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前回の続きです。
恋愛シーンをうまく演じられるかどうか不安だ、というジョーイに、レイチェルは「自分が恋していた時の気持ちを思い出して、それを演技に活かしてみたら?」と提案します。
ジョーイは「それならできそうだ」と言い、「劇中で、ドレイクがオリヴィアにキスしたいと思うシーンがあるんだけど、そのシーンが、俺が昔、君(レイチェル)にキスしたいと思った時のことを思い出させる。当時はそんな気持ちを君に隠すのが、とてもつらかった」と告白します。
「あなたがそんな気持ちでいてくれたなんて、私は全然知らなかったわ」と驚いた様子のレイチェルに、
ジョーイ: Well.. hey, you know what else I could use? There's this scene where Drake sneaks into Olivia's bedroom and she doesn't know he's there, which never happened with us! I mean, he knows he shouldn't be there, but he just wants to look at her. You know? (In a romantic voice) And I remember all those mornings before you even put on your makeup, when I would think to myself, "My God, she... is... beautiful...." (Rachel looks very moved) And it hurts so much because I knew I could never tell you. (pauses, while looking at her with sentiment) But it was worth it just to be there looking at you. (そうだね… ねぇ、俺が使えそうな他のことが何かわかる? ドレイクがオリヴィアの寝室に忍び込んで、オリヴィアはドレイクがそこにいることを知らない、っていうシーンがあるんだよ。俺たちにはそんなことは起こらなかったけどね! ドレイクは自分がそんなところにいるべきじゃない、ってわかってる、でも彼はただ彼女を見たいと思うんだよ。わかるだろ? [ロマンティックな声で] そして俺は、君が化粧する前のあの朝[毎朝]のことを思い出すんだ。その時俺は心の中でこう思ったものだったよ、「なんて、彼女は…美しいんだ…」 [レイチェルはとても感動している様子] そしてものすごく心が痛むんだ、だって俺は君に絶対に言えないってわかってたから。[間がある、その間、感傷的にレイチェルを見ている] でも君を見るためにただそこにいることに、それだけの価値があったんだよ。)
(Joey and Rachel continue to look at each other in silence for a while)
ジョーイとレイチェルはしばらくの間、黙ってお互いを見続けている。
ジョーイ: (excited) Thanks, dude!!! This is GREAT!! (leaves Rachel very touched on the couch and goes into his room) ([興奮した様子で] ありがとな! これって最高だよ! [非常に感動した様子のレイチェルをカウチに残して、ジョーイは自分の部屋に行く])
you know what else I could use? は「他に俺が使えることが何かわかる?」ということで、つまりは、「恋愛シーンの演技に役立ちそうなことがまだ他にもあるんだよ」と言っていることになります。
そのシーンは、「ドレイクがオリヴィアの寝室に忍び込んで、オリヴィアは彼がそこにいることを知らない」というものですね。
そう説明した後、付け加える形で、which never happened with us! と言っているのが面白いです。
which は、その前のシーンの状況を指していて、「そういうことは、俺たち(俺とレイチェルの間)には決して起こらなかった」と言っていることになります。
「こういうのも使えそう」と言って説明したシーンなので、その流れで行くと、「俺もレイチェルの部屋に忍び込んだことがあった」みたいに聞こえてしまいそうなので、「俺はレイチェルの部屋に忍び込んだりはしてないぞ」と、誤解される前に先に言っておいたことになります。
ジョーイは、レイチェルの視線の高さに合わせるようにしゃがんで、「ドレイクは、自分がそこ(オリヴィアの寝室)に入るべきじゃないってわかってる、けど、ドレイクはただオリヴィアを見たいだけなんだ」とシーンの状況を説明します。
そして、ト書きにあるように、ロマンティックな声、つまり好きな人に語りかけるような甘い声で、And I remember all those mornings... と、実際にレイチェルとの間にあった出来事を語り始めます。
