2016年06月17日

ドクターも病気になるんだよ フレンズ10-13その4

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レイチェルのパパが心臓発作で入院し、レイチェルとロスがそのお見舞いに行ってきた日の夜。
グリーン家の実家でレイチェルの部屋にいることを、「レイチェル・グリーンの部屋にいるなんて信じられない」と感動した様子で話すロスを見て、
レイチェル: Okay, I gotta tell ya, it's really weird when you use my whole name. (いいわ、これだけは言わせてね、あなたが私のフルネームを使うのって、すっごく変な感じよ。)
ロス: Sorry. (Rachel sits on her bed) You okay? (ごめん。[レイチェルは自分のベッドの上に座る] 大丈夫?)
レイチェル: Yeah. (えぇ。)
ロス: Yeah, you had a rough day, huh? (あぁ、大変な一日だったよね?)
レイチェル: Yeah. Just so weird seeing him like that, you know? I mean, he is a doctor. You don't expect doctors to get sick! (えぇ。パパがあんな風になってるのを見るのは、すごく変な感じなのよ。だって、パパはお医者さんよ。医者が病気になるなんて思わないでしょ。)
ロス: But we do! (pause) He's gonna be okay, Rach! (でも、(ドクターの)僕たちも病気にはなるんだよね! [間があって] パパは大丈夫だよ、レイチェル!)

Rachel Green's room を連呼するので、レイチェルはあきれたように、「あなたが私のフルネームを使うのはほんとに変な感じ」と言っています。
恋人同士だったこともあり、今でも父親のお見舞いに付き添ってもらうほどの親友なのに、いちいち「レイチェル・グリーン」と大袈裟に呼ばれたら変な感じがしちゃうじゃない、と言っているわけですね。
ロスはもちろん恋人時代に、レイチェルの家にも部屋にも出入りしていましたが、こうして実家のレイチェルの部屋、自分が学生時代ずっと憧れていたその当時のレイチェルの部屋にこうして足を踏み入れたことに感動している様子が、Rachel Green's room という表現によく表れていると思います。
「”あの”レイチェル・グリーンの部屋に僕はいるんだ!」という感動ですね。

その後、疲れたようにベッドに座るレイチェルを見て、ロスは「大変な一日だったよね」と優しくねぎらいの言葉をかけています。
するとレイチェルは、「パパがあんな様子なのを見るのはただすごく変な感じなの」と言っています。
その後、I mean 「つまり、私が言いたいのは」と続けて、その内容をさらに具体的に言っていますね。
何が変かという内容を直訳すると、「パパは医者だ。(人は誰も)医者(たち)が病気になるとは予期・予想しない[思わない]」ということですね。
You don't の you は、一般的な人を指し、「誰も医者が病気するなんて思わないでしょ」と言っている感覚になります。
「パパが病気になっちゃうなんて、、 パパは(病気を治す側の)お医者さんなのに、、」ということをレイチェルは言いたいわけですね。

そんな風にレイチェルは、みんなが思うであろうことを口にしたわけですが、それに対してのロスの返事 But we do! は、注意を向けるのを怠ってしまいそうになるほどの短く簡単な文章ですが、ここが笑いのポイントになっています。
But we do! は、前文を受けて省略されていますが、省略せずに完全な文にすると、"But we, doctors, get sick." ということになるでしょう。
we と複数形になっているのは、その前の文章の複数形である doctors を言い換えているわけですが、その言い換えが容易に想像されるのは、ロスが「自分も博士号を持った博士(doctor)である」ということを、何かにつけて自慢げによく持ち出すからですね。

ブログの解説記事では飛ばしてしまったのですが、実際に今回のエピソードの中でも、医者であるドクター・グリーンに関連付けて、自分もドクターだとアピールするシーンがありました。
パパのお見舞いのため、病院にやってきた時のシーンで、
レイチェル: (stopping a nurse who's coming out of a room) Hi. uhm, excuse me, I'm here to see my father. My name is Rachel Green. ([ある部屋から出てきた看護師を止めて] こんにちは。あの、すみません、父に会いに来たんです。私の名前はレイチェル・グリーンです。)
ロス: And I'm Dr. Ross Geller. (そして、僕はドクター・ロス・ゲラー[ロス・ゲラー博士]です。)
レイチェル: Ross, please, this is a hospital, okay? That actually means something here. (ロス、お願いよ、ここは病院なのよ。今の(ドクター・ゲラーって名前)は、ここでは、あるものを意味するのよ。)

普通に「ロス・ゲラーです」と名乗ればいいものを、わざわざ「ドクター」って付けたりして、、 ここは病院なんだから、ドクターと言えば医者に聞こえちゃうでしょ、医者に間違われたくてそんなこと言ってるの? みたいなことを、レイチェルは言いたいわけですね。

そのように、今回のエピソードで既に「僕もドクター」ネタを使っていることもあって、ここで、「ドクターが病気するなんて誰も思わないわよね?」と言ったレイチェルに対して、「僕もドクターだけど、ドクターでも病気ってしちゃうものなんだよね。ドクターだから病気しない、ってことはないんだよね」と言ってみせたジョークになります。

DVDの日本語訳も、「だって、本人が医者なのに。ドクターが病気になるなんて、思わないでしょう?」「僕もドクターだけど」のように訳されていました。
「医者」という訳語を途中から「ドクター」に変えたのは、ドクターは医者も博士も意味する、というダブルミーニングのジョークをはっきりさせるためですね。

「いやぁ、僕たちは(ドクターだと言ってもやっぱり)病気にはなるんだよねぇ」と神妙な顔で言ってみせたことで、観客からも笑いが起きています。
こんな時に冗談を言うなんて、というように、レイチェルがムッとした顔をしたので、「パパは大丈夫だよ」と付け足すことになりますが、ロスお約束のドクターネタがうまくハマった瞬間だと言えるでしょうね。


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posted by Rach at 16:25| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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