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20:12
ロス: Of course not! I'm... suggesting Geller-Willick-Bunch. (もちろん違うよ[もちろん僕はそんな名前を提案してないよ]。僕が提案してるのは… ゲラー=ウィリック=バンチだ。)
スーザン: Oh, no, nonononono, you see what he's doing? He knows no one's gonna say all those names. He knows they'll wind up calling her Geller, then he gets his way. (あぁ、だめ。だめだめだめだめ。ロスがやってることわかるでしょ? ロスはわかってるのよ、誰もその名前を全部言ったりすることにはならないって。結局、みんな、その子(生まれてくる赤ちゃん)をゲラーって呼ぶ結果になるってロスはわかってるのよ。そうやってロスは自分のやりくち[やり方]をゲットするの[ロスの思い通りにするの]。)
ロス: My way? You-you think this is my way? Believe me, of all the ways I ever imagined this moment in my life being, this is not my way. Y'know what? Uh, um, this is too hard. I'm not, I can't do…. (僕のやりくち? これが僕のやりくちだって思うのか? 信じてよ、人生のこの瞬間がそうなるだろうと僕がこれまで想像してきた、あらゆるものの中で、こともあろうに[よりにもよって]これは僕のやりくちなんかじゃない。いいかい? あー、あのー、これって辛すぎるよ。僕は、僕はできないよ…。)
「あなたは、3人分の名字を全部付けた、そんな名前を本気で提案してるんじゃないわよね」みたいに言われたロスは、まず、Of course not! と言っています。
それだけ聞くと、「あぁ、もちろんそんな長い名前を提案してるわけじゃないよ」と認めたように聞こえますが、その後で、「僕が提案しているのは、ゲラー=ウィリック=バンチだ」と説明したことで、「違うと言ったのは、姓の順番だ」ということがわかる仕組みです。
3人の名前をつけるにしても、最初は僕の名字ゲラーだ、と言ったロスに対して、スーザンは、「そんなのだめだめ」と否定します。
you see what he's doing? は「彼がやっていることわかるでしょ?」という感覚。
そして、「誰もその(長い)名前の全部を言わないってロスはわかってる」と続けます。
wind up doing は「結局〜する結果になる、〜するはめになる」という意味。
wind という綴りを見ると、「風」という意味の「ウィンド」と読みたくなってしまいますが、この動詞の読みは「ワインド」となります。
動詞 wind は「うねる、曲がる」という意味で、ザ・ビートルズの名曲「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」(The Long And Winding Road)のワインディングが、Winding で、曲のタイトルは「長く曲がりくねった道」という意味になるわけです。
wind up は「(ねじ・時計など)を巻く」という意味で、「会などを終わりにする」という意味もあります。
そこから wind up doing は「〜する状態で終わる」→「結局〜する結果になる、〜するはめになる、最終的に〜することになる」という意味になります。
ですから、they'll wind up calling her Geller は「人は彼女を最終的に(3人の姓の最初の)ゲラーという姓で呼ぶことになる」ということ。
ここで赤ちゃんのことを her という女性代名詞で呼んでいるのは、今、ヘレンという女性名を考えている流れなので、赤ちゃんのことも女の子として語っている感覚になるでしょう。
way は「方法、しかた、やり方」などいろんな訳語が考えられますが、この場合は、「ロスの(卑怯な、ずるい)やりくち」みたいなニュアンスで使っている感じですね。
get one's way は「自分のウェイをゲットする」ということですから、「自分のやり方・やりくちを得る」→「自分の思い通りにする」という感覚になるだろうと思います。
3つの姓の並び順で、自分の姓ゲラーを最初にする、というロス。
それに対してスーザンは、ゲラー=ウィリック=バンチなんて長い姓を呼ぶ人なんか誰もいないから、結局、最初のゲラーだけをみんな呼ぶことになる、みんなの名前を付けると言いながら自分の名前を最初に持ってきて自分の名字だけ呼ばそうとしてるのね? あなたの考えそうなやりくちだわ、と非難しているわけです。
落語で「じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ、、、」と長い名前を付けられた子供の話がありますが、それも噺の題名では「寿限無(じゅげむ)」と最初の部分だけになっていますし、長いものを省略する場合は最初が残るだろうという感覚は、どこの国でも同じなのでしょうね。
he gets his way と言われたことに怒った様子のロスは、「これが僕のやりくちって言うのか?」とロスは抗議しています。
その後の、Believe me, of all the ways... について。
まず of all... は「数ある…の中で」のような意味があります。
研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
of all...=《口語》 数ある…の中で、こともあろうに…、よりによって
They chose me, of all people. 「彼らは人もあろうに[よりによって]私を選んだ」
Why are you going to Iceland, of all countries? 「数ある国の中でよりによってどうしてアイスランドへ行くのですか」
今回のセリフでは、of all the ways の後ろに長い文章が続いていますが、その部分は、前の all the ways を詳しく説明したものなのでそれをバッサリと省略すると、
of all the ways, this is not my way.
