2017年03月01日

忘れられるわけないだろ フレンズ1-2改その23

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14:27
(CUT TO THE CLINIC. CAROL IS SITTING, WAITING. ENTER ROSS)
(産婦人科の)診療所に画面がカット。キャロルは座りながら待っている。ロス登場。
ロス: Hi. Sorry I'm late. I got stuck at work. There was this big dinosaur... thing. Anyway.... (はーい、ごめん、遅くなって。仕事につかまっちゃって。大きな恐竜の…件があったんだよ。とにかく…)
(ENTER SUSAN, HOLDING A DRINK)
スーザン登場、ドリンクを持ちながら。
スーザン: Hi. (はーい。)
キャロル: Ross, you remember Susan. (ロス、スーザンを覚えてるわよね。)
ロス: How could I forget? (忘れられるわけないだろ。)
スーザン: Ross. (ロス。)
ロス: (THEY SHAKE HANDS) Hello, Susan. (TO CAROL) Good shake, good shake. So, uh, we're just waiting for...? ([二人は握手する] こんにちは、スーザン。[キャロルに] いい握手だ、いい握手だ。それで、僕たちが今待ってるのは…?)
キャロル: Dr. Oberman. (オーバーマン先生(ドクター・オーバーマン)よ。)
ロス: Dr. Oberman. Okay. And is he--? (オーバーマン先生ね。わかった。それで彼は…)
スーザン: She. (彼女よ。)
ロス: She, of course, "she." She, uh, familiar with our special situation? (彼女だよね、もちろん、「彼女」だ。彼女は僕らの特殊な状況をわかってる?)
キャロル: Yes, and she's very supportive. (えぇ、そして彼女はとっても協力的なの。)
ロス: Great! Okay, that's great! (SUSAN HOLDS OUT HER DRINK) No, I'm… . Oh. (PASSES IT TO CAROL) (それは良かった! あぁ、それは良かったよ! [スーザンは自分が持っているドリンクを差し出す] いや、僕は… あぁ。[それをキャロルに手渡す])
キャロル: Thanks. (ありがと。)
ロス: (PICKS UP A SURGICAL IMPLEMENT AND MIMES A DUCK WITH IT) Quack, quack... ([外科用の器具を手に持って、それでアヒルの真似をする] クワッ、クワッ…)
キャロル: Ross? That opens my cervix. (HE DROPS IT IN HORROR) (ロス? それは子宮頸部(子宮口)を開けるものよ。[ロスはぞっとしてその器具を落とす])

ロスは「遅れてごめん」と言って、キャロルがいる診察室に入ってきます。
I got stuck at work. の get stuck は「動けない・抜け出せない状態になる」という感覚。
stuck は、動詞 stick 「刺す、突き刺す、差し込む、突っ込む」「はまり込ませる」の過去分詞形 stuck で、それを「行き詰まって、動かない、動きが取れない」という意味で使っているのですね。
There was this big dinosaur... thing. は、何か職場で、恐竜に関する大きな出来事があったんだけど、というところですが、詳しく説明しようとしたけれど、別に詳細に説明する必要もないよな、と途中で気づき、ただ、それ系のこと(thing)があった、と説明するだけにとどめた感覚になるだろうと思います。

その部屋に女性が入ってきて、キャロルは「ロス、スーザンを覚えてるわよね」と言っています。
How could I forget? を直訳すると、「どのようにして忘れることができるだろうか?」ですから、「忘れられるわけがない、もちろん覚えてるに決まってる」と言っている感覚になります。
スーザンが画面に姿を見せるのは、これが最初ですね。
今回のエピソードのロスのセリフの中に、すでにスーザンの名前は出ていましたので、ここでキャロルが「スーザンを覚えてるわよね、ロス」というセリフを言うことで視聴者にも「これがそのさんざん話題に出てきたスーザンか」とわかる仕組みです。

