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レイチェルの家にロスがやってきます。「(娘の)エマを公園(遊び場)に連れて行こうと思ってるんだ」とロスが言った途端、レイチェルは、「信じられない」という顔をするので、ロスは驚いています。
レイチェル: Okay, look, Ross. I do not want Emma going to the playground. (いいわ、ねぇ、ロス。私はエマに公園に行って欲しくないの。)
ロス: Be-caaauuuse...? (その理由は〜?)
レイチェル: (upset) All right, well, if you must know, I had a traumatic... swing incident... when I was little. ([動揺して] いいわ、もしあなたが理由を知りたいのなら(教えてあげる)、トラウマになったブランコ事故があったの、私が小さい頃。)
ロス: Seriously? (まじで?)
レイチェル: Yes. I was 4 years old. And I was on the swing and then all of a sudden my hair got tangled in the chain. And to get me out, my mom had to-had to cut a big chunk of my hair! (crying) And it was uneven for weeks! (ええ。私が4歳の時よ。私はブランコに乗ってて、そしたら突然、私の髪の毛が鎖に絡(から)まったの。そして、私を助け出すために、ママが私の髪の毛をバッサリ切らないといけなかったのよ。[泣きながら] そして髪の毛は何週間も左右の長さが揃わない状態だったの!)
ロス: (sarcastic) And you made it through that? I wonder who's gonna play you in the movie! ([皮肉っぽく] そして君はそれを切り抜けたんだね? 映画では[映画化されたら]誰が君を演じることになるのかなぁ、って考えちゃうよ。)
レイチェル: Okay, fine! You can make fun of me. I do not want Emma going there. And I was thinking Claire Danes. (いいわ! 私をバカにすればいい。私はエマをそこには行かせたくないの。そして、(映画で私を演じるのは)クレア・デインズを考えてた。)
ロス: Look, I'm sorry to hear about your tragedy, okay? But the swings are perfectly safe. And besides, Emma loves them. You know what, you should come with us, and you'll see! (ねぇ、君の悲劇を聞いて同情するよ。でもブランコは完璧に安全なんだ。その上、エマはブランコが大好きなんだよ。ほら、僕たちと一緒に来て、君も見ればいいよ!)
レイチェル: Ross, those things go, like, 40 miles an hour! Okay? When you're... and there is that moment when you are at the top, when you just don't know if you're gonna return back to Earth! (ロス、それ(ブランコ)って、時速40マイル(時速65キロ)くらいで動くのよ! いい? 一番上に来た瞬間、その時、自分が地球に戻れるかどうかなんてわからないんだから!)
ロス: Space is filled with orbiting children. (宇宙は軌道を周回してる子供であふれてるよね。)
レイチェルは、I do not want Emma... のように、単語を一つずつ区切りながら、ゆっくり発音しています。
「エマには公園に行って欲しくない」ということを一言一句はっきりと明言している感覚ですね。
子供が公園に行くことなんて当たり前なのに、それを拒むレイチェルを見て、ロスは驚いた顔で、Because...? と言っています。
大袈裟に音を伸ばして言っているのは、レイチェルが信じられないことを言うのでその理由があるなら是非知りたい、「一体どういう理由なのかなぁ〜?」と、レイチェルが理由を述べるのを促す感じですね。
レイチェルは、「私が小さかった頃、a traumatic swing incident があった」と説明しています。
swing は動詞「揺れる」から、名詞では「ブランコ」という意味になります。
traumatic は「トラウマティック」という音からわかるように、「トラウマとなるような、精神的外傷を残すような」ということですね。
その後、「トラウマとなるようなブランコ事故」について詳しく語り始めます。
「4歳の時、ブランコに乗っていて、突然、(ブランコの)鎖に髪が絡まったの」とレイチェルは説明しています。
