2016年01月25日

私たちが誰かわからないかもしれない フレンズ10-4その3

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今日はエマの1歳の誕生パーティー。18歳になった時にエマに渡せるようにと、エマへのメッセージをビデオ撮影しています。
用意していたケーキが、注文と違い、エッチなパーティー用のデザインになっていたので、レイチェルはニュージャージーのケーキ店に電話して怒っています。その後のシーン。
(Ross, Chandler and Monica are in the kitchen area)
ロス、チャンドラー、モニカはキッチンエリアにいる。
ロス: Hey Mon, it was really nice of you to loan Rachel your car so she could go and get the cake. (ねぇ、モニカ、ケーキを取りに行けるように、お前の車をレイチェルに貸してあげるなんて、すっごく優しかったね。)
モニカ: Oh. So nice of her to pull my hair, till I dropped the key! (あぁ、彼女(レイチェル)もすごく優しかったわ、私が車のキーを落とすまで、私の髪を引っ張るなんてね。)
ロス: Well, you know what? While we're waiting, you guys could tape your message to Emma for her 18th birthday, huh? (takes the camcorder and points it at Monica and Chandler) Okay? (ねぇ? 僕たちが待ってる間、エマの18歳の誕生日のために、エマへのメッセージを録画することができるよ。[ビデオカメラを取り出し、それをモニカとチャンドラーに渡す] いい?)
チャンドラー: Hi, Emma! It's the year 2020. Are you still enjoying your nap? (はーい、エマ! 2020年だよ。君はまだお昼寝を楽しんでるかな?)
モニカ: We're Aunt Monica and Uncle Chandler, by the way. You may not recognize us, because we haven't spoken to your parents in 17 years! (ところで、私たちは、モニカ叔母さんとチャンドラー叔父さんよ。あなたは私たちのことがわからないかもしれないわね、だって私たちはあなたの両親と、17年間話してないから[口をきいてないから]!)
チャンドラー: We used to be married. But then we missed a weekend away together, and things kind of unraveled... because of you! Happy birthday. (Ross looks disappointed and switches the camcorder off) (俺たちは結婚してたんだ。でもその後、一緒に行く週末旅行に行き損ねて、物事が解体したんだよ…君のせいでね! 誕生日おめでとう。[ロスはがっかりした顔をして、ビデオカメラのスイッチを切る])
モニカ: Ross, Rachel promised it would be over by now. We seriously have to go if we want to get to Vermont. (ロス、今頃には終わってるって、レイチェルは約束したわ。私たちは、バーモントに到着したいのなら、もうほんとに行かなきゃいけないのよ。)
チャンドラー: I called them and the last train leaves in a half-hour. (電話して聞いたら、最終電車が30分後に出ちゃうって。)
フィービー: And you know, I have a massage client soon. (それにほら、私ももうすぐ、マッサージのお客さんがあるし。)
ロス: You guys, just, please, a little bit longer. I promise, Rachel will be back with the cake any minute. Monica, remember the frosting, huh? (ねぇ、お願いだよ、あともう少し。約束するよ。レイチェルはじきに、ケーキを持って戻ってくる。モニカ、あの(ケーキの)フロスティングを覚えてるだろ?)
モニカ: Alright, 5 more minutes. (いいわ。あと5分ね。)

it was really nice of you to loan... は、「loan するとは、君は本当に nice だった」ということで、It is 形容詞 of 人 to do の形。
よく例に出されるものとしては、It is kind of you to come. 「来てくれるとは、君は kind だね(親切だね、優しいね)」→「来てくれてありがとう」がありますね。
ケーキが注文と違っていたため、ケーキ店に直接行って、交換してもらうことになったわけですが、「レイチェルが、ケーキを交換しに行けるように、自分の車(ポルシェ)をレイチェルに貸してあげたなんて、お前は優しいことをしてくれたね、レイチェルに車を貸してくれてありがとう」と言っていることになります。
そう言われたモニカは、So nice of her to pull と、同じように、It is nice of 人 to do の形を使って、「彼女も優しかったわ」と言ってみせるのですが、その後に続く「〜してくれて」の内容を聞くと、それが大いなる皮肉であることがわかる仕組みです。
「〜してくれたなんて、レイチェルも nice だったわ」と言ったその内容は、「私の髪の毛を引っ張る。私がキーを落とすまで」になります。
そのセリフから、「貸してくれてありがとう、だなんてとんでもない。私が車のキーを手離して落とすまで、レイチェルが私の髪の毛を思い切り引っ張ったんでしょ!」とモニカが言いたいことがわかりますね。

次にロスは、「待ってる間に、エマの18歳の誕生日に渡すビデオのために、メッセージを録画することができるよ」と言って、ビデオカメラを渡します。
早速、チャンドラーはビデオに向かって語りかけるのですが、18歳の誕生日が 2020年に当たるため(今この記事を書いているのが 2016年なので結構もうすぐですねw)、「今は 2020年だね。君はまだお昼寝を楽しんでるかな?」などと言っています。
それを見る頃のエマは18歳で、赤ちゃんのようにやたらと昼寝しているはずもないのですが、今日エマが昼寝をしていたせいで、パーティーの開始が遅れたことを、ここで皮肉っぽく持ち出している感じですね。

