2017年02月08日

持ってるんじゃなくて働いてるだけ フレンズ1-2改その14

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8:14
SCENE 2: MONICA AND RACHEL'S. (MONICA AND ROSS ARE POURING WINE FOR MR. AND MRS. GELLER)
モニカとレイチェルの家。(モニカとロスはゲラー夫妻(ロスとモニカの両親)にワインを注いでいる。)
ミセス・ゲラー(ゲラーママ): Oh, Martha Lugwin's daughter is gonna call you. (TASTING A SNACK) Mmm! What's that curry taste? (あぁ、マーサ・ラグウィンの娘があなたに電話してくるわよ。[スナック(軽食)を味見して] んーん! そのカレー味は何?)
モニカ: Curry. (カレーよ。)
ゲラーママ: Mmmm! (んーん!)
ロス: I- I think they're great. I, I really do. (僕はそれおいしいと思うよ。ほんとにそう思うんだ。)
ミスター・ゲラー(ゲラーパパ): (TO ROSS) You remember the Lugwins? The big one had a thing for you, didn't she? ([ロスに] ラグウィン姉妹を覚えてるだろ? 上の子はお前に気があったよな?)
ゲラーママ: They all had a thing for him. (あの子たちはみんな、ロスに気があったわよ。)
ロス: Oh, Mom! (もう、ママ!)
モニカ: I'm sorry, why is this girl going to call me? (で、もう一度言って、どうしてこの子が私に電話してくるの?)
ゲラーママ: Oh, she just graduated, and she wants to be something in cooking, food, or.... I don't know. Anyway, I told her you had a restaurant. (あぁ、彼女はちょうど卒業したばかりで、クッキングとか、食べ物とか、よくわからないけど、そういうものの何かになりたいと思ってるのよ。とにかく、私は彼女に話したの、あなたがレストランを持ってる、って。)
モニカ: No, Mom. I don't have a restaurant. I work in a restaurant. (いいえ、ママ。私はレストランを”持って”なんかないわ。私はレストランで”働いて”るのよ。)
ゲラーママ: Well, they don't have to know that. (SHE STARTS TO FLUFF THE PILLOWS) (そう、あの人たちはそんなこと知らなくていいわ[知る必要ないわ]。[ママはクッションを(ふんわりするように)叩き始める])

モニカが出したおつまみのような軽食を食べているママは「そのカレー味は何?」と尋ね、モニカは「カレーよ」と答えています。
カレー味のものは当然カレーだ、というところでしょうが、カレーらしきものについて「このカレー味のものは一体何?」と尋ねたり、「カレーよ」と言われ、「あーら、そうなのぉ〜」のように大げさに Mmmm! と言うところに、ママとモニカの関係があまりしっくり行っていない感じが出ていますね。

「ただのカレーなの?」とでも言わんばかりのママに、ロスは大げさな手振りで、そういう空気を打ち消そうと必死な様子で、「僕はその料理、いいと思うよ。ほんとにそう思う」と言っています。

You remember the Lugwins? について。
the Lugwins は「ラグウィン家の娘たち」のようなニュアンス。
その前に、Martha Lugwin's daughter という名前が登場しているので、Lugwin が名字であることはわかりますね。
「the+名字の複数形」にすると、その名字の人複数を指し、通常は「ラグウィン一家」を指します。
The big one は「その複数のうちの大きい方」という感覚ですから、「その年上の方」。
ラグウィン家にロスと同年代の姉妹がいて、その姉さんの方を指していることになりますから、ここでは「ラグウィン一家」というよりも、「ラグウィン家の姉妹」と訳す方が良いでしょう。

have a thing for は「〜が好きである、気がある」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
have a thing for somebody/something : (informal) to like someone or a type of person or thing very much
例) Claudia has a thing for older men.

