2016年05月25日

ひとはちまるまる軍隊式時間 フレンズ10-12その1

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シーズン10 第12話
The One With Phoebe's Wedding (フィービー 夢のブルー・ウエディング)
原題は「フィービーの結婚式の話」


明日はフィービーとマイクの結婚式。
セントラルパークで、フィービーとジョーイが話している時、電話が鳴ります。
フィービー: (her mobile phone rings) Oh, it's my wedding planner. She's driving me crazy! (she answers) Hello? Hey, okay, stop screaming! Ok? So, halibut. All right, so salmon. Either way. I don't-I don't-- It doesn't matter to me! ([彼女の携帯電話が鳴る] あぁ、私のウェディング・プランナーよ。彼女は私をイライラさせるの! [相手の電話に答える] もしもし? ええ、いいわ、叫ぶのをやめて! いい? じゃあ、オヒョウ(カレイに似た魚)で。いいわ、じゃあ、サーモンで。どっちでもいいわ。私は、私は… 私にはどうでもいいのよ!)
モニカ: (she enters with a headset on and she's speaking into the microphone) Well, it matters to me! ([頭にヘッドセットを付けて入ってくる。マイクロフォンに向かってしゃべっている] あぁ、私には大事なことなのよ!)
フィービー: Well, I don't care. So you pick! (私はどうでもいいわ。だからあなたが選んで!)
モニカ: Did you just hang up on me? (she hangs up too) All right, look, I need you at the rehearsal dinner tonight at 1800 hours. (あなた、私の電話を今、切った? [モニカも電話を切る] いいわ、ねぇ、今夜のリハーサル・ディナー、1800(ひとはちまるまる)時には、いてね。)
フィービー: Uh-uh. Okay. What time is that? (あぁ。わかった。今のは何時なの?)
モニカ: You don't know military time? (あなた、軍隊(式)時間を知らないの?)
フィービー: Why, I must have been in missile training the day they taught that. (あら、教官がそれを教えた日、私はミサイル訓練をしていたに違いないわ。)
モニカ: Just subtract 12. (ただ、12を引けばいいのよ。)
フィービー: Okay, so... 1800 minus 12 is... one thousand, seven hundred and eighty eight-- (わかった、じゃあ… 1800マイナス12 は… 1788で…)
モニカ: (screaming) Six o'clock! ([叫びながら]6時よ!)
フィービー: Okay. (あ、そう。)

携帯電話に出たフィービーは、「(電話の相手は)私のウェディング・プランナーよ」と言って、「彼女は私をイライラさせるの!」と言っています。
そのプランナーが電話の向こうで叫んでいることが、stop screaming! 「叫ぶのをやめて!」というフィービーの言葉からもわかりますね。
halibut は「オヒョウ」というカレイに似た魚ですが、この単語がわからなくても、「じゃあ、ハリバット。いいわ、じゃあ、サーモン。どっちでもいい」というセリフから、サーモンと比較されるような魚の名前であることが想像できれば十分でしょう。

「料理の魚が何かなんて、私にはどうでもいいの!」とフィービーが言うと、ト書きにあるように、頭にヘッドセットをつけたモニカがセントラルパークに入ってきて、モニカがマイクに向かってしゃべっているところから、フィービーの電話の相手=フィービーのウェディング・プランナーがモニカである、ということがわかる仕組みです。
まぁ、モニカが姿を見せる前でも、「(そのプランナーは)叫んでいて、料理にこだわっている」という点から、モニカであると想像することは可能でしたが、頭にヘッドセットをつけている、というその姿には、笑ってしまった人も多いでしょうね。

「魚なんてどっちでもいいから、あなたが選んでよ!」とフィービーがイライラしたように言うと、モニカは「あなた、今、私の電話を切ったわね」と言って、モニカも電話を切ります。
次の、I need you at the rehearsal dinner tonight at 1800 hours. という表現が面白いですね。
「今夜のリハーサル・ディナーには、1800 hours にあなたが必要である」→「1800 hours にはあなたにいて欲しい(必ず来ておいて欲しい)」と言っていることになります。
リハーサル・ディナーは、フレンズ4-24 にも出てきましたが、「結婚式の前日に親しい人を招く夕食」のこと。
午後6時を18時のように24時間表記で言う感覚は、日本では一般的ですが、アメリカではそのように24時間で表現することはあまりない、と聞いたことがあります。
さらには、今回のモニカのセリフでは、18時のことを 1800 hours と言っていて、それを英語で読み上げる際にモニカは、eighteen hundred hours と発音しています。
「千八百時間」という感覚ですから、日本語の「18時」よりもさらに特殊な言い方であることがわかりますね。

