2015年11月13日

どこかに向かっていると、未来があると フレンズ9-23その6

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バルバドスまでやってきて、フィービーに Will you marry me? 「結婚してくれる?」とプロポーズしたマイク。
その言葉を幸せそうな顔で聞いていたフィービーですが、その返事は意外にも No! で、みんな驚いています。
フィービー: I love you, but I never needed a proposal from you. I just needed to know that we were headed somewhere, you know, that we had a future. ((私も)愛してるわ、でも私はあなたからのプロポーズが欲しかったんじゃないの。私はただ、私たちがどこかに向かってるって、ほら、私たちには未来があるって、知りたかっただけなの。)
マイク: We can have any future you want. (僕らには、君の望むどんな未来もあるよ。)
(they hold their hands, gazing at each other)
二人は手を繋ぎ、お互いをじっと見つめている。
デビッド: Okay, well, I'm gonna take off. (よし、じゃあ、僕は行くね。)
フィービー: David, I'm so sorry. I'm sorry. (デビッド、本当にごめんなさい。ごめんなさい。)
デビッド: Just so I know, if I had asked first...? (ちょっと知りたいんだけど[参考までに聞いておきたいんだけど] もし僕が最初に君に尋ねていたら…?)
フィービー: Yeah, I might have said yes, but that would've been wrong. (ええ、私はイエスと言ったかもしれないわ。でもそれは間違いだったでしょうね。)
デビッド: Please, you don't have to explain. I mean, perhaps if I hadn't gone to Minsk, things would have worked out for us, and I wouldn't have ruined my career. Or lost that toe to frostbite. It was a good trip! (he leaves) (お願いだから、君はそのことを説明しなくていいよ。ほら、多分僕がミンスクに行かなかったら、物事は僕らにとって良い結果となっていただろう。そして僕は自分のキャリアに傷をつけることもなかったし、凍傷で足の指をなくすこともなかった。良い旅だったよ! [彼は去る])
マイク: Is it okay if I hug you now? (今、君をハグしてもいい?)
フィービー: Oh, yes! (they hug) (ええ! [二人はハグする])
モニカ: (to everybody) Because of our meddling! All right? ([(周りにいる)みんなに] 私たちが口出ししたおかげ、よね?)

フィービーは、マイクのプロポーズに対して No! と言った後、どうしてイエスと言わなかったのかについて語り始めます。
「私もあなたを愛してるわ、でも」と言った後、I never needed... 以下のセリフを言っていますね。
このセリフの構造は、I never needed (A). I just needed (B). 「私は A が欲しかった(必要だった)んじゃなくて、ただ B が欲しかったの」になります。
A は、a proposal from you 「あなたからのプロポーズ」ですね。
日本語ではこのように「プロポーズ」と言いますが、英語では、「求婚する」という動詞が propose で、「プロポーズ、結婚の申込」という意味の名詞は a proposal になります。

フィービーが求めていたことは、needed to know that... で語られていますが、それは「私たちがどこかに向かっていると、私たちには未来があると、ただそれが知りたかっただけ」ということになります。
マイクが、「前の結婚で懲りたから、僕はもう二度と結婚はしない。絶対にその気持ちは変わらない」と言ったことで、フィービーには「二人の未来」が見えなかったわけですね。
今すぐ結婚して欲しいわけじゃないけど、「結婚する可能性はゼロ」と言われてしまったことで、フィービーはマイクとの未来を考えられなくなってしまった、その人と一緒にいてもこの先何も変わらないとわかってしまった、だから別れた、ということでした。

フィービーとしては、「デビッドに取られそうになったからといって、勢いで求婚して欲しくない」という気持ちもあったのでしょうね。
「結婚することをかたくなに拒んでいたあなたが、そこまで言ってくれただけで、今の私には十分よ。この先、結婚する可能性もあるとわかるだけで私は幸せだから」と言ってあげた感じになるでしょう。

