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広告業界で働いているチャンドラーは、CMの仕事をゲットしたと喜んでいます。
それを聞いた俳優のジョーイは、そのCMにキャスティングしてもらうため、自分が過去に出演したCMのビデオテープをチャンドラーに渡し、「チャンドラーが気に入ったら上司に見せてくれ」と頼みます。
ですがチャンドラーは、「ジョーイには向いてない役柄なのに、ビデオを見せたら上司にバカだと思われる」と考え、ビデオを見ないまま「俺がビデオを見た後で、上司に渡したけど、上司が気に入らなかった」と返事します。
それを聞いたジョーイは、「お前、ビデオ見てないだろ!」と怒り出し、「見てないくせに、見たって言うなんて、お前は嘘つきだ!」とチャンドラーに対して怒りをあらわにします。
[Scene: Joey and Rachel's apartment. Chandler and Rachel are talking.]
ジョーイとレイチェルのアパートメント。チャンドラーとレイチェルが話している。
チャンドラー: I can't believe Joey. I hate being called a liar. (ジョーイのことが信じられないよ。嘘つき呼ばわりされるのは嫌だ。)
レイチェル: But you are a liar. (でも、あなたは嘘つきでしょ[あなたは嘘をついたんでしょ]。)
チャンドラー: What did I just say? (俺、今、何て言ったっけ?[嘘つきって言われるのは嫌だ、って言ったばかりなんだけど(聞いてなかったの?)])
(Joey comes out of his room)
ジョーイが自分の部屋から出てくる。
ジョーイ: You still here? (お前、まだここにいるのか。)
チャンドラー: Yes, and I have to say, I'm not just hurt, I'm insulted. When I tell somebody I did something-- (あぁ、そして言わせてくれ、俺はただ傷ついてるだけじゃない、侮辱されてるんだ。俺が何かしたって人に言う時には…)
ジョーイ: Ok whoah-hey... Let me just stop you right there, okay? First, you lied. Right? Then you lied about lying, okay? Then you lied about lying about lying, okay? So before you lie about lying about lying about lying about... lying abou-- (loses count and begins to count the number of 'lyings' in the air but gives up.)(yelling) Stop lying! (あぁ、おい… そこでやめてもらおうか。まず最初に、お前は嘘をついた、だろ?それからお前は嘘をついたことについて嘘をついた、だろ? それから嘘をついたことについて嘘をついたことについて嘘をついた、だろ? それでお前が嘘をついたことについて嘘をついたことについて嘘をつく前に… [数がわからなくなって、lying ということばの数を宙で数えるがあきらめる][叫びながら] 嘘をつくのはやめろ!)
チャンドラー: Why are you so sure I didn't watch this tape? (俺がこのビデオテープを見てない、ってことを、どうしてそんなに確信してるんだ?)
ジョーイ: (very angry) You wanna know wh...? You wanna know why? (goes back into his room) ([非常に怒って] どうしてか知りたい? どうしてか知りたいか? [自分の部屋に戻る])
レイチェル: Well, this is going well. (Chandler looks worried) (あぁ、これっていい感じに進んでるわね。[チャンドラーは困惑した顔をする])
ジョーイ: (comes out holding the tape) Here's how I know you didn't watch the tape, okay? (puts it into the vcr) If you had seen what was on this tape, believe me, you would have some comments. Alright, now remember, I got paid a lot of money for this and it only aired in Japan. (presses play and he appears on the TV screen and a TV commercial begins) ([そのビデオテープを手に持ちながら出てくる] お前がそのテープを見てないってことをどのようにして俺が知ったか、というのがこれさ。[ビデオデッキにそのテープを入れる] このテープに録画されているものをもしお前が見ていたとしたら、絶対に、何かしらのコメントがあるだろう。よし、覚えとけ、これに対しては高額のギャラをもらったんだ、そしてそれは日本だけで放映されたんだぞ。[再生ボタンを押すと、ジョーイがテレビスクリーンに映り、あるテレビCMが始まる])
ジョーイに何度も嘘つき呼ばわりされたことで、チャンドラーは、I hate being called a liar. と言っています。
直訳すると、「嘘つきと呼ばれることは嫌い」ということですから、まさに日本語の「嘘つき呼ばわりされるのは嫌だ」ということですね。
ですが、実際にチャンドラーは、ジョーイが出演したCMビデオテープを見ずに「見た」と嘘をついたので、嘘をついたことは事実なわけですから、レイチェルは「嘘つき呼ばわりされるのが嫌、って言うけど、あなたは実際、嘘をついたわけなんだし(しょうがないんじゃないの)」みたいに、But you are a liar. と言っています。
be 動詞の are を強調することで、「でもあなたは(実際に・本当に)嘘つきでしょ」と言っているわけですね。
それに対するチャンドラーの返事、What did I just say? を直訳すると、「俺、今、何て言った?」になりますが、これは「ついさっきの俺の発言、君は聞いてなかったの? 俺さっき〜って言ったんだけど」のようなニュアンス。
ちなみに、1つ前のエピソード、欠けたところがなく完璧になった フレンズ10-5その1 にも、What did I just say? というセリフが出てきたのですが、それと同じニュアンスということになります。
