2017年03月29日

エンタープライズ号を攻撃しようとしてる フレンズ1-2改その34

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21:15
CREDITS SCENE: MONICA+RACHEL'S APARTMENT. (ALL WATCHING A VIDEO OF THE SONOGRAM)
クレジットのシーン:モニカとレイチェルのアパートメント。(みんなが超音波診断のビデオを見ているところ。)
ロス: Well? Isn't that amazing? (で? あれってすごくない?)
ジョーイ: What are we supposed to be seeing here? (ここで俺たちは何を見ていることになってるの?)
チャンドラー: I don't know, but I think it's about to attack the Enterprise. (わからないけど、それがエンタープライズ号を攻撃しようとしてると思うよ。)
フィービー: You know, if you tilt your head to the left and relax your eyes, it kinda looks like an old potato. (ほら、もし頭を左に傾けて、目を緩(ゆる)めれば[目の焦点を合わさなかったら]、古い[しなびた]ポテトみたいに見えるわ。)
ロス: Then don't do that, all right? (それなら、そうしないでくれるかな、いい?)
フィービー: Okay. (わかったわ。)
ロス: (WALKING OVER TO WHERE MONICA IS STANDING) Monica. What do you think? ([モニカが立っているところまで歩いて行って] モニカ。君はどう思う?)
モニカ: (WELLING UP) Mm-hmm. ([涙を浮かべて] んーん。)
ロス: Are you welling up? (泣きそうになってるの?)
モニカ: No. (いいえ。)
ロス: You are. You're welling up. (そうだよ。モニカは泣きそうになってる。)
モニカ: I’m not! (なってないわ!)
ロス: You're gonna be an aunt. (モニカは叔母さんになるんだよ。)
モニカ: (PUSHES HIM AND STARTS TO CRY) Oh, shut up! ([ロスを押して、泣き始める] もう、黙って!)

ト書きには、CREDITS SCENE と書いてありますが、これがいわゆる「クレジット」ですね。
テレビ番組や映画のエンディングなどで番組制作関係者の名前が表示される、そういうクレジットのことを、英語では credits という複数形で表現すると、過去記事、チャレンジとクレジット フレンズ1-2改その31 でも説明した通り、ト書きでもやはり CREDITS と複数形で表記されています。

ロスは、テレビをモニターにして、胎児の超音波検査(ソノグラム)の映像を見せています。
妊婦検診では、私も毎回、このような超音波映像を印刷した写真として貰うことができましたが、今回ロスが見せているようなビデオ(動画)はなかったですねぇ。
アメリカではこんな風に映像の形でも貰えるものなのか私にはわからないのですが、ドラマの演出として、観客にも見えてわかりやすいという理由で、紙焼き写真ではなくテレビに映してみせた、ということなのかなぁ、と思ったりもします。

ロスは自分の子供の超音波写真を見せて得意げな様子で、「テレビに映ってるあの映像、すごくない?」と言っています。
ですが、見ているチャンドラーとジョーイは目を細めて、よくわからないという顔をしながら、What are we supposed to... のセリフを言っています。
be supposed to は「〜することになっている」なので、このセリフは「俺たちはここで何を見ていることになってるの?」ということですね。
見てもよくわからないので、見てよ、すごいだろ? と言われても、何を見てるのかさっぱりわかんないんだけど、どれを見たらいいのかもわかんないんだけど、という感じです。

「俺たち、今、何を見てるわけ?」と言うジョーイに、チャンドラーは「わからないけど」と言った後、it's about to attack the Enterprise だと思う、と言っています。
it は今、話題になっている「映像として見ている”もの”」のことで、the Enterprise は E が大文字になっていることから固有名詞だとわかりますが、これはアメリカの人気SFシリーズ「スタートレック」に出てくる宇宙船の名前。
私はスタートレックが大好きなトレッキー(Trekkie)なのでもう少し説明させていただきますと、、、。
スタートレックシリーズにはいくつも作品がありますが、主人公たちが乗っている宇宙船の名前は常にエンタープライズ号という名前で(英語では U.S.S.Enterprise という名称)、宇宙大作戦(TOS)のカーク船長が乗っているのは NCC-1701、新スタートレック(TNG)TV版でピカード艦長が乗っているのは NCC-1701-D のように、船体登録番号の末尾の違いで区別しています。
「それがエンタープライズ号を攻撃しようとしている」と表現していることで、異星人・エイリアンみたい、とてもヒトには見えない謎の物体だ、みたいなことを言いたいのでしょうね。

私がシリーズの中で一番好きなのが、ピカード艦長(演じるのはパトリック・スチュワート)、アンドロイドのデータ少佐(演じるのはブレント・スパイナー)が出てくる新スタートレック(Star Trek The Next Generation [TNG])で、OPの前に毎回、以下の導入ナレーションが入ります。
Space, the final frontier. These are the voyages of the Starship Enterprise. Its continuing mission: To explore strange new worlds. To seek out new life and new civilizations. To boldly go where no one has gone before.
日本語吹替版では以下のように訳されています。
「宇宙、そこは最後のフロンティア。これは宇宙戦艦エンタープライズ号が、新世代のクルーの下に、24世紀において任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求め、人類未踏の宇宙に勇敢に航海した物語である。」
このように毎回のナレーションでも、Enterprise という船の名前が出てくるわけですね。