スーザンから握手の手を差し出し、二人は握手するのですが、お互い、キャロルをめぐってのライバルのような関係ですから、スーザンは相手が痛くなるほど握手の手を強く握っているのであろうことが、握手の後、痛かったというようにロスが手を振っていることからもわかります。
それでロスは「痛い、痛いよ」と言う代わりに、「いや実にいい握手だ」のように言ってみせているのでしょう。

So, uh, we're just waiting for...? は「それで、そのー、僕たちは(ここで)待っている、(人)を」ということですね。
「誰を待っているか?」を尋ねる場合、基本的な文法では、人を尋ねる Who を文頭に使った Who are we just waiting for? のような形になるでしょうが、そのように Who を使わずとも、we're just waiting for...? のように、wait for の後に続くべき人を、相手に続けて言ってもらう形で尋ねることも可能だ、ということですね。
「誰」を尋ねる形の疑問文にしなくても、「誰」に当たる部分を空白にし、その部分を相手に問うニュアンスを出せば、それで充分、疑問文の代わりになるということがわかります。
このように互いに言葉を補完し合うところに、「生きた英会話」っぽい感覚が出ている気がしますね。
キャロルもロスの質問に続ける形で、(waiting for) Dr. Oberman と答え、ロスは「それで彼は…」と話を続けようとするのですが、「彼じゃないわ」という感じで、スーザンはぶっきらぼうに一言、She. と答えています。
「先生は男だと勝手に決めつけないで」みたいな感じですね。
レズビアンカップルの二人なら、そりゃ主治医も女性ってことになるよな、という感じで、ロスも「もちろん、(彼じゃなくて)彼女(女性)だよね」と言っています。

be familiar with は「〜をよく知っている、詳しい、熟知している」という意味なので、「元夫とレズビアンパートナーという、3人のこの複雑な関係や事情を、その先生はわかってるのかな?」と尋ねていることになります。
supportive は「協力的」。
スーザンが持っていたドリンクを差し出すので、ロスは自分にくれたのかと思って、「いや、僕はけっこう」みたいに言いかけるのですが、もともとキャロルに渡すつもりだったとわかり、その後は会話も弾まず、気まずい雰囲気に。
この空気を和まそうと、ロスは置いてある器具を手に取り、それをアヒルが口をパクパクするように動かして、鳴き声を真似ています。
quack, quack は「クワックワッ、ガーガー」というアヒルの鳴き声。

それを見ていたキャロルが、That opens my cervix. と言ったので、ロスはぞっとした様子で、トレイの上にその器具を放り投げます。
cervix は「子宮頸部(けいぶ)」。
「頸(けい)」というのは「首、または首のように細くなっている部分」をいい、cervix は子宮と膣をつなげている、子宮下部の管状になっている細い部分を指します。
この部分が癌(がん)になったものが「子宮頸がん」(cervical cancer)と呼ばれるものですね。
子宮頸部の入り口が子宮口(しきゅうこう)となります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cervix : (BIOLOGY) the narrow passage into a woman's uterus
つまり、「女性の子宮へ通じる狭い通路」。
Macmillan Dictionary では、
cervix : (MEDICAL) the entrance of the womb (= the part of a woman's body where a baby can grow)
つまり、「子宮(赤ちゃんが生育可能な女性の体の部分)の入り口」。

That opens my cervix. を直訳すると、「それは私の子宮頸部を開ける・広げる」というところ。
That opens という現在形は「ロスが手にもっているその器具は…を開く」という「機能」を説明する感覚となり、「それは、cervix を開くもの[器具・道具]よ」のように訳すとしっくり来るでしょう。
アヒルの口のような形の医療器具で遊んでいるロスに、「それは私の子宮頸部を検査する時に使う器具なんだけど」とキャロルが言ったので、その使われる場所が場所なだけに(笑)、ロスは驚いてその器具を放り出してしまったということですね。


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posted by Rach at 15:32| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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