2015年08月19日

ウィッシュボーンをするベジタリアン フレンズ9-18その1

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シーズン9 第18話
The One With The Lottery (マネー! マネー!! マネー!!!)
原題は「くじの話」


くじ(宝くじ)の賞金が3億ドルまで上がっているというニュースを聞いたジョーイは、そのくじがニューヨークでは買えないため、モニカのポルシェに乗って、コネティカットまで買いに行こうとしています。
その話を聞いて、他のフレンズたちも「自分も買いたい」と言い出し、「当たる確率を考えたら買う気にはなれない」というロス以外、みんなで50ドルずつ出し合って、当たったら山分けすることに決めました。
くじを買った後も、その話で盛り上がっているところ。
(Phoebe enters)
フィービーが入ってくる。
フィービー: (excited) Hey, you guys! Ok, you're not gonna believe this! I just saw my psychic and she said I was definitely gonna win the lottery tonight! ([興奮して] ねぇ、みんな! いいわ、みんな、この話、信じられないわよ! ちょうど、私の霊媒師(霊能者)に会ってきたところなの。それで彼女が言ったのよ、私は今夜きっと、くじに当たるって!)
モニカ: Hey, that reminds me, I thought we could use some extra luck so I brought a wishbone home from work. (ねぇ、それで思い出したんだけど、私、余分な幸運があったらありがたいと思って、仕事場から家に、ウィッシュボーンを持って帰って来たの。)
ロス: (mockingly) A psychic AND a wishbone? Guys, give someone else a chance! ([からかうように] 霊媒師、それにウィッシュボーンだって? みんな、他の人にもチャンスをあげてよ!)
モニカ: Alright, who wants to do it? (いいわ、誰がそれをしたい?)
フィービー: Oh, can I? Vegetarians never get to do the wishbone. It's really not fair either! You know, just because we don't eat the meat doesn't mean we don't like to play with the carcasses! (あぁ、私がやってもいい? ベジタリアンは絶対にウィッシュボーンをすることにはならないから。それってほんとにフェアーでもないわよね! ほら、ただ私たちが肉を食べないからって、動物の死骸で遊ぶのが好きじゃないってことにはならないもの。)

フィービーは嬉しそうに入ってきて、you're not gonna believe this! と言っています。
直訳すると、「あなた(たち)は、これを信じないだろう」というところですが、これは、みんなが「そんなの信じられない!」と言うような、びっくりするようなことを今から言うわよ、という前振りですね。
psychic は、「超能力者」または「霊能者、霊媒(師)」という意味。
フィービーは、スピリチュアルなことに興味がある人なので、占いなどを見てもらう、決まった霊媒師がいるのでしょう。
それで、「私の霊媒師に会ってきたところなんだけど、彼女が言うには、私たち、今夜くじが当たるんだって!」と、「くじが当たると予言されたこと」を喜んでいるわけですね。
lottery は、今回のエピソードのメインテーマとなっている、「くじ、宝くじ」のこと。

that reminds me は、「そのこと(今のフィービーの発言)が私に…を思い出させる」ということですから、自然な日本語にすると、「それで(今ので)思い出したんだけど…」という感覚になります。
coud use は「〜があるとありがたい・嬉しい」というニュアンス。
extra は「余分の、臨時の」ですから、we could use... のセリフは、「(今あるのに加えて)余分の幸運があるとありがたい」というようなことになるでしょう。
「さらに運を良くしようと思って」みたいなことですね。

so I brought a wishbone home from work. は、「だから私は職場から家に、ウィッシュボーンを持ち帰った」。
そう言ってモニカは、V字形の骨をみんなに見せています。

wishbone については、以下の研究社 新英和中辞典の説明がわかりやすいと思います。
wishbone=【名】【C】 (鳥の胸の)叉骨(さこつ) (解説:食事の際、皿に残ったこの骨を二人で引き合って長いほうを取ると願い事がかなうという)

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
wishbone [noun, countable] : the breast bone from a cooked chicken or other bird, which two people pull apart to decide whose wish will come true.
つまり、「調理されたチキンや他のトリの胸の骨、二人の人間がそれを引き離す、どちらの願いが叶うかを決めるために」。

フィービーの霊媒師の話、モニカのウィッシュボーンの話を聞いた後、ロスは「霊媒師とウィッシュボーン(だって)?」と、からかうような感じで、大袈裟な表情と口調で言っています。
Guys, give someone else a chance! は、「君たち、他の誰かにもチャンスをあげなよ!」ということで、言葉の意味としては、「君たちはラッキーにラッキーが重なって無敵になってるね。君らにくじが当たっちゃって、他の人にはチャンスがなくなっちゃうね」と言っていることになります。
ロスの表情と口調からわかるように、それは大いなる皮肉で、科学者であることをいつも誇りにしているロスは、「占い師の意見とか、ウィッシュボーンのおまじないとか、そんな非科学的なこと、迷信的なことを君らは信じてるわけ?」と言いたいわけですね。

ロスはあきれた顔をしていますが、モニカはそれに構うことなく「誰か、ウィッシュボーンをしたい人いる?」と尋ねています。
フィービーは「私、やってもいい?」と言った後、Vegetarians never get to do the wishbone. とも言っています。
直訳すると、「ベジタリアン(菜食主義者)は、ウィッシュボーンをすることには決してならない」というところですね。
never do the wishbone なら「決してウィッシュボーンをしない」になりますが、ここでは get to が入っているので、「決してウィッシュボーンをすることにならない」というニュアンスになります。

上の語義説明にあったように、wishbone は、「食事の際、皿に残った骨」「調理されたトリの骨」ですから、鶏肉を食べないベジタリアンは、そういう骨が手元に残ることもないわけですね。
だから、ウィッシュボーンをする状況にならない、という意味で、get to を使っていることになるでしょう。

It's really not fair either! は、not の前に really がきて、否定を強調しているので、「それ(ベジタリアンがウィッシュボーンをすることにならないこと)も、全くフェアーではない」という意味になります。
「それってフェアじゃないわよね」と言っている理由を、その後説明していますが、その後の長い文章の基本構造は、just because A doesn't mean B. となり、「ただ A だからという理由が、B を意味しない」→「ただ A だからって、B ってことにはならない」と言っていることになります。
そのセリフ全体の意味は、「私たち(ベジタリアン)が肉を食べないからって、私たちが動物の死骸で遊ぶことが好きじゃない、ってことにはならない」ということですね。

carcass は「(獣の)死体」という意味で、これまでのフレンズでも、フレンズ1-7その2フレンズ5-6その3フレンズ7-17その2 に出てきました。
特に、フレンズ5-6 では、フィービーがミンクの毛皮のことを、"cutting edge hairy carcass from, y'know, the steel traps of wintry Russia" 「冬のロシアの鋼鉄製の罠からやって来た[取って来た]、流行の最先端の毛深い死骸」と表現していました。
フィービーは「(主に)動物愛護の精神から、ベジタリアンになっている」タイプの人で、フレンズ5-6 のセリフでは、その部分がよく出ていたと思うのですが、それが今回では「ベジタリアンだからって、骨(動物の死骸)で遊ぶのが嫌いなわけじゃない」という動物愛護者らしからぬ発言をしていることになります。
笑いを取るために、キャラの主義主張に一貫性がなくなってしまっている例とも言えますが、そういう部分もおおらかに受け止めて(笑)素直に笑うのが、コメディの正しい楽しみ方、と言えるのかもしれません^^


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posted by Rach at 16:35| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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