皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は9位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
元カノのレイチェルとジョーイがキスしているのを見て、しばらくパニクっていたロスでしたが、ジョーイとじっくり話し合った結果、「みんな、それぞれの道を進むべきだ」と、ジョーイとレイチェルが今の関係を進めるよう、背中を押すことになります。
晴れて付き合えることになったジョーイとレイチェルが、ディナーデートから家に帰ってきたところ。
[Scene: Joey's apartment. Joey and Rachel enter the room]
ジョーイのアパートメント。ジョーイとレイチェルが部屋に入る。
レイチェル: Thanks for dinner. (ディナー、ありがとう[ごちそうさま]。)
ジョーイ: I thought you paid. (Rachel does not answer and seems puzzled) Ha, guess we won't be going back there! (俺は君が払ったと思ってたんだけど。[レイチェルは答えず、困惑した様子] はは、俺たち、あそこには二度と行かないからさ!)
レイチェル: So.... (それで…)
ジョーイ: Yeah. (あぁ。)
(Joey and Rachel start kissing)
ジョーイとレイチェルはキスし始める。
ジョーイ: Hey, what do you say we move this onto the likes of the couch? (ねぇ、これをカウチみたいなものの上に移動する、ってのはどう?)
レイチェル: I say 'cheesy line', but ok. (”安っぽいセリフね”って言うけど[安っぽいセリフだと思うけど]、でもそれでオッケーよ。)
(They move on the couch and start kissing again. Joey does his grazing on Rachel's thigh and she slaps his hand)
二人はカウチに移動して、再びキスし始める。ジョーイがレイチェルの太ももをなでると、レイチェルは彼の手を叩く。
ジョーイ: What's the matter? (どうしたの?)
レイチェル: I am sorry, I don't know, I am sorry. I don't know why I did that! (ごめんなさい、わからないわ、ごめんなさい。どうしてそんなことしたのか自分でもわからないの。)
ジョーイ: Okay. (オッケー。)
レイチェル: Okay. Sorry. (えぇ。ごめんね。)
(They start kissing again and, when Joey grazes her thigh, she slaps him on his hand again)
二人はまたキスし始める、そして、ジョーイがレイチェルの太ももをなでた時、レイチェルは彼の手をまた叩く。
レイチェル: I'm sorry! Again, I don't know, I don't know what happened. I must be nervous! (ごめんなさい! また(今度も)わからないの。何が起こったのかわからない。きっとナーバスになってるのね!)
ジョーイ: I don't get it. Chandler loved it! (俺にはわからないよ。チャンドラーは気に入ってたのに!)
レイチェル: Ok, ok, ok. I promise, I promise, I promise. I won't do it again. I really do. I promise. This is gonna be great. (わかった、わかった、わかった。約束する、約束するわ。もう二度とそんなことしない。ほんとよ。約束する。これはうまくいくから。)
ジョーイ: Okay. (オッケー。)
レイチェル: Okay. (オッケー。)
(They start kissing again and when Joey grazes, she slaps him three times, on the hand, and on both cheeks)
二人はまたキスし始める。そしてジョーイがさすると、レイチェルは彼を3回叩く。手と両方の頬を。
ジョーイ: (a little giddy) Uh.... Was that good for you? ([ちょっとめまいを感じた様子で] あー… 今のが君には良かったわけ? [今みたいなプレイが君は好みなわけ?])
家に帰った後、レイチェルは、「ディナーありがとう」と言っています。
つまり、「ディナー代を払ってくれてありがとうね」ということですね。
それを聞いたジョーイが「俺は君が払ったんだと思ってた」と言うと、レイチェルは、え? みたいな顔をするので、それぞれが相手が払ってたと思ってた、つまり、どちらもお金を払っておらず、食い逃げ状態で帰ってきてしまった、ということがわかるわけですね。
guess we won't be going back there! のように、最初に guess が付いていますが、これは「思う、考える」というニュアンスだろうと思います。
そしてこれは、I guess の主語の I が省略された形、ではなく、命令文として、we won't... ということを考えてみてよ、と言っているニュアンスになるように私は思いました。
俺たちはあそこ(食い逃げしてしまった店)にまた行くことはないだろう、って考えたら、別に問題ないんじゃない? みたいなニュアンスだろうと思うわけですね。
ディナーデートから家に帰って二人きりになったわけですから、二人は「それじゃあ、、」みたいな感じで、キスを始めます。
what do you say we move this onto the likes of the couch? の what do you say (that)...? は、「(that 以下)はいかがですか? どうですか?」と、相手を誘う時に使われるフレーズ。
こういうのはどうかな? と誘っている内容が、we move 以下になります。
the likes of the couch の like(s) は名詞で、通例、the likes of... で「〜のようなもの(人)、〜と同種類のもの」という意味で使われます。
ですからここでは、カウチと限定しているわけではなく、カウチみたいなもの、カウチのように座って、寝転べたりもできるもの、という感覚で使っているようですね。
これ(今、立ちながらしているキス)を、カウチの上に移動させるのはどうかな? と言ったことになり、家に帰ってきた流れで、立ちながらキスを始めたけれど、座ってじっくりキスしよう、みたいに誘ったことになるでしょう。
