2016年04月18日

私の勘はいつも当たる フレンズ10-10その1

このたびの熊本地震により被害を受けられた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
あの14日の大きな地震が「前震」であり、16日の地震が「本震」であったと聞き、驚きを禁じ得ません。
その後も余震が続き、不安で眠れない夜をお過ごしのことと思います。
余震が早く収まりますように、ライフラインが一刻も早く復旧しますように、そして、皆様が安心してご自宅に戻れる時が一日も早く来ますように、心よりお祈り申し上げます。


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シーズン10 第10話
The One Where Chandler Gets Caught (チャンドラー 空白の45分)
原題は「チャンドラーが見つかる話」


レイチェルとフィービーは、セントラルパークにいて、窓際のソファに座って話をしています。
フィービー: (looking outside the window) Look, there's Chandler. (he's on the street, talking to a woman) ([窓の外を見て] ねぇ見て、チャンドラーよ。[チャンドラーは通りにいて、ある女性と話している])
レイチェル: Oh. Who is the blond? She's pretty. (まぁ、あのブロンドは誰? 可愛いわね。)
フィービー: OH! He's having an affair. (あぁ! チャンドラーは浮気してるのよ。)
レイチェル: He is not having an affair! (チャンドラーは浮気なんかしないわ。)
フィービー: You know, I'm always right about these things. (ほら、こういうことって私はいつも正しいから[私の勘はいつも当たるから]。)
レイチェル: No, you're not! Last week, you thought Ross was trying to kill you! (いいえ、そんなことないわ! 先週、ロスがあなたを殺そうとしてるって、あなたは思ってたし!)
フィービー: Well, I'm sorry, but it's hard to believe that anyone would tell a story that dull just to tell it! (looking outside) See, there's something going on with them. Look! He's getting into the car with her! (あぁ、ごめんなさい、でもそれを話すためだけに、そんなに退屈な話を人が話すって考えるのは難しいから! [外を見る] ほら、あの二人の間で何かが起こってるわ。見て! 彼は彼女と一緒に車に乗り込もうとしてるわよ!)
レイチェル: Oh, that doesn't mean anything. (あぁ、そんなこと、何の意味もないわよ。)
フィービー: Oh, yeah? Well, let's see. (she takes her mobile phone) Ok, duck down. (they both get down to hide themselves. Phoebe calls Chandler) (あら、そうかしら? えーっと。[フィービーは自分の携帯を取り出す] よし、身をかがめて。[二人とも自らの姿を隠すために身をかがめる。フィービーはチャンドラーに電話する])
チャンドラー: (picking up the phone) Hello? ([電話を取って] もしもし?)
フィービー: Oh, hi Chandler. It's Phoebe. Uhm... I know that Monica is working today so... (back to Central Perk) ...I was wondering if you want to come to the movies with me and Rachel. (あぁ、はーい、チャンドラー。フィービーよ。あの… モニカが今日仕事だってわかってるんだけど、それでね… [画面がセントラルパークに戻る] …考えてたのよ、私とレイチェルと一緒に、映画に行きたいとかあなたが思うかなぁ、って。)
チャンドラー: Oh, uhm... I have to work too. Yeah, I'm stuck at the office all day. (あぁ、あの… 俺も仕事しないといけないんだ。あぁ、一日中、オフィスにいないといけないんだよ。)
フィービー: (shocked) Oh, well, it's a shame that you-that you miss the movie 'cause we were gonna see, you know, either Liar, Liar or Betrayal, or... An Affair To Remember. ([ショックを受けて] あら、まぁ、あなたが映画を見られないのは残念ね、だって私たちはこういう映画を見ようとしていたのよ、ほら、「ライアー ライアー」とか「Betrayal(裏切り)」とか「めぐり逢い」とか。)
チャンドラー: Those are all really old! (それって全部、すっごく古いぞ!)

窓の外を見たフィービーは、通りでチャンドラーを見つけます。
レイチェルが、「(チャンドラーと話してる)あの金髪の人は誰? 可愛いわね」と言うと、フィービーはいきなり、He's having an affair. と言います。
この場合の affair は、「浮気、情事」という意味ですね。
love affair とも言いますが、affair だけでも「浮気」の意味となり、have an affair with で「(人)と浮気する」になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
affair : RELATIONSHIP a secret sexual relationship between two people, when at least one of them is married to someone else
つまり、「二人の人間の間の、秘密の性的な関係、少なくとも一方が他の誰かと結婚している場合」。

「チャンドラーは浮気なんかしてないわ」とレイチェルが即座に否定すると、フィービーは、I'm always right about these things. と返します。
直訳すると、「こういう事柄に関して、私はいつも正しい」ということですね。
DVDの日本語訳では、「私の勘は当たるの」となっていましたが、まさにそういうことですね。
「こういう類のことでは、私は常に正しい、私の思ったことがいつも当たっている→「私の勘はいつも当たる」ということになります。
I'm always right と自信ありげに語ったフィービーに対して、レイチェルは、No, you're not! と否定します。
そして、先週の出来事を持ち出していますね。
you thought Ross was trying to kill you! は、「ロスがあなた(フィービー)を殺そうとしているとあなたは思った」。
you thought という過去形に、「あなたはそう思ったけど、実際には違った。それはあなたの勘違いだった」→「あなたがいつも正しい、ってことはない。実際にあなたの勘とやらは先週外れてたでしょ」という気持ちが込められています。

