2015年11月06日

これはウイルスですと書いてなかった フレンズ9-23その3

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ロスは、バルバドスのホテルの部屋で、基調講演の原稿を同僚のチャーリーに読んできかせます。
そこにチャンドラーが入ってきて、自分のEメールのチェックをするため、ロスのパソコンを借ります。
そのチャンドラーが急に騒ぎ出して、
チャンドラー: (at the laptop) Oh, no, no, no! Dear God, no! ([ラップトップコンピュータを使っていて] あぁ、だめだ、だめだ!お願い、だめだ!)
ジョーイ: Oh what, did someone outbid you for the teapot? (Chandler looks annoyed at him and Joey leans in to him) Secret teapot? (あぁ何? 誰かがあの(例の)ティーポットにお前より高値をつけたの? [チャンドラーはジョーイをムッとした顔で見て、ジョーイはチャンドラーの方に身を傾けて(静かな声で)] 秘密のティーポッド?[ティーポッドのことは秘密だった?])
チャンドラー: Your computer, I don't know wha-- Everything's gone! (ロスのコンピューター、何だかわからないけど…全部消えちゃったんだ!)
ロス: Wha... what do you mean? (Goes to the laptop) (ど、どういう意味? [ラップトップのところに行く])
チャンドラー: It must be a virus. I think it erased your hard drive. (ウイルスに違いない。ウイルスがお前の(パソコンの)ハードドライブを消去したんだと思う。)
ロス: What? Oh, my God. What did you do? (何? なんてこった。お前は何をしたんだよ?)
チャンドラー: Someone I don't know sent me an e-mail and I opened it. (俺の知らない誰かが俺にEメールを送ってきて、俺はそれを開封したんだ。)
ロス: Why? Why would you open it? (どうして? どうしてそれを開封したりしたんだよ?)
チャンドラー: Well, it didn't say, "This is a virus"!! (うーんと、「これはウイルスです」って書いてなかったから。)
ロス: What did it say? (何て書いてあったんだよ?)
チャンドラー: "Nude--" (Ross looks at him) "... Pictures of Anna Kournikova." I'm so sorry. (”ヌード…” [ロスはチャンドラーを見る] ”…アンナ・クルニコワの写真”って。ほんとにごめん。)
ロス: What... what am I gonna do? My speech is gone, Chandler! (僕はどうしたらいいんだ? 僕のスピーチが消えちゃったよ、チャンドラー!)
チャンドラー: It's not gone! I mean, I'm sure you printed out a copy. You have a hard copy, right? (消えてないよ! だって、お前はコピーを印刷したはずだろ。ハードコピーあるよな?)
ロス: No, I don't!! (いや、ない!)
チャンドラー: Well, you must be pretty mad at yourself right now. (うーん、今お前は、お前自身にかなり激怒してるに違いないな。)

パソコンを見ながら、チャンドラーが騒いでいるので、ジョーイは、did someone outbid you for the teapot? と言っています。
outbid は、「競売で(人)よりも高値をつける」という意味ですから、「誰かが例のティーポットに、お前よりも高値をつけたのか?」と尋ねていることになります。
それを聞いたチャンドラーがムッとした顔をしたので、ジョーイはチャンドラーの方に身体を近づけて、小声で、「秘密のティーポット?」と付け足しています。
「ティーポットに、誰かがお前より高値をつけた」というセリフから、チャンドラーもネットオークションでそのポットに入札していたことが連想されますね。
「ネットオークションで気に入ったティーポットを買う」というのは、かなり女性っぽい行為であると思われるので、オークションでポットを競り落とそうとしていた、ということをみんながいる前でバラされたことにチャンドラーは怒っているわけですね。
the teapot のように定冠詞の the がついていることで、「その・あの・例のティーポット」のような特定感が出ています。
チャンドラーが怒っているのを見て、ジョーイはチャンドラーに近づいて小さな声で、「秘密のティーポット?」と言い直していますが、それは、「みんなの前で、”あのティーポット”って言っちゃいけなかった? みんなには内緒にすべき秘密のティーポットだったかな?」みたいに言ってみせた感じですね。

その後のチャンドラーの会話で、チャンドラーが騒いでいた本当の理由がわかります。
自分のメールをチェックするため、ロスのパソコンを借りていたのですが、「お前のコンピューター、全てが消えた!」と言っていることから、チャンドラーが使っている時に、パソコンのデータがなくなってしまった! と言っていることわかりますね。
It must be a virus. は「(消えた原因は)(コンピューター)ウイルスに違いない」。
I think it erased your hard drive. の erase は「〜を消す、を削除する」ですから、「そのウイルスがお前のパソコンのハードドライブを消した・消去した、と思う」になりますね。
eraser は「消しゴム」を意味する単語ですが、erase するものだから、eraser という名前なわけです。
-er のつく単語は「〜するもの」という意味であることが多く、その単語に出会った時に、ついでに元の動詞も一緒に覚えてしまうと、一石二鳥ですよね。

Someone I don't know sent me an e-mail and I opened it. は、「俺の知らない誰かが俺にEメールを送ってきて、俺はそれを開封した」になります。
「知らない人からのメールを開封してしまった」などと言うので、ロスは、Why would you open it? 「どうしてそんなメールを開封したりしたんだ?」と非難します。
Why did you open it? ではなく、Why would you open it? になっていることで、その行動をした時の「相手の意志」を問うニュアンスが入っているように感じられます。
過去形の did であれば、「そういうことをした理由」をシンプルに尋ねていることになりますが、Why would you...? になると、「なぜ、そういうことをしようと思ったのか?」というような、その時の相手の意志・判断を問うている感覚になるだろうと思うわけですね。