ちなみに、英英辞典の Macmillan Dictionary には、Trekkie という言葉が以下のように見出し語の一つとして載っています。
Trekkie [noun] [countable] (informal) : a fan of the television program Star Trek
つまり「テレビ番組スタートレックのファン」を指すわけですが、ファンを表す用語が辞書の見出しに出ているということは、言わば「ガノタ(ガンダムオタク→ガンオタからの変形)が広辞苑に載っている」ようなもので(←え、違う?)、スタートレックという作品の英語圏での認知度の高さを示すものとも言えるでしょう。
私が認識しているところでは「フレンズにはスタートレックネタが5回出てきた」はずで、今回が最初のものとなり、残りは、フレンズ2-8, 3-17, 4-3, 8-14 に出てきます。

tilt は「〜を傾ける」で、傾ける方向は、to 以下で表します。
ですから、tilt something to the left は「(もの)を左に傾ける」ですね。
relax は「力を緩(ゆる)める、力を抜く」ということ。
relax your eyes のところで、フィービーは目をかっ開くような怖い顔になっていて、逆に力が入っているようにも見えるのですが、目を凝らして見ようとすると目が細くなりますので、その逆でわざと焦点を合わさないような感じの目にすることを relax your eyes と表現しているのだろうと思います。
目から力を抜いてみたら、焦点を合わさずぼんやり見てみたら、しなびたポテトみたいに見える、と言うので、我が子となる胎児をそう表現されたロスは怒って、「それなら、そうしないでくれる?」と言っています。
「しなびたポテトにしか見えないんだったら、わざわざ relax your eyes して見ないでくれるかな?」と言っているわけですね。

その後、ロスはモニカのところに歩いていって、「どう思う?」と尋ねています。
モニカは目をうるうるさせていますね。
well up は「こんこんと(水などが)湧き出る、込み上げる」。
well には名詞で「井戸、泉」という意味があり、well を動詞として使うと「液体がわき出る」という意味になります。
泉から水が湧き出るように、モニカも今、涙が湧き出てきそうだろ、湧き出てきてるだろ、と言っているわけですね。
You're gonna be an aunt. 「君は叔母さんになるんだ」と言われたモニカは、そんなこと言わないで! という感じでロスを突き飛ばしています。
モニカが胎児の映像を見て感動したように目をうるうるさせている様子からも、「叔母さんになる、甥っ子または姪っ子ができる」と言われたことが嬉しいことがわかりますね。


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posted by Rach at 15:53| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
tilt something to the left の説明の部分で、左に傾けるの部分が、右になっています。
報告だけさせていただきました。
Posted by Joey at 2018年05月09日 19:41
Joeyさんへ
貴重なご指摘ありがとうございます。
上の記事、早速訂正させていただきました。

ご丁寧にお読み下さっていること、心より感謝申し上げます。
お知らせいただきありがとうございました!<(_ _)>
Posted by Rach at 2018年05月10日 12:37
5年前にこのブログで勉強しました。
再度、思い入れのあるフレンズで「学習」を再開しました。

さて、このブログを含め、単語やフレーズのみを抜粋した纏めをブログで1日1つのペースで作って行こうと思っております。

目的は、TOEIC900レベルの方で、フレンズに字幕ならなんとか70%理解できる人が、残りの30%を効率的に情報収集できるようなサイトを目指すことです。

プロセスは下記です。

1.英文字幕付きで見る
2.わからないフレーズをスクリーンショット
3.このサイトやグーグルでフレーズを調べる
4.フレーズや和訳、文章を抜き出してブログに貼り付ける


正直、このブログを必ずしも全部読める方はいないと思っていますので、逆にお役に立てるのではないかと思っています。

みんなが躓くポイントのみを抜粋して、理解度95%にすばやく到達できるようなブログを作りたいと思っています。

もしよろしければ、ご検討いただけますと幸いです。
Posted by Ross at 2018年07月15日 23:38
Rossさんへ
5年前に拙ブログで勉強して下さっていたとのこと、ありがとうございます。

まとめサイトの件につきまして。
私が拙ブログ記事で書いているフレーズの解説は、「私なりの言葉で綴ったもの」なので、「その内容を抜粋する」という形で他の方がまとめサイトを作られることを私としては許可することはできません。

13年も続けているので文字数も大量ですから、全部読める方はほとんどおられないことは重々承知しておりますが、ブログ内検索やGoogle検索で、調べたいセリフをピンポイントで調べることが可能ですし、タイトルにはエピソード番号も入れておりますので、読者の方が知りたい情報に行きつくことは十分可能だと思います。

元々、最初から最後まで全部読んでもらうことを想定しておらず、「検索して探せるデータベース」を作ることを目標にしてきました。
ポイントと思うところ、知りたいところ、わからないところ、というのは人それぞれで、かつては自分でポイントを絞って解説していた時期もありましたが、結局それでは読者の皆様のニーズにお応えできないことを学びました。
それで改シリーズに入ってからは解説できるところは全て解説するように方針を変えました。読者の皆様には「フレンズを見て、わからなかったところを拙ブログで調べていただく」ような使い方をしていただくのが理想的な形だと私自身は思っています。

「フレンズ」は人気ドラマですから、それぞれの方がそれぞれの形で学習ブログを作られていると思いますし、それがブログの「個性」だと思いますので、それを別の方が抜粋してまとめるということはブロガーとして賛同しかねます。

申し訳ありませんが、ご協力させていただくことはできません。
あしからずご了承下さいませ。
Posted by Rach at 2018年07月16日 11:01
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