2016年02月19日

この分野に入った理由の一つがあなた フレンズ10-6その2

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ロスは、研究助成金をもらえる最終候補となったのですが、その助成金の運営者が、チャーリーの元彼ベンジャミン・ホバートだとわかります。
ホバートにロスのことを知ってもらおうと、チャーリーが3人の食事会をセッティングし、チャーリーがそれぞれを紹介したところ。
ロス: It's an honor to meet you. I can't tell you how long I've been an admirer of your work. I mean, that Nobel prize. (he thumbs up) whoooo! I mean, I have to tell you that you're one of the reasons I got into the field. (お会いできて光栄です。僕がどれほど長い間、あなたの業績を称賛し続けていたか、説明できないほどです。ほら、あのノーベル賞。[ロスはサムアップする] ウー! これだけは言わせて下さい、あなたは、私がこの分野[世界]に入った理由の一つなんですよ[あなたがいたから私はこの世界に入ったんですよ]。)
ベンジャミン: Oh, well, likewise. Actually, not likewise. I'd never heard of you until this morning. But it's nice to be nice! (あぁ、そう、私も同じだよ[こちらこそ]。実際には、同じじゃないけど。僕は今朝まで君のことを聞いたことなかったんで。でも、ナイスであることはナイスだからね[相手に親切にすることは良いことだからね]!)

チャーリーが二人を紹介した後、ロスは憧れの人に会った喜びの言葉を述べています。
「ずっと憧れていた人にやっと会えた時に使えるフレーズ」として、このロスのセリフは学びどころが多いですね。
1つ目の文は「あなたにお会いできるとは光栄です」。
I can't tell you how long... を直訳すると、「私がどれほど長い間ずっと、あなたの仕事の崇拝者(称賛者)であったかを言うことができない」になるでしょう。
「どれほど長く〜であったかを言うことができない」というのは、「言葉にできないほど・説明できないほど長い間、ずっと〜だった」と言っていることになりますね。
admirer を「崇拝者、称賛者」と訳してしまうと言葉が硬くなりすぎてしまいますが、「ずっとあなたに憧れていたあなたのファン」のような感覚に捉えると良いでしょう。
「どれほど長くあなたに憧れていたかを言うことができないほどです」→「説明できないほど長い間、ずっとあなたに憧れていました」というニュアンスですね。
I mean, that Nobel prize. は、「だって、あのノーベル賞ですよ!」というところ。
「同じ業界の人間として、あなたに憧れないはずはない。だってノーベル賞を取った方なんですから!」と言っている感覚になるでしょう。
そして、「すごい、最高ですよね!」という感じで、指をサムアップしてウー! とも言っています。
その部分は、ちょっと興奮し過ぎてボキャ貧になっている感じですが、とにかくすごい! とロスが思っていることは素直に伝わりますよね。
I have to tell you that... を直訳すると、「僕がこの分野に入った理由の一つがあなたであるということを私はあなたに言わなければならない」になるでしょう。
この場合の I have to tell you (that) は「(どうしてもこれを伝えなければなければならないので)これだけは言わせて下さい」という感覚ですね。

「あなたにずっと憧れていて、この分野に入ったのもあなたがいたからです」のように言われたベンジャミンは、Oh, well, likewise. と反射的に返した後で、Actually, not likewise. と言い直しています。
likewise は「同様に、同じように」という意味で、何かを言った相手に対して、"Likewise (for me)." と返した場合には、「私も同じ(同様・同感)です」と返事したことになります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
likewise [adverb] : (spoken) used to return someone's greeting or polite remark
例) "It's great to see you." "Likewise."

つまり、「(口語) 誰かの挨拶や丁寧な発言に返す(答える)時に使われる」。例文は、「お会いできて光栄です」「こちらこそ」。

ベンジャミンは、ロスから「あなたがいたから、私はこの分野[この世界]に入りました」と言われたことに対して、「こちらこそ」と返してしまったのですが、よく考えてみたら「こちらこそ」じゃないな、と気づいたようで、「今、Likewise. と答えてしまったけれど、実際のところは、likewise じゃないな」と、すぐさま訂正しています。
「同じように」であるためには、「君がいたから僕もこの世界に入った」というような同じ状況でなければならないわけですが、実際にはそんなことはないからね、というように、「今朝まで僕は君のことを聞いたことがなかった」と言っています。
今朝というのは、チャーリーがこの夕食会の件で連絡してきた時を指すでしょう。
hear of は「〜について(伝え)聞く」という感覚なので、「今朝まで、君のことは噂にも聞いたことなかった」、つまり、「チャーリーが君の名前を出すまで、君のことは全く知らなかった(名前も知らなかった、存在すら知らなかった)」と、はっきり説明したことになります。
二人の地位の差を考えると、当然の結果のようにも思いますが、それをわざわざ、「今朝(チャーリーが電話をくれるまで)君のことは聞いたこともなかったよ」とはっきり言われてしまうと、ロスとしてはがっかりでしょうね。
ロスに対して失礼な発言であることは気にも留めずに、ベンジャミンはしれっとした顔で、But it's nice to be nice! と言っています。
直訳すると、「ナイスであることはナイスである」ということですが、それはつまり、「人に対してナイスであること[相手に対して優しくすること、人当たりが良いようにすること]は、良いことである」と言っていることになりますね。
DVDの日本語訳では「まあ 社交辞令だ」となっていましたが、確かにそういうニュアンスで、「人に優しく対応することは悪いことじゃないだろ」のように、「実際には、Likewise. ではないのに、反射的に Likewise. と返したことは、人付き合いの面で良い行為だと思う」と言ったことになるわけですね。


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posted by Rach at 15:07| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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