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シーズン9 第20話
The One With The Soap Opera Party (ジョーイのシークレット・パーティ)
原題は「ソープオペラのパーティーの話」
「自分からジョーイにキスしてしまう夢」を見て以来、ジョーイのことを男性として意識するようになってしまったレイチェルは、これまで友達同士だった時には平気だったようなことにも、動揺してしまうようになっています。
レイチェルがモニカに、"Do you think it's possible for two friends to fool around and... and not have it be a big deal?" (友達である二人が、(お遊びで)エッチして、それがおおごとじゃないようにすることって可能かしら?)と尋ね、モニカもレイチェルの態度から、その「友達」はジョーイのことだとわかったので、続きは廊下で話そうと言って、二人が廊下で話しているシーン。
[Scene: In the hall]
廊下。
モニカ: You wanna fool around with Joey? (あなた、ジョーイと(遊びで)エッチしたいの?)
レイチェル: Yeah! You know what? Ever since I had that dream about him, and can't get it out of my head! And I mean, what's the big deal? People do it all the time! (そうよ! ねぇわかる? ジョーイのあの夢を見て以来ずっとなの、それが頭から離れないのよ! それに、何がおおごとなの?[おおごとだって言うの?] みんな、いつでもやってるじゃない!)
モニカ: Who? Who do you know that are friends that just fool around? (誰よ? 友達でエッチするような人って、誰を知ってるの?)
レイチェル: Okay. Off the top of my head.... Don and Janet. (いいわ。ちょっと思いついたのは… ドンとジャネットね。)
モニカ: Who, who are they? (誰、それって誰よ?)
レイチェル: I know them from work. (職場の知り合いなの。)
モニカ: Both of them? (二人とも?)
レイチェル: No, just one of them. (いいえ、そのうちの一人だけ。)
モニカ: Which one? (どっちの方?)
レイチェル: I don't know. What were the names I just said? (わからないわ。私が言った名前、何だったっけ?)
モニカ: No, Rachel, things could get incredibly complicated. (だめよ、レイチェル、状況がものすごく複雑になる可能性があるわよ。)
レイチェル: All right, all right, all right, you're right. I won't do anything with Joey. I just thought that we-- (Joey enters the hall) Okay, so that would be two cups of tarragon, one pound of baking soda and one red onion? (Joey enters his apartment) (わかった、わかった、わかった、あなたは正しいわ。私はジョーイとは何にもしないわ。ただ思っただけよ、私たちが… [ジョーイが廊下に出てくる] いいわ、じゃあ、タラゴン2カップと、ベーキングソーダ1ポンドと赤タマネギ1個ね? [ジョーイは自分のアパートメントに入る])
モニカ: What the hell are you cooking! (あなた、一体何を料理するつもりなの?)
まず、レイチェルがモニカに尋ねた質問、Do you think it's possible for two friends to fool around and... and not have it be a big deal? について。
これは、Do you think it's possible for someone to do... という形で、「人が〜することが可能だと思う?」ということですね。
fool around はこれまでのフレンズにも何度も出てきましたが、恋愛関係の意味では、「人と遊び半分で(軽い気持ちで)エッチする、浮気する」というような意味で使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fool around [phrasal verb] : to have a sexual relationship with someone who is not your wife, husband, girlfriend, or boyfriend
with
例) Matt thinks his wife is fooling around with someone.
つまり、「自分の妻、夫、恋人ではない人と性的な関係を持つこと」。例文は、「マットは自分の妻が誰かと浮気していると思っている」。
語義にもはっきりと、have a sexual relationship と出ているように、そういう性的関係を示唆する言葉ということですね。
not have it be a big deal は、「それをおおごと(a big deal)ではないようにする」というところ。
友達である二人がエッチして、それが後を引きずらないように、さっぱり忘れてなかったことにできる? みたいなことですね。
そんなことを突然尋ねて来たレイチェルに驚くモニカですが、レイチェルの様子からそれがジョーイのことだと気付き、廊下に出て、改めて問い正しています。
ジョーイとエッチしたいの? と言われ、レイチェルは Ever since I had that dream about him, and can't get it out of my head! と言っています。
Ever since... は、「ジョーイに関する例の夢(ジョーイに自分からキスしてしまう夢)を見て以来ずっと」。
get it out of my head は、直訳すると「それを自分の頭から取り出せない」、つまり、「そのことが頭から離れない、忘れられない」と言っていることになるでしょう。
