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SCENE 2: MONICA'S APARTMENT (ALL PRESENT AND WATCHING A SPANISH SOAP ON TV)
モニカのアパートメント。みんながそこにいて、テレビでスペイン語のソープオペラ(昼メロ)を見ている。
モニカ: Now I'm guessing that he bought her the big pipe organ, and she's really not happy about it. (今、私が推測するに[私が思うに]、彼は彼女に大きなパイプオルガンを買って、彼女はそれが本当に気にいらないのね。)
レイチェル: (ON PHONE) Daddy, I just... I can't marry him. I'm sorry. I just don't love him. Well, it matters to me! ([電話で] パパ、私はただ… 私は彼とは結婚できない。ごめんなさい。ただ彼のことを愛してないの。え、私にとっては重要な[大事な]ことよ!)
チャンドラー: (RE TV) Ooh, she should not be wearing those pants. (再びテレビに戻って) うー、彼女はあんなパンツをはくべきじゃないな。)
ジョーイ: I say push her down the stairs! (彼女を階段から突き落とせ!)
フィービー・ロス・チャンドラー・ジョーイ: Push her down the stairs! Push her down the stairs! Push her down the stairs! (SHE IS PUSHED DOWN THE STAIRS. THEY CHEER) (彼女を階段から突き落とせ! 彼女を階段から突き落とせ! 彼女を階段から突き落とせ! [彼女は階段から突き落とされる。みんなは喝采する])
チャンドラー: All right. (よし。)
guess は「推測する」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
guess : WITHOUT BEING SURE
to try to answer a question or make a judgment about something without knowing all the facts, so that you are not sure whether you are correct.
例) I think she's about 30, but I'm only guessing.
つまり、「全ての事実を知らずに、ある問題に答えようとする、または何かについて判断しようとすること、そのため、自分が正しいかどうかは確信が持てない」。例文は、「彼女は30歳ぐらいだと思うけど、ただ推測してる[当て推量してる]だけよ」。
フレンズでは、I guess (that) SV の形で、「私は〜だと思う」という意味でもよく出てきます。
モニカの、I'm guessing that は、スペイン語でしゃべっているドラマの内容を、モニカが「私はこういうことじゃないかと思うんだけど」と自分の推測を述べているニュアンスになります。
画面では女性が男性に向かってしゃべっているのですが、「男性が女性に大きなパイプオルガンを買って、彼女がそのことを全然喜んでないのね」とモニカは推測しています。
女性の後ろに確かにパイプ状のものは見えていますが、それが本当にパイプオルガンなのかどうかは画面からはよくわかりません。
仮にパイプオルガンの前で彼女がしゃべっているにしても、「彼が彼女にでっかいパイプオルガンを買った」というのは、大きさ的にも価格的にもありえない感じなので、「スペイン語のセリフではきっとこんなことを言っているのね」と、全然見当違いの、トンチンカンな推測をしている面白さでしょう。
she's really not happy about it. は、really と not が使われていますが、not の前に really が来るというこの語順では、really は not という否定を強調していることになります。
彼女がそのことについて、not happy であることを really で強調しているわけですね。
not really のように、really の前に not が来る語順だと、really というわけではない、という意味になり、「そんなに〜ではない」という部分否定の感覚になります(なるほど英文法 p.156)。
みんながテレビを見ている時、キッチンの方でレイチェルが電話で話しています。
Daddy と言っていることから、自分の父親と電話で話していることがわかりますね。
「私は彼(バリー)とは結婚できない。ごめんなさい。私はただ、彼を愛してないの」と言うのですが、少し間を置いてから、Well, it matters to me! と me を強く発音して言っています。
matter は名詞だと「問題、件、物質」などの意味がありますが、ここでは自動詞で「重要である」という意味。
LAAD では、
matter [verb, intransitive] : [not in progressive] to be important, especially to be important to you personally, or to have a big effect on what happens
例) Do you think what I say will matter to him?
つまり、「(自動詞。進行形では使わない) 重要であること、特に人にとって個人的に重要であること、または起こることに大きな影響を持つこと」。例文は、「私の言うことが彼にとって重要になると思う?」
「私にとっては」という意味の to me の me を強調して話していることから、電話の相手のパパが It doesn't matter. 「お前がバリーを愛してないとか、そんなことは問題じゃない、重要なことじゃない」などと言ったことに対して、「私にとっては重要なことなのよ!」と反論したことが想像できますね。
コメディの電話のシーンでは、こちら側のセリフから相手が言ったことが想像されて、それが笑いに繋がるということもよくあります。
画面を切り替えて、電話でのそれぞれのセリフをはっきり聞かせる場合もありますが、今回のように、相手のパパが何と言っているかを観客には聞かせずに、レイチェルのセリフからそれを想像させて笑わせるというパターンも多いということです。
チャンドラーはテレビを見ながら、「彼女はあんなパンツをはいているべきじゃない」と言っています。
画面を見ると、階段のところに立っているパンツ姿の女性の後ろ姿が見えていますが、お尻が大きく、太ももが太く、パンツがはち切れそうな感じですね^^
あの体型にパンツは似合わないから、パンツなんかはくなよ、と文句を言っていることになるでしょう。
push someone down the stairs は、「人を階段から下に押す」という感覚ですから、自然な日本語にすると、「人を階段から突き落とす」ですね。
ジョーイもその女性が気に入らないらしく(笑)、「彼女(その女)を階段から突き落とせ!」と言い、その後、みんなも声を揃えて、「突き落とせ!」と言っています。
みんなが声を揃えて言うこのセリフの、音の強弱とリズムは、是非意識したいところです。
Push her down the stairs! のうち、push, down, stairs の部分が強く発音されていますね。
英語のリズムを理解するために、手拍子に合わせて英語を発音する練習がありますが、このセリフはまさに、手拍子に合わせて、push, down, stairs を言えば、そのリズムを体感しやすいでしょう。
意味としても、押す(push)、下に(down)、階段(stairs)という強い部分が聞き取れればおのずと意味は理解できますし、それは長い文章になっても同じことです。
「英語の音が速すぎてわからない」と感じる方こそ、「強い部分を聞き取る」ということに意識を向けていただければと思います。
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2016年10月05日
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