And I remember all those mornings before you even put on your makeup, when I would think to myself, "My God, she... is... beautiful...." を前から順番にイメージしていくと、「そして俺はあの全ての朝を思い出す、(その朝というのは)君が化粧をする前の(朝)。その時、俺は心の中でこう思ったものだった。”何て、彼女は…美しいんだ”って」になりますね。
ジョーイは夜中にレイチェルの寝室に忍び込んだわけではないけれど、ルームメイトとして同居していることから、化粧する前のスッピンの顔を毎朝見ていた、それが状況として似ているとジョーイは思ったわけですね。
君のスッピンの顔を見て「何てきれいなんだ、、」と思ったよ、と言われ、レイチェルは感動した顔になっています。
And it hurts so much... は、「そしてものすごく心が痛むんだ、だって、俺は君に「スッピンの君はとってもきれいだ」なんて言えないってわかってたから」になりますね。
ジョーイはレイチェルを見つめたまま、「でも、君を見て、ただそこにいるっていうことが、worth it だった」と言っています。
worth it は「それだけの価値がある」という意味ですね。
君に気持ちを言うことはできなくても、君を見られるところにいられるのが嬉しかった、ということになるでしょう。
「昔、俺は君に対してこんな気持ちを持っていた」という過去の話ではありますが、その内容がとても情熱的でロマンティックなものなので、レイチェルはそれをとても愛しそうに聞いていますし、それを話すジョーイもとても優しい顔をしています。
そんな話をして、しばらく見つめ合う二人に、観客のドキドキも高まるわけですが^^ その後、ジョーイはとても嬉しそうな様子で、Thanks, dude!!! This is GREAT!! と言って、レイチェルの肩をバシッ! と叩いて、レイチェルを残し、自分の部屋に入ってしまうことになります。
dude は「やつ、男、野郎」という意味で、男性に対する呼び掛け語として使う言葉です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも、
dude : (slang) used as a way of speaking to someone, especially a man
例) Dude, look at that car!
つまり、「誰かに話しかける方法として使われる、特に男性に対して」。例文は、「なあ(おい)、あの車を見ろよ!」
つまり、Thanks, dude!!! というのは、まるで男友達に言うように、「ありがとな、お前のおかげで助かったぜ」的なニュアンスであることがわかります。
昔の気持ちを語る時、「レイチェルをつかんでキスしたかった」とか言っていて、それって「レイチェルの身体に少しでも触れたらキスしないではいられない」ほどの気持ちだったということだろうのに、今はこんな風に、男の連れにするように、レイチェルの肩をバシン! と叩けちゃうわけですから、このセリフとこのしぐさから、「ジョーイはすっかりいつもの友達モードに戻っている」ことがわかるわけですね。
うっとりして聞いていたレイチェルは、急に現実に引き戻された感じで、自分の気持ちの整理がうまくできない、というような戸惑った顔をしています。
ジョーイの情熱的な告白にうっとりし、ジョーイに対して何かしらの気持ちが高まってくるのを感じていたのに、告白していた方のジョーイが何の未練も感じさせずあっさり引いてしまったので、レイチェルは、「急に梯子(はしご)を外された」というか、高ぶった気持ちの持って行き場がない状態になってしまっているわけです。
ジョーイが語っていた「過去のレイチェルへの気持ち」は本当だったのでしょうが、ジョーイとしては過去のこととして吹っ切れてしまっている様子で、その気持ちを思い出して演技に役立てることができそう! と喜んでいるわけですね。
振った側であるはずのレイチェルが、「昔、私のことをそれほどまで思ってくれていた」と知り、心が動いてしまった、というシーンになっているわけですが、フレンズ2-14 でレイチェルがロスの気持ちを受け入れたのも、「大学生のロスが、高校生のレイチェルをプロムに誘おうとしていたビデオ」を見たのがきっかけでしたし、「相手の一途な気持ちに打たれる」というのは、レイチェルというキャラとしても、また一般的な女性の心理からしても、自然な展開だろうと思います。
今回も「夢オチ」だったりしたら、あまりにもひねりがなさすぎますし、ちゃんと話を進行させているところが、さすがは「フレンズ」ですね。
フレンズ8-12 では、レイチェルの何気ないしぐさにジョーイがドキっとしてしまい、そこからレイチェルへの恋心が生まれる、という展開がありましたが、今回はその逆バージョンと言えそうで、次回以降の動きがさらに気になるところですね。
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2015年09月14日
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