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(MONICA STARTS TO FLUFF A PILLOW)
モニカはクッションを(ふんわりとなるように)膨らまし始める。
フィービー: She already fluffed that pillow... Monica, you know, you already fluffed that- (MON GIVES HER A LOOK) -but, it's fine. (モニカはもうすでにそのクッションをふわっと膨らませたのに…。モニカ、ねぇ、あなたはもうすでに膨らませたわよ、その(クッションを)…。[モニカはフィービーに視線を向ける] でも、いいわ[構わないわ]。)
モニカ: Look, I'm sorry, guys. I just don't wanna give them any more ammunition than they already have. (ねぇ、ごめんなさい、みんな。私はただ、彼ら[うちの両親]に、(彼らが)すでに持っている以上の攻撃材料を与えたくないだけなのよ。)
チャンドラー: Yes, and we all know how cruel a parent can be about the flatness of a child's pillow. (そうだな。そして、俺たちはみんな知ってるよな、子供のクッションが平ら(ぺちゃんこ)であることについて、親がどれくらい無慈悲になれるかをね。)
fluff は「クッションなどの柔らかいものを振ったりして、ふんわりと膨らませる」こと。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fluff [verb] : to make something soft appear larger by shaking or brushing it
つまり、「あるものを振ったり、ブラシをかけたりすることで、柔らかいものをより大きく見せるようにすること」。
今回のモニカは、クッションをパンパン叩くことで、ぺちゃんこになったクッションを膨らませようとしていますね。
神経質そうに、クッションをパンパン叩いているので、フィービーは「もうクッションは膨らませたのに」みたいに言っています。
最初は、She already fluffed のように she が使われていて、その次には主語が you に変わっています。
最初の she の方は、隣のチャンドラーにささやくような感じで「モニカはもうあのクッションを膨らませたのに(まだやってるわ)」というニュアンスで言っており、次にはそれを直接モニカに言う感じで、「モニカ」と呼び掛けてから、「あなた、もう、そのクッション膨らませたわよ(だからもうそれ以上しなくてもいいんじゃない?)」と言おうとした感覚になるでしょう。
「もう十分やったでしょ」と言いかけたところ、モニカがキッと睨(にら)むので、フィービーはそれ以上言うのはあきらめ、「でも、いいわ[構わないわ]」と続けます。
モニカ自身も、自分の行動が変であるという自覚がある様子で、「ごめんね、みんな」と謝った後、「私はただ、them に彼らがすでに持っている以上の ammunition を与えたくないの」と説明しています。
モニカのセリフでは漠然と them と表現されているだけですが、その後のチャンドラーのセリフに a parent という言葉が出てくることで、them = parents であることがわかってくる、という仕組みになるでしょう。
ammunition は元々は、bullets などの「弾薬」という意味ですが、そこから「攻撃(に使う)材料」という意味にもなります。
LAAD では、
ammunition [noun] : information that you can use to criticize someone or win an argument against them
例) The oil spill gave environmentalists powerful new ammunition against the oil companies.
つまり、「人を批判するために、または人に対して議論に勝つために、使うことができる情報」。例文は「その石油の流出は、環境保護主義者たちに、石油会社に対する強力で新しい攻撃材料を与えた」。
ロングマンの例文は、give someone ammunition against 「(〜に対する)攻撃材料を与える」という形で、今回のモニカのセリフと同様 give が使われており、攻撃材料という意味では、give という動詞との親和性が高いことがわかりますね。
何も悪いことをしていなくても、いつもいろいろとケチをつけられるので、またつまらないことで余計に口うるさく言われたくない、親が気付いて文句を言いそうなネタを親に与えたくないのよ、ということになるでしょう。
そのモニカの発言を Yes と肯定した後のチャンドラーのセリフ、we all know how cruel... について。
flatness は「平らであること」ですから、クッションだと「膨らんでいなくてぺちゃんこになっていること」というところ。
直訳すると、「俺たちはみんな知ってるよな、子供のクッションが平らであることについて、親ってのはどれくらい無慈悲になれるかをね」になるでしょう。
言葉通りの意味としては「俺たちみんなが知ってる通り、親ってのは子供のクッションがぺちゃんこになってると、容赦なく攻撃してくるよな」ということになりますが、これはチャンドラーの皮肉ですね。
「親に攻撃材料を与えたくないから」とクッションを神経質にパンパン叩いているモニカを見て、「クッションがぺちゃんこくらいで、キャンキャン言う親なんかいないだろ」という気持ちから、「そうだよなー、親ってのはクッションがぺちゃんこだと、ほんとにうるさいもんなぁ〜」とわざと反対のことを言ってみせた感覚になるわけですね。
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2017年01月20日
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