そう言われたチャンドラーが、「そのメールには、”これはウイルスです”って書いてなかったから」とか言っているのが、子供の言い訳みたいで面白いです。
「じゃあ、何で書いてあったんだ?」と問われたチャンドラーは、Nude-- (ヌード…)と、つい正直に本当のことを言ってしまい(笑)、ロスににらまれながらも、「(ヌード)写真、アンナ・クルニコワの」と、そのメールのタイトルを説明することになります。
アンナ・クルニコワがどんな人かは、Google 画像検索をすれば一発でわかりますが、確かに美人ですね(^^)
Wikipedia 日本語版: アンナ・クルニコワ にも、「モデルとしても活躍」「“女子テニス界の妖精”と評された」という記述もあります。
そのウィキペディアの記事の中で、非常に興味深い内容を見つけました。
参考までに引用させていただくと、
2001年初頭には彼女の人気につけこんで「クルニコワ・ウイルス」(ファイル名「AnnaKournikova.jpg」のコンピュータウイルス)がインターネット上に流されたほどである。
とあります。
今回のエピソード、フレンズ9-23 は、アメリカでは 2003年5月15日に放映されていますので、そのウイルスが出回っていた時期よりも2年ほど後にはなりますが、「アンナ・クルニコワの写真って書いてあるから開封しちゃった」というのは、そういうウイルスが実在していたということを踏まえたセリフになっていると思われます。
きれいな女優さんやモデルさんであれば誰でも、「〜のヌード写真って書いてあるから、メール開封しちゃった」というオチは成立するわけですが、特にクルニコワさんの場合は、実際にそういうウイルスが存在していたので、そのニュースが記憶にある人は、「そう言えば、そんなウイルスが一時期ニュースになってたな」と思い出して、このセリフのインパクトが余計に強くなるわけですね。

Wikipedia 英語版: Anna Kournikova では、最初の部分に以下の記述があります。
This article is about the tennis player. For the computer virus, see Anna Kournikova (computer virus).
つまり、「この記事はテニスプレーヤー(のアンナ・クルニコワ)についてのものである。コンピュータウイルスについては、「アンナ・クルニコワ(コンピュータ・ウイルス)」を参照」ということですね。
ウィキペディアに「アンナ・クルニコワ(コンピュータ・ウイルス)」という一つの記事が存在している、ということが、そのウイルスの有名具合をよく表していると言えるでしょう。
その、コンピュータウイルスを説明した、ウィキペディア英語版のサイトは以下。
Wikipedia 英語版: Anna Kournikova (computer virus)
その説明にもあるように、「クルニコワの写真が含まれているというメールを開封させる」という手口で、まさにチャンドラーが引っ掛かった手口と同じですね。
その英語版ウィキペディアの In popular culture には、今回のフレンズ9-23 にそのウイルスが登場したことも書かれています。

ハードドライブが消去されてしまったので、ロスは「僕のスピーチが消えた!」と大パニックになっています。
それを聞いたチャンドラーは、「お前のスピーチは消えてないだろ!」と言って、I'm sure 以下のセリフを言っていますね。
直訳すると、「俺は確信している、お前がコピーをプリントアウト(印刷)したと。ハードコピーを持ってると。だろ?」になりますね。
大事な原稿だから、もしもの時、データが消えた、パソコンが壊れた時のために、印刷するとかの措置を取ってるはずだよな、とチャンドラーは期待を寄せたわけですが、「いや、ない(印刷してない)!」とロスが答えたことで、データは完全に消えてしまった上、それを確認するような資料も全く存在しないことが判明します。
チャンドラーも当然、申し訳ない、という気持ちでいっぱいなのでしょうが、ロスの怒りがものすごいであろうことは想像できますので、ジョークで逃げるしかない様子。
最後のセリフは、「たった今、お前は、お前自身にものすごく怒ってるに違いないな」になりますね。
チャンドラーに対して、pretty mad であることは明白なのですが、せめてコピーなりを取っておけば何とか乗り切れたのに、万が一に備えて、印刷しておかなかった自分に対して、お前は今、怒りを感じてるだろ、自分自身が許せない気持ちでいっぱいだろ? とロスに言うことで、チャンドラーに向けられる怒りを少しでも回避しようというところですね。


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posted by Rach at 13:36| Comment(4) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさんこんにちは。
RachelのCharlieへの切り替えしが
はっきりしません。

10:52
Rachel: It's not the time Charlie.

今は、サインアップした時期ではないと
言っているのでしょうか?
Posted by Tamashiro-OB at 2020年10月15日 21:13
Tamashiro-OBさんへ
こんにちは。ご質問ありがとうございます。

チャーリーが口を挟んできたことに対して、レイチェルはうっとうしそうな顔をしていますので、It's not the time, Charlie. は、「今はそういうことを言う時ではない」という意味だと思います。

こんなに雨が降るなんて、モンスーンの時期だなんて聞いてなかったわ、と言ったことに対して、「(誰もあなたに言ってなかったかもしれないけど)実際に6月から12月は雨季なのよ」と、この地域の気候についての事実をチャーリーは科学的に語ります。
それで「雨が降っていることについてロスに怒ってるだけで、私は今が実際に雨季かどうかを確認したいわけじゃない。「この地域の雨季がいつであるか」なんて意見は求めてない」ということだと思います。
Posted by Rach at 2020年10月20日 22:02
Rachさん、解答ありがとうございます。

ウンチク嫌いなRacgelの切り替えしで、
Charlieに対して「口出しする時期ではない」
と言っているのですね。

もやもやがスッキリしました。
Posted by Tamashiro-OB at 2020年10月21日 09:35
Tamashiro-OBさんへ
ご丁寧なお返事ありがとうございました。
Posted by Rach at 2020年10月21日 20:39
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