次にモニカは、「モニカ叔母さんとチャンドラー叔父さんよ」と自己紹介しています。
You may not recognize us の recognize は「あるものがそれだとわかる」という感覚で、この場合は「あなたは私たちが誰かわからないかもしれない、この人たち誰? って思うかもしれない、私たちに見覚えないかもしれない」と言っていることになります。
エマの父親であるロスの妹夫婦に当たるので、18歳のエマも当然知っているはずだろうと思われるのですが、「私たちのこと知らないかもしれないわね」と言っている理由として、モニカは「だって私たちはあなたの両親と17年間、話をしてないから」と言っています。
今日がエマの1歳の誕生日ですから、この先、エマが18歳になるまでの17年間、ロス&レイチェルと一言も口をきかないことになるわ! とここで宣言していることになりますが、その理由を続けてチャンドラーが詳しく説明することになります。

We used to be married. は「俺たち(俺とモニカ)は、かつて結婚していた」というニュアンス。
we missed a weekend away together は、a weekend away together 「二人で一緒に週末出掛けること」→「二人で行く週末旅行」ですね。
miss は「〜しそこなう、〜するチャンスを逃す」という感覚ですから、「一緒の週末旅行に行くはずが行き損ねた、行くチャンスを逃してしまって行けなかった」と言っていることになります。
things kind of unraveled の unravel は「(もつれた糸)がほどける、解ける」という意味で、「解体する、分解する」という意味にもなります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
unravel : [intransitive] if a plan, agreement, relationship etc. unravels, it fails or stops working well
例) After three years, their partnership began to unravel.

つまり、「計画、合意、関係などが unravel する、というのは、それが失敗する、またはうまく行くのが止まる、という意味」。例文は、「3年後、彼らの協力関係は解体し始めた」。

チャンドラーのセリフでは、主語が things となっており漠然としていますが、「物事が解体した」→「夫婦関係が解体した、破綻した」と言っていることになるでしょう。
「週末旅行に行けなくて、(夫婦関係が)解体しちゃたんだよね、君のせいで!」と言った後で、誕生日おめでとう、と言ったりする、何とも恨みがましいメッセージになっている、という面白さですね。
エマのパーティーに残ってくれ、と引きとめられたせいで、俺たちは後に離婚することになった、それで君の両親のロス&レイチェルとも、喧嘩別れ状態になっていて、ずっと口をきいていない、と二人は言っていることになります。

Rachel promised it would be over by now. は、「レイチェルは約束した。パーティーは今頃にはもう終わっているだろうって」になるでしょう。
パーティーが終わってからバーモントに向かうことになっていて、間に合うようにパーティーを終わらせると約束してくれていたのに、時間過ぎちゃってるわよ、と抗議しているわけですね。
We seriously have to go if we want to get to Vermont. は、「もし私たちがバーモントに着きたい[到着したい]のなら、私たちはまじで(冗談抜きで)(今すぐ)(ここを)出ないといけない」と言っていることになります。
seriously に、「ほんとにもう行かなきゃいけない。これより遅くなったら絶対に間に合わないから」という気持ちが出ていますね。
そして、「電話して問い合わせたら、(バーモント行きの)最終電車が30分後に発車する(と言われた)」とチャンドラーは言っています。
フィービーはフィービーで、マッサージの仕事に行かなければいけないところを引きとめられているので、「ほら、私ももうすぐ、マッサージのお客さんがあるのよ(仕事の予約が入ってるから、行かなきゃいけないのよ)」と言います。

今すぐここを出て行きたがるみんなを、ロスは何とか説得しようとしています。
「もうちょっとだけ」と言って、「レイチェルはじきに、ケーキを持って戻ってくるよ」と言います。
そしてモニカに、「あの frosting を覚えてるだろ?」みたいに言っていますね。
frosting は「フロスティング、砂糖衣」で、ケーキの飾りとしてかかっているものを指します。
「あのケーキのあのフロスティングを覚えてるだろ? あれを食べないで出て行くつもり?」みたいに言われたことになるわけですが、それを聞いたモニカは、「いいわ、あと5分だけね」と言って、もう少し待つことを承諾しています。
ケーキのことを言えば、モニカはそれを食べたくなって必ず待つと踏んだ、ロスの作戦勝ちというところですね。

そのケーキの話については、これより前のシーンで、以下のような形で話題に出ていました。
レイチェルが写真を撮ろうと、冷蔵庫からケーキを出すシーンで、
レイチェル: Oh, you're gonna love this cake. I got it from a bakery in New Jersey, Carino's. (あぁ、このケーキ、きっと気に入るわよ! ニュー・ジャージーのベーカリー「カリーノス(カリーノーズ)」で買ったのよ。)
モニカ: Oh, my God, that place has the creamiest frosting! I use to hitchhike there when I was a kid. (なんてこと。あの店は最高にクリィミーなフロスティングがあるのよ![あの店のフロスティングは最高にクリィミーなのよ!] 子供の頃、あそこまでヒッチハイクしたものだったわ。)

その店のクリィミーなフロスティングが大好きだったモニカは、子供時代にヒッチハイクまでして、その店に行ったことがある、という逸話ですね。
そういう話が先に出ていたことで、「あのフロスティングだぞ、いいのか? それが食べられなくても」とロスに言われたら、「じゃあもう少しだけ残る」とモニカが言うのも納得、という流れになるわけですね。


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posted by Rach at 15:13| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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