのものを落としてしまったばかりなので、ロスは怒った様子でボールを拾い上げ、What, did you think... というセリフを言っています。
What, did you think you learned how to do in the last two minutes?? を直訳すると、「何? この(直近の)2分間で、自分はやり方を学んだとお前は思ったのか?」になるでしょう。
最初に失敗したのがDVD経過時間にすると、0:08、今失敗したのが 1:10 くらいだったので、実際には1分間くらいしか間が空いていないのですがw 「こんなわずかの時間で、指先でボールを回す、という芸当をマスターできたとでも思ったのか?」→「成功するわけないとわかってるだろうのに、また同じことを繰り返すのか? さっき失敗したばっかりなのに、また同じ失敗をして、僕の部屋のものを壊すのか!」的なことをロスは言いたいわけですね。
そして、プリプリ怒っているロスは、ボールを持ったまま、奥の部屋にコートを取りに行きます。
ロスが奥に行った後、チャンドラーは、Maybe we finish this for him! 「多分、ロスのために、俺たちがこれを終わらせる」と言っています。
ロスが見ていない間に、俺たちでこのメッセージを完成させちゃおうぜ、みたいなことですね。
ゴミ箱を頭にかぶって、どこぞの王様みたいな姿で、チャンドラーは嬉しそうに、ロスの文章の続きを勝手に打ち込むことになります。
Also I cloned a dinosaur in my lab. は、「また、僕は(僕の)研究室で、(一匹の)恐竜をクローンしました(クローンを作りました)」。
その後、さらに悪乗りして、「彼女(そのメス恐竜)は、今、僕の彼女(恋人)です」とまで書いていますね。
I don't care what society says. It's the best sex I've ever had. は、「世間(社会)が何と言おうが僕は構わない。僕が今までで体験した最高のエッチです」になるでしょう。
つまり、「僕がクローンとして作ったメス恐竜とのエッチは、人生最高のエッチです」と言っていることになりますね。
「世間が何と言おうが構わない」という表現は日本語にもありますので、それを英語で表現する場合には、I don't care what society says. と言えばいいんだな、ということもポイントですね。
ジョーイもその内容を聞いて、ほほほーぅ、と嬉しそうに笑っていたのですが、チャンドラーが "... aaand SEND!" と言いながら、まさに送信ボタンを押そうとした瞬間、ジョーイはそれを止め、「ロスに対して、そんな(ひどい)ことをしちゃだめだ」と言います。
そこにちょうど、ロスがコートを持って戻ってきます。
ボールを持っているロスに対して、Dude! と呼び掛け、「こっちにボールをちょうだい!」みたいに、手を構えたジョーイですが、ロスはジョーイがものを壊したことをまだ怒っているらしく、怖い顔でジョーイをにらみながら、I think you made it clear you can't be trusted with the ball inside the house! と言っています。
make it clear (that) は、「(that 以下の内容を)はっきりさせる、明確にする、明らかにする」。
can't be trusted with は「…のことで信頼されない」。
ですからロスのセリフは、「家の中でのボール(家の中でボールを使うこと)について、ジョーイは信頼されないということを、ジョーイ(自身)がはっきりさせたと(僕は)思う」になりますね。
つまり、「家の中でボールを使うことについてはジョーイを信頼できない、っていうことを、さっき、君自身が証明してみせただろ」と言っていることになりますね。
家の中で、君にボールを預けるわけにはいかない、さっきみたいにまた物を壊されたらたまらないから、ということで、「ボール、貸して!」と手を出したジョーイにボールを渡すのを拒否したわけですが、そう言って先に出て行ったロスのことを、ジョーイは「何だよ、そこまで言わなくてもいいじゃんか」みたいな顔で見ています。
ドアのところで振り向いたチャンドラーはジョーイが来るのを待っていますが、そこでジョーイは、さっきチャンドラーが言ったのと同じような言い方で、aaand SEND! (And send.) と言って、送信ボタンを押すことになります。
それを見たチャンドラーは、嬉しそうな顔をして笑っていますね。
最初にチャンドラーが送信ボタンを押そうとした時に、そういうおふざけが大好きなはずのジョーイが「珍しく」チャンドラーを止めていましたが、「フレンズの展開に慣れたファン」なら、「ここでジョーイが止めて、それで終わるはずがない」と予想できてしまう感じもしますね^^
案の定、「ジョーイはいったんは止めたけれど、ロスに叱られる形になって、むっとして”仕返し”のように送信ボタンを押した」という展開になったわけですが、「珍しくイタズラを止めた真面目なジョーイ」を、どういう風に最後のオチに結びつけるのかな? というのを待ち構えながら見るのもまた、コメディーの楽しみ方の一つと言える気がしました。
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