「二人に未来があると知りたかっただけ」というフィービーに、マイクは、「僕たちは、君が望むどんな未来をも持つことができる」と言っています。
僕らの未来は、君の望むもの、望む形にしよう、というところですね。

手を繋いで、お互い見つめ合っている二人を見て、完全に敗者となってしまったデビッドは、「僕は行くね[ここを離れるね]」と声を掛けます。
フィービーがデビッドに謝ると、デビッドは「もしあの時、僕が〜していたら」という、もしもの話をしています。
Just so I know は、今回のエピソードの別のシーンにも出てきたフレーズで、過去記事、不適切な冗談言えなかったの? フレンズ9-23その2 で解説しています。
「ただ、僕が知る(ことができる)ように」というニュアンスで、「参考までに知って(聞いて)おきたいんだけど」というような感覚でしたね。

if I had asked first...? は典型的な仮定法過去完了で、「もしあの時〜していたら」というような、「過去の事実とは反対の仮定」を言っていることになります。
実際には、「僕が Will you marry me? と君に ask する前に、マイクがその言葉を言ってしまい、フィービーは No! と返事しつつも、マイクの気持ちを受け止め、二人で未来を歩いて行くと決めた」わけだけど、もしその事実とは異なり、「僕がマイクより先に、結婚してくれる? と君に尋ねていたら(君は何と返事しただろうか)?」と、デビッドは仮定法過去完了を使って問うていることになります。

デビッドの予想通り、Yeah, I might have said yes 「えぇ、私はイエスと言ったかもしれない」という可能性をフィービーは伝えます。
その後、「でも」と続けて、that would've been wrong と答えていますが、どちらも、デビッドの仮定法過去完了の問いかけに合わせた、might have+過去分詞(said)、would have+過去分詞(been)の形を取っていますね。
デビッドが求婚してくれたら、多分私はその時、イエスと答えたかもしれないけど、でもそこであなたのプロポーズを受け入れてしまっていたら、それは間違いだっただろうと思う、と言っていることになります。
こんな風にマイクへの気持ちが残っている状態では、デビッドのプロポーズを受けるべきではなくて、仮に受けたとしても、結局、二人は不幸な結果となってしまったでしょうね、と言っていることになるでしょう。

「あなたのプロポーズを受けたとしても、それは間違いだっただろうと思う」と言われたデビッドは、「どうか、お願いだから(それ以上は言わないで)」というニュアンスで、Please と言った後、「君は(その件について)説明する必要はない。説明してくれなくていい」と言っています。
その後、「多分、僕があの時」(if I hadn't gone...)のように、また仮定法過去完了を使って、「もしあの時こうだったら、こうなっていたかもしれない」ということを語っています。
前から順番に見ていくと、
perhaps if I hadn't gone to Minsk =多分、もし僕が(あの時)ミンスクに行かなかったら
things would have worked out for us =物事は僕たちにとって良い結果となっていただろうに
and I wouldn't have ruined my career =そして僕は、僕のキャリアをダメにすることもなかっただろうに
Or lost that toe to frostbite = Or I wouldn't have lost that toe to frostbite =または、凍傷であの指をなくす(失う)こともなかっただろうに
となります。
work out は「うまくいく、良い結果となる」という意味ですね。
ruin my career というのは、前回のエピソードで、デビッドがフィービーに再会した時に言っていた、「8年間研究を続けて、それが不可能だとわかった」ということを指しています。
frostbite は「凍傷」、lose A to B は「B(病気やケガ)で A をなくす」という意味。
ミンスクという非常に寒い場所にいたので、凍傷になってしまった、と言っているのですね。

