2015年08月28日

男からのこういう電話には慣れてない フレンズ9-18その5

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くじの当選発表をテレビで見るものの、全く当たりくじが出ず、いらいらしているフレンズたち。
(phone rings)
電話が鳴る。
モニカ: (answering phone) Hello? Hold on. It's your boss. ([電話に出る] もしもし? お待ち下さい。あなたのボス(上司)よ。)
チャンドラー: Ah, the "I'm sorry I rejected you" phone call. I'm not used to getting it from guys. (on the phone, getting up from the sofa) Hey, Steve. (あぁ、例の「却下(拒絶)してごめんね」電話だな。そういう電話を男からもらうのは慣れてない。[電話に出る、ソファから立ち上がりながら] はーい、スティーブ。)
スティーブ: Chandler, hi! I'm sure you've heard we filled the three positions. We just felt that with your maturity and experience, you wouldn't be happy being someone's assistant. (チャンドラー、やあ! 我々が3つの(採用)枠を埋めたことは君も聞いたと思う。君の成熟と経験では、君が誰かのアシスタントになっても嬉しくないだろうと我々はただ思ったんだ。)
チャンドラー: Oh no no no no, I'd love to be somebody's assistant! Answering phones, getting coffee, I live for that stuff! And I'm not too mature. Farts, boobies, butt cracks! (あぁ、いえいえいえいえ、僕は誰かのアシスタントに喜んでなりますよ! 電話に出て、コーヒーを入れて。そういう仕事に命を懸けます。それに僕はあまり成熟してもいない。おなら、おっぱい、お尻の割れ目!)
スティーブ: Chandler, you were the strongest person in the program. We're offering you the position of junior copywriter. (チャンドラー、君はあのプログラムで最強の人だった[一番優秀だった]。我々は君に、ジュニア・コピーライターの地位をオファーするつもりだ。)
チャンドラー: Me? That guy who just said, "butt cracks"? (僕に? たった今「お尻の割れ目」って言った男に?)
スティーブ: Yes, that's right. We're excited about the level of sophistication you'll be bringing to the job. (あぁ、その通りだ。君が仕事に持ち込んでくれるだろう、洗練さのレベルに期待しているよ。)
チャンドラー: Okay. Well, thanks, you won't regret it. I'll see you tomorrow. (hangs up) (わかりました。ありがとう、(僕を選んだことを)後悔しませんよ(後悔させませんよ)。それではまた明日[明日お会いしましょう]。[電話を切る])

くじが当たらず、みんな意気消沈しているところに、1本の電話がかかってきます。
モニカが応対し、チャンドラーの上司からの電話だとわかったチャンドラーは、Ah, the "I'm sorry I rejected you" phone call. と言っています。
reject は「拒絶する、却下する、拒否する」「不合格にする」というニュアンスですね。
今回の場合は、不採用のことを言っているので、「”君を不採用・不合格にして申し訳ない(ごめんね)”電話だな」と言っていることになります。
上司が、不採用になったチャンドラーに対して、「君の期待に添えなくてすまない」的な、こういう場合にありがちな謝罪電話をしてきたと言っているのですが、その後のセリフがチャンドラーっぽくてとても面白いなと思いました。
I'm not used to getting it from guys. の be used to doing は「〜するのに慣れている」で、今回はその否定形ですから、「俺は男性からそれをもらうのに慣れていない」と言っていることになります。
it = "I'm sorry I rejected you" phone call で、また、「男性からもらうのに慣れていない」=「女性からもらうのには慣れている」と言っていることになるので、「reject して(断って・拒絶して)ごめん」という電話を男性からもらうのには慣れてない→「断ってごめん、という電話は女性からよくもらう」という自虐的なセリフを言っていることになります。
例えば、お付き合いしようとしたり、デートに誘ったりした場合に、「ごめんなさい。あなたとはお付き合いできないわ」的な拒絶電話をもらうことには慣れてるけど、そういう拒絶電話を男からもらうのは慣れてないな、初めてだな、と言っているわけですね。
不採用とわかり落ち込んでいるはずですが、ここでこういう軽口を叩いているのもまたチャンドラーらしいところだと思います。

