2016年03月02日

庶民がセレブと知り合いなら フレンズ10-7その1

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シーズン10 第7話
The One With the Home Study (フィービーのウエディングプラン)
原題は「家庭調査の話」


チャンドラーとモニカの家。モニカがスプレーを使ってテーブルを拭いているところに、ジョーイが入ってきます。
ジョーイ: What's going on? (何やってんの?)
チャンドラー: Our adoption social worker is coming by today, so we are cleaning the apartment. (今日、養子縁組の調査員が来ることになってるんだ、それで俺たち、アパートメントを掃除してるんだよ。)
モニカ: (sarcastically) "We"? ([皮肉っぽく] 俺たち?)
チャンドラー: You know you don't want me to help. You can't have it both ways! (俺に手伝って欲しくないんだろ。どっちもは無理だぞ!)
ジョーイ: Hey, is this the person who decides whether or not you... get a baby? (なぁ、お前たちが子供をもらえるかどうかを決めるのは、その人なわけ?)
チャンドラー: Kind of. She's coming by to interview us and see where we live. (まあね。その人は、俺たちを面接して、俺たちが暮らしているところを見るために来るんだよ。)
モニカ: And it has to go perfectly, because if she doesn't like something about us, she can keep us off every adoption list in the state. (そして、完璧にうまくいかないといけないのよ、だって、もし私たちのことで何か気に入らなければ、その人は、州の全ての養子縁組リストから私たちを外すことができるのよ。)
ジョーイ: Hey, maybe I should stop by! She could be a soap opera fan! It's very impressive when the little people know a celebrity. (ねぇ、多分、俺が顔出すべきだよね! その人、ソープオペラ・ファンかもしれないし! 庶民がセレブを知ってると、すっごく印象いいよ!)
チャンドラー: (pointing at himself) "Little people"? ([自分自身を指さして] ”庶民”?)
ジョーイ: (pointing at himself) "Celebrity." ([自分自身を指さして] ”セレブ”)

チャンドラーとモニカは、「養子縁組で養子を取る」ことを希望しているので、adoption social worker は「養子縁組(斡旋の)調査員」というところ。
come by は「立ち寄る、やってくる」。
調査員がやってくるんで、俺たち、家の掃除をしてるとこ、とチャンドラーが答えたのを聞いて、モニカは皮肉っぽく、"We"? と言っています。
せっせと掃除しているのはモニカだけで、チャンドラーはソファに座って新聞を読んでいただけなので、それを「俺たち二人が掃除してる」みたいに言わないで欲しいわね、ということですね。

その後のセリフ、最初の方は、「君は俺に手伝って欲しくないと思ってること、自分でわかってるだろ」というニュアンス。
2番目のセリフの have it both ways は「両方とる、両立させる」という意味なので、You can't have it both ways! は、「君は両方とることはできない」→「欲張って両方とも、ってわけにはいかない」と言っていることになるでしょう。
DVDの日本語音声では、「俺が手伝ったら、怒るじゃない。なのに責めるのは、なし」となっていましたが、まさに言いたいのはそういうことで、「俺に手伝って欲しくないくせに、手伝ってないの? と君は非難するのか。手伝いを拒絶しつつ、手伝ってないことを非難するとか、それを同時にするのはナシだよ。手伝ってもらいたくないんだから、手伝ってないことに文句言わないでよ」という気持ちなわけですね。

調査員が来ると聞いてジョーイは、「お前らが子供をもらうかどうかを決めるのはその人なの?」と尋ねます。
Kind of. は「まあね。そんなところだ」というニュアンス。
その人は俺たちにインタビュー(面接)して、住んでいるところを見に来るためにここにやってくる、とチャンドラーが説明した後、モニカは「そして、完璧にうまくいかないといけないのよ」と言っています。
失敗できない理由が because 以下で述べられていますね。
前半は「もしその人が私たちについて何か好きじゃないなら(私たちについて何か気に入らないことがあれば)」。
後半の keep us off ... list は、「私たちを…のリストから離れるようにキープする」→「私たちを…のリストから外す」ですから、「彼女は、州の全ての養子縁組リストから私たちを外すことができる(外す権限がある)」と言っていることになります。
彼女に嫌われたら、州のリストから名前が消されちゃうのよ、と説明しているわけですね。

「彼女に嫌われないように頑張らなくちゃ」と思っているモニカに、ジョーイは「多分、俺が stop by すべきだよね」と言っています。
stop by は「(人の家に)立ち寄る、訪れる」という意味で、この by は今回のシーンで何度か出てきた、come by の by と同じですね。
このような by については、研究社 新英和中辞典に、以下のように説明されています。
by 【副】 [通例 come, drop, stop などを伴って] 《米口語》 他人の家に[へ]
call [stop] by 通りすがりに立ち寄る


この説明にあるように、今回出てきた come by, stop by 以外に、drop by, call by にも「立ち寄る」という意味があることがわかります。

「俺、顔出すべきだよね」と言った理由は、ジョーイによると「彼女がソープオペラ・ファンかもしれないから」。
次の It's very impressive when the little people know a celebrity. について。
この little は「つまらない、ちっぽけな、取るに足らない」というネガティブなニュアンスですね。
研究社 新英和中辞典では、great の対義語として、そういう little の意味が載っており、また、
the little=(名詞的に、複数扱い) 重要でない[権力のない]人々
という語義も出ています。
ですから、the little = the little people ということで、「重要でない人々、権力のない人々、一般大衆」という意味になります。
DVDの日本語訳では「庶民」と訳されていましたが、ジョーイが言いたいのもそういうニュアンスですね。
a celebrity はご存知、「セレブリティ、セレブ、有名人」。

ですから、impressive のセリフを直訳すると、「庶民が(ある一人の)セレブを知っていると、非常に印象的である・強い印象を与える」と言っていることになるでしょう。
庶民がセレブと知り合いなら、他の人に良い印象を持たれるよ、とジョーイは言いたいわけですね。
「彼女はソープオペラ・ファンかもしれないし」と言った直後なので、ジョーイが自分のことをセレブだと言っていること、そして「ここに顔を出して、お前らと知り合いだってことを教えてあげるよ」みたいに言っていることから、チャンドラーとモニカを庶民だと言っているのも明らかですね。
得意気に「庶民がセレブと知り合いなら、イメージ上がるよ」みたいに言うジョーイに、「俺(たち)が、little people だってか?」とチャンドラーがあきれたように言うと、ジョーイは悪びれた様子もなく、「それでセレブっていうのは俺ね」と自分を指さすことになるわけですね。


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posted by Rach at 14:13| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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