そして自ら、「(そんなこと)何がおおごとなのよ? 大騒ぎするようなことじゃないわ!」と言って、People do it all the time! と言っています。
all the time は「常に、いつも」なので、「人々は(人は)いつもそれをする」と言っていることになります。
自分で「友達である二人がエッチするのってアリかしら?」みたいに聞いておいて、その後、「そんなの大したことじゃないわ。だって、みんなそういうことやってるもの」と開き直ったような発言をしているわけですね。
People do... 「人はみなやっている」のように言ったレイチェルに対して、モニカは、「”みんな”って一体誰が?」と具体的に「誰か?」を尋ねています。
よく子供が、「だってみんなやってるもん。だってみんな持ってるもん」みたいに言った時に、「みんなって誰? 名前言ってみて?」と問い詰めるのと同じノリですね^^
Who do you know that are friends that just fool around? は、言葉を後から付け加えた感覚の文章になっていて、Who do you know 「あなたは誰を知っているの?」、that are friends 「友達である人で」、that just fool around 「ただエッチする人を」みたいになるでしょう。
お互いが友達で、それでエッチをするっていう人、あなたは誰を知ってるわけ? という問いですね。
具体的に問い詰められたレイチェルは、ドンとジャネットという固有名詞を挙げることになります。
Off the top of my head は、研究社 新英和中辞典では、
off the top of one's head=《口語》 よく考えないで、即座に
と出ています。
直訳すると、「人の頭の先端部から分離した・離れた」みたいな感じになるでしょうか。
頭の中心(中の方、奥の方)でじっくり考えたのではなく、ちょっと頭の先っちょ、上っ面(うわっつら)でちらっと考えて、ぽろっと(はがれるように)出てきた答えは… みたいなニュアンスになるのかな、と思ったりします。
少し前のレイチェルのセリフで、can't get it out of my head という表現がありましたが、get ... out of の場合は、「〜の中から取り出す」のような「中に入っているものを外に出す」という感覚が感じられる一方、今回の off the top of は、「中ではなく表面の部分から分離した(取れた、はがれた)」という感覚になるように思うわけです。
「忘れたいと思っても頭から離れない」という「深く入り込んでいる」ニュアンスと、「よく考えずにちょっと思いついただけ」という「浅い表面的な」ニュアンスの違いが、前置詞の使い分けに出ている気がするのですね。
LAAD では、
off the top of your head : (informal) if you answer a question or provide information off the top of your head, you do it immediately without checking the facts
つまり、「off the top of your head で、質問に答えたり、情報を与えたりする、というのは、事実を確認せずに、即座にそうする、ということ」。
レイチェルが「ちょっと思いついたところで言うと、ドンとジャネットかしら」と言うと、モニカはそれが誰かと尋ね、レイチェルは「職場での知り合いなの」と答えます。
モニカの執拗な攻撃は続き(笑)、「二人とも知り合いなの? 一人だけならどっちがそうなの?」と立て続けに質問を重ね、ついにはレイチェルが、「私が言った名前は何だったっけ?」と言うはめになります。
What were the names I just said? を直訳すると、「私がたった今言ったばかりの名前は何だったかしら?」というところですね。
「私さっき、二人の名前を挙げたけど、その名前何だったっけ?」と言ったことになり、とりあえず誰かの名前を挙げてモニカを納得させるために、適当な名前を言っただけ、ということがわかるわけですね。
「他にもそんなことしてる人いるわよ」と言いながら、実際にはそんな人もいないとわかり、モニカはレイチェルに、「物事が、信じられないほど(ものすごく)複雑になることもあり得る」と諭すように言います。
「たいしたことないわよね!」と言っていたレイチェルでしたが、友達のモニカに明らかに反対されてしまったこともあって、「わかった。あなたが正しいわ。私はジョーイとは何もしないわ」と宣言します。
行動を起こすことはあきらめたものの、「ただ、私はこう思っただけなのよ…」と、自分の気持ちだけは説明したかったようでしたが、そこに当人のジョーイが現れたため、「モニカと、さも料理の話をしていたかのように」、料理の材料と分量を、あれこれ挙げていくことになります。
ジョーイは、二人がジョーイのことを話していたとも知らず、そのまま向かいの自分のアパートメントに入って行くのですが、ジョーイが部屋に入った後、モニカはあきれた様子で、「あなたは一体、何を料理する(調理する)つもりなの?」と言っていますね。
参考までにそれぞれの材料を見ていくと、tarragon は「タラゴン」というヨモギの一種のハーブ。
baking soda は「ベーキングソーダ、重曹」、red onion は、サラダなどに入っている赤紫色の「赤たまねぎ」のことですね。
1ポンドは約 0.454kg となりますので、レイチェルが言ったレシピを日本語に置き換えると、「ハーブのタラゴン2カップ、重曹 450g、赤タマネギ1個」となります。
重曹は、ベーキングパウダー(膨らし粉)のように焼き菓子を膨らませる場合に使うことがありますが、そのような場合も使うのは少量(小さじで量るような分量)となりますので、450g の重曹を使う料理って一体何? となるわけですね。
ハーブであるタラゴンを2カップ、というのも多すぎますし、それ以外には赤タマネギだけで、メインの食材は一体何?? と言いたくなってしまうわけです。
プロのシェフであるモニカなら、口から出まかせのレシピでも、もうちょっとそれらしい材料と分量を言えるのでしょうが、料理が得意ではないレイチェルなので、「でたらめにしても、あまりにもトンチンカンなレシピ」を言ってしまった、という面白さになるでしょうね。
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2015年09月16日
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