皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は9位、「にほんブログ村」は4位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
9:03
モニカ: Ross, could you come and help me with the spaghetti, please? (ロス、こっちに来て、スパゲティを手伝ってくれる?)
ロス: Yes. (THEY GO TO THE KITCHEN) (あぁ。[二人は台所に行く])
ゲラーママ: Oh, we're having spaghetti. That's... easy. (まぁ、(私たちはこれから)スパゲティを食べるのね。それって…簡単(な料理)よね。)
モニカ: I know this is going to sound unbelievably selfish on my part, but were you planning on bringing up the whole baby/lesbian thing? Because I think it might take some of the heat off me. (このことが、信じられないほど私のほうの自分勝手に聞こえるってわかってるけど、でもロスはその赤ちゃんとレズビアンの件を話題に出すつもりはあったの? なんでこんなこと言うかっていうと、そのことで私からいくらかの圧力(批判)が取り除かれるかもしれない、って思うから。)
(CUT TO THE FAMILY EATING)
家族が食べているところに画面がカット。
ゲラーママ: What that Rachel did to her life! We ran into her parents at the club, they were not playing very well. (あのレイチェルが自分の人生にしたことと言ったら! 私たちはクラブでレイチェルの両親にばったり会ったの。二人はあまりうまくプレーできていなかったわ。)
ゲラーパパ: I'm not gonna tell you what they spent on that wedding... but $40,000 is a lot of money. (レイチェルの両親がレイチェルの結婚式にいくら費用を使ったかは言わないが、4万ドルは大金だよ。)
モニカはロスに「スパゲティ(を作るの・を準備するの)を手伝って」と声を掛けています。
料理を手伝ってもらうふりをして、両親に聞こえないところで話をするためであることがその後の会話からわかりますね。
スパゲティという料理名を聞いて、ママは「私たちはスパゲティを食べるのね。それって…簡単よね」と言っていますが、「そんな簡単な料理で私たちをもてなすの?」みたいにモニカの料理をけなしていることになるでしょう。
モニカは元々はラザニアを出すつもりだったのに、レイチェルの婚約指輪を取り出すためにグチャグチャになり客人に出せない状態になってしまったわけですから、踏んだり蹴ったりというところですね。
on my part は「私のパートでは」ということなので「私のほう(で)は」というところ。
unbelievably selfish on my part は「私のほうの[私側の]信じられないくらいの自分勝手」のような感覚になるでしょう。
bring up は「話題・議題を持ち出す、言い出す」。
the whole baby/lesbian thing は「赤ちゃん/レズビアンのこと全部」という感覚ですから、元妻キャロルがロスの赤ちゃんを妊娠していること、キャロルはレズビアンであること、そういうことを全部、親が来ているこの場所で話題に出すつもりにしてた? と尋ねているわけですね。
Because は「なぜならば(〜だから)」という理由を説明する接続詞ですが、ここでは「なぜそんなことを私が言うか、っていうと」のような感覚になるでしょう。
take some of the heat off me の take off は「私から(分離するように)いくらかの the heat を取る・取り去る・取り除く」という感覚。
heat は「熱、熱さ、暑さ」ですが、ここでは研究社 新英和中辞典での、以下の語義が当てはまるように思います。
heat=【名】【U】《俗》1(警察による)追跡[尋問]、2 圧力、威圧、3 非難
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
heat : PRESSURE [uncountable] strong pressure or attention on someone
例) His problems with the landlord have taken the heat off the rest of us.
つまり、「ある人に対する強い圧力や注意・注目」。例文は「彼の大家さんとの問題が、他の私たちへの圧力を取り除いてきた。彼が大家さんとモメていることで、私たちへの圧力はなくなった」。
What that Rachel did to her life! は、What で始まり、最後に感嘆符がついているので、一見、感嘆文のように見えますが、もし感嘆文であれば、What a thing she did to her life! のような形になるだろうと思います。
今回の what は先行詞を含む関係代名詞の「〜すること・もの」ですね。
ですから、「あのレイチェルが、自分の人生に対して、した・やったこと!」という感覚になります。
自然な日本語にすると「あの子、レイチェルが、自分の人生に対してやったことと言ったら!」というところで、「あの子は自分の人生にとって、とんでもないことをやらかしたのよ」と言っている感覚になるでしょう。
run into は「人に偶然会う、ばったり会う」。bump into も同じ意味。
run は「走る」、bump は「衝突する」で、それなりのスピードを出している時に誰かに出くわす、という感じが出て、「偶然、ばったり」という感覚に繋がるようですね。
レイチェルの両親にクラブで会ったけど、あまりうまくプレーできていなかった、とママは言っていますが、娘のレイチェルが結婚式を逃げ出したことで、親がショックを受けている様子を語っていることになるでしょう。
その後のパパのセリフが面白いですね。
spend A on B は「B に A (お金など)を使う、費やす」ですから、セリフの前半は「レイチェルの両親がその(レイチェルの)結婚式に何を(どれだけのお金を)使ったかを私は君らに話すつもりはないが」。
そう言った後の but 以下のセリフは、「でも4万ドルは大金だ」。
結婚式に使った費用がいくらだったかを言うつもりはないが、、と言いながら、でも4万ドルは大金だよ、と続けて言ってしまっていることで、「結婚式にかかった費用は4万ドルだった」と金額をバラしてしまったことになります(4万ドルは、現在のレートだと 455万円くらい)。
「お金がいくらかかったかは言えないが〜」と情報を伏せるかのように話をし始めておきながら、結局自ら金額そのものを口にしてしまっている、という「言うてしもてるやん!」的面白さになるわけですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
What a + 単数名詞 ... は、典型的な感嘆文の形式ですが、この形式が必須要件というわけではありません。驚きなどの感情が表され、感嘆符をつけたくなるような内容であれば、それは感嘆文です。
What did that Rachel do to her life? [疑問文]
What that Rachel did to her life! [感嘆文]
並行する疑問文が意識されていると、What が疑問代名詞に感じられると思います。
(a) あのレイチェルは自分の人生に何てことをしたんでしょう!
名詞句のみからなる文も感嘆文になりえるので、What を関係代名詞と見ることもできます。
(b) あのレイチェルが自分の人生にしたこと!
ちなみに、that には軽蔑・賞賛などのニュアンスを含む「あの」という意味があります。that Rachel もこれに相当すると考えられます。
こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃるように、what she did という形は「彼女が何をしたか」という疑問代名詞か、または「彼女がしたこと」という「複合関係代名詞」かのどちらかと考えられますよね。
that Rachel を私は「あの子」の感覚で訳しましたが、「軽蔑・賞賛などのニュアンス」というのは確かにそうかもしれません。
研究社 新英和中辞典にも、
that=[軽蔑などの感情をこめて用いて] 例の、あの
That monster! あの極悪非道なやつめが!
という例が載っていました。今回のセリフの that はこの感覚に近いように思います。