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キスしながら、ブラのホックを外そうとするジョーイですが、うまく外れず、「ホックを見ながらじゃないと外せないから、背中を向けて」と言って、ホックを外すのに格闘中。
レイチェル: Well, this is romantic! (もう、これってロマンティックね!)
ジョーイ: I'm sorry! (He stands up) This has never happened to me before! I'm an expert at taking off bras! I could do it with one hand! I could do it with my eyes closed! One time I just looked at one, and it popped open! I blame your bra! (ごめんよ! [ジョーイは立ち上がる] こんなこと今まで俺に起きたことなかった! 俺はブラ外しの名人なんだぞ! 俺は片手でできるんだ! 目を閉じててもできるんだ! 一度なんか俺がブラを見ただけで、パッと外れたんだぞ! 君のブラのせいだよ!)
レイチェル: It's a standard-issue bra clasp! (標準仕様の[何も特別じゃない普通の]留め具よ!)
ジョーイ: Then I blame you! Yeah! That's right! You threw me off with all your slapping! (だったら、君のせいだ! そうだよ! その通りだ! あの平手打ちで君は俺の調子を狂わせたんだ!)
レイチェル: Okay, look, well, I'm really, I'm sorry about that, Joey. But do you think maybe, on some level, you don't want to take off my bra? (そうね、ほんとにその件についてはごめんなさい、ジョーイ。でも、多分、ある程度(心のどこかで)、あなたは私のブラを取りたくないと思ってるんじゃない?)
ジョーイ: (contemplates for a few moments what Rachel just said) NAH! I don't have another level!! ([少しの間、レイチェルがたった今言ったことをじっと考えて] いいや! 俺にはもう一つのレベルなんてないの!)
ロマンティックのかけらもないこの状況に、レイチェルは、「これってロマンティックね」と皮肉を言うしかありません。
ブラを外すのにモタついていることを皮肉られたジョーイは、ごめんよ! と言いながらも、プリプリ怒っています。
「こんなこと、今まで俺に起こったことない」と言って、I'm an expert at taking off bras! 「俺はブラを外すエキスパート(プロ、名人)だぞ!」などと言っていますね。
その後、自分がどれだけブラ外しの名人であるかを語っている内容が面白いです。
最初は with one hand 「片手で(外せる)」、2番目は with my eyes closed 「両目をつぶった状態で(外せる)」、そして最後の自慢は、「ある時なんか、俺がただそれ(ブラ)を見たら、そのブラがパッと外れたんだ!」と言っていますね。
pop は「ポンと鳴る、ポンとはじける」のように、とにかく何かが「ポン! パン!」となるニュアンスで、pop open は「ポンとなってオープン状態になる」ことですから、「パッと開いた(ブラの場合であれば、パッと外れた)」と言っていることになります。
「片手で外せるし、見なくても外せるし、ある時なんか見ただけで勝手にブラが外れたんだからな!」と、プレイボーイっぽい自慢を語っているわけですね。
そんな俺が、ホックを見ながら両手を使っても外せないなんて、君のブラが悪いんだよ、というように、ジョーイは、I blame your bra! と言うことになります。
レイチェルのブラが悪いんだ、みたいに言われて、レイチェルは「これは何も特別なものじゃない。ごくごく普通のブラよ」というように、It's a standard-issue bra clasp! と言っています。
standard-issue は「標準仕様の」、clasp は「留め金」という意味。
「ブラのせいにするけど、このブラはごく普通のブラよ」と言うレイチェルに、ジョーイは「(ブラのせいじゃないなら)それじゃあ、君のせいだ」と言い、You threw me off with all your slapping! と言っています。
throw off は「投げる+分離」ということなので、「投げ捨てる、振り捨てる」「服を急いで脱ぐ」という意味などとして使われますが、「人を狼狽させる、うろたえさせる、調子を狂わせる、混乱させる」という意味もあります。
物理的にジョーイを「払いのける」という意味に捉えることもできそうですが、私は精神的に「狼狽させる、混乱させる」の意味の方が近い気がしました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
throw off [phrasal verb] : CONFUSE SOMEBODY to make someone slightly confused or surprised, especially in a way that makes them not sure what to do next
つまり、「(人を混乱させる) ある人を少し混乱・困惑させる、または驚かせること、特にその人に次に何をすべきかわからなくさせる方法で」。
makes them not sure what to do next という説明が、今回のジョーイの状態に当てはまるように思います。
レイチェルがジョーイを何度もひっぱたいたことで、ジョーイは狼狽してどうしたらいいかわからない状態で困惑し、いつもは簡単にできるブラ外し(笑)さえもできなくなってしまった、という状況が、ロングマンの語義説明に共通する部分があるように思うのですね。
「君が俺をひっぱたいたりするから、俺はいつもの俺みたいにできなくなっちゃっただろ」とレイチェルを責めるジョーイに、レイチェルは何度も謝った上で、でも多分、こんな風に思わない? と言って、on some level, you don't want to take off my bra? と続けます。
on some level 「あるレベルで、ある程度」、あなたは私のブラを外したくないと思ってる(んじゃない)? ということですね。
心のどこかで、レイチェルのブラを外したくないという気持ちがあって、それでうまくできないんじゃないの? とレイチェルは言っていることになります。
レイチェルに言われてジョーイはしばらく考えた後、「いいや! 俺にはもう一つ(別)のレベルなんて(持って)ないの!」と答えます。
自分は単純な人間だから、そんないろいろなレベル、段階みたいなものを自分の中には持ってない、とジョーイは言いたいようですね。
ちなみに、この後のシーンになりますが、今回のジョーイのセリフにあった「見ただけでブラが外れる」話には続きがあります。
この後の解説では取り上げないので、ここで一緒にご紹介しておきますね。
チャンドラーに「ジョーイとのデートはどうだった?」と聞かれ、レイチェルが説明しているシーン。
レイチェル: Well, it wasn't just me, alright? He freaked out too! He couldn't even undo my bra! ((変だったのは)私だけじゃなかったのよ、いい? ジョーイもパニクってたの。彼は私のブラを外すことすらできなかったのよ!)
モニカ: Wow, really? One time he just looked at my bra and it popped open. (まぁ、ほんとに? 一度なんか、ジョーイが私のブラを見ただけで、ブラがパッと外れたのよ。)
モニカがこのように言ったことで、「俺が見ただけでブラが外れたことだってある」という話は嘘ではなく、またそれがモニカのブラだったこともわかる、という「少し前に出てきたネタを、しばらくしてから使うオチ」になっているわけです。
また、そのシーンの最後の方では、以下のようなやりとりもあります。
(Chandler resumes staring at Monica's bra)
チャンドラーは、モニカのブラをまた、見つめ始める。
モニカ: (sees what he is doing) Chandler, stop! It is not going to pop open! ([彼がしていることに気づいて] チャンドラー、やめて! ブラはパッと外れたりはしないわよ!)
チャンドラー: (without taking his eyes off the bra) You don't know! (Monica just smiles) ([そのブラから視線を外すことなく] わかんないだろ![もしかしたら外れるかもしれないだろ!] [モニカはただ微笑む])
ジョーイにできたんなら、俺にもできるかも、、とか思って、トライしてみるチャンドラーに笑える、というオチになっていたわけですね。
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2016年01月08日
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