tangle は「〜をもつれさせる、からませる」という他動詞ですから、got tangled in the chain は「鎖の中に髪の毛がからまった状態になった」ということですね。
to get me out は「私を取り出すために」という感覚ですから、つまりは「私を助け出すために」。
そして、「ママが a big chunk of my hair をカットしなければならなかった」と続けます。
chunk は「かたまり」「かなりの量、大量・多量、たくさん」という意味なので、髪の毛の場合は「髪の毛のかなりの量」→「髪の毛をバッサリ(切った)」という感覚が近いでしょう。
そしてレイチェルは泣きながら、it つまり my hair が何週間も uneven だった、と言っています。
uneven は「不揃いな、均等でない」ですから、からまった方だけ切られたことで、髪の毛の長さが左右揃ってない状態が数週間続いた、と言っていることになりますね。
レイチェルが「トラウマになるような事故」だと言うので、大ケガでもしたのかとロスは思ったことでしょうが、実際にはケガではなく髪の毛の話だったので、ロスも拍子抜けしたでしょうね。
また「髪の毛のことでそれほどのトラウマになっている」ところも、おしゃれ好きなレイチェルらしくて面白いなと思います。
レイチェルが、「思い出すのも辛い」みたいに泣いているので、ロスはレイチェルに合わせる感じで、大袈裟に皮肉っぽく、「そして君はそれを切り抜けたんだねぇ?」と言っています。
その後の、I wonder who's gonna play you in the movie! というのが面白いですね。
直訳すると、「その映画では、誰が君を演じることになるのかなぁ、と思う」になりますね。
DVD日本語訳では、「映画化されたら、君の役は誰がやるかな?」となっていましたが、まさにそういうことで、「そんなすごい経験をしたのなら、君の映画が作れそうだね。映画になった時には、君の役は誰が演じるんだろう、って考えちゃうよ」と言っていることになります。
「映画化されそうなほどの、ものすごい経験したんだね」と、ここでもまた皮肉を言っているわけですね。
それらのセリフをロスが皮肉を込めて言っているのがわかるので、レイチェルは「いいわ、私のことをバカにすればいいわよ」と怒りながらも、「私は(絶対に)エマをそこ(公園)に行かせたくないの」と言っています。
その後、And I was thinking Claire Danes. と付け足すのが面白いですね。
これはロスが言った「映画化されたら、君の役は誰がやるんだろうね?」に対する答えで、レイチェルは「クレア・デインズが私の役をやるだろう、って私は考えてた」と言ったことになります。
クレア・デインズは、「ロミオ+ジュリエット」(原題:Romeo + Juliet)のジュリエット役などで有名な女優さんですね。
ロスが皮肉をあれこれ言ったことには怒っておきながら、「映画化したら誰がするんだろうね?」という皮肉に対しては、ちゃっかり美人女優の名前を挙げてみる、という面白さになるでしょう。
ロスは「君の悲劇を聞いて同情するよ」と言った後、「でもブランコは安全で、エマも大好きなんだ。だから一緒に来て、見たらいいよ」と誘います。
ですがレイチェルはさらに、ブランコについての問題点を挙げています。
those things go, like, 40 miles an hour! は、「それらのもの(そういうブランコってやつ)は、ほら、時速40マイルで行く(動く)のよ!」ですね。
その後、「一番上に(トップに)いる瞬間があって、その時、ブランコに乗っている人は自分が地球に戻れるかどうかわからないんだから!」と力説しています。
return back to Earth は「Earth に戻る」ということで、earth という単語には「地面」という意味もありますが、ここでの Earth は「地球」のニュアンスで使っているようです。
DVD英語字幕では、Earth のように、冠詞 the のない大文字表記で書いてありますが、このように書く場合は、「地面」ではなく「地球」を指していることになります。
レイチェルは、「時速65キロで一番上まで上がったら、地球に戻れるかどうかわからない」とブランコの危険さを大袈裟に言っている感じになりますね。
「”地球”に戻れるかどうかわからない」という表現をレイチェルが使ったことに対して、ロスもそれに合わせた皮肉を言っているのが面白いです。
Space is filled with orbiting children. の space は、地球に対する対比としての「宇宙」ですね。
orbit は「軌道」で、動詞では「軌道に乗って回る、軌道を周回する」という意味になります。
ですからロスのセリフは、「宇宙は、軌道周回中の子供で満ちている、そういう子供が宇宙にはいっぱいいる」と言っていることになります。
「そうそう、レイチェルが言うように、ブランコから飛び出して、地球に戻れない子供たちがたくさんいて、宇宙はそういう子供でいっぱいになってるよね」と現実には起こりえないことを皮肉っぽく言うことで、「地球に戻れるかどうかなんてわからない」なんて表現、大袈裟すぎるだろ、と言いたいわけですね。
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