つまり、「でもやっぱりあなたは実際に嘘つきなんだし」と言ったレイチェルに対して、「俺は今、”嘘つき呼ばわりされるのは嫌だ”って言ったばっかりなのに、その直後に俺のことを嘘つきって言うわけ? そう言われるのが嫌だ、って俺が言ったの、聞いてなかったの?」と返したことになるわけですね。
実際に嘘をついたチャンドラーが嘘つき呼ばわりされるのはある意味しょうがないことなのに、チャンドラーは「実際に俺が嘘をついたかどうかに関係なく、とにかく嘘つき呼ばわりされるのが嫌なんだ」みたいに開き直った発言をしていることになるでしょう。
自分の部屋から出てきたジョーイは、チャンドラーの顔を見るのも嫌だと言いたげに、「お前、まだここにいるのか」と言っています。
チャンドラーは、「俺に一言言わせてくれ、俺はただ傷ついてるだけじゃなくて、侮辱されてるんだ」と言います。
When I tell somebody I did something-- を直訳すると、「俺が何かをした、と誰かに言う時には」というところですね。
「俺がこうした、と言えば、実際にそうしたんだ。俺は実際にそうしたから、そうしたと言ってるんだ」のように、「実際にしたことをしたと言っているんであって、決して嘘なんかついてない」と主張するニュアンスになるでしょう。
チャンドラーがそう主張しても、ジョーイはチャンドラーが嘘をついているという主張を曲げず、Let me just stop you right there, okay? と言っています。
直訳すると、「ただそこで(その時点で)、俺にお前を止めさせろ」になるでしょう。
お前のぐだぐだした言い訳はもうそこでやめてくれ、俺にストップさせろ、ということですね。
そして、チャンドラーの言い分を聞く代わりに、今度はジョーイが、チャンドラーのしたことを、First... Then... 「まず最初に… それから次に」と挙げて行くことになります。
First, you lied. Then you lied about lying. は「まず最初に、お前は嘘をついた。次にお前は嘘をついたことについて嘘をついた」ということですね。
ジョーイ的には、嘘をついたことも許せないけど、嘘をついたくせに「嘘なんかついてない」のように、「嘘をついたことについて(また)嘘をついた」ことも許せないと言っていることになります。
その後の展開は予想された通り(笑)、「嘘をついたことについて嘘をついたことについて嘘をついた、、、」と、どんどん about lying が付け足されて、文が長くなっていくことになります。
about lying を延々繋げて延ばしたジョーイは、そのうち、自分が言っていること、そして何回 about lying と言ったかがわからなくなって、自分の言った言葉の中の lying を宙で数えるようなしぐさをしています。
そして最後には、「とにかく、嘘をつくな、っての!」みたいに、いらいらした様子で、Stop lying! と叫ぶことになるのですね。
このように、同じ言葉を延々繰り返して「いつまでやってんねん」とツッコミを入れたくなるようなジョークは日本にもありますね。
例えば、漫画「パタリロ!」では、「お前は誰だ?」と聞かれた後、「誰だ?と言うお前こそ誰だ?」「誰だ?と言うお前こそ誰だ?と言うお前こそ誰だ?」というのを延々やっているネタがあったように記憶しています。
ばかばかしいながら、そのしつこさが面白いというところですね^^
チャンドラーが嘘をついた、ということを非難し続けるジョーイに、チャンドラーは、"Why are you so sure I didn't watch this tape?" と言っています。
「俺がこのビデオテープを見なかった、ということに、なぜお前はそんなに確信を持ってるんだ?」というところですね。
「どうしてそこまで自信満々に、俺がテープを見てないってことを断言するんだ?」というニュアンスになるでしょう。
そう言われたジョーイは怒りながら、「どうしてか知りたいか?」と言って、自分の部屋に戻って行きます。
その後、ジョーイは部屋からビデオテープを持って出てきて、Here's how I know you didn't watch the tape, okay? と言って、ビデオデッキ(VCR=video cassette recorder)にテープを入れます。
Here's how... は、「お前がそのテープを見なかったことを俺がどのようにして知っているかがこれだ[ここにある]」というところですね。
「これを見たら、どうしてお前が見てないことを俺が知っているかがわかる」と言っていることになるでしょう。
その次の、If you had seen what was on this tape, believe me, you would have some comments. について。
これは、If you had p.p., you would... という組み合わせで、「もしお前が(過去のあの時)〜していたなら、(今)…するだろう」のような、時制のずれがある文章になります。
「お前は見たと言うけど、もし本当にそれ[このビデオに入っているもの]を見ていたのなら、何かコメントがあるはずだ」ということですね。
その後、ビデオが始まる前に、「覚えとけ」と言って、そのビデオの内容について、先に少し説明しています。
I got paid a lot of money for this and it only aired in Japan. を直訳すると、「この(CM)のために俺は多くの金を支払われた。そしてそれは日本でのみ放映された」となり、「このCMのギャラは高額で、放映されたのは日本でだけなんだ」と言っていることになります。
日本のCMで外国人俳優を起用する場合、かなりの高額なギャラを支払っているという話はよく聞くように思いますが、このジョーイ(笑)にまで、そんなに高い出演料を払ったことになっているかと思うと、笑えてしまいますね(アメリカでのジョーイの俳優としての人気や格のリサーチなしに依頼したのか、みたいなw)。
その「日本でのみ放映されたCM」というのは、DVDなどでご覧になっていただければ一目瞭然ですが、音楽が中国風で、意味不明の漢字が表示される、というような「日本と中国のイメージがごっちゃになっている」タイプの映像となっています。
男性用口紅のCMで、青い口紅をつけたジョーイが、Ichiban, lipstick for men. と言っており、CM中も「イチバン」「サイコー」みたいな日本語を使うことで、日本感を出しているようですね。
そんな「トンデモCM」には、つっこみどころ満載なのですが、「チャンドラーが見たら何かコメントするに決まってる」という題材に、日本がらみのネタが使われたことは、ちょっと面白かったです(^^)
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2016年02月24日
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