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[Scene: The Roof, Rachel is talking to a guy who hands her a tissue with something written on it]
屋上。レイチェルはある男性と話している。その男性は彼女に、その上に何か書かれてあるティッシュ(注:実際には、手や口などを拭く「紙ナプキン」のようです)を手渡す。
モニカ: (to Rachel) Hey! Joey said no autographs! But if she's getting one, I want one too! "To Monica." And none of this "best wishes" crap. I want "love." ([レイチェルに] ちょっと! ジョーイはサインはダメ、って言ってたわよ! [男性に向かって] でももし彼女がもらっているのなら、私も一つ欲しいわ! 「モニカへ」。そして、こういう「ご多幸を祈る」的なくだらないのはなしよ。私は「愛」って言葉が欲しいの。)
レイチェル: Okay, actually Mon, Matthew was just giving me his phone number. (あのね、実はね、モニカ、マシューは私に、彼の電話番号を(書いて)くれただけなの。)
モニカ: Oh, man! If I had known I was coming to this party, I never would've gotten married! (なんてこと! もし私がこのパーティーに出席するとわかっていたなら、絶対に結婚なんかしなかったのに。)
マシュー・アシュフォード(Matthew Ashford): It was nice to meet you, Rachel. (会えて良かったよ、レイチェル。)
レイチェル: Nice to meet you. (私もよ。)
マシュー: Call me. (電話して。)
レイチェル: Ok. (オッケー。)
(Matthew leaves)
マシューは去る。
モニカ: (yelling after him) We will!! ([彼の後ろから(去って行く彼の後ろ姿に)叫んで] 私たち電話するわ!)
ソープオペラのパーティーが開かれている屋上では、レイチェルが男性から、白い紙ナプキンのようなものをもらっています。
それを見たモニカは、近づいて来て、Joey said no autographs! と言っていますね。
「オートグラフはなし、ってジョーイが言った」というところで、autograph は「(スターなどの)サイン」という意味になります。
「俳優にサインはもらっちゃダメ、ってジョーイに言われてたでしょ?」ということで、モニカはレイチェルが、紙ナプキンの上に俳優のサインをもらったのだと思ったことがわかります。
「サインはダメ、って言われたじゃない!」とか言いながらも、モニカは、レイチェルの相手の男性に向かって、「でももし彼女(ここにいるレイチェル)がそれ(サイン)をもらっているのなら、私もそれ(サイン)が欲しいわ!」と言っています。
その次の "To Monica." And none of this "best wishes" crap. I want "love." というのが面白いですね。
引用符でくくられているのは、サインに書いてもらうメッセージの内容で、"To Monica." は「モニカへ」ですね。
And none of this "best wishes" crap. I want "love." は、「こういう "best wishes" crap はナシで、私は "love" が欲しい」と言っていることになります。
best wishes は、「ご多幸を(祈る)」というような意味として、カードや手紙などに書かれる決まり文句。
crap は元々「くそ、うんち」という意味であることから、「くず、がらくた」「くだらないもの、価値・意味のないもの」という意味として使われる言葉で、この場合も、「”ご多幸を(祈る)”的な、くだらない言葉を書くのはやめてちょうだいね」と言っていることになるでしょう。
そういうありきたりの言葉じゃなくて、ちゃんと love 「愛」って言葉をサインのメッセージとして書いてね、と要求しているわけですね。
つまりは、with best wishes 「ご多幸を祈って」ではなく、with love 「愛を込めて」と書いて欲しい、と言っていることになるでしょう。
DVDの日本語訳も、
字幕:私には”親愛なる”じゃなく ”愛するモニカへ”って書いて
音声:親愛なるモニカ、じゃなくて、愛するモニカへ、で
と訳してありましたが、まさにそんな感じで、「誰にでも書くようなありきたりの言葉じゃなくて、ちゃんと「愛」「愛する」ってはっきり書いて」とお願いしているわけですね。
「レイチェルがもらうなら、私もサインもらう! 私には love って言葉を使ってね!」と主張するモニカに、レイチェルは、「実は、私はサインをもらったわけじゃなくて、今、彼の電話番号を(書いて)もらっただけなのよ」と言っています。
ジョーイからサインはダメ、と言われているから、もちろんサインはもらってない、と言っているようで、実はサインよりももっとすごい(笑)、相手の電話番号をもらった、と言っているわけですね。
それで、その話を聞いたモニカはものすごく残念そうな顔をして、If I had known I was coming to this party, I never would've gotten married! と言うことになります。
これは、If I had known..., I (never) would have gotten という、典型的な「仮定法過去完了」になりますね。
仮定法のニュアンスを出して直訳すると、「もし私がこのパーティーに来ることになると(あの時)私が知っていたのなら、私は(あの時)決して結婚しなかっただろう」となります。
こういうパーティーが未来にあるとわかっていたら、私はあの時、結婚したりしなかったのに、このパーティーに備えて独身のままでいたのに、、みたいに後悔しているセリフとなります。
俳優に電話番号をもらったという話だけで、「ここでこんな風に俳優とお近づきになれるとわかっていたら、結婚なんかしなかったのに!」とか言っているモニカが、モニカらしくて楽しいですね。
レイチェルに電話番号を渡した相手の男性(マシュー)とレイチェルは、「会えて良かった」「私も」と言い合っています。
「電話して」と言って去って行くマシューの後ろ姿に対して、モニカが、We will! と言うのが面白いですね。
We will call you! ということで、マシューは電話番号を渡したレイチェルに「電話して」と言ったのですが、モニカは自分も含めてそう言われた体にして、「えぇ、”私たち”、あなたに電話するわ!」と返したことになります。
レイチェルから番号を聞いて、「電話して、って言われたから、電話しちゃった」みたいに言おうという魂胆が垣間見えますね^^
ちなみに、マシュー・アシュフォード(Matthew Ashford)とフルネームで表記されているこの男性は、Days of Our Lives の本当の出演者のようです。
Days of Our Lives という作品は、実在するソープオペラで、1965年から放映されているという長寿番組です。
レイチェル役のジェニファー・アニストンのお父さん、John Aniston (ジョン・アニストン)さんが、
Victor Kiriakis 役で出演されていたりもするところが、フレンズファン的にも興味深いですね。
解説では飛ばしてしまったのですが、屋上のパーティーのシーンの初めの方で、
モニカ: Oh, my God! Kyle Lowder! (なんてこと! カイル・ラウダーよ!)
カイル・ラウダー(Kyle Lowder): (to Monica) Hi. (walks on) ([モニカに] はーい。[歩いて行く])
モニカ: (Yells after him) I love you! ([彼の後ろから叫んで] 愛してるわ!)
というシーンもあったのですが、その カイル・ラウダーという人も、同じく本物の出演者です。
IMDb の Filmography には、Days of Our Lives での出演データが載っています。
IMDb: Matthew Ashford (I)
マシュー・アシュフォードが演じている役名は、Jack Deveraux
IMDb: Kyle Lowder
カイル・ラウダーが演じている役名は、Brady Black だそうです。
どちらのフィルモグラフィーにも、今回のフレンズでのゲスト出演のことも載っていますね。
ネットスクリプトでは、セリフの話者の名前はファーストネームだけのことが多いですが、わざわざフルネームで書いてあったのは、「このドラマに出演している俳優さんだったから」ということです。
今回、Days of Our Lives のパーティーが開かれるということで、実際に出演している俳優さんをカメオ出演させた形になるわけですね。
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2015年09月28日
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