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新郎新婦が揃ったところで、結婚式が始まります。
(司祭役の)ジョーイ: Friends. Family. Dog. Thank you all for being here to witness this blessed event. The cold has now spread to my special place... so I'm gonna do the short version of this. Phoebe and Mike are perfect for each other. And I know I speak for every one here... when I wish them a lifetime of happiness. Who has the rings? (友人。家族。犬。この祝い事に立ち会うため、みんながここに集ってくれてありがとう。寒さが今、俺の特別な場所に及んできたので…短縮バージョンでさせてもらいます。フィービーとマイクはお互いにとって完璧な(お似合いの)存在です。ここにいるみんなを代表して言わせてもらいます、彼らが生涯幸せであらんことを。指輪を持ってるのは誰?)
(one of the groomsmen gives the rings to Joey)
グルームズマンの一人がジョーイに指輪を渡す。
ジョーイ: (whispering to Phoebe) Okay. ([フィービーにささやく] いいよ。)
フィービー: When I was growing up, I didn't have a normal mom and dad, or a regular family like everybody else. And I always knew that something was missing. But now I'm standing here today, knowing that I have everything I'm ever gonna need. You are my family. (She puts the ring on Mikes finger) (私が子供の頃、他のみんなのようには、普通のママやパパ、普通の家族が私にはいなかった。だから私はいつもわかってたの、何かが欠けてる、って。でも今、私は今日ここに立っている、私に必要になる全てを私は持っているってことを知りながら。あなたは私の家族よ。[フィービーはマイクの指に指輪をはめる])
ジョーイが司祭役として言葉を述べています。
集まっている人々に、「友人、家族」と語りかけるのは普通ですが、その後、マイクの犬チャピーを抱いているロスの方を向いて、Dog. と呼び掛けるのが面白いですね。
witness は事件、事故の話だと「目撃する、証言する」という意味で使われますが、結婚式の場合だと「証人として立ち会う」というニュアンスになります。
blessed event は「神に祝福されたイベント」ですから、「おめでた(い出来事)、祝い事」というところ。
spread は「広がる、延びる、及ぶ」ですから、The cold has now spread to my special place. は「寒さが今や、俺の特別な場所に及んできた」になるでしょう。
「俺の大事なところにまで寒さがしみ込んできた」みたいなことで、寒い中、長時間の式をするのは耐えられそうにないから、「これの短いバージョンをするよ」→「短縮バージョンで式を行うよ」と言うことになります。
Phoebe and Mike are perfect for each other. は「お互いにとって完璧である」→「ぴったりである、最高にお似合いである」。
そして、「ここにいるみんなを代表して、二人が生涯幸せであることを祈る」と司祭らしい挨拶をして、指輪の交換に進みます。
促されたフィービーは、マイクに指輪をはめる前に、今の自分の気持ちを述べていますね。
自分が子供の頃、他のみんなのように、私には a normal mom and dad, or a regular family はいなかった、と言っています。
a (normal) mom and dad のように、mom and dad に不定冠詞の a がついた形になっているので、「1人のママと1人のパパ」ではなく、「ママとパパ」を「組み合わせ、セット」として1つと数えている感覚になるでしょう。
「ノーマルな”ママとパパ”(っていう両親)」が私にはいなかった、ということですね。
その後、a regular family もいなかった、と続けていますが、これは複雑な家庭に育ったフィービーの境遇をよく表していますね。
親に関しては、パパは子供を捨てて家出、ママはフィービーが若い頃に自殺、養父は刑務所、また、フィービーを生んだ実母のフィービー・シニアという人もいました。
双子の姉アースラは邪悪な人なので疎遠、家出したパパの息子でありフィービーにとっては腹違いの弟であるフランク・ジュニアなど、家族に当たる人間は何人もいるのですが、一般的に想像されるようなごく普通の両親、家族というのが私にはいなかった、と言っていることになります。
normal も regular も「普通の、標準の」を意味する言葉ですが、同じ単語を使うのではなく、少し違った単語を用いているのが、英語っぽいところです。
(弟のフランクは結構最近のエピソード、フレンズ10-2 に登場していたので、彼くらいは結婚式に出席していても良さそうなのですが、、 ファイナルシーズンは話数が少なく、ちょっと駆け足気味なので、今回の結婚式でまた彼を登場させるのは難しかったのでしょうね)
I always knew that something was missing. は「(私には)何かが欠けてるってことを、私はいつも知っていた」。
But now I'm standing here today, knowing that... は、「でも今、私は今日ここに立っている、that 以下であることを知りながら」という分詞構文。
何を知っているかについては、「私が(これから)必要になる全てを私は(今)持っているということ」になります。
その「これからの私に必要なもので、私が今持っているもの」として、「あなたは私の家族よ」と言って、フィービーはマイクに指輪をはめることになります。
好きな者同士が結婚する、ということ以外に、フィービーにとっては初めて「普通に家族と呼べる存在ができた」ことが嬉しい、というのが、彼女の言葉から感じ取れるように思います。
フレンズは基本的にはコメディですが、プロポーズや結婚式などの大事な場面では、あまりおちゃらけることなく、相手に素直な気持ちを伝えるシーンも多く、そういうところがまた、フレンズという作品の魅力なのでしょうね。
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>あまりおちゃらけることなく、相手に素直な気持ちを伝えるシーンも多く、
>そういうところがまた、フレンズという作品の魅力なのでしょうね。
現在シーズン1第6話「迷えるチャンドラー」を視聴しているところですが、
チャンドラーが結局オーロラを振ったというところも意外というか
「チャンドラー君、君っておちゃらけばかりじゃないのね」
って思わせてくれ、今回Rachさんが仰るところと一脈通じると感じました。(^^)
では。
コメントありがとうございます。
フレンズ1-6 も面白いですよね。まだ初期の頃のエピソードで、キャラが固まっていない時期ではありますが、1-6 のチャンドラーの葛藤は、「今が楽しければそれでいいじゃん」だけではないキャラクターの奥深さが感じられた気がします。
コメディだからと言って、ただ笑いを取るだけのおふざけに終始していたら、シーズンもこんなに長く続かなかったのだろうと思います。ところどころ感動させたり考えさせたりするシーンが出てくるのが、フレンズの魅力ですよね(^^)