2016年06月20日

君の弱みに付け込んでる気がする フレンズ10-13その5

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


レイチェルのパパが心臓発作で入院し、レイチェルとロスはお見舞いに行きます。
その後、レイチェルの実家に戻ってきた二人ですが、レイチェルはロスに、"I just don't want to be alone tonight. 「今夜は一人でいたくないの」と言い、ロスもそれを受け入れ、ベッドに座ってレイチェルをハグしてあげています。
するとレイチェルが、ロスをじっと見つめた後、ロスにキスしようとするので、ロスはそれをかわします。
それでもまだキスしようとするレイチェルに対し、ロスが立ち上がったため、レイチェルはベッドの上で転んでしまうことになり、、
ロス: No, Rach! I'm sorry, I just don't think this, this, this is a good idea. (だめだよ、レイチェル! 悪いけど、こういうのはよくないと思うんだ。)
レイチェル: Wait, we won't know that until we do it, will we? (待って、やってみるまではそんなこと[いいか悪いかなんて]わからないでしょう?)
ロス: No, look-- uh. You are upset about your father and you're feeling vulnerable and I just don't feel it would be right. I feel like I'd be, you know, taking advantage of you. (違うんだ、ねぇ。君はパパのことで動揺してて、気持ちが弱くなってる。だから、よくないと思うんだよ。君の弱みに付け込んでるって気がするんだ。)
レイチェル: What--? Taking advantage? I am giving you the advantage. Enjoy! (何ですって? 弱みに付け込む? 私はあなたに弱みを差し出してるのよ。楽しんでよ!)
ロス: Look, I'm sure it would be great, but I-I think one of us has to be thinking clearly. So I'm gonna go! (ねぇ、それが最高なのは間違いないと思うけど、でも、僕たちの一人は[どちらかは]よく考えないといけないと思うんだ。だから、僕は行くよ[帰るよ]!)
レイチェル: Wow. Okay. (わぉ。わかったわ。)
ロス: I'll see you in the morning. (he leaves) (また明日。[ロスは立ち去る])
レイチェル: Mhm-mh! (んーん。)
ロス: (outside her room, talking by himself) Haven't had sex in four months. I should get a medal for that! ([レイチェルの部屋の外で、独り言を言いながら] (僕は)4か月もエッチしてないんだぞ。今のでメダルをもらうべきだよ[今のは表彰ものだよ]!)

ロスが「こういうのは良くないと思うんだ」と言うと、レイチェルは、Wait, we won't know that until we do it, will we? と返します。
ロスがいう this とは、「レイチェルとキスをして、そのままベッドインしてしまう(エッチしてしまう)こと」を指しています。
そしてレイチェルの方は、「私たちがそれをするまでは、そんなことはわからないでしょう?」と言っていることになりますね。
「これからしようとしている行為が良いことか悪いことかなんて、やってみないとわからない」→「実際にしてみたら、良かった! って結果になるかもしれないわよ」みたいなことですね。

それに対してロスは、「僕が言いたいのはそういうことじゃなくて」というようにレイチェルの発言を No. で否定してから、「君はパパのことで動揺してて、気持ちが不安になってる。だから、それが正しいことだとは思えないんだよ」と説明しています。
vulnerable は「傷つきやすい、(感情的に)弱い」という意味。
君が誘ってきたとしても、パパのことで君の心が弱くなってる時にそういうことをするのは良くないことだと思う、と言っていることになります。

その後、さらに「良くないと思う理由」について述べていますね。
take advantage of は「(好機)を利用する」という意味ですが、特に人間関係においては「相手をうまく(巧みに・好きなように)利用する」ということから、「人の弱みにつけこむ」という意味で使われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
take advantage of somebody/something : to treat someone unfairly to get what you want, especially someone who is generous or easily persuaded
つまり、「自分が欲しいものを得るために、人を不当に扱うこと、特に寛大で、簡単に説き伏せられる人を」。
要は、「自分の目的のために、騙されやすい人を、自分のいいように扱う」みたいなことですね。

「レイチェルはパパのことで動揺して、心が弱くなってるから、そんな時にエッチしたりするのは、君の弱みに付け込むみたいな気がして嫌なんだ」と言っていることになりますが、それに対してのレイチェルの返事に笑ってしまいますね。
まずは、「何? 弱みに付け込むですって?」とあきれたように言った後、「私はあなたに the advantage を与えてる[差し出してる]のよ。(だからそれを)エンジョイしてよ!」と言っています。
名詞 advantage は「有利(な点)、好都合」ですから、「あなたにとって有利なことを私はあなたに差し出してるのよ」と言っていることになるので、レイチェル側としては「私はあなたに(あなたが有利に利用できる)弱みを差し出してるのよ」と言っていることになります。
手を広げて、どうぞ、みたいなジェスチャーをしていますが、「私の方がいい、って言ってるんだから、あなたの方が気にするなんておかしいわ」という気持ちなわけですね。

I'm sure it would be great は、「(もしそういうことをすることになったら)それ(君とのエッチ)は最高だろうと確信する[最高なのは間違いないと思う]」。
その後、but を続けて、「でも、僕たちのうちの一人は、よく考える必要があると思う」と言います。
この場合の clear は「(頭脳・思考などが)明晰な・明瞭な」という感覚で、think clearly は「明晰に・明瞭に考える」ということ。
一時の感情ではなく、しっかり思考を働かせて正しい判断をする必要がある、ということですね。
So I'm gonna go! 「だから僕は帰るね!」というのは、「レイチェルは今、正しい判断ができる状態じゃない。だからもう一人の僕の方が冷静に考えて正しい判断をしなくちゃいけない。その僕が判断した結果、僕たちはエッチをすべきではないから、誘ってる君の前から僕は消えるね」と言っていることになります。
そこまで言われてしまうと、レイチェルもそれ以上は誘えなくなり、残念そうに「わかったわ」と言います。

「また明日の朝ね」と挨拶してロスが部屋を出て行った後、ロスは部屋の外で独り言を言っています。
Haven't had sex in four months. は、I haven't had... ということで、「4ヶ月、僕はエッチしてない」という「経験」(笑)を表す現在完了形ですね。
I should get a medal for that! は、「僕はそのことに対してメダルをゲットすべきだ」ということですから、「メダルをもらう、表彰される」べきだということ。
「僕は4ヶ月もエッチがごぶさただったのに、レイチェルの気持ちを考えて、感情的に行動していたレイチェルの誘いを冷静にきっぱり断ったんだから、表彰されてもいいくらいだよね」と言っていることになります。

ちなみに、同じく a medal を使った表現で、deserve a medal というフレーズもあります。
LAAD では、
somebody deserves a medal : (humorous) used to say that you admire the way someone has dealt with a difficult situation
例) His wife deserves a medal for her patience.

つまり、「(主語)がメダルに値する・メダルにふさわしい」という表現は、「(ユーモラスな表現) 誰かが困難な状況を処理した方法を称賛することを言うために使われる」。例文は、「彼の妻は、その忍耐・辛抱が称賛されるべきだ」。

(should) get a medal for 「〜のことでメダルをもらう(べき)」と、deserve a medal for 「〜のことでメダルに値する」のどちらもが、直訳しても意味がわかりやすいフレーズだと言えるでしょう。
ロスのセリフも「今の僕の行動は表彰ものだよ」と言っているわけですが、独り言とはいえ「4ヶ月ごぶさた」みたいな自虐的なことを盛り込んでいるところに、コメディの面白さが出ているわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:34| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。