つまり、「ある人、またはあるタイプの人または物が非常に好きであること」。例文は「クラウディアは年上の男性が好きである」。

パパ「姉さんの方はロスに気があったよな」、ママ「いいえ、姉さんだけじゃなくラグウィン姉妹みんな、ロスに気があったわよ」、、のような話で両親たちは盛り上がっていて、モニカへの態度と違い、ロスには甘々な感じがよく出ています。

どうしてその子が電話してくるの? と尋ねる前に、モニカは I'm sorry と言っていますが、これは「ごめんなさい」のような明確な謝罪ではなく、もう一度、問い返す場合に使われるニュアンス。

LAAD では、
(I'm) sorry? : used to ask someone to repeat something that you have not heard correctly (SYN: pardon)
例) Sorry? What did you say?

つまり、「正しく聞き取れなかったことを繰り返すように、人に頼むために使われる」。例文は「(ごめん)もう一度言ってくれる?、なんて言ったの?」

日本語に訳す場合は、軽く「ごめん」と訳しても意味は通じる感じがしますが、何かのことで謝罪しているということではなくて、「ちょっと聞き取れなかったんで、悪いけど・申し訳ないんだけど、もう一度言ってくれない?」というようなニュアンスになるでしょう。
モニカの場合は今回理由を尋ねているので、「同じことをもう一度言ってくれる?」というニュアンスとはまた少し異なりますが、唐突に「ラグウィンの娘が電話してくるから」と言ったきり、理由も説明してくれないので、「さっきの話をもう一度聞きたいんだけど、どうして電話してくるわけ?」のように、先ほどの話題に戻るために使った感覚でしょうね。

「どうしてその子が電話してくるわけ?」のようにモニカが尋ねたので、ママは理由を説明しています。
彼女は卒業したばかりで、と言った後の文章について。
she wants to be something in cooking, food, or.... I don't know. Anyway, というセリフを語順のイメージを残しつつ前から訳すと、
「彼女は何かになりたいと思ってる。クッキングの(何か)とか、食べ物の(何か)とか… (よく)わからないけどね。とにかく…」
ママはそのラグウィン家の娘が、料理関係、食べ物関係の職業に就きたいと思っているらしい、というようなことを言っているのですが、実はよくわかってない、ということがそのセリフからわかります。
I told her you had a restaurant. は「私はその子に話したの、あなた(モニカ)がレストランを持ってる、って。私はモニカがレストランを持ってるとその子に話した」。
had は、主節の動詞が「話した」という過去形になっているために、従属節の動詞 have が過去形になったもので「時制の一致」ですね。

ママの話だと、「その子は料理関係の仕事を希望してるから、あなたがレストランを持ってるって話した」ということで、それを聞いたモニカは、「いいえ、ママ。私はレストランは持ってない。私はレストランで働いてるの」と返します。
それぞれ、have と work が強く発音されていて、モニカにすれば、「持ってる」と「働いてる」じゃ大違いでしょ、というところ。
間違いを指摘した娘に対し、ママは「彼ら(ラグウィン家の人たち)は、そんなことを知る必要はないわ」と言っています。
間違って伝えたところで大した問題じゃない、「モニカはただ働いてるだけだった」とかそんな情報、別に伝える必要ないわ、わざわざ言わなくてもいいでしょ、というところですね。

そんな中、ポンポンと何かを叩く音がして、モニカがあきれたように口を開けています。
カメラがママを映すと、ママがクッションをふっくらさせるためにポンポン叩いている(fluff している)のが見えます。
過去記事、これ以上攻撃材料を与えたくない フレンズ1-2改その7 では、この両親を迎える準備中に、モニカがいらいらした感じでクッションを叩いていて、「クッションがぺちゃんこくらいで、キャンキャン言う親なんかいないだろ」みたいにチャンドラーに呆れられていましたが、モニカのママはそういう「普通の親」とは違って、本当にクッションがぺちゃんこになっているのにうるさい人だった、ということがここでわかって笑えてしまうわけです。
「ほんとに、こんなことまで気にする人だったんだ。そんな親がマジでいるんだ!」という驚きの笑いですね。


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posted by Rach at 15:44| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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