What do you say...? は上で説明したように「〜はどう?」と誘うフレーズなわけですが、直訳すると、「(〜について)君は何と言う?」ということになりますので、What do you say...? と問われた形を受けて、レイチェルは、I say 'cheesy line" と答えたわけですね。
cheesy は文字通り「チーズのような」というのが基本語義ですが、「安っぽい、低級な」「古くさい」という意味もあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cheesy : (informal) not having good style or quality, and slightly silly
例) a cheesy soap opera
つまり、「(インフォーマル) 良いスタイルや品質を持っていない、そして少しばかげている」。例は「安っぽいソープオペラ」。
cheesy の例に soap opera が出ているのが面白いですね。
ソープオペラは、ジョーイがレギュラー出演している Days of Our Lives のような昼メロのことで、シリアスなドラマに比べると「ありえない設定」も多く、正統派・本格派ドラマと比較すると格下に見られがちなところがあるので、cheesy という形容詞の例として適切だとロングマンの編集者が判断したわけでしょう(笑)。
レイチェルが「cheesy なセリフねぇ」と少しあきれたように言っているその相手が、ソープオペラ俳優のジョーイであり、たまたまロングマンの例が、「cheesy なソープオペラ」となっていたのが個人的には何だかとても面白かったです^^
その後、二人はカウチに移動してキスの続きを始めます。
ト書きの does his grazing on の graze は「〜をかすめる、〜に軽く触れて通る」という意味。
thigh は「太もも」ですから、do his grazing on Rachel's thigh は、「レイチェルの太ももに対して、軽く触れるという行為を行う」という感覚になり、つまりは「レイチェルの太ももをなでる」と言っていることになります。
ちなみに、ここでは、does his grazing on Rachel's thign という表現を使っていますが、少し後のト書きでは、Joey grazes her thigh のように、-ing を使わない形で表現しているのにも注目しておきましょう。
ロマンティックにキスする流れで、ジョーイはレイチェルの太ももをなでるように触っているのですが、その手をレイチェルが slap する、つまり、パシッ(ペシッ)! と叩くので、ジョーイは驚いています。
叩かれた手を、今のは痛かったな、というように軽く振りながら、What's the matter? 「どうしたの?」と尋ねていますね。
叩いた方のレイチェルも、自分がしてしまったことに驚いている様子で、「ごめんなさい。わからない。どうしてそんなことしたのか、自分でもわからないの」と言っています。
レイチェルが申し訳なさそうに謝っているので、気を取り直してまたキスを始めるのですが、また太ももをさすっている時に、レイチェルは彼の手を叩いてしまいます。
さっきよりも音が大きく、さっきよりも痛そうな感じですね。
またレイチェルはひたすら謝るばかりで、「何が起こったのか自分でもわからない。きっとナーバスになってるに違いないわ!」と言っています。
お互い好き同士のはずなのに、太ももに触れては手をハタかれる(笑)ことが続いて、ご不満そうなジョーイは「俺にはわからないよ」と言った後、Chandler loved it! 「チャンドラーはそれ(俺が太ももを触ること)が好きだったのに、気に入ってたのに!」と言っています。
これは、今回のエピソードの冒頭シーンで、ジョーイがチャンドラーの太ももをなでるシーンがあったことを受けた形になっています。
その冒頭シーンでは、「最初のデートで緊張しないのか? 何でそんなに自信あるんだ?」と尋ねたチャンドラーに、ジョーイが、I know exactly what I'm gonna do! 「何をやるか俺には完璧にわかってるからさ!」と言って、初デートで行うことを以下のように説明していました。
ジョーイ: No, I do six things! First, I look deep in her eyes, then I kiss her. Next, I take my hand and I softly graze her thigh. (いや(相手によって変えるんじゃなくて)、(いつも決まった)6つのことをするんだよ! まず最初に、相手の目をじっと見る。それから彼女にキスする。次に、手を伸ばして、彼女の太ももを優しくなでるんだ。)
チャンドラー: You mean like this? (he starts touching his thigh in a funny and awkward way) (こういう感じのこと(を言ってるの)? [チャンドラーは自分の太ももを、おかしげで、ぎこちない感じで触り始める])
ジョーイ: NO! Not like that. No, no. No, like this: (He starts lightly grazing Chandler's thigh) (違うよ! そんなんじゃない。違う違う。こんな感じだよ。[ジョーイはチャンドラーの太ももを軽くなで始める])
チャンドラー: Oh, I see what you mean. That's quite nice. (They look at each other, both embarassed) (あぁ、お前の言ってる意味がわかるよ。それって実に気持ちいいね。[二人はお互いを見て、二人ともばつの悪い顔をする])
「こんな風に彼女の太ももをなでるんだよ」とジョーイがチャンドラーに実演してみせた時、チャンドラーはつい正直に(笑) quite nice と言ってしまい、男二人は気まずくなるのですが、チャンドラーはジョーイのその「太ももお触りテクニック」を気持ちいいと喜んでたのに、レイチェルはそれをしたらひっぱたくなんてどういうことだよ、とジョーイは怒っていることになります。
レイチェルは「もう叩いたりしないから」と約束し、また二人はキスを始めるのですが、今度、ジョーイが太ももをなでた時には、レイチェルはジョーイの手だけではなく、両頬までひっぱたいてしまいます。
顔をビンタされてしまったジョーイは、頭がくらくらする様子で、しばらくしてから、Was that good for you? と言っています。
直訳すると、「今のは君にとって良かったのか?」ということですが、それはつまり、「今みたいに、相手をひっぱたいたりするのが、君にはいいプレイなわけ?」みたいに言ったことになるでしょう。
DVDの日本語訳では、「えー、君ってサド?」となっていましたが、そんな風に「相手を痛めつけるタイプのエッチが好きな人? 君ってドSの人?」と言っているのだろうと私も思いました。
「君にとっては、今みたいなのが良かったの?」→「君は今みたいなのが好きなの?」ということですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2016年01月04日
この記事へのコメント
コメントを書く