というシンプルな形になります。
つまり、「数あるやり方の中で、こともあろうに・よりによって、これが僕のやり方なんかじゃない」という意味だと考えられるでしょう。
I ever imagined this moment in my life being について。
この部分については、過去記事のコメント欄でも議論させていただいて、今も「これだ!」という結論に至っていないのですが、this moment in my life / being のように文が切れるのだと私は考えています。
そして、その being は、imagine+目的語+doing 「(目的語)が…するのを想像する」の doing なのかなぁ、と思います。
実際、imagine は doing を後ろに取ることができます。
研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
imagine=〔+目[所有格]+doing〕〈…が…するのを〉想像する
(用法) 《口語》 では所有格の代わりに目的格を用いる
Can you imagine them [their] getting married? 「あの二人が結婚するなんて想像できますか」
そう考えると、例えば、
I (ever) imagined this moment in my life being 〜 .
のような文章が考えられるのかな、と。
この文章だと、「僕は人生のこの瞬間を〜であると想像した」みたいな感じになるでしょうか。
僕の人生のこの瞬間、というのは、今、自分の子供の名付けを考えている瞬間、ということかなと思います。
この瞬間に僕はこうするだろう、ああするだろうとこれまで想像してきた中で、こともあろうに、よりにもよって、今のこれが my way 「僕のやりくち」だなんてことは決してない、と強く否定しているニュアンスかな、と思いました。
「僕が、this moment in my life が、そうなるとこれまで想像した、あらゆる the ways の中で、今回のは、my way ではない」と言っている感覚になるように私は思ったということですね。
「それがあなたのやりかた、やりくちね」みたいに言われたと怒るロスは、こんなの辛すぎるよ、、 と言って、絶句してしまうことになります。
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all the ways はロスが this moment in my life がなるであろうとあれこれ想像した ways の総体です。したがって、my way も this moment を形容する言葉であるはずで、「やりくち」よりも「自分の望む通り」と訳す方が文脈に合うように思います。his way についても同様です。
スーザン: それでロスの望む通りになるのよ。
ロス: 僕の望む通りだって? ... この状況が僕の望む通りのわけがない。
今回は英語学習を進める上で2つの絶望感を覚えました。(ってちょくちょく覚えますが(笑)今回は特に)
その1
スーザン: Oh, no, nonononono,・・・以下
このまくし立てが聞き取れない。スクリプトを何度か音読して意味も確認して聞いてもダメです。knowsをついnoseとイメージしてしまい支離滅裂・・・はぁ
その2
ロス: My way?・・・以下
この発言の感触がよくイメージ出来ない。mqさんのコメントの和訳もわかりやすくなるほどなぁと思ったもののいざ自分がもう一度この文章を読んで、聴いてもなかなかイメージできないんですよね。難しい単語は無いのに・・・
このあたりは膨大な量の英文に当たって少しづつ感触を掴んでいくしかないんでしょうね。
自分の現時点での力不足にいたずらに欲求不満に陥ることなく学習を続けていけたらと思います。
では。
私も仲間入りさせてください。
mqさんと意味は同じなんですけど、以下はいかがでしょうか。
スーザン: そうやってロスは「(周囲のことなど考えずに)わが道を行く」のよね。
ロス: 僕が「わが道を行く」だって? ... この状況が「わが道」のわけがない。
my way を直訳しただけですけどネ(笑)
コメントありがとうございます。
まとめレスになり申し訳ありません。
my way に関する皆様のご意見を読ませていただいた上で、改めて考えてみました。その意見を以下に書かせていただきますね。
今回の改の記事で私は、
I (ever) imagined this moment in my life being 〜 .
と書いたのですが、
過去記事、フレンズ1-2その2 のコメント欄
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470014.html#comment
ではその部分を
I (ever) imagined this moment in my life being this/that way.
と書いていました。
今回の記事でもいったんはそう書いたのですが、he gets his way. を「ロスは自分のやりくち[やり方]をゲットするの」という風に先に解釈した流れに合わせて、最終投稿時には way=やりくち、という解釈に「寄せる」ような形の結論にしてしまいました。
being this/that way は「こんな風に、あんな風に」という感覚ですが、そのような way の感覚で、「このように、こんな風にしたいっていうのが、僕の思うものじゃない」「僕はこんなふうにしたいわけじゃない、このようにしたいわけじゃない」という「〜風に、〜のように」の感覚が、今は近いように思います。
上の記事投稿時は、最初に出てきた his way という言葉で「それがあんたのやり方ね、やりくちね」というイメージが浮かんでしまい、それにとらわれすぎてしまったのだと思います。
ロスは This is not my way! であることを強く訴えるために、「あれこれ想像していた中でもよりにもよって this が my way であるわけがない! と表現しているわけですよね。
of all the ways 以下で表現されたセリフをシンプルにすると、
I've never imagined this moment in my life being this way.
のようになるかと思います。
日本語にすると、
人生のこの瞬間(大事な時)がこんな風になるなんて、決して思いもしなかった。
あんな風になるかな、こんな風になるかな、とあれこれ想像した中でもとりわけ、今のこの状態のこんな風になるなんてことは一番想像しなかったことだ。
のようなことなのでしょうね。
いろいろある中で、どうしてよりにもよってこれが僕が思い描いていたものなんだよ、そんなわけないじゃないか、という気持ちだったのだろうと思います。
this way なら「こんな風に、このように、この通り」ということですから、それを my way と表現した場合は「僕の思う風に、僕の思うように、僕の思う通り」となり、mqさんのおっしゃる「自分の望む通り」という訳が文脈に合うだろうと私も思います。
he gets his way. は「ロスの望む通りになる」「ロスの望むようになる」「ロスの望む風(ふう)になる」という感覚ですよね。
皆様のご意見、大変参考になりました。一緒に解釈を考えていただき、ありがとうございました!