It was a good trip! は、今回のこのバルバドスへ来たことについて、そう言っているようですね。
「良い旅行だった。今回の旅行、楽しかったよ」というのを最後の挨拶として、デビッドは去って行ったことになるでしょう。
このセリフについては、その直前に「もしミンスクに行っていなかったら」という話をしていたので、It was a good trip! が「ミンスクに行っていたこと」を指す可能性(ミンスクへの旅は”最高”だった、と、皮肉っぽくわざと good と言っている感覚)もチラッと頭をかすめたのですが、研究のために長年ミンスクに行っていた、そこで長年暮らしていたことは trip 「旅行」とは言い難いと思えますし、ここはやはり、別れ際のセリフとして、「フィービーに告白しようと、バルバドスに一緒に来た今回の旅行」のことを、そのように表現しているのだろうと思います。
他の男性と未来を一緒に生きると決めたフィービーに対しては、恋愛的な気持ちを言葉にすることもできないので、去り際に「今回の旅行は、いい旅行だったよ。楽しかったよ」という挨拶しか言えなかった、というところでしょうか。

デビッドが去った後、マイクはフィービーに「ハグしてもいい?」と言い、二人はハグし、それからキスすることになります。
完全によりを戻した二人を見て、モニカは、レストランにいる人みんなに聞こえるような大声で、Because of our meddling! All right? と叫んでいます。
because of... は「…のために、…のせいで」という意味ですね。
meddle は「干渉する、おせっかいをやく」。
直訳すると、「私たちのおせっかいのおかげ! そうよね?」というところですが、ここで meddle の話をしているのは、今回のエピソードで、チャンドラーがデビッドに要らぬアドバイスをしたことについて、モニカが meddle という言葉を使い、その後、チャンドラーとモニカが meddle について口論しているシーンがあったからです。
解説を飛ばした部分ですので、ここであわせてそのシーンをご紹介しておきますね。

(Chandler walks in)
チャンドラーが歩いて入ってくる。
モニカ: (sarcastically) Well, I hope you're happy! Phoebe's going to say yes to David. See, that's what happens when you meddle in people's lives! ([皮肉っぽく] あぁ、あなたが嬉しいといいけど! フィービーはデビッドにイエスって言うわ。ほら、それが、あなたが人々の生活におせっかいをやく[干渉する]時に起きることなのよね[あなたが人におせっかいやくと、そういうことが起こるのよね]。)
チャンドラー: Phoebe's gonna say yes? That's, that's great! (フィービーはイエスって言うつもりなの? それって、それって良かったじゃん!)
モニカ: No, it's not. B'cause she's still in love with Mike! (いいえ、良くないわ。だって、フィービーはまだマイクを愛してるもの。)
チャンドラー: And there's not chance that will work? (で、それ(フィービーがマイクをまだ愛していること)がうまく行くチャンスってないの?)
モニカ: No, I called him. It's not gonna happen. (ないわ、私、マイクに電話したの。そういうことは起こらないわ。)
チャンドラー: (pointing at her) Oooooooh! Meddler! Meddler! ([モニカを指さして] ああー!! おせっかい(やき)だ! おせっかいだ!)
モニカ: Well, if you hadn't meddled to start with, I wouldn't have had to go in there and meddle myself. Now, no matter how much we meddle, we will never be able to unmeddle the thing that you meddled up in the first place! (そもそもあなたがおせっかいをやいていなければ、私がそこに入って(首を突っ込んで)私自身がおせっかいをやく必要なんかなかった。今は、私たちがどれだけおせっかいをやこうと、あなたが最初におせっかいをやいたことを、おせっかいをやかなかったことにすることは決してできないの!)
チャンドラー: This vacation sucks!! (この休暇は、最悪だな!)

チャンドラーが meddle したこと(おせっかいをやいたこと)を非難していたモニカですが、モニカもマイクに電話したと知って、チャンドラーは勝ち誇ったようにモニカを指さしながら、Meddler! Meddler! と言っています。
meddle + -er で「meddle する人、おせっかいをやく人」ということですね。
俺が余計なおせっかいをやいたって非難してたくせに、モニカ自身がメドラー(おせっかいをやく人)になってるじゃん! と言っているわけです。
そう言われたモニカが、反撃するために早口で言い返していますが、そこでは何度も meddle という単語が使われていることが、このセリフを面白いものにしていますね。


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posted by Rach at 15:35| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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