チャンドラーが電話に出ると、上司のスティーブ(以前のスニーカーCMのプレゼンで、チャンドラーを絶賛していた人)は、まず、I'm sure you've heard we filled the three positions. と言います。
直訳すると、「我々が3つのポジション(枠)を埋めたことを君は(もう既に)聞いたと僕は確信する」ということですね。
その後の、We just felt that... も前から順番にイメージしていくと、「我々はただ(that 以下)だと感じた。君の成熟(度)[円熟]や経験では、誰かのアシスタントになっても幸せじゃないだろう、と」ということですね。

そんな風に言われたチャンドラーは、それを必死に否定して、「僕は喜んで誰かのアシスタントになりますよ!」と言い、アシスタントがする仕事の例として、「電話に出たり、コーヒーを入れたり」を挙げた後、I live for that stuff! と言っています。

live for という表現については、以下の英辞郎の語義がわかりやすいと思いました。
live for=【1】〜のために生きる 【2】〜に命を懸ける、〜一筋の人生だ◆冗談めいた軽い意味でも使う。
直訳すると、文字通り、「〜のために生きる」ということですから、そこから「〜に命を懸ける」という意味としても使われ、そういうちょっと大袈裟な表現を冗談っぽく使ったりもする、ということですね。
今回のチャンドラーのセリフも、「わざと大袈裟に言ってみた」ニュアンスで、「アシスタントの仕事が嬉しくないだなんてとんでもない。電話に出る仕事(電話番)やコーヒーを出す仕事(お茶くみ)に命懸けますよ、僕」と言ってみせた感覚になるでしょう。

また、with your maturity 「君の成熟・円熟(度)では(不満だろう)」みたいに言われたことに対しても、「僕はあまり mature ではない」と言って、Farts, boobies, butt cracks! と言っています。
そのまま訳すと、「おなら、おっぱい、お尻の割れ目!」ということで、「お下品なことを嬉しそうに叫んでいる子供」みたいな状態になっています。
成熟なんて言葉は似合わない、僕は、こんなお下品なことも平気で言うような典型的なお子ちゃまなんですよね、とアピールしているわけですね。

次のスティーブのセリフ、you were the strongest person in the program は「その(インターン)プログラムで、君は最強の人間だった」ということで、採用選考の元となるプログラムで、君は最も優秀な成績を収めた、と言っていることになるでしょう。
We're offering you the position of junior copywriter. は、「君にジュニア・コピーライターのポジション(地位・職)をオファーする(申し出る・提供する)」ですね。
アシスタントという人を補佐する職種ではなく、junior 「(上位ではなく)下位の」という言葉が付いているものの、自分でコピーを考えるコピーライターに君を採用しようと思う、と言われたわけですから、「アシスタントの枠3人に入れなくて不合格だと思ったけど、アシスタント以上の職に合格できた!」という、最後の最後に大逆転が起こった、という結果となったわけです。

思いがけない嬉しい話に、チャンドラーも驚いた様子で、Me? That guy who just said, "butt cracks"? と言っています。
つまり、「僕に、ですか? たった今、「お尻の割れ目」って言った(ばかりの)男ですよ」ということになります。
「アシスタントでもいいですから!」と必死に「成熟していないさま」をアピールしていた僕なのに、アシスタント以上の仕事をくれるって本当ですか? というところで、先走っておバカなことを言ってしまった自分に対する照れ隠しみたいな気持ちもあるのでしょう。

それに対するスティーブの返しも、(さすがは広告業界の人なので)なかなかしゃれていて面白いです。
We're excited about the level of sophistication you'll be bringing to the job. を直訳すると、「君が将来、その仕事にもたらしてくれている(だろう)(知的)洗練さのレベルに、我々はワクワクしているよ」となるでしょうか。
「君のような人がその仕事をしてくれると、仕事の洗練さがアップするだろうから、それを楽しみにしているよ」というところですね。
お下品で子供じみたことを言ったチャンドラーに対して、ちょっと皮肉を込めて、「君のその知的洗練さに大いに期待している」と返したことになります。

チャンドラーは礼を言った後、それではまた明日、と言って電話を切っていますが、その中のセリフ、you won't regret it. は、「あなたはそのことを後悔しないでしょう」ということですね。
it は、今のこの電話連絡の主題であった「チャンドラーをジュニア・コピーライターとして採用する」ということで、つまりは、「僕をジュニア・コピーライターとして採用すると決めたことを、決して後悔させませんから」と言っていることになります。
「こんなやつを選ぶんじゃなかった、、と皆さんが後悔しないように、僕はちゃんと結果を出してみせますから。皆さんの期待に応えてみせますから!」というところですね。


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posted by Rach at 13:05| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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