Well, I'm sorry は、「あぁ、ごめんね」で、「確かにそれは間違ってたわね、ごめんね」という感覚。
先週の勘は外れたことを認めた上で、「でも that 以下のことを信じるのは難しい」と言います。
それはつまり、「that 以下だとはとうてい私には思えない」というようなことですね。
that 以下の内容は、「誰かがただそれを言うためだけに、あんなに退屈な話をする」になりますので、「ただその話を言いたいためだけに、あんなに退屈な話をする人がいるなんて、私には到底思えない、そんなこと信じられない」と言っていることになるでしょう。
ただの話にしてはあまりにも退屈過ぎて、私を退屈で死にそうにさせる、退屈のあまり死んでしまうようにする意図があったに違いないわ、と言っているのですね。
「先週、ロスが私を殺そうとしたのよ」「だってあんなに退屈な話だったんだもん、ただの話にしてはあまりにも退屈過ぎて、私を殺しにかかってた、と思っても無理ないでしょ」みたいなことですね。

there's something going on with them. は「彼ら(チャンドラーと相手の女性)には今何かが起こってる」ということで、つまりは、「あの二人には何かある。何か怪しいわ」という意味。
彼女と一緒に車に乗り込もうとしている、とフィービーは騒ぎますが、レイチェルはまだ、「そんなの何の意味もないわよ」と言って、チャンドラーの浮気を信じようとはしません。
すっかり浮気を疑っているフィービーは、何か思いついた様子で、自分のバッグから携帯を取り出し、身をかがめて、と言って、外のチャンドラーから見えないように身体を下げ、チャンドラーに電話することになります。
duck down の duck は「頭をひょいと下げる・引っ込める、かがむ」。

チャンドラーが電話に出ると、フィービーは、「モニカが今日仕事なのは知ってるけど、私とレイチェルと一緒に、チャンドラーも映画に行かない?」と誘います。
I was wondering if you want to... は、「あなたが〜したかったりするかなぁ〜、って思ってたんだけど」というような、相手の希望を遠回しに尋ねるフレーズ。
それに対してチャンドラーは、「(モニカも仕事だけど)俺も(今日は)働かないといけないんだ。一日中オフィスに張り付いてるんだよ」みたいに答えます。
パークのすぐそばで、女性と車に乗っているのに、「今日は仕事でオフィスから出られない」という大嘘をついたので、フィービーはもちろん、浮気を疑っていなかったレイチェルも、驚きの表情を浮かべています。

it's a shame that you miss the movie の a shame は「残念なこと」という意味。
shame は「恥」という意味で最初に習うことが多く、Shame on you! 「恥を知れ! この恥知らず!」というフレーズも有名なので、It's a shame that を「(that 以下のことは)恥である」と訳してしまいそうになる方も多いかもしれませんので、ここは注意が必要です。
It's a shame that... で、「(that 以下のこと)は残念だ」、What a shame! で「何と残念な!」という意味で使われます。

LAAD では、
it's a shame (that) also what a shame : (spoken) used when you wish a situation was different, and you feel sad, disappointed, or angry
つまり、「ある状況が違っていたらいいのにと願い、悲しく思う、残念に思う、または怒りを覚える時に使われる」。

過去のフレンズでは、フレンズ1-8 に以下のセリフで出てきました。
シェリー: it's a shame, because you and Lowell would've made a great couple. (残念ね、だってあなたとローウェルなら、素敵なカップルになっただろうのに。)

you miss the movie の miss は「〜を見逃す」ですから、「仕事のせいで、私たちと一緒に映画に行けなくて、その映画を見逃して(見そこねて)しまう」ということ。
そして、「私たちこういう映画を見ようとしていたのよ」と言って挙げた3つのタイトルは、英語の原題を見ても何となくイメージできるように、浮気をしているらしいチャンドラーに対して、「嘘、裏切り、浮気」を匂わせるタイトルの映画ばかりを挙げていることになります。
それぞれの映画の情報を参考までに挙げておくと、
Liar, Liar は邦題「ライアー ライアー」。1997年の映画。ジム・キャリー主演。
Betrayal は、1983年の映画(邦題はない模様)。ジェレミー・アイアンズ、ベン・キングスレー主演。
An Affair To Remember は、邦題「めぐり逢い」。1957年の映画。ケーリー・グラント、デボラ・カー主演。
これらの映画については、映画の内容がどういうものかわからなくても、浮気と関係ありそうな単語がタイトルに入っている映画を挙げていることがわかればそれでオッケーということですね。

その映画のタイトルを聞いたチャンドラーは、「それってものすごく古い映画じゃん」と返しています。
「ライアー ライアー」は比較的新しいものの、他は確かに古いので、「今から見に行く映画にしては、どれもこれも過去の作品ばっかじゃん」と言ったことになります。
フィービーが、「チャンドラー不倫疑惑」を持っているために、その手のタイトルの作品ばかりを挙げたことに、チャンドラーは全く気づいていないことがよくわかりますね。


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posted by Rach at 14:24| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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