それを聞いたフィービーが、1800 時って何時? と尋ねると、モニカは「軍隊(式)時間(military time)を、あなた知らないの?」とあきれたように言います。
18時を 1800 のように言うのは、厳密な感じが出ますし、確かに軍隊っぽい響きを感じますね。
結婚式プランナーという、女の子の夢を叶えるファンシーな仕事をしているはずなのに、巨大なイベントを仕切っているディレクターみたいにヘッドセットを着用して、まるで鬼軍曹のような軍人っぽい口調で言っている、というギャップの面白さになるでしょう。
1800 hours のニュアンスを日本語で出そうとすると、「ひとはちまるまる」みたいな感じになるかな、と思います。
(ちょっと脱線しますが)「宇宙戦艦ヤマト2199」でも、0=まる、1=ひと、2=ふた、、のような言い回しが使われていましたが、それは海上自衛隊で実際に使われている表現(元々は旧日本海軍で使われていたもの)に合わせた、とのことでした。

1800 みたいな、軍隊式の時間の呼び方を知らないの? と言われたフィービーの返しが、また面白いですね。
Why, I must have been in missile training the day they taught that. を直訳すると、「あら、彼らがそれ(そういう時間の呼び方)を教えた日、私は、ミサイル訓練にいたに違いない」になります。
「軍隊式呼び方を知らないの?」と言われれば、普通の女の子なら、「軍隊にいたことないのに、知ってるわけないじゃん?」と返すところでしょうが、「軍隊での決まりを当然知っているもの」のように言ったモニカに対する皮肉として、「時間の呼び方を教官が教えていた時、私はミサイル訓練という別のことをやっていたから、その時間の呼び方を教わることはなかった」みたいに、さも自分が軍隊経験者であるかのように言ってみせた、ということですね。

subtract は「〜を減じる、引く、差し引く」ですから、Just subtract 12. は「ただ12を引いて[引けばいい]」。
24時間表記から12時間引けば、午後何時かがわかるので、その計算方法をモニカは説明しているのですが、それに対してのフィービーの大ボケな回答に、また笑ってしまいます。
時間が 1800 と言えば、18:00=18時00分、であることは想像できそうなところですが、12を引けと言われたフィービーは、ご丁寧にも 1800(千八百)という4桁の数字から、12を引いて、それで、1788 になってしまった、、というオチです。
それで、「ボケるのもいい加減にしてよ!」みたいに、「6時よ!」とモニカが叫ぶことになるわけですね。


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posted by Rach at 19:20| Comment(2) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
昨日、ブログで南谷さんの本を紹介させていただきました。
本を読ませていただいてから、南谷さんの提唱されている方法でドラマを見ています。
最初は「完全5段階」で見ていたのですが、少し端折りたくなり、でも「はしょる3段階」までは端折りたくなく、「完全5段階」の4段階目(日本語音声 + 英語字幕)を省略した「少しはしょる4段階」を試しているところです。徐々に理解度が上がっていく3段階目までの過程は端折りたくなく、もちろん5段階目をはしょるわけにもいかないので、消去法的に4段階目をはしょる結果になりました。と僕は考えているのですが、南谷さんは「完全5段階」から1つだけをはしょるとしたら、どれを端折りますか?(どれが一番重要度が低いと思いますか?)
ご意見いただけると幸いです^_^
Posted by タタ at 2016年05月26日 19:23
タタさんへ
はじめまして。コメントありがとうございます。
そして、拙著をお買い上げ下さった上に、貴ブログで素敵にご紹介いただけたこと、とても光栄で嬉しいです。ありがとうございます!

私は「はしょる3段階」がベストだと思っているのですが、「徐々に理解度が上がっていく3段階目までの過程は端折りたくなく」という風に感じておられるのであれば、今、実行しておられるような「5段階の第4段階(日本語音声+英語字幕)を省く」という方法が良いと私も思います。

最終段階で「英語音声+英語字幕」で確認する段階があるので、それと同じ状態の第2段階の「英語音声+英語字幕」を省く方法もありますが、この段階を踏むことで「音だけではわからなかったものが、文字で確認するとわかる、という感覚を得られる」効果があり、タタさんが実際にその効果を体感して下さっているご様子なので、そこを省いてしまうのは、もったいない気がしますしね(^^)

「同じものを、音声や字幕をいろいろ切り替えて見てみる」ということは、結構めんどくさい(笑)ことなのですが、拙著を読んだ後、実際にこの方法を試していただけたこと、本当に嬉しく思っております。
「デス妻」も、英語学習教材として学びがいのあるセリフが多いですよね。どうかこれからも楽しく続けていただければ幸いです。

温かいコメント、そして貴ブログでの素敵な紹介記事、本当にありがとうございました!(^^)
Posted by Rach at 2016年05月27日 15:59
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