2016年06月24日

終身在職権が学界で何を意味するか フレンズ10-14その1

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シーズン10 第14話
The One With Princess Consuela (レイチェルの華麗なる転身)
原題は「プリンセス・コンスエラの話」


チャンドラーとモニカの家で、チャンドラー&モニカ夫婦と、新婚のフィービー&マイク夫婦が、4人でディナーを食べているところ。
ロス: (entering) Hey, you guys, I have great news. ([入ってきて] やぁ、みんな、すごいニュースがあるんだ。)
モニカ: Ross, we're kind of in the middle of dinner here. (ロス、私たち、(今)ここで、ディナーの最中(って感じ)なんだけど。)
ロス: Oh, well, er, I already ate, but sure! (they all look at each other when Ross grabs a plate) Guess what happened at work today. (あぁ、そう、僕はもう食べたけど、でも、いいさ! [ロスが皿を掴むと、みんなは(ロスの行為にあきれたように)お互いを見る] 今日、職場で何が起こったと思う?)
チャンドラー: A dinosaur died a million years ago? (恐竜が 100万年前に死んだとか?)
ロス: Try 65 million years ago. And then try: sssshhhhhh.... My tenure review board met today, and I hear it's looking really good. (どうせなら、6500万年前って言ってみてよ。そう言ってからこうしてね、シーッ! 僕の終身在職権の審査委員会が今日開かれたんだ。そして、すごくいい感じだって聞いてるんだよ。)
フィービー: Wow! (わぉ!)
ロス: Yeah. Do you have any idea what this means in academic circles, huh? I am gonna get laid. (そうなんだ。このことが学界で何を意味するか[学界においてどんな意味があるか]わかる? 僕、抱かれちゃうよ![モテモテになっちゃうよ!])

2組の夫婦で楽しく夕食をとっているところに、ロスが入ってきたので、モニカは「ロス、私たち、ディナーの最中なんだけど」と言います。
そのモニカの表情から、「4人で楽しくしているところだから、どうか邪魔しないで」という気持ちが感じられますね。
ですが、ロスはそのモニカの意図に全く気付かない様子で、「僕はもうすでに(夕食を)食べたけど、でも、いいさ!」と言って、お皿を一枚手に取り、フィービーとチャンドラーの間に座って、夕食のテーブルに加わることになります。
みんなはそのロスの言動に、あきれて顔を見合わせていますね。

ロスが「職場で今日、何があったと思う?と尋ねたことを受けて、チャンドラーは、A dinosaur died a million years ago? と言っています。
「恐竜が、100万年前に死んだ?」ということですから、「そのグレイトなニュースって、大昔に恐竜が死んだ、とかそういう話?」と冗談っぽく返したことになります。
それに対するロスの返事が面白いですね。
基本的な形は、Try A. And then try B. で、直訳すると、「A にトライしてみて。そしてそれから B にトライしてみて」というところ。
A は「6500万年前」で、B は「シーッ!」と静かにすることを指しています。
これは、チャンドラーが「100万年前」と言ったことに対して、「恐竜が死んだ、という話をするつもりなら、100万年前じゃなくて、6500万年前が正しいから、どうせジョークを言うなら、正しい数字の 6500万年前、って言ってみてよ」と言った感覚になります。
「100万年じゃなくて、6500万年前って言ってみて。それからその後、シーッ!ってしてて」というところで、「数字はとりあえず訂正してもらうとして、その後は、そんなくだらないこと言わずに黙ってろ」と言ったことになります。
DVDの日本語訳(音声)も「それを言うなら、6500万年前だし」となっていましたが、まさにそういうニュアンスですね。
「恐竜ネタでからかうつもりなら、情報は間違えないでよね」というところでしょう。

その後ロスは、a great news の内容を語ります。
tenure は、「(大学教授などの)終身在職権」のこと。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
tenure : the right to stay permanentaly in a teaching job
例) It's become much more difficult to get tenure at the university.

つまり、「教職に永久にとどまる(ことができる)権利」。例文は、「大学で終身在職権を得ることは、ずっと難しくなってきた」。

review は「批評、書評」という意味でよく出てきますが、ここでは「検査、審査、精査」のような意味で、review board は「審査(委員)会」になります。
met は自動詞 meet 「(集会・会議などが)開かれる」の過去形。

I hear it's looking really good. を直訳すると、「僕は聞く、それが本当に良さそうに見えてるって」なので、「聞くところによると、(僕の終身在職権については)良い感じで進んでるらしい」ということですね。

academic circles は「アカデミックな領域」なので「学者の世界、学界」。
「終身在職権を得るってことは、学界でどんな意味があるかわかる?」と尋ねた後、「僕は、get laid しちゃうよ」と、laid を特に強く発音して言っています。
get laid の laid は、他動詞 lay 「(人)を横たえる」の過去分詞形なので、直訳すると「寝かされる」という意味になります。
そこから、俗語で「抱かれる」「エッチする」という意味になるのですね。
「寝かされる」という言葉からは、もっぱら女性が主語のイメージが浮かびますが、今回のロスのように、男性を主語として使うこともできます。
I am gonna get laid. は、「僕は抱かれちゃうよ、エッチすることになっちゃうよ」→「モテモテになるよ」ということですね。

上でご紹介したロングマンの例文にも、「大学で終身在職権を得ることは、ずっと難しくなってきた」とあったように、実際にその権利を貰えることはとても名誉なことなのでしょう。
「それが学界でどういう意味があるかわかる?」と言ったので、何かしらアカデミックな話になるのかと思いきや、みんなにもわかりやすい「女にモテる」という話だったこと、そしてそれが get laid という俗語表現だったことのギャップの面白さになるでしょうね。


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